死後30執念を迎えた怨霊が無秩序無差別級王座奪取で二冠王達成!MEN'Sテイオー&忍と掴んだ勝利に笑顔で「成仏します」

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 6日、東京都・後楽園ホールにて『666vol.152~怨霊デビュー三十執念 ラム会長デビュー二十執念 二重記念大会~』が開催。怨霊が無秩序無差別級王座&きかんしゃ級王座の二冠王に輝いた。

 666こと暗黒プロレス組織666は、殺害塩化ビニールの“バカ社長”ことザ・クレイジーSKBと怨霊によって2003年に旗揚げされ、昨年12月に21“執念”を迎えたインディー界ではかなりの古株団体。
 宮本裕向、忍、竹田光珠といった他団体でも多くのタイトルを獲得するスター選手や、小仲=ペールワンや山田太郎といったインディープロレス界屈指のテクニシャンも在籍。さらに2005年に史上最年少の小学生レスラーとしてデビューし、スターダムや東京女子プロレスに出場したり海外団体で王座戴冠を果たすなどワールドワイドに活躍する“元祖・チビっ子レスラー”ラム会長もアイドル的存在としてインディー界を騒がせている。

 ラム会長が666軍を率いて佐野直率いる奇妙な軍団との奇妙な抗争を展開する試合は基本的に観客・マスコミ含めて一切の写真・動画の撮影が禁止されており、試合内容についてもSNS等で発信することが禁止されている。ラム会長の試合は毎回筆舌に尽くしがたい衝撃的な内容であり、これが口コミを通じてカルト的人気を獲得。開催するほぼすべての大会で666人(超満員札止め)の客入りを記録してきた。

 2023年8月2日には団体初となる後楽園ホール大会を大成功に導き、2025年6月6日には2回目の後楽園ホール大会開催が決定。
 初めての後楽園大会は成功に終わっても2回目には集客に苦戦するというケースは過去に多々あるが、この日は普段の客入りを上回る999人(超満員札止め)を記録。数字の“お約束”はさておいても、4方向キッチリ埋まる素晴らしい集客を実現していた。


 第0試合では、怨霊の学生プロレス時代の同期たちによる試合が実施。
 怨霊も生前の姿である“ウルフ小澤”として出場。ウルフ小澤&イソップvs半魚人マサカズ&スーパーしみずのタッグマッチは、怨霊がイソップとの連携で見事勝利を収めた。

 この日のメインを飾ったのは、無秩序無差別級王座を持つ宮本裕向と、きかんしゃ級王座を持つ怨霊のダブルタイトルマッチ。
 無秩序無差別級は666の最高峰のシングル王座。きかんしゃ級はベルトの長さ(※延長パーツ含む)に収まる範囲なら何人で巻いても良いベルトであり、ケースバイケースで6人タッグ王座やシングル王座として扱われる666の混沌を象徴した王座。

 2人の王座戦として思い出されるのは、怨霊が裕向から無秩序無差別級王座を奪取した2020年6月の試合。
 当時デビュー25執念を迎えて「年を取って身体もボロボロで、若い頃の仲間も死んだり、引退したり、セミリタイアしていたり、『自分もそろそろ潮時かなあ』と思っていた」と終活を考えていた怨霊に対し、王者・裕向が「昔みたいに俺たちの壁になってくれないんですか?アンタが俺たちの壁にならねえって言うなら俺が怨霊の壁になってやる!」とトコトン厳しく接して怨霊のハートに火を点けたことで実現した試合。
 WMFの入門試験で試験官を務めていた怨霊が裕向を見初めて入門を認めたときからの付き合いであるという2人の王座戦は大流血を伴う熱戦に。この試合は怨霊が66ロックでレフェリーストップ勝ちを収めたが、怨霊は「宮本からピンフォールもギブアップも取れなかったから、悔しいです。また宮本を目指して頑張ります」と勝者ながらリベンジを誓っていた。


 試合前には、元レッスル夢ファクトリーの茂木正淑さんから怨霊に花束贈呈。5年越しに実現した2人の試合は、反則裁定なしの完全決着ルールで行われることに。
 裕向がセコンド勢とともに怨霊を袋叩きにする立ち上がりも、怨霊はコーナーから場外へのスワントーンボムや怨霊ドライバーといった大技を序盤から繰り出して逆転。学生時代から使う奥の手であるエメラルドフロウジョンまで解禁するが、裕向はムクリと起き上がる。
 裕向はファイヤーサンダーからムーンサルト・プレスを決め、怨霊へボンタン狩りを狙う。これを止めに怨霊のセコンドも交えた乱闘となり、忍と、放送席で解説を務めていたMEN'Sテイオーも巻き込まれて服を剥ぎ取られてしまう。


 しかし、シャツとズボンを脱がされたテイオーはなんと下にコスチュームを着用。裕向らを次々とナックル・パートで叩きのめしていき、忍が裕向にセックスボンバー。最後は怨霊がミラクルエクスタシー、怨霊クラッチ、トルネード・クラッチと師匠の技も繰り出して3カウントを奪った。

 照れ屋の怨霊はエンディングのマイクはラム会長に託してあまり喋らなかったが、バックステージでは「宮本はね、どこの団体でも上がってるし、色んな経験してるからやっぱ強いよね。意地で……意地ってか、先輩のMEN'Sテイオー、後輩の忍の力を借りた感じでしたが、なんとか勝てました。これからも、先は短いですけど、とりあえず頑張ります。成仏します」と語り、ニタリと笑った。

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