小波のスターダム退団発表に師匠・朱里が涙…「どこに行っても二人の関係はガッチリ結ばれてると思います」
4日、スターダム新宿FACE大会終了後、朱里が退団を発表した小波への思いを語った。
小波は2015年2月に華名(現WWE:ASUKA)の弟子としてプロレスデビューをするが、同年に華名はWWEへ行ってしまったためわずか5ヶ月で師弟関係は解消。その際にREINA所属となった小波は、同団体に所属していた朱里から様々な技術を学んだ。REINA解散後は紆余曲折有り2018年に小波が、2020年に朱里がスターダム所属へ。
今年3月の日本武道館大会で朱里の持つSWA王座に挑戦した際に小波は、記者会見で朱里へ『思い返せば初めて出会ったのは、私が練習生だった頃。それから、色んなことがあり、デビューして、まもなくして信じていた人に裏切られ、見捨てられ、1人になり、理不尽な世の中で誰を信じていいか分からなかったときに、あなただけは私のことを決して見捨てなかった。たくさん迷惑もかけたのに、私が『新しい道に進みたい』とあなたに話したときに、私のために色んな人に挨拶に行ってくれたり、先輩として、人としてたくさん、たくさん……あなたにはお世話になりました。あなたがいたから、レスラーとして、今ここにいることが出来ます。あなたの考え方、戦い方、人として、レスラーとして、本当に尊敬しています。だからこそ、武道館、さらに強くなった小波を見せます。あなたが教えてくれた戦い方で、あなたを超えます。私の関節地獄で……THE END!』」と手紙を音読。
朱里は涙を流してこれに答え、試合では一切手加減することなく新必殺技の白虎を解禁し勝利。試合後には「小波とならもっともっと色々出来る。スターダムでまたこうやって一緒になることが出来たので、私としては闘うだけでなく一緒に組んだり、前みたいに。そういう日が来たらものすごく嬉しいなって思ってます」と笑顔を見せていた。
そして10月の大阪城ホール大会でSWA王座の再戦が決まっていたが、大会前日に小波が急性腸炎になり欠場へ。11月27日の代々木第二体育館大会で王座戦が決定したものの記者会見に出席できなかった小波へ、朱里は涙をこらえながら「体調が心配ですが、決まったということは大丈夫だと思ってます。師匠と言ってくれた小波に、私は師匠として何かしてあげられていたのか?ほんとは自信なんてありません。でも小波がそう思ってくれてた事がほんとに嬉しいし、感謝の気持ちでいっぱいです。小波、ありがとう。11月27日は今までより一番心に残る試合がしたいと思っています」とコメント。
UWFルールとなった王座戦では、関節の取り合いから蹴りの応酬と小波が朱里から教わった技術を惜しみなく出し肉薄。だが朱里はランニングニーからバズソーキックを叩き込みKO勝利を奪い、試合後にはリング上で号泣しながら2人は抱き合っていた。
涙の王座戦から一週間後の12月4日、小波は記者会見で「12月29日をもちまして、一旦スターダムを退団させていただく運びとなりました。理由としては自分の体調が優れないことと、一度自分と向き合う時間を作ってしっかり体調を戻して、またプロレス復帰する際はスターダムのリングに上がりたいと思っています」と語り、試合後に改めて「2年前ぐらいからずっと体調不良は続いていて、それがだんだん酷くなってきてるっていう感じではあります」と現在の状況を説明。小波はREINA時代にも内臓疾患の治療と静養で長期欠場と退団をしており、しっかりとした休養が必要な様子だ。
退団発表を受けて朱里は涙を流しながら「自分は11月27日のあの試合をやる前に、実は小波から話は聞いてました。なのであの試合は、自分にとってものすごく色んな思い、涙が出てきそうなんですけど思いを込めて、あの試合の中に、自分は込めて、小波との思いを、小波もすごい思いを込めて試合をしてくれたと思うんですよ。でも、小波は辞めるわけではないので、私はまた試合ができると信じてるので、また元気になって試合を思いっきり小波とやりたいなと思ってるし、小波とはどこに行っても固い絆で結ばれてると思っているので、二人の関係はガッチリ結ばれてると思います。以上です」と思いを語った。
小波の所属ラストマッチとなる12月29日両国国技館大会では、朱里はメインイベントで林下詩美の持つワールド・オブ・スターダム王座(赤いベルト)に挑戦する。
朱里にとっては様々な思いが交錯し、絶対に負けられない王座戦となった。