【試合詳細】7・10 全日本プロレス後楽園ホール大会 ゼウスvs崔領二 宮原健斗&青柳優馬&ヨシタツvs諏訪魔&石川修司&岡田佑介 ジェイク・リー&野村直矢&岩本煌史vs西村修&佐藤光留&ジョエル・レッドマン

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『ファン感謝デー ~2019 SUMMER FESTIVAL~』
日程:2019年7月10日(水)
開始:18:30
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:917人

▼ファン感謝デー  スペシャルハンディキャップマッチ 10分1本勝負
●ディラン・ジェイムス(フリー)
5分43秒 4人組(4人で体固め)
○丸山敦/大森北斗/青柳亮生/田村男児

▼ファン感謝デー スペシャルタッグマッチ 30分1本勝負
ホワイトめんそーれ/●ブラックめんそーれ
10分0秒 アックスボンバー→片エビ固め
○大森隆男/渕正信

▼6人タッグマッチ ~帰ってきたレッドマン~ 30分1本勝負
ジェイク・リー/野村直矢/○岩本煌史
9分6秒 孤高の芸術→片エビ固め
西村修(フリー)/●佐藤光留(パンクラスMISSION)/ジョエル・レッドマン

▼「第1回 宮原健斗選手権」
○らいた君
※他参加者は、"満場一致で最低の男"宮原検討中、"プロレス界ものまねNo.1"木原文人リングアナウンサー、ものまねJAPAN、一般募集参加者(ゆめなさん、あかねさん)

▼6人タッグマッチ ~リングアナウンサー体験~ 60分1本勝負
○宮原健斗/青柳優馬/ヨシタツ(フリー)
9分19秒 ジャーマン・スープレックス・ホールド
[Evolution]諏訪魔/石川修司/●岡田佑介

▼ファン感謝デー スペシャルシングルマッチ ~ファンが選ぶ名勝負数え唄~ 三冠ヘビー級王座次期挑戦者決定戦 時間無制限1本勝負
○ゼウス
22分59秒 ジャックハマー→片エビ固め
●崔領二(ランズエンド)

7歳の少年が宮原健斗選手権で優勝し宮原検討中を宮原が公認!ゼウスが崔との死闘を制し三冠ヘビー級王座挑戦権獲得!秋山GM&福田新社長が新体制をアピール!

第1試合


 この試合はタッチルールなしで行われ、ディラン1人に4人同時攻撃が可能なハンディキャップルールにて実施。丸山らはゴング前に「絶対諦めない!オーッ!」と円陣を組んで気合を高める。
 ゴングが鳴ると、4人がディランにじりじりと近づいていき、ディランが胸筋をピクピクさせると4人がビックリして後ずさる。そして再び4人で手を掲げて結束を高めるが、亮生と男児がダブルのラリアットでなぎ倒され、さらに北斗と丸山もダブルのドロップキックを放つがディランが耐えてダブルラリアット。さらに全員を順番にチョップでなぎ倒していき、全員を順番にボディスラム、さらに全員を4隅のコーナーに追いやり串刺しラリアット。丸山と北斗がディランの足にすがりついておさえ、男児がエルボーを連打もディランは全員にハンマーパンチを見舞って脱出。
 丸山が諦めずにコーナー上からダイビングクロスボディで飛んでいくが、ディランはこれをキャッチ。そこへ3人が同時のトリプルドロップキックを放ってディランを吹き飛ばすと、亮生、男児、北斗の順にそれぞれミサイルキック。
 ここで丸山が満を持して「パイルドライバー行くぞ~ッ!パイルドラーイバーッ!パイルドラーイバーッ!ハイッ!パイルドラーイバーッ!」とたっぷり時間をかけてコールを煽り始め、その間に復活したディランが男児をラリアット、北斗と亮生をダブルのチョークスラムで、なぎ倒し、残る丸山にもチョークスラムを狙っていくが、これを反転させて丸山が体固めに入ると、3人ものしかかり、4人で押さえ込んでディランから殊勲の勝利を奪った。
 ディランは不服そうにしていたが、手を出すこと無く退場。ディランがリングから降りた後安堵した4人は大喜びで去っていった。

第2試合


 この日の対戦カードには秋山準の名が無く、代わりにホワイトめんそーれが参戦。
 ブラックと大森でゴングが鳴ると、めんそーれたちが「シャーッ!」とコールを煽り始め、「クリーンに行きましょう」と大森に握手を求める。大森がこれに応じるとブラックは目潰し。怒った大森はチョップを連打し、かち上げエルボー。しかしブラックはドロップキックから場外に逃れた大森へ場外飛びのフェイントから「1!2!3!シャーッ!」と大森を挑発。両者タッチ。
 ホワイトと渕のマッチアップとなると、ホワイトが「シャーッ!」とコールを煽り、渕の後頭部にエルボースタンプからヘッドロック。そして渕の十八番のグーパンチ。これに怒った渕はお返しのグーパンチからホワイトをロープに振ってドロップキックもホワイトがこれを回避し渕が自爆。ブラックにタッチ。
 ブラックはボディスラムを狙うが、これを振り払った渕がヘッドロックからボディスラム2連発。さらにロープに振ってドロップキックを決めて大森にタッチ。
 大森はブラックにニールキックを放ち、さらにコーナーに振って串刺しアックスボンバーを狙うが、ブラックはブートで止めてミサイルキック。ここにホワイトが入ってきてランニングニーを叩き込んで加勢し、ホワイトがブラックをボディスラムで大森の上から叩きつける連携攻撃を狙う。大森はこれを転がって回避するが、ホワイトはそれを確認しつつブラックをボディスラムで叩きつける。大森は場外に逃れるが、ホワイトは文句を言うブラックを場外に逃れ、また大森が回避したのを見てからブラックを場外でボディスラム。

 ここで渕が場外戦に参入し、なぜかホワイトの手を借りながらブラックを観客席まで連れ込んでボディスラム。渕がブラックをリングに戻すと大森はロープ越しのぶっこ抜きブレーンバスターを狙っていくが、これを着地したブラックが丸め込みを連発して対抗。そしてブラックは“シャックスボンバー”を宣言して腕を振りかぶるが、大森がキャッチしてフルネルソンバスター。さらに本家のアックスボンバーを叩き込んで3カウントを奪った。

<試合後コメント>
ホワイトめんそーれ
「お前のせいだ!お前のせいだ!お前が早く立ってこなかったからだ!」

第3試合


 ジェイクと西村でゴングが鳴ると、ロックアップで押し込んでいき、西村が押し込んでブレイク。続けて手4つから西村がヒザを入れ、ヨーロピアンエルボー。ジェイクもエルボーで反撃していき、両者打ち合いへ。これを制した西村が足4の字固めに持ち込むが、ジェイクはなんとかブレイク。両者タッチへ。
 レッドマンと野村のマッチアップとなると、2人は紳士的に握手を交わして後にロックアップ、ヘッドロック、リストロックの攻防からグラウンドへ。レッドマンが野村のタックルをスライディングでかわしてからの丸め込みからキックアウトに合わせて絡みつきコブラツイスト。これを野村が力技で振りほどいてボディスラムからエルボードロップを連発。さらに野村がコーナーに振って串刺し攻撃を狙うが、レッドマンはひらりと身を翻し、コーナー上で逆立ちをして余裕をアピール。向かってくる野村をいなしてニードロップを見舞い、光留にタッチ。
 光留は野村に飛びついて胴絞めフロントネックロックに入るが、野村は持ち上げて自軍コーナーに叩きつけ、岩本にタッチ。
 岩本と光留は向かい合うと、光留がグラウンドから岩本の足を獲っていきアキレス腱固め。岩本が悲鳴を上げて暴れると体勢を変えて脇固めに入るが、これをカットに来たジェイクと野村をレッドマンが野村にテキサスクローバーホールド、西村がジェイクにコブラツイストを見舞って妨害。これを岩本にブレイクされた光留は水車落としからフォール、これを返した岩本の腕を取って腕十字、暴れる岩本の足を取ってのアンクルロックと決めていくが、ここにジェイクが飛び込んできてレッグラリアートでカット。さらに野村がスピアーで光留をなぎ倒し、岩本のマジックスクリューにジェイクがニーリフトを合わせる合体攻撃。フォールに入るもレッドマンがカット。岩本がレッドマンに気を取られている間に光留が延髄斬りを見舞い、下から組み付いてヒザ十字。しかしこれを耐えた岩本がバックを取り、光留をぶっこ抜きジャーマンスープレックスで叩きつけ、さらに大外刈り、孤高の芸術と畳み掛けて3カウントを奪った。

 試合後、レッドマンは対戦相手の3人と、李日韓レフリーと笑顔で握手を交わす紳士的な姿勢を見せてから退場していった。

<試合後コメント>

野村直矢
「今日出した連携は、ほんの一部ですよ。俺たちもっと気合い入れて危ない連携考えてるんで。その技で暴走大巨人をノックアウト!楽しみにしていて下さい!」

ジェイク・リー&岩本煌史
ジェイク「大丈夫?」
岩本「OK!……いって」
ジェイク「今月からジュニアタッグ、始まりますね。あんな攻防を目の前で見せられたら、俺も何が何でも世界タッグ獲ってやろうとやっぱり思いますよね」
岩本「今月俺がジュニアタッグリーグ、出るにあたってね、アジアの防衛戦は必然的に出来ないわけですから。そこは欲を出して、ジェイクさん、次、世界タッグ!」
ジェイク「良いと思うよ」
岩本「世界タッグ、獲りに行くなら、俺は佐藤恵一と組んでジュニアタッグ獲りに行くよ。また新たな称号を掴んで、8月に防衛戦あんのかわからないけど、そこでまたジェイク&岩本組っていうタッグチームは、分厚い……分厚いタッグチームになってると思います」
ジェイク「話題をどんどん俺たちで作っていって、そしてアジアタッグは、アジアタッグとして、もっともっと認知させて」
岩本「そうだね!」
ジェイク「で、世界タッグ!全盛期パートナー。同じ全盛期同士、俺と野村さんがいただいちゃいます」
岩本「今日は佐藤光留選手からなんとか3カウント取れたけど、公式戦になったらどうなるかわからない。正パートナーじゃないしね。ましてや6人だし。絶対緩めない。俺は緩めることは絶対にない。このまま、このまま行きます。アジアタッグチャンピオンだし、負けないよ俺は。そしてファンの皆様、いつもありがとうございます」
ジェイク「ファン感だからね。ありがとうございます」

秋山準GM&福田剛紀新社長あいさつ


秋山「皆さんこんばんは!本日は全日本プロレスファン感謝デー後楽園ホール大会、ご来場誠にありがとうございます。皆さんも一部報道でご存知かもしれませんが、7月8日付で社長を退任しました。5年間という間でしたが、選手、社員、関係者、そしてファンの皆さんに支えていただい社長を務めることが出来ました。本当にありがとうございました。今後は現場の責任者として全日本プロレスにますます貢献していきたいと思いますので、よろしくお願いします!新任の社長なのですが、今まで陰で全日本プロレスを支えてくださった、こちらにいる福田剛紀オーナーが新社長として就任して頑張ってくれることになりました」
福田「みなさんこんばんは!日頃から全日本プロレスにお越しくださいまして誠にありがとうございます!前の経営者から全日本プロレスをお預かりして、全力で秋山社長を支援してまいりました。秋山社長には、ご自身が選手としてリングの上でご活躍いただくだけではなく、若手選手の育成や、そしてファンの皆さんに喜んでいただけるような熱い戦いをリング上で提供することに全力を挙げていただきました。また、会社経営という数字との闘いにも負われていました。そこで、5年間を振り返りまして、とても充実した5年間だったと思います。十分に結果が出ましたので、このあたりで数字を追うことから少し肩の荷を降ろしていただいて、本来最も得意とされる若手の選手の育成や、このリング上での闘いを、よりレベルアップさせることに取り組んでいただこうと思い、秋山社長に代わって私がジムの仕事をこれから引き継がせていただきます。これからは、現場監督……現場監督というと古い響きがございますので、ゼネラルマネージャー、GMとして今後全日本プロレスを盛り上げることに取り組んでいただきたいと思います。これからも秋山ゼネラルマネージャー、そして全日本プロレスのリングをどうぞ宜しくお願いします!」

第4試合


 「第1回 宮原健斗選手権」が開催。宮原健斗選手権とは、宮原の特徴的な入場パフォーマンスのモノマネのナンバーワンをお客さんの声で決めるという企画。

 まずは宮原検討中が“最低”と入ったタオルを持って入場。「(モノマネのために)新しく三冠ヘビー級のベルトを作るのがめんどくさくて(棚ボタのときに使う)IWGPのベルトを持ってきちゃいました。こんな宮原検討中、最低ですかーッ?!(観客席から「最低!」の声)……聞こえないなあ。宮原検討中、最低ですかーッ?!(観客席から「最低!」の声)満場一致で最低で~す!」とネタを披露。

 続いて、一般募集参加者のゆめなさんが入場。宮原のふてぶてしい態度やリングインしてからコーナーに控える姿など、選手権が終わるまで宮原健斗スタイルを貫き通す徹底ぶりを見せる。

 続いて、同じく一般募集参加者のあかねさんが入場。阪神タイガースの鳥谷敬選手のユニフォームを身にまとい、しきりにユニフォーム背面の鳥谷の文字をアピールすると観客席からは「健斗」コールではなく「鳥谷」コールが起きる。

 続いて、サッカー日本代表(ものまねJAPAN)が入場。リング上で日本代表戦の名場面を再現して見せ、歓声と戸惑いの声が上がる。

 続いて、一般募集参加者のらいた君が入場。まだ7歳だというらいた君に観客はこの日一番の大歓声を贈り、早くも優勝が決まるかと思われた。

 そして、最後に木原文人がダンボール製のベルトを持ち、AKB48の横山由依のガウンを着て入場すると「健斗」コールではなく「木原」コールが起きる。

 全員の入場が終わると、一人ひとりの選手の名が呼ばれ、それぞれに観衆が歓声を送る。そして、宮原健斗選手権の優勝者は満場一致でらいた君に決まり、優勝賞品として宮原健斗のブレイクハートネックレスのレプリカが贈られた。

第5試合


 この日の観客から抽選で選ばれた2名がリングアナウンサー体験を行い、それぞれ両軍をコール。
 ヨシタツと諏訪魔でゴングが鳴ると、ロックアップからヘッドロック、ショルダータックル合戦と発展し、タッグしたヨシタツを諏訪魔が踏みつけ、髪を掴んで引き起こすが、諏訪魔は場外へ。ヨシタツがプランチャを狙うが、諏訪魔は寸前に寝具に戻ってヨシタツを捕まえてチョップを連打。さらにビッグブートを放っていくが、ヨシタツが回避してドロップキック。青柳にタッチ。
 青柳はロープに走って諏訪魔にランニングエルボーからブレーンバスターを狙うが、耐えた諏訪魔が逆にブレーンバスターを狙う。これを着地して走る青柳だったが、諏訪魔はラリアットでカウンターしバックドロッップ。岡田にタッチ。
 岡田は青柳にガットショットを連打し、エルボーから走ってビッグブート。さらにコーナーに控える宮原にもブートを見舞っていくファイティングスピリットを見せる。岡田は青柳を連れ帰って石川にタッチ。
 石川は青柳をコーナーに振って串刺しラリアットを3連打。青柳はエルボーで抵抗しボディスラムを狙っていくが、石川は逆にボディスラムと見せかけたファイヤーサンダー。なんとか青柳がこれを返すと、石川は串刺しラリアットを狙うが、青柳はブートで止めてミサイルキック。しかし石川は倒れずショルダータックルで青柳を吹き飛ばすパワーを見せる。石川はさらに青柳をコーナーに振って串刺しラリアットを放つが、青柳が回避してボディスラムで投げきって見せ、宮原にタッチ。
 宮原は石川にフロントハイキックからドロップキックのコンビネーションを決め、さらにコーナーを背にする石川に突っ込んでいくが、石川がカウンターのショルダータックル。岡田は「俺が行く!」と自己主張し、タッチを受ける。

 岡田は宮原のフロントハイキックをかわして走りランニングエルボー。さらに諏訪魔と石川が飛び込んできて宮原にサンドイッチラリアットを見舞うと、岡田がコーナートップからダイビングヘッドバッド。さらに岡田がフィッシャーマンズスープレックスを狙うが、宮原がこらえると怒涛のエルボー連打からビッグブート。そして宮原と額を突き合わせて吼えるが、宮原の答えはヘッドバッド。さらに宮原は距離を取ってブラックアウトを放つが、岡田はこれを回避してバックを取りスクールボーイ、バックスライド、起き上がりにドロップキックからのバックスライド、宮原のブレーンバスターを背面着地してのバックスライドと勝利を狙っていくが、宮原が起き上がりにブラックアウトを放ち、さらに滞空ジャーマンスープレックスホールドで叩きつけてカウント3を奪った。

 そして、宮原は観客席に戻っていたらいた君をリング内に呼び込むと、2人並んでポーズを決めてから退場していった。

<試合後コメント>

宮原健斗
「次は……誰だ!誰だ?!7月28日の挑戦者は誰だ?!どっちだ?!もうどっちが来ても申し分のない相手だ。今日どっちがチャンスを勝ち取るか、期待してるファンの皆さんはたくさんいる。日本全国にだ!さぁ、どっちだ?!」

――今日は第1回宮原健斗選手権が開催されましたが、それについては
「素晴らしいですね。あれだけ小さい子が宮原健斗のものまねをする。将来彼はプロレスラーになりたいのかも知れないね。俺もアレくらいの小さい頃からプロレスラーを目指していたから。もしプロレス界に入って、『誰に憧れたか』と聞かれたらね、『宮原健斗』と言ってほしいね。ありがとう!少年!」

――宮原検討中さんについてはどういった感想を持たれましたか
「検討中!もっとゆっくり見たいね!しかしね、今日『最低ですか』と。宮原健斗と真逆の最低だ。それくらい振り切ってる検討中……素晴らしい!今日初対面だ。今日で宮原健斗“黙認”ではなく、宮原健斗“公認”だ!宮原検討中、最低ッ!」

第6試合


 ゴングが鳴ると2人はじっくりと睨み合ってからロックアップで押し込み合い、ゼウスが押し込んでクリーンに離すが、その瞬間に崔が組み付いてロープに押し込みながらスリーパーホールド。カウント4で崔が開放しないままでいると和田京平が割り込んで無理やり引き剥がす。
 再び向かい合い、ロックアップからヘッドロック、ゼウスが絞り上げていき、崔がロープに振るとショルダータックル。城外に逃れた崔を追っていき場外戦へ。ゼウスは崔を鉄柵に叩きつけていくが、何度目かの鉄柵攻撃を崔が回避してゼウスを自爆させると鉄柵を背にするゼウスに串刺しミドルキック。さらに鉄柵を乗り越えて観客席に連れ込んでイスで殴打を狙うがゼウスはローリングして必死の回避。崔は一旦ゼウスをリングに戻して場外カウントをリセットしてから再び場外戦へ。崔は「逃げへんから来い」とゼウスにチョップを打たせ、勢いづいたゼウスが場外リフトアップスラムで叩きつけて崔をリングに戻す。
 ゼウスはリング上でも際にチョップを打ち込んでいき、ジャンピングラリアット。さらに手刀を喉元に振り下ろす形の変形ファイナルカットからスリーパーホールドへ。崔は足を伸ばしてなんとかブレイクするが、ゼウスは中央に引き戻してグラウンドスリーパー。苦戦したものの崔はなんとか手を伸ばしてロープブレイク。
 ゼウスは崔が起き上がるのを待ち、起き上がり際に逆水平チョップを連打。しかし崔も唸り声を上げながら体勢を反転させると串刺しミドルキック。さらに反転させて串刺しラリアットを狙うゼウスの腕を取って崔が脇固め。ゼウスは足を伸ばしてロープブレイク。しかし崔は倒れたゼウスにローキックの乱れ打ちと容赦のない追撃。さらに崔はPKを放ってさらに走るが、ゼウスがスパインバスターでカウンター。ゼウスは串刺しラリアットからフロントスープレックス。さらにチョークスラムを狙っていくが、崔はこらえて振り払う。するとゼウスはチョップからラリアット、さらにロコモーション式ブレーンバスターで連撃。
 満身創痍の両者は膝立ちで向かい合い、額を突き合わせながら立ち上がりエルボー合戦。これに打ち勝った崔がゼウスをロープにくくりつけてミドルキックを連打し、さらに走り込むがゼウスがカウンターのドロップキックを見舞い、さらにラリアット。トドメのジャックハマーを狙っていくが、耐えた崔がシドマスで叩きつけ、コーナーに上って那智の滝を狙っていくが、ゼウスが追いすがって雪崩式ブレーンバスター。ゼウスがチョークスラムを狙っていくが、崔が耐えて大外刈り。続けてPKのフェイントからサッカーボールキックを連打し、ゼウスをコーナーに押し付けて赤川鉄橋を狙っていくが、ゼウスが崔の首を掴んで止め、そのまま持ち上げてリフトアップスラム。さらにコーナーに上っていくが、崔はスカイキックで対空砲火し、コーナートップからの雪崩式ブレーンバスター、赤川鉄橋、那智の滝とはなっていくが、ゼウスは那智の滝を回避しラリアット。そして久々となるフロッグスプラッシュを解禁し、トドメのジャックハマーで崔を沈めた。

 試合後、前説を担当したビックスモールンがゼウスに公開インタビューを行った。

――崔選手との試合を終えていかがでしたか
「強力な選手なんで、身体のダメージがキツイかなと。次の試合の時には万全にして試合に臨みたいと思います」

――次は大阪ですね。
「次は大阪じゃないです。17日の後楽園ホールなので。今日勝って、28日に三冠ヘビー級王者・宮原健斗選手に挑戦できることになったんですけど……今日のこの試合のことしか考えてなかったんで、まずはこの試合を勝ったことに一息ついて、またリセットして三冠戦に向けて頑張っていきたいです」

――ファン感謝デーということで、ファンにメッセージをお願いします
「自分たちの仕事は、目標としているところは、皆さんが自分たちの試合を見て、鳥肌が立つような感動を与えることが仕事だと思っています。皆さん、メインの僕と崔領二選手の試合を見て、感動していただけたらそれが一番だと思います。皆様、今日もありがとうございました!久々に自分が締めますけど、自分はこういう素で作ってないキャラなんですけど、人生は祭りやで!わっしょい!で締めたいと思います。自分の試合は毎回、個々に来るお客様に捧げております。どうかこれからも1つでも感動指定だける試合を見せられるよう頑張っていきます!自分も全日本プロレスのファンの皆様に感謝しています!ありがとうございます!行きますよ!俺たちの人生は祭りやで!わっしょ~い!×3」

<試合後コメント>

ゼウス
「今日も皆さんありがとうございました!崔さんはホントに自分と似てる波動をもってる2人なんで、思い切りぶち当たれると言うか。全開でやらしてもらいました」

――会見で言っていた「リミッターを外す」というのはそのとおりになりましたか
「そうですね。いつもリミッターつけてる状態なんで、それを元々外れしてる状態にしましたね。まだまだもっとリミッターは外れるかな。もっともっと出来ますね。それは崔選手も一緒じゃないかな。もっと出来ると思うんで」

――地元・大阪で三冠ヘビー級挑戦が決まりました
「去年獲ったのが7月29日で、今年は7月28日。これは自分も去年が大きな第一歩として獲ったはいいものの、一回しか防衛できなかったんで、次は必ずできるだけ防衛したいと思っています。もう先を見据えています。必ず自分が獲って、しばらく防衛して自分の時代を築きたいと思っているので。今年前半はあまり活躍できなかったので、後半の方は突き抜けて活躍していきたいと思っています。……僕、意外とおしゃべりなんですけど、カメラ向けられたらあまりしゃべらないほうなんで。シンプルに生きてるんで」

――今のチャンピオンについてはどう思っていますか
「素晴らしいチャンピオンだと思います。見た目通り。けど、ただ言えるのは、彼にないものを自分は持っているんで、自分がそれを大阪で見せて、彼から必ずベルトを取る!いや、素晴らしいですよ。素晴らしい」

――フィニッシュ前のスプラッシュはかなり珍しいと思います
「昔は普通のスプラッシュ飛んでたんですよ。実はフロッグスプラッシュ飛ばせていただいてました。青木さんもやってましたね。青木さんがやってたからやったわけじゃないんですけど、たまたま青木さんのやってた技にたどり着いたわけで。実はフロッグスプラッシュ、前々からトップから寝てる相手にやる技やろうかとあっためてたんですけど、エルボードロップかと思ってたんですけど、自分らしい技だとフロッグスプラッシュかなと。前に大阪プロレスとかハッスルの時代はフロッグの方じゃなくて普通のボディプレスやってたんですよ。野村がやってるような。野村とのアレもあるんでフロッグの方にさせていただいて。もっと華麗な、華やかなフロッグスプラッシュを見せて、ホント一つ一つの技や闘いでお客さんに感動してもらえるようなものを提供していきたいと思います。技はそんなに増やすつもりはないんですよ。その代り、増やすときは思い切り心をこめて増やしているんで。ドロップキックひとつ、フロッグスプラッシュひとつ、技は僕はラリアットとチョップだけあったら戦えるのかも知れないんですけど、その中でも色々実は技をちょっとちょっと必要な、全日本プロレスのお客さんに喜んでいただいて、チャンピオンになるためにも技を増やしていく形ですかね。今日は皆さんありがとうございました!7月28日、三冠戦!必ず宮原に勝って三冠チャンピオンになるので応援よろしくお願いします!全日本プロレス!そして俺たちの人生は祭りやで!わっしょい!×3」

崔領二
「・・・まぁ、状況関係なくあれが俺とゼウスとの戦い。場所は関係ないから。プロレスってすっごい幅広いと思うんですよね。プロレスはコミッショナーがいないから。『俺はレスラー』って言えばレスラーになれるし、本当にヤバイよ、今の業界。だけどやっぱり俺とゼウスで、そのトップっていうのはこれだけ体を張っているというのを見せたいし。そういう戦いでした。
まぁチャンピオン決めるのなんて、タイトルマッチを決めるのなんて、俺は簡単やと思います、組むだけならね。ベルトもそう、獲るだけなら誰かはなるよ。そうじゃない。俺は負けたから言う権利はないけれど、今日の戦いをもってどうするか、それだけでしょう。今日の戦いをもって、ずっと30年、40年同じことをやって芽が出なかったら辞めた方がいいでしょう。俺は今日の戦いをもって、負けましたけれど、地道ながら世界に出て行きたいと思います。来月は韓国、さらにアイルランド、ロンドン。笑われてもいい。俺なりに今日の戦いを無駄にしたくないですね。必ず戦いはやった時に何かを産まなければ意味がないと思っています。どんな小さいことでも。きついけど、また頑張ります。」

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