【試合詳細】9・5 666新木場大会 ラム会長&山下りな&尾崎妹加vs柊くるみ&宮城もち&藤田あかね 児玉裕輔&竹田光珠vs怨霊&宮本裕向 春麗忍vs阿部内寂聴vsASUKAMAvsカエレセイン
『666vol.99~ラム会長デビュー十五執念記念大会~』
日程:2020年9月5日
開始:18:30
会場:東京都・新木場1stRING
観衆:666人(超満員札止め)
▼初心者にとてもわかりにくいベビー対ヒール!ハンディキャップマッチ 時間無制限1本勝負
○ダイナスティ/ジャンボリー・バーブリッジ
6分32秒 遠藤マメのスライディングゲイ→体固め
●暗黒シャーマンモリノス/K666/遠藤マメ/レザーフェイス
▼チームKY砲!匠に学ぶ!!人気者編 時間無制限1本勝負
○政岡純(紫焔)/HELLBROS Ken with HELL BROS Ryu
11分13秒 Ambitions→片エビ固め
小仲=ペールワン/●YANAGAWA
▼新宿二丁目女子プロレス提供試合〜ドキッ!?美女だらけの4wayマッチ〜 時間無制限1本勝負
○ASUKAMA(カマプロ)
9分13秒 アスカマロック
●カエレセイン
※他2人は春麗忍、阿部内寂聴
▼ラム会長デビュー十五執念記念試合 時間無制限1本勝負
[Rebel&Enemy]○ラム会長/山下りな(フリー)/尾﨑妹加(フリー)
16分31秒 ラ・シージャ→エビ固め
[フランクシスターズ]柊くるみ(アイスリボン)/宮城もち(アイスリボン)/●藤田あかね(アイスリボン)
▼期待しかない!スペシャルタッグマッチ 時間無制限1本勝負
○児玉裕輔(フリー)/竹田光珠
14分52秒 横入り式エビ固め
●怨霊/宮本裕向
▼ラム会長軍対佐野ふぐり軍 時間無制限1本勝負
○葛西純(FREEDOMS)/先輩
8分18秒 パールハーバースプラッシュ→片エビ固め
佐野直(フリー)/●佐野ふぐり軍
▼緊急決定試合 時間無制限1本勝負
○ラム会長
0分27秒 BIG KOUJUのラリアット誤爆→片エビ固め
●山田太郎
▼緊急決定試合 時間無制限1本勝負
●ラム会長
0分33秒 無効試合(山田太郎らの乱入)
●BIG KOUJU
▼緊急決定試合 時間無制限1本勝負
○ラム会長
0分23秒 619→片エビ固め
●山田太郎
▼緊急決定試合 時間無制限1本勝負
○ラム会長
1分1秒 レインメーカー→片エビ固め
●山田太郎
ラム会長が15執念を迎え1日7試合の獅子奮迅!有名人のニセモノたちがラム会長を祝福!児玉が車の接触事故で怒り狂う怨霊から勝利し無秩序無差別級へ挑戦表明!
第1試合
今大会より、666では全観客にフェイスシールドを配布。マスク+フェイスシールドを着用の観客のみ声を出しての応援が許されるという試みを展開。会場に訪れたファンは全試合を通して過度な大声は出さず、選手のモチベーションに繋がる声援で興行を盛り上げた。
第1試合は、因縁を深め続けるK666&モリノスたちとダイナスティ&リーのハンディキャップマッチ。
ゴングを待たずにK666が竹刀で奇襲。モリノスがブルロープでダイナスティの首をくくって引き回し、リング上ではK666がダイビングフットスタンプ with 竹刀を見舞い、K666&レザーフェイスがダイナスティを押さえつけ、新加入したマメへ竹刀攻撃を要求。張り切るマメはフルスイングすると思いきやバントのようにコツンと当てるだけでダイナスティにダメージは無く、その隙にダイナスティが暴れて脱出。この醜態を見たモリノスは「お前はクビだ!」とマメを解雇し、マメはすごすごと退場。
ダイナスティはK666とレザーフェイスの2人を相手取り、レザーフェイスをエルボーで吹き飛ばし、K666にはブーメランアタックからスピンキック、ブレーンバスターと猛攻。ダイナスティはロープに飛ぶが、モリノスがレフリーの気を引いている間に場外からレザーフェイスがダイナスティの足を引き倒し、K666がスライディングキック。レザーフェイスにタッチ。
レザーフェイスはラリアットを狙うが、ダイナスティはこれをかわしてフランケンシュタイナー。リーにタッチ。
リーはレザーフェイスとロックアップで組み合うが、レザーフェイスはその怪力でリーを吹き飛ばし、ビッグブート。レザーフェイスはロープに飛ぶが、リーも追走して背後から延髄ラリアット、カミカゼ、セントーンと続けてコーナーに上るが、レザーフェイスがデッドリードライブで切り返し、K666にタッチ。
K666はリーへフットスタンプからのシックスクラッチを放つも、幾度となくシックスクラッチを食らってきたリーはこれをマフラーホールドで切り返す研究の成果を見せる。リーがジャーマン・スープレックスを狙っていくと、K666は股間蹴りで脱出。もう一発股間蹴りを放つが、リーはバックステップで回避してラリアット。両者タッチ。
ダイナスティとモリノスの対面となると、モリノスがダイナスティを竹刀でフルスイング。モリノスは悶絶するダイナスティへ得意技のキャトル・ミューティレーションを繰り出すが、ここへ試合序盤に退場したマメがフェイスシールドを着用して再登場。マメはスライディングゲイ(スライディングしてフェイスシールド越しで濃厚なキスをする)を見舞うとモリノスは意識を失い、ダイナスティが体固めで押さえ込んでカウント3。
ダイナスティはマメと抱擁してリーとともに3人で勝ち名乗りを上げ、マメの裏切りによって敗北したK666らは激怒しながら去っていった。
第2試合
YANAGAWA「今日、俺と小仲さんの対戦相手にお前らを選んだのは、そこ(スクリーンの対戦カード表)にも書いてある通り、俺達より人気者だからだ!特に、Ryu、Ken!俺ですらまだTシャツ作ってもらってないのにさ、なんでお前ら今日から発売されてんだよ!あと、小仲さんはな、8月のロクリンピック、全日参戦したのにも関わらず、Ryu、途中で離脱したお前のチェキの数と一緒だったそうじゃねえかよ。なんで、今日は俺たち2人にお前たちの人気の秘訣を教えてくれ!」
YANAGAWAと小仲は3人に恭しく握手を求め、深々と頭を下げてリスペクトの気持ちを表してからYANAGAWAと政岡でゴング。
YANAGAWAが政岡の足を刈ってロープに飛び、政岡もこれをかわしてロープに飛んで両者スピーディな攻防を展開するも、政岡がカウンターのバックエルボーでこれを制すると両者タッチ。
小仲はロックアップでKenを押し込み、露骨にクリーンであることを強調するブレイクも、観衆から拍手は起きず。今度はKenがロックアップで押し込み、マッスルポーズを取ると観衆からは拍手。小仲も真似てポーズを取るが観衆から拍手は起きず。両者ショルダータックルからポーズ合戦も、小仲には全く拍手が起きず、思わず吹き出してしまったKenへ逆ギレした小仲が掌底と左右のローキックを連打して自軍コーナーまで押し込み、YANAGAWAにタッチ。
YANAGAWAは首投げからのスリーパーホールドで痛めつけて小仲にタッチ。
小仲はKenの腕を取っていき、ショルダーアームブリーカー、腕へのキックと交互に続けていくが、Kenも反撃のショルダーアームブリーカー。すると小仲は露骨に痛がって観衆からの同情票を買う作戦に切り替え、腕を抑えながら悲鳴を上げて転がりまわるが観衆から歓声や拍手は起きず。ショルダーアームブリーカーを食らうたびに痛い箇所を指差して分かりやすくアピールするも結果は同じ。
代わる政岡はショルダーアームブリーカー、ロープを使ったアームロックと腕攻めを引き継ぎ、バービックポーズのように腕を指差して痛がる小仲を無視してブレーンバスターで上げようとするが、小仲が逆にブレーンバスターで投げ返すと両者タッチ。
YANAGAWAはKenを十字ロープワークで翻弄してからフライングフォアアーム、さらに顔面への低空ドロップキックを見舞ってロープに飛ぶが、場外からセコンドのRyuがYANAGAWAの足を引き、HELLBROSがダブルのバックエルボーから「F●ck!」と中指を立ててからサンドイッチ低空ドロップキックを見舞うダブ仕込みの連携攻撃。Kenは串刺しショルダータックルからブレイクダンス式ギロチンドロップを見舞って政岡にタッチ。
政岡はYANAGAWAとのスピード戦を制してRKO、ロープを使ったスタナーからスワンダイブ式の振り子セントーンと続け、Ryu&Kenを呼び込んで3人でのトレイン攻撃からHELLBROSがダブルのブレーンバスター、政岡がフットスタンプと続ける。これをカットした小仲が政岡をフィッシャーマンバスターで叩きつけ、YANAGAWA&小仲がHELLBROSを真似て「F●ck!」と中指を立ててからのサンドイッチ低空ドロップキックを放つが、政岡がこれを回避したためYANAGAWAのドロップキックが小仲に誤爆。その隙に政岡がトラースキックからのAmbitionsで突き刺して3カウント。
Ken「2人の熱い気持ちはよく伝わってきましたよ。小仲さん、1つ言わせてください。なんで僕のTwitter、フォローしてないんですか?そういうところじゃないんですか?人気無いのは!草刈りやってる場合じゃないですよ!……まあいいですよ。2人の熱い気持ちに応えて人気の秘訣を教えてあげますよ。僕らの人気の秘訣は!SNSの活用だぁ!なんでTwitterフォローしてくんないんすか?!そういうとこっすよ?!」
第3試合
新宿二丁目女子プロレスの提供試合は、おなじみのASUKAMA、春麗忍、阿部内寂聴に加え、アメリカでの仕事を終えて日本に帰国したと思われるカエレセインが登場する4WAYマッチ。
キャラクターが渋滞する中、4人でじわじわと距離を詰めて手4つ、ロックアップと組み合い、4人がそれぞれの相手を腰投げで放り投げていき、クリーンブレイク。
カエレは春麗忍をロープにもたれかからせてからロープを引いて相手を倒したり、「立~て~こ~ら~!」と間延びした罵声とともにドロップキックを連打していくという古風な女子プロレスムーブで攻撃。
再びリング上では4選手が入り乱れ、4人それぞれヘアホイップで相手を投げ飛ばしていくものの、阿部内のヘアホイップがすっぽ抜けてASUKAMAのウィッグを引っ剥がしてしまい、頭髪を失ったASUKAMAは半狂乱の悲鳴を上げながら強烈なローキックで阿部内と春麗忍を倒してコーナーに押し付ける。
そしてカエレとASUKAMAがなんらかのウォリアーズなチームを結成して連携し、カエレが串刺しスライディングDで2人へ同時攻撃を狙うものの、スライディングの摩擦が強すぎてエルボーが届かず摩擦熱で大ダメージ。ASUKAMAのアシストを受けてカエレがコーナートップに上がり、敬礼ポーズを決めるも、想定よりも高さがあったためセカンドロープに降り、それでも高かったためサードロープに降りてからのインセインエルボー。続けて突っ込んでくるウォリアーズに対し、春麗忍と阿部内はカウンターパンチで2人を場外に設置されたなんらかの体力を表したゲージまで吹き飛ばす。
すると、場内にはどこかで聞き覚えのあるBGMが流れ、春麗忍と阿部内がカクカクと上下に揺れるどこかで見覚えのある構えで対峙。「ラウンドワン、ファイッ!」のどこかで聞き覚えのあるSEから両者ジャンプ移動して距離を詰めながら中パンチ、中キックで牽制していくが、春麗忍は下段ガードを固めながら距離を取り、なぜかHELLBROSが必死で風船を膨らませている横で気孔拳を連発。これを全弾回避した阿部内が下段蹴り連打でゲージを削って水面蹴り。そしてカクカクとしたステップでロープに走るが、春麗忍はまるで2世代先のゲームハードのようななめらかな動きで隠しコマンドと思われるセックスボンバーを放ってカウンター。さらにこれも隠しコマンドと見られるミサイルキックを突き刺すと、阿部内はどこかで見覚えのある吹っ飛び方でKO。
ラウンド2が始まると、なぜかHELLBROSが回転するオフィスチェアをリング上に持ち込み、春麗忍が↓タメ→↑+Kのコマンドを入力してスピニングバードキックを発射。これを阿部内は全弾被弾して体力ゲージを削りきられ、どこかで見覚えのある動きでKOされ場外へ。
ASUKAMAとカエレも春麗忍に襲いかかるもスピニングバードキックの餌食となり場外へ蹴り出されると、春麗忍は隠しコマンドのケブラーダを発射して3人へ同時攻撃。息も絶え絶えなカエレがASUKAMAをリングに放り込んで見た目がクラッチも、カウントは取られず。するとASUKAMAがアスカマロックで固めてギブアップを奪った。
第4試合
2005年に史上最年少の小学生レスラーとしてデビューしたラム会長は、TVでも紹介され一躍人気レスラーとなった“元祖・チビっ子レスラー”。2006年に同じく小学生レスラーとしてデビューしたりほ(現:里歩)とアイスリボンで名勝負を繰り広げていたが、2009年に引退。しかし、2016年10月に当時窮地に陥っていた666を救うために電撃復帰。666軍を率いて佐野直率いる奇妙な軍団との奇妙な抗争を展開してきた。
時は流れ、2019年になるとラム会長は本格的な女子プロレス参戦を表明し、アイスリボンにレギュラー参戦。当時絶対王者として君臨していた雪妃真矢らと“Rebel&Enemy”を結成して暴れまわり、今年8月にはトライアングルリボン王座(3WAY王座)を獲得し、小学生時代に勝ち得たアイアンマンヘビーメタル級王座以来の王座戴冠を果たした。
ラム会長15執念記念試合は、「女子プロレスラーとしてのあたしを666のファンに見せたい」と、有観客での666の大会で初の通常形式の試合となり、アイスリボンでともに戦っているRebel&Enemyの山下りな&尾崎妹加とタッグを組んでフランクシスターズの柊くるみ&宮城もち&藤田あかねとの対戦。ラム会長のセコンドには雪妃真矢が付く。
両軍クリーンに握手を交わしてから試合が始まるかと思いきや、フランクシスターズが奇襲し、3人それぞれ串刺し攻撃を狙うが、これを抜け出したラム会長が雄叫びを上げて中指を立てながら勝ち誇る。怒ったフランクシスターズが詰め寄ってくるとラム会長は「ごめんなさい!ごめんなさい!」と謝るも、フランクシスターズはラム会長をロープにくくりつけてチョップを見舞い、「会長!15執念おめでとー!」と手荒い祝福。ラム会長はくるみのラリアットをかわして舌を出しながら中指を立てるが、くるみに頭をひっぱたかれるとボディスラムで叩きつけられフットスタンプを被弾。
代わるもちはラム会長のエルボーを余裕の様子で平然を受け止め、強烈なエルボーで反撃。
あかねに代わると、フランクシスターズ3人同時のヒップドロップでラム会長を押しつぶし、くるみがフットスタンプで追撃。そして3人でジェットストリームアタックを狙うが、ラム会長はこれを回避してチョップで反撃。しかしくるみの強烈なダブルチョップ一発で吹き飛ばされてしまう。
もちに試合権利が移ると、ヘアホイップから3人で顔面踏みつけ。さらにラム会長のロングヘアーを使ったクロスヘアースリーパーで苦しめる。これを山下がカットすると、ラム会長はアイリッシュウィップからのフェイスクラッシャーで一矢報いて妹加にタッチ。
妹加はもちをショルダータックルで吹き飛ばし、山下とともにくるみ&あかねをダブルのブレーンバスター。さらにもちへ串刺しショルダータックルからエルボードロップを2連発、延髄ラリアットからロープに飛ぶが、もちがカニバサミでロープに倒して串刺しボディスプラッシュからのレッグロールクラッチ。これを返されるとくるみにタッチ。
くるみは妹加にバカタレスライディングキック、もちとくるみがうすDON。これを山下がトラースキックでカットしてアシストすると、妹加がくるみへアルゼンチン・バックブリーカー。もちとあかねがカットに来ると、妹加は2人にくるみを投げつけて3人まとめてセントーンで押しつぶす。
山下に代わると、山下とくるみは正面からラリアットでぶつかり合う真っ向勝負。これを制してくるみが山下をなぎ倒し、あかねにタッチ。
あかねは3人で山下にジェットストリームアタックからチョップ合戦を挑み、山下の逆水平チョップとあかねのレーザービームチョップの打ち合いに。あかねが連打で押していくが、山下はラリアットでなぎ倒してラム会長にタッチ。
ラム会長はフライングクロスボディ3連発から「This is ラムちゃんカッター!」と黒田哲広リスペクトの新技を披露。さらに妹加がラム会長をヒップドロップの形であかねの上に放り投げ、ラム会長が左右の手で交互にあかねの首を絞めてレフリーの反則カウントを混乱させ、後頭部をゴンゴンとマットに打ち付ける。あかねはこれを脱出してロープに飛ぶが、ラム会長はスクールボーイで切り返し、さらに回転エビ固め。あかねがこれをひっくり返すと山下がスライディングラリアットを放ってアシスト。これをくるみ&もちにカットされると、ラム会長はあかねにおぶさりながらの胴絞めスリーパーホールド。あかねは強引にラム会長を担ぎ上げてコーナーに叩きつけると、くるみが大暴走で追撃し、あかねがアバランシュホールド。さらにみかんでポンを狙うが、ラム会長は背面着地してレインメーカーを放つ。これをあかねがかわしてロープに押し込むと、くるみ&もちがラム会長の身体をマットと平行になるようにロープに引っ掛け、その上からあかねがダイビングボディプレス。さらにもちがリバーススプラッシュで追激し、あかねが変形バックフリップ。これを妹加がカットするともちがもっちりバディシザースで排除し、山下がもちをランニングエルボーで排除し、くるみ&あかねへダブルラリアット。
アシストを受けたラム会長はレインメーカーから後頭部へのドロップキックで吹き飛ばして619、最後はラ・シージャで3カウント。
ラム会長「女子プロレスやってるあたしはどうですか?(観衆から大喝采)これって、初めて666のファンの皆様の前でやったけど、あたしの女子プロの日常はこれなんで、毎回これ受けてるわけよ。メチャクチャ今、揉まれてんの。女子プロレスに。ふふっ。でも、全然後悔とか無くて、女子プロレスのリングで、アイスリボンのリングで試合できてることはとても今、幸せに思っています。で、今日こうやってわざわざ新木場に来てくれたフランクシスターズもどうもありがとう。なんか、世の中でアイスリボンっつったら、こないだ表紙飾ったあのクソガキとか、藤本のつかさとかが目立ってるけど、お前らも中々やんじゃねーか。で、さあ。あたしが持ってるこのベルト、全然人気ねーんだよな。なんでかしんねーけど。アイスの人がぜんぜん欲しがりに来ないわけ。っつーことで、強制的に、藤田あかね。お前このベルトに挑戦しろよ。コイツら(リボンタッグ王者のもち&くるみ)ベルト持ってんだもん。フランクで持ってねーのお前だけだよ」
あかね「うっせーなぁ。正直、自分の考えですけど、アイスリボン1強いトリオはフランクシスターズだと思ってて、ラム会長のトライアングル戦を見たときに、やっぱり人の隙を突くのが上手いというか、今日もあんなにガッツリと負けると思って無くて、ホントは挑戦する気なんてさらさら無かったんですよ、始めは。ただ、今日こんだけ女子プロレスが出来る、強くなった会長と試合がしたいので、是非挑戦させてください!」
ラム会長「おっ!良かったぁ。ホントに誰も居なかったんだよね」
あかね「待って待って。会長待って。トライアングルって3人なわけよ」
ラム会長「そうなんだよねー」
あかね「ウチら(フランク)味方じゃないですか」
ラム会長「ダメだねー」
あかね「ダメ」
ラム会長「どうしよう。誰かいないかな?なんかあと1人くらいさぁ……」
この言葉を受け、花道から新宿二丁目女子プロレスの面々が続々登場し、観衆からは「えぇ~っ!?」の声。
ラム会長「えっ。なになになになに。お前ら呼んでないんだけど。全ッ然呼んでないんだけど。どういうこと?」
阿部内「春麗!やっちまいな!」
阿部内がリング内に持ち込んだ回転するオフィスチェアに忍がちんぐり返しの体勢で座り、スピニングバードキックを発射。
山下「ヘイヘイヘイ!ナメてんのか?!こんなの効くわけねーだろおまゴォワッ!(山下が被弾してふっとばされる)」
続けて他の選手も突っかかっていこうとするが、ここで春麗忍がバランスを崩して転倒。
阿部内「……お前たち!もう一度やり直すから、山下、立て!……春麗!やっちまいな!」
山下「ヘイヘイヘイ!ナメてんのか?!こんなの効くわけねーだろおまっ……」
山下がもう一度仕切り直して春麗忍に突っかかっていくが、被弾する直前にイスの背もたれ部分がへし折れて忍が再び思わぬ転倒をするミラクルが起き、思わぬ事態に全員一瞬フリーズ。場内は大爆笑の渦に包まれた。
ASUKAMA「……ラム会長、アンタら面白そうな話してたな?アンタの持ってるトライアングルリボンに、このワテ、世界のASUKAMAを始めとしたワテら新宿二丁目女子プロレスが、挑戦してやる。ラム会長、いいお返事、待ってるでぇ?」
あかね「これ、辞退していいっすか?ダメ?」
ラム会長「ちょっと!アイスの選手にそういうのやめてよぉ!ホントにぃ!あたしのこれからが無くなるじゃん!NG出たらどうすんだよぉ?!でも、アイスでもいないってことは、とりあえずASUKAMA使うしか無いのかなあ……」
あかね「でも、さっきの2人よりはいいと思う」
ラム会長「そうだよねえ。世界のASUKAMAだしね。ちょっとまだ日にちはわかんないけど、私、王者・ラム会長、挑戦者・藤田あかね。推薦者……ASUKAMA?タイトル戦やったろうじゃねえかよぉ!」
あかね「お願いします(笑)」
第5試合
怨霊&裕向という新旧王者タッグに対し、光珠&児玉という気鋭の若手タッグが激突する試合。
ILNP王座のベルトを付けて入場した光珠が児玉に握手を求めると、児玉はベルトからそそり立つシンボルを握りしめて握手の代わりとする。
そしてこの日の怨霊は試合前から荒れ狂っており、普段の数倍のエクトプラズムを撒き散らしながら入場。解説のMEN'Sテイオーによれば、怨霊はこの日の会場入りの前に車で接触事故を起こしてしまい、自動車保険に問題があったことから現状では保険金が降りないことになっており、非常に気が立っていると解説される。
怨霊と光珠でゴングが鳴ると、光珠は少し触れるだけで舞い散るエクトプラズムに苦戦しながらもヘッドロックに捕らえ、ショルダータックル。怨霊もアームドラッグで対抗するも、光珠はすかさずドロップキックを見舞って児玉にタッチ。
児玉はトップロープ越しのローリングセントーンも、怨霊は強烈なエルボーからサミングを見舞い、荒々しく自軍コーナーに叩きつけて裕向にタッチ。
裕向は児玉の顔面を踏みつけ、フィストドロップからチンロック。怨霊にタッチ。
怨霊は児玉の古傷である腰にストンピング、ボディスラム。試合をよそにテイオーと須山氏が事故後にかかるミラーの修理代や代車代について解説を続けるが、怨霊は「かすっただけだよ」と普段のキャラを崩してまで反論し裕向にタッチ。
裕向は児玉にキャメルクラッチ、ボディスラム、逆エビ固めと腰攻めを引き継ぎ、怨霊にタッチ。
怨霊は普段は見せない強烈なサッカーボールキックを児玉に叩き込み、その冷酷さに須山氏が「こんな攻撃的なの夢ファクのときから数えても見たこと無い」と感想を漏らす。怨霊は児玉にエルボーを連打していくが、ふらついた児玉がカウンターのエルボーを叩き込むと光珠へタッチ。
光珠は怨霊にランニングエルボー、ソバット、前蹴りからのドロップキックを放つが、怨霊はドロップキックを回避してコーナーシュート。しかし光珠はショットガンドロップキックで対角コーナーまで吹き飛ばし、串刺しスピアーからミサイルキック。さらに光珠はトラースキックを発射するも、怨霊はこれをキャッチして水面蹴り。裕向にタッチ。
裕向は光珠へ左右のローキック連打からソバットを叩き込み、ロープに振って豹馬殺し。さらにコブラツイストを狙うが、光珠がこれをヒップトスで切り返し、フットスタンプで追撃してから児玉にタッチ。
児玉はコーナートップからダイビングエルボーバッドを見舞い、さらに別のコーナーへ上がっていくが、裕向が付近でロープを揺らすと児玉は足を踏み外してコーナーに股間を痛打。裕向は児玉を指差して大笑いしてから雪崩式フランケンシュタイナーを狙っていくが、児玉が突き飛ばしたため裕向も足を踏み外して股間をトップロープに痛打。児玉は裕向を指差して大笑いしてから雪崩式フランケンシュタイナーを狙うが、裕向が突き飛ばしたため児玉もトップロープに股間を痛打。両者股間を押さえてモゾモゾと蠢きながらタッチを求めていくが、裕向が先に怨霊へタッチ。
怨霊は児玉にくるくるエルボーから怨霊バックブリーカー。ここに裕向がヴァルキリー・スプラッシュを投下し、怨霊が怨霊ドライバー。これを光珠がカットすると裕向が光珠を排除。裕向が児玉を羽交い締めにすると怨霊は死の灰を噴射するが、児玉が回避したため裕向に誤爆。
煙幕のように視界が遮らえる中で光珠が突貫して怨霊をハリケーンドライバーで叩きつけ、児玉がランニングニーからフォールも、怨霊はマッドハンドでカウントを叩くレフリーの手を止め、そのレフリーの腕を児玉にバックブローの形で叩きつけようとするが、児玉はこれも回避したため裕向に誤爆。レフリーが倒れている間に児玉が怨霊の股間を蹴り上げ、ロープに足をかけながらのスクールボーイで3カウント。
児玉「皆さん、こんばんは。怨霊さん、えっと、僕、最近この666に出させてもらって、勝手ではございますが、私、自分のことを666ファミリーだと思っています。でもですよ、でもですよ、ただ参戦して、仲良しこよしやるつもりはございません。今日、僕、貴方から3つ取りました。貴方から、3つ取りました。大事なことなので。怨霊さん、その貴方が持っている666のベルトに、僕が挑戦するっつーのはどうですか?どうですか?怨霊vs児玉裕輔、タイトルかけてやりましょう。どうですか?怨霊さん」
怨霊「チンコ蹴る奴がファミリーなんかになるわけねーだろ。タイトルマッチ云々は、俺の事故処理が終わってからにしてください」
児玉「はやくその今日起きた問題を解決してください!!」
第6試合
いつもならば写真撮影や試合の内容をSNSなどに書き込むことが禁止されている666軍vs佐野ふぐり軍の試合だが、この日はラム会長が出場しないということでどちらも解禁。
両軍が入場するといつものように佐野がマイクを取る。
佐野「えー、皆さんも知っての通り、ラム会長が『1日3試合やりたくない』という理由で今日のメインイベントに出てきません。あんな奴は666の……いや、ラム会長の風上にも置けないやつです。なので今日は私が新しく666の会長にふさわしいラム会長を用意しました。どうぞ!」
佐野の呼びかけに応え、唯我会長、GENTARO会長、ガッツ会長、レンタル移籍秋山会長が入場。
ヤスとガッツ会長でゴングが鳴ると、ガッツ会長がヤスをロープに押し込んでカニバサミ。さらにラム会長の代名詞的な技である619を繰り出そうとするも、ロープとロープの間を通り抜けられず失敗。
今度はGENTARO会長が619に挑戦するも、ロープとロープの間を通り抜けられず失敗。
次は唯我会長が619に挑戦するも、ロープとロープの間を通り抜けられず失敗。
佐野はヤスをラリアットで場外に突き落とすと、ヤスは1人では起き上がれないほどのダメージを負って退場。
さらにGENTAROが先輩のセカンドバッグを奪って頭をひっぱたき、バックドロップで叩きつけて失神させる。続けて会長たちが葛西へ太鼓の乱れ打ちを見舞い、レンタル移籍の秋山会長がランニングニー。そしてレンタル移籍の秋山会長が葛西のゴーグルを装着して「しゅわ~っち!」と叫ぶも、ここでラム会長の入場曲が鳴り響き、花道に本物のラム会長が心底嫌そうな表情を浮かべて顔を出す。
葛西「たすけて~っ!」
ラム会長「葛西さん、ゴメンだけど、今日ホントにやりたくないんだ。だから今日、あとはがんばってください」
ラム会長が退場すると、レンタル移籍の秋山会長が「シェーッ!」と叫んでパールハーバースプラッシュを放つもカウントは1。そしてイヤミのシェーポーズを取るもスベる。
すると、佐野が「アレを準備しろ!」と号令をかけ、唯我が仰向けに寝転がり、その数々の伝説を持つ股をオープン。悲鳴を上げて全力で抵抗する葛西を会長たちが押さえつけて唯我のマン臭事変が決まるも、ここで突如会場が暗転し、スクリーンにベッド・インの益子寺かおりさんが登場。
かおり「わんばんこ~♪ベッド・インのおみ足担当、かおりよ。シクヨロ~♪チュチュチュッ♪ラム会長、この度はデビュー15執念、オメガトライブぅ~♪本来であればこのサラダ記念日、会場に駆けつけてお祝いさせていただきたかったところを、淋しい熱帯魚なことに、どうしても下半身のジュースケが合わなくて、こうしてビデオレターをお送りさせていただいておりまぁ~す。(手をナニかに見立てて上下に動かしながら)あんなに小さかったラム会長が、グングングングン大きくなって、今ではゲロマブなワガママバディに成長されて。そしてここ最近では女子プロレス界でもやまだかつてない成長を遂げていらっしゃって、かおりはそんな姿を見て、かおりはいつも勇気100%もらっております。先日はトライアングルリボンのベルト獲得、本当におめでとうございます!2016年にラム会長が華麗に復活されたとき、かおりは新木場1stRINGでバナナの涙を流しながら一生ラム会長についていこう、666についていこうと、固く、固く決心しました。666の、そしてプロレス界の未来を担うA女E女!これからも心のジュリセン振りながら、君は1000パーセントの気持ちで応援し続けますゾ~♪また、プライベートでは純喫茶にもおデートに行こうね?サンクスモニカ~♪」
かおりからの祝福メッセージを受けて闘志をみなぎらせたラム会長は、入場曲に乗って花道を駆けてくると、リングインするなり唯我に強烈なストンピングを見舞ってカット。ふぐり軍5人による太鼓の乱れ打ちを受けても全員まとめて吹き飛ばし、流れに乗りきれなかったレンタル移籍の秋山会長を除く4人の会長をロープ際に並べて619。
そしてラム会長がレンタル移籍の秋山会長をチョークスラムで叩きつけ、葛西がパールハーバースプラッシュでカウント3を奪った。
葛西「(勝利したラム会長のBGMに)ストップ・ザ・ミュージック!こうやって会長のおかげで勝てたけど、会長、今日15執念だもんな。やっぱり会長が締めてくんねーと締まらねーよ。どうですか?お客さん!阿部、お前どう思う?」
ラム会長「葛西さん、ありがとうございます!」
阿部「そうっすよね。ホント、15執念。いっぱい試合したから、せっかく最後だから、1曲歌おうか」
ラム会長「歌っちゃおっか!」
大団円で大会が終わるかと思いきや会場に突如として『CRASH』が鳴り響き、黒の衣装に身を包んだカリスマの風格漂う山田太郎がTEAM 2020の仲間たちを引き連れて入場。
山田「オイ!ラム会長エー?!オウ15執念!ガッデムコラエー?!オイ!ラム会長!俺たちTEAM 2020がこのリングを占拠する!スーパーJ!ヒロ斎藤!テンちゃん!そして!アイム・ヤマダ!」
阿部「おまえはいったい誰なんだぁ!」
山田「アイム・ヤマダ!オラ!エー!」
阿部「だからおまえはいったい誰なんだぁ!」
山田「アイム・ヤマダ!オラ!エー!オイ、ラム会長!俺とシングルマッチしろエー!」
阿部「えー、じゃあこのTEAM 2020、シングルマッチやって解散させてもらっていい?もう1試合だけ頑張れる?(ラム会長へ)」
山田「ガッデーーム!!」
阿部「じゃあ、シングルマッチでお願いします」
TEAM 2020の面々は手を掲げてウルフパックポーズを合わせて結束を高め、ゴングとともに山田が突っ込んでいくが、ラム会長はカウンターのケンカキックで山田をなぎ倒すとSTF。これはヤスがカットし、山田がラム会長を「アスクヒムオラエー!」と叫んで羽交い締めにする中でBIG KOUJUがラリアットを放つが、これが山田に誤爆。そのままラム会長が体固めで3カウント。
するとラム会長がマイクを取り、「男の中の男、出てこいやぁ!」とどこかで見たことのあるポーズで叫ぶと、BIG KOUJUが「ラム会長、僕と真剣勝負してください」と申し出る。
阿部「真剣勝負、真剣勝負する?真剣勝負出来るね?じゃあ準備してください」
BIG KOUJUが退場し、ラム会長が先程のポーズで「児玉清!」と叫ぶが、阿部が「ここ児玉清じゃないよ!ここ王子じゃないんだから(笑)」と大笑いしながら訂正すると、ラム会長は「田村?……はい。田村潔司、出てこいや!」とやり直し、会場には『Flame Of Mind』が響き渡る。
すると、赤いブリーフを履いた頑固そうなBIG KOUJUが入場し、リングインして会場の四方へ深々とお辞儀。
BIG KOUJUのお辞儀が終わると、ラム会長vs BIG KOUJUのシングルマッチの開始を告げるゴングが鳴るが、ここで突如『SAMURAI』が鳴り響き、ド演歌な雰囲気を漂わせたサムライな小仲が入場。
小仲「オイ長州。なんだコノヤロウオイ。私生活にも気をつけるよう言っとけコノヤローオイ。俺と小原はな、このリングで、オイ、シングルマッチやれコノヤローオイ」
阿部「オイ。ホントにやれんのかお前」
小仲「やってやるってオイ!」
阿部「やれんのかって聞いてんだ」
小仲「やってやるって!」
阿部「田村さん、すみません、下がってもらっていいですか。じゃあラム、もう一試合、解散させてもらっていい?じゃあシングルマッチ、お願いします」
BIG KOUJUが静かに退場し、ゴングとともに小仲がガットショットからヒップバッド3連打。さらにランニングヒップを狙うが、ラム会長がカニバサミでロープに倒して619を叩き込み、エビ固めで3カウント。
阿部「無事解散したね。ホント15執念おめでとうございます。じゃあ、最後に1曲、歌おうか」
ラム会長「歌う」
しかし、ここで突如会場に『Wild Thing』が鳴り響くと、リングの周辺を熱狂的な信者たちが取り囲んでリングを叩き始め、7回くらい引退していそうな雰囲気を漂わせた山田がタバコを咥え、蓋のしまった水のペットボトルを振り回しながら入場。山田の信者たちは気が違ったような異常なテンションで山田のエア聖水を浴びに行く。
山田「おい。ぅおい。オイ!オイ!オイ!オイ!オイ!オイ!オイ!オイ!オイ!オイ!オイ!オイ!オイ!オイ!オイ!オイ!ラム会長さんよぉ!ラム会長さんよぉ!ラム会長さんよぉ!ラム会長さんよぉ!ラム会長さんよぉ!ゲェッホゴホホ(咳き込む)!ラム会長さんよぉ!男と男の真剣勝負、シングルマッチをしようじゃないか!」
ラム会長「やだ」
山田「ぁありがとよっ!」
山田は蓋の閉まったペットボトルからエア聖水を信者たちに振りまき、信者たちはまるで正気を失った亡者のようにエア聖水を浴びに行き、山田が再びマイクを取る。
山田「オイ!オイ!オイ!オイ!オイ!オイ!オイ!オイ!オイ!ラム会長さんよぉ!ラム会長さんよぉ!ラム会長さんよぉ!ラム会長さんよぉ!デビュー15執念デビュー15執念デビュー15執念!ぅぁ~ありがとよっ!」
山田は蓋の閉まったペットボトルからエア聖水を信者たちに振りまき、信者たちはまるで親鳥に餌を求めるひな鳥のように我先にと跳ねてエア聖水を浴びに行き、山田がまたもマイクを取る。
山田「オイ!オイ!オイ!オイ!オイ!オイ!オイ!ラム会長さんよぉ!ラム会長さんよぉ!ラム会長さんよぉ!ラム会長さんよぉ!ご唱和ください!1!2!3!ファイヤー!」
すると会場に『やさしくなりたい』が鳴り響き、山田は蓋の閉まったペットボトルからエア聖水を信者たちに振りまくと、信者たちはまるで蜘蛛の糸にすがりつこうとする地獄の底の住人のように手を掲げてエア聖水を浴びに行き、ラム会長にもエア聖水を浴びせかけて退場。
解説のMEN'Sテイオーは「学生プロレスあがりのホントに悪いところが出た」と嬉しそうに笑いながら苦言を呈する。
山田が退場するなり会場に『炎のファイター ~INOKI BOM-BA-YE~』が鳴り響き、闘魂が燃えていそうなGENTAROが赤いタオルを首に巻いて入場。
GENTARO「元気ですかァーッ!……この道を、行けば、どうなるものか。……アリガトォーッ!1!2!3!ダーッ!」
GENTAROが退場すると、阿部がマイクを取る。
阿部「ラム、15執念記念だからって、あんな猪木さんが来てくれるなんて、お前はほんとにすごいレスラーだと思うよ」
ラム会長「いや、ホントありがたいですよねえ。嬉しいよね。ありがとう」
阿部「じゃあ宴もたけなわ。最後に1曲、歌いましょう」
ラム会長「ねー♪」
すると突如会場に『STARDUST』が鳴り響き、制御不能な雰囲気を漂わせたジーニアスな山田太郎が仲間たちを引き連れて入場。山田たちは隊列を組んでどこかで見たことのあるポーズを決める。
山田「ブエナスノーチェス!新木場!我々、ロクリンピックで生まれたぁ、ロス・インゴデ・オナルデゴザル・デ・ハポン。ここ新木場1stRINGにぃ、やって参りましたぁ。ではぁ、メンバー紹介をぉ、していきましょうかぁ」
阿部「おい、おまえ。あせってんのか」
山田「トォゥルアンキールォ~!あっせんなよ~!アメリカ帰りのBIG KOUJU、レスリングマスター、ヤス・ウラノ。ザ・ドラゴン、小仲=ペールワン。そしてこのワタクシ、制御不能なカリスマ、山田太郎。ラム会長さぁん、デビュー15執念、おめでとうございまぁす。そこで、このワタクシと、シングルマッチとか、どうでしょうかねえ?」
阿部「そんなんいいから早くしろよおまえ」
山田「トランキィィロォォ~!あっせんなよ~!では、このシングルマッチの前に、せっかくこの超満員のお客様がいるので、皆様で大合唱を」
阿部「いいから喋ってんじゃねーよ」
山田「トランキィロォ~!あっせんなよ~!ここ、新木場1stRINGのぉ、真ん中を支配するのはぁ、KOUJU!ウラノ!コナカ!イ・山田!ノス・オトロス!ロス・インゴデ・オナルデゴザ~ル!デ!ハ!ポン!」
(再び『STARDUST』が流れ始める)
阿部「おい、なんのために出てきたんだよ」
山田「トランキーロォ!あっせ」
阿部「いや、結構時間押してるんだよ!焦らせてくれよ!」
山田「じゃあ、ラム会長ぉ。シングルマッチぃ、やりましょう」
阿部「じゃあやりましょう。ラム頑張って。最後ね」
ゴングが鳴ると同時に山田がガットショットを見舞ってデスティーノを狙うが、逆上がり出来ずに落下してしまい、ラム会長がそのまま体固めもヤスがカット。
オナルデゴザルの面々はラム会長にトレイン攻撃から小仲がラム会長を押さえつけるも、KOUJUのラリアットが小仲に誤爆。ヤスのラリアットもKOUJUに誤爆。
ここに葛西が救出に駆けつけてヤスをラリアットでなぎ倒すと、ラム会長が山田に619からレインメーカーで3カウント。
阿部「フルパッケージだったね。流石にアレがもういちばん最後の人だから。せっかくの15執念、俺、1曲歌うから、ラムは踊ってもらっていいかな」
ラム会長「分かりました!踊らせていただきます!」
すると会場に『香水』が流れ、阿部がスマホで歌詞を確認しながら歌い上げ、ラム会長がリングを縦横無尽に使って踊り上げる。
ラム会長「ホントにこれで終わりです。ちょっと良いこと言おうかなと思ったんですけど、ちょっと時間がヤバいんで(笑)まあでも、あたしが頑張ってるところを見たかったら、アイスリボンさんに来てください♪あたしが小学生の時から、こうやって皆さんから保護者として育てていただきました。あたしももう15年も経ったということで、こんなに大きくなりました!これからもまだまだ頑張っていくので、皆さん応援よろしくお願いします!ありがとうございました!」
<試合後コメント>
ラム会長
「つかれました!今日何試合したんだろうってくらいした。ある意味記念に残る一日でした!」
――アイスリボンの選手たちと666のリングで試合をしましたが、普段の666の試合とは違う感覚がありましたか
「全然違うね。まあこんなこと言ったらアレだけど、アレがアイスでの私の日常なわけなんですけど、アレをあたしは毎回やってるんですよ。でも、666でこうやって改めてやると『えっ、会長こんなにかわいそうなことされてんの?!』っていうのをわかってくれたかなって。言い換えれば、私が頑張ってる姿を見ていただけたのではないかなと思います」
――メイン後の試合の数々もふくめ、全てがラム会長だと
「そうですね。そう思って今やっているので、それを全部ギュッとやった感じでした」
――改めて15年のキャリアを振り返っていかがですか
「いやあ、あたしはもうずっと言ってるんですけど、『伊達に15年やってしまっている』ので、色々みんなに付いていくのが、それこそ女子の人達についていくのがまだ苦しい時期ではあるんですけど、でも、666でやってきたことって、ちょっとは自分の糧になっているので。いつもお兄ちゃんたちにやってもらっているので。無駄ではない。私らしい15年だったかなって思います」
――その中で、女子プロレスのベルトも持っているという状況はどう思われますか
「そうだねえ。すっかり忘れてたけど、ちょうど15執念でベルトを巻けたっていうのは、まあ偶然なのか、必然なのかわからないけど、引き寄せたのかな。あたしがベルトをね。だから、タイミングが良かったね。だから、記念の大会で初めて666にベルトを持って帰ってこれたので、本当にいいおみやげが出来ました」
――16年目に向けての抱負は
「ホントに周りのお兄ちゃんたちを見てて思うのは、怪我なく、健康にね、老いに負けず、プロレスを楽しくやっていけたらなって。それをシンプルに思います」
――目指すは何周年?
「今15執念でしょ?みんなどれくらいやってるんだろうね?まあでも、すぐにでも辞めれるなら辞めてーよ!(笑)辞めたいけど辞められないから、30執念とか言っときますか?(笑)やっててもおかしくないでしょ。っていうのが怖いよね(笑)30執念、頑張ります!」