田口を破った棚橋弘至がドラゴンスープレックス発祥の地MSGで“飛龍の帰還”を宣言!

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 16日、東京都・後楽園ホールにて新日本プロレス『NEW JAPAN CUP 2019』が行われ、同トーナメント二回戦で棚橋弘至が田口隆祐を破り準々決勝に駒を進めた。

 田口はデビッド・フィンレーの負傷欠場のため急遽エントリーされ、同トーナメント戦で唯一のジュニアヘビー級の選手でありながら、一回戦で天山広吉を撃破。自身の象徴たる“69”の数字にこだわりを見せ、MSGで王者ジェイ・ホワイトを撃破し“第69代”IWGPヘビー級王者となることを熱望していた。
 一方の棚橋弘至は今年の1・4東京ドーム大会で悲願のIWGP奪還を果たしながら防衛0回でジェイに明け渡した無念を晴らすべく優勝してのリベンジを誓っており、“タグチジャパン”の一員としてタッグを組むことも多く、共演した映画『パパはわるものチャンピオン』ではゴキブリマスクとギンバエマスクとしてタッグを組んでいた“盟友”田口との戦いに臨んだ。

 試合は、田口が走らせるヤツで棚橋を消耗させるコミカルな展開から一転して切れ味鋭くオーマイ&ガーアンクルに入るなどのメリハリの付いた展開。そのままケツ攻撃に移る田口の股間を棚橋が鉄柱に打ち付けていきお株を奪うアンクルホールドに移行するなど、棚橋が珍しくラフ攻撃を見せていく。
 田口は棚橋の泣き所であるヒザに狙いを定め、ヒザへのエルボーや場外へのプランチャなどで一気呵成に攻め立てていくが、ギンバエマスクの両手をスリスリするポーズで観客にアピールしている間に棚橋が田口の足を取ってドラゴンスクリュー。
 その後、互いに足攻めにもつれ込み、スリー・アミーゴスとツイスト・アンド・シャウトのラリーを制した棚橋がスリングブレイド二連発からのドラゴンスープレックスで3カウントを奪った。
 試合後、棚橋は倒れる田口の肩をたたいて声をかけ、田口の健闘を讃える。立ち上がった田口は棚橋とグータッチをかわしてから退場していった。

 69代王者となる千載一遇の好機を逃した田口は「69代、届かず、志半ばで最後までイケず、中折れということで。棚橋弘至は0.01mmじゃなかったな。0.07mmかな?ゴクアツの壁でした」と謎の発言を残しつつ、「天山さん、棚橋さんとシングルやるチャンスをもらえてすごく良かった。本来なら休みだったところがこうやってシリーズを回れるんで、レスラー冥利に尽きます。レスラーはやっぱり試合しないといけないっすね。NJC、代打出場でしたけどますます試合が好きになりました。もっともっと試合したいです」と真剣な眼差しで語った。

 対する棚橋は、デビッド・フィンレーの負傷から偶然が重なって階級の違う田口とのシングルマッチが実現したことに感慨を述べ、「試合中はあまり触れないようにしてたけど、田口がこうやって来るから(笑)」とギンバエマスクのポーズを真似ながら苦笑。
 そして、決まり手となったドラゴンスープレックスについて「マディソン・スクエア・ガーデンは、藤波辰爾選手が初めてドラゴンスープレックスを出した場所。それから何十年経って、ドラゴンスープレックスで帰るのも粋だなと。“カムバック・サーモン”ってあるじゃないですか。海に出た鮭が戻ってくる。“カムバック・ドラゴン”!」とドラゴン殺法の師匠である藤波の名を挙げ、MSGでの闘いに思いを馳せた。

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