全日本プロレスで3組目の兄弟プロレスラーが誕生!
2日、東京都・後楽園ホールにて全日本プロレス『2019 NEW YEAR WARS【開幕戦】』にて、青柳亮生&田村男児がデビューを果たした。
青柳亮生は、全日本プロレスの現アジアタッグ王者・青柳優馬の実弟であり、サッカーや陸上をバックボーンに持っていることから脚力に長け、高さのあるドロップキックを得意としている。これにより、全日本プロレスでは、百田義浩&百田光雄、征矢学&征矢匠に次ぐ3組目の兄弟プロレスラーが所属することとなった。
田村男児は、柔道やアマチュアレスリングをバックボーンに持ち、低空タックルから入る寝技技術に長けておりゴツゴツとした体型には目を見張る物がある選手だ。
この日の第1試合では、全日本プロレスのジュニアタッグ戦線の強豪“変態自衛隊”青木篤志&佐藤光留を相手に、青柳と田村がタッグを組んでのデビュー戦が行われた。
先発の青柳は青木に低空タックルからのグラウンド戦を仕掛けていくが、青木は微動だにせず逆にグラウンド線に持ち込んで腕を極めていく。続く田村も素早いタックルから足を取ろうとしていくが、青木はタックルを的確に切っていきグラウンド戦で圧倒。続く光留もミドルキックなどで田村を攻め立てていく。
田村は意地のエルボー連打で青木を倒して青柳に繋ぐと、青柳は青木にカウンターでドロップキックを叩き込むとボディスラムを狙っていくが、これを耐えた青木がラリアットからの逆エビ固めでギブアップを奪った。
デビュー戦を終えた青柳は「練習した通りのことが全く出来ず悔しかったです」と語り、田村も「自分も全くできなかったです。何も出来なくて、悔しいですよ」と顔を歪ませる。
しかし、2人とも目標は世界ジュニアヘビー級王座の獲得であると語り、当面の目標は初勝利であると気合いを漲らせた。
圧倒的な実力差を見せつけた青木は、「受けるのは簡単だし、別に彼らに頑張らせるのも簡単だけど、それじゃ彼らのためにならないし。俺もデビュー戦の時は何もできなくて悔しくて。それで『どうやって先輩たちに勝てるんだろう、近づけるんだろう』というところから必死になって考えてやってきてるわけだから。(その考えを)もう今日からほしいんだけど、まだないのはしょうがない。でももうその『しょうがない』デビューしたらは通用しないから。最初から(先輩が受けて)やって、(それで勘違いして)なんとかなるだろうと思ったら、たぶん伸びないよ」と、敢えて新人2人に厳しく臨んだのだと青木なりの愛を語る。
全日本プロレスで新人の相手をするのは初めてだという光留は「今年19年目なんですけど、パンクラスで総合に出て、自分のことをやってる風に見えても、必死なんですよ。そこに追いつこうと思ったら。それ以上のことをしないと追いつかないですよ。僕だってまだ気を張りますから。デビュー戦と言っても。でもこれがゴールじゃないんで。彼らのゴールは彼らで考えてほしいです。体格的にも僕らのラインにずっといる選手になる可能性も高いですし」と語り、上辺の優しさではなく自らの姿で新人に何かを伝えていくという気概を語った。
その後、第4試合で行われた新春無差別級バトルロイヤルにも青柳と田村は出場。2人は真っ先に脱落してしまったものの、ゴングと同時にそれぞれ青木&光留に突っ込んでいくという闘志を見せた。
全日本プロレスでは、昨年11月に大森北斗がデビューし、この日には青柳と田村が加わった。この3人は世界ジュニアの獲得が目標であると口にしており、新たな戦力が増えた全日本プロレスジュニア戦線の活性化に期待が集まる。