日伊ハーフの美女・ジュリアがトーナメントで優勝し新型コロナウイルスに揺れるイタリアへエール!「ローマは医療がパンクし60歳以上は治療を受けられない」

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 24日、東京都・後楽園ホールにてスターダム『シンデレラ・トーナメント2020』が開催され、初出場のジュリアがシンデレラ・トーナメント初優勝を果たした。

 シンデレラ・トーナメントとはスターダムが毎年春に行うシングルトーナメントであり、優勝者には青いシンデレラドレスと望む王座への挑戦権が与えられる。
 今年は16名の選手が参加する1DAYトーナメントにて行われ、1回戦から準決勝までは10分1本勝負、決勝戦は30分1本勝負。通常のプロレスルールに加え、オーバー・ザ・トップロープでの失格、時間切れ引き分けの場合は両者失格というルールが追加されて行われる。

 1回戦ではスターダムの至宝・赤いベルトの王者である岩谷麻優が、同じく優勝候補と目されていた木村花と対戦し両者OTRで失格となる波乱が起き、因縁を深い林下詩美と舞華は熱戦の末に時間切れ引き分けとなり両者失格。
 渡辺桃、ジュリア、小波、朱里、中野たむ、刀羅ナツコが2回戦に進出。ジュリアがかつての白いベルトの絶対王者・桃を制し、朱里が同じくMMAをバックボーンに持つ小波との蹴り合い&極め合いを制して準決勝に駒を進め、たむに勝利したナツコは準決勝の相手が失格となっていたため不戦勝となり決勝進出一番乗り。
 準決勝では、スターダムの新興ユニット“ドンナ・デル・モンド”に属するジュリアと朱里によって行われたが、「馴れ合いは絶対に嫌」と語っていたとおり両者ともに容赦の無い蹴り技の応酬となる打撃戦へ。朱里はぶら下がり式腕十字からエプロンでの攻防に持ち込み、奈落式ジャーマン・スープレックスを狙っていくが、これを振り払ったジュリアビッグブートで場外に蹴落とし、OTRで勝利。
 
 ジュリアは連戦、ナツコは1試合少なく体力を温存した状態で行われた決勝戦は、ナツコがジュリアを場外に連れ出し、ゲスト解説を務めていた獣神サンダー・ライガーの真横で乱闘。さらにナツコは昇天やチェーンラリアット、ダイビングギロチンドロップなど苛烈に攻め立てていくが、ジュリアは怯まず左右のビンタからヘッドバッドを連打して意地を見せ、グロリアス・ドライバーからステルス・バイパー(変形の裏STF)に捕らえて勝利。ジュリアがシンデレラ・トーナメント初参戦で初優勝を果たした。

 ジュリアはイタリアと日本のハーフとして生まれ、2017年にデビュー。その美貌とキャバクラ勤務時代の同伴出勤でプロレスを知ったという経緯から注目を集め、デビュー戦のパートナーを務めた井上京子もその才能に太鼓判を押した逸材。
 昨年11月には女子プロレス界全体を揺るがす移籍騒動を巻き起こし、“お騒がせ女”としてスターダムに入団。今年に入ってからは“ドンナ・デル・モンド”を組織してアーティスト・オブ・スターダム王座(6人タッグ王座)を戴冠するなどスターダムの勢力図を一変させるダークホースとして活躍してきた。

 優勝者の証であるドレスを身にまとったジュリアはマイクを取ると、最初に「この優勝を第二の母国であるイタリアの親戚や仲間に捧げたいと思います」と新型コロナウイルス問題に揺れるイタリアの家族へのメッセージ。
 さらに、どの王座への挑戦するかを問われると、新日本プロレスの1・4東京ドーム大会で苦杯をなめさせられ、今トーナメントに不参加だった白いベルト保持者の星輝ありさへ4・29大田区総合体育館大会での挑戦を表明。
 最後にジュリアは「スターダムに来て半年、来たばっかの時は正直どん底だった。けど、こっからが、ジュリアのホントのシンデレラストーリーだと思ってるから。そっから上がってく所をみんなによく見ててほしいなと思います。ジュリアのことが!好きで好きでたまらない諸君!一瞬たりともジュリアから目をそらすなよ!アリベデルチ!またな!」とファンに叫び、大会を締めた。

 バックステージでイタリアの親戚について聞かれたジュリアは、「父に連絡を取って『向こうは大丈夫なの?』と聞いたら『全然大丈夫じゃない』ということを聞いて。イタリアは今大変なことになってて、死者もどんどん毎日毎日増えていくし、かなり落ち込んでますね。自分の口からプロレスやっていることを伝えたことはなかったんだけど、『今私こういうことやってるよ』って言ったら、『じゃあ頑張って!Forza!Forza!』って言ってくれて『勝つのを楽しみにしてるから』って。それくらいしかもういいことが無いから、今イタリアは。絶対優勝して、終わったら電話してあげようって」と新型コロナウイルス問題で揺れるイタリアについてしんみり語る。
 そして親戚の住むローマの現状について「ローマは今外出許可証がないと外に出たら約3万円くらい罰金が発生してしまうのと、医療がパンクしているので60歳以上は治療を受け入れないって感じで、とにかく外に出ることが出来ないから買い物とかご飯を食べるとかがすごい大変だから、1回行くたびにメチャクチャ買い溜めをして、とかそういう生活で、誰も外は歩いてないし、外は静まり返っている」と厳しい状況を話した。

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