前人未到の外国人選手NJC二連覇を狙うザック・セイバーJr.が飯伏幸太に完勝!「NEW JAPAN CUPってトーナメントの名前を変えたほうがいい」
16日、東京都・後楽園ホールにて新日本プロレス『NEW JAPAN CUP 2019』が行われ、同トーナメント二回戦でザック・セイバーJr.が飯伏幸太を破り準々決勝に駒を進めた。
ザックと飯伏は昨年のNJC二回戦で対戦しており、この際はザックが勝利。この2人は昨年の『G1 CLIMAX』初戦でも対戦しているが、このときには飯伏が借りを返す勝利を挙げていた。
飯伏にとっては昨年のNJCの雪辱を果たす機会であり復帰後の弾みを付けたい大事な一戦。ザックにとってもG1の借りを返して外国人選手で初のNJC二連覇という偉業を為すチャンスであり、両者にとってこの一戦は優勝よりも前に乗り越えなければならない壁として負けられない闘いとなっていた。
試合は、蹴り技をベースにザックの足を攻めていく飯伏、その足を取って足関節技に持ち込みたいザックという構図で一進一退の展開。
これを制したザックが監獄固めで飯伏を痛めつけていくが、これにキレた飯伏が下から打撃の猛連打。たまらず距離を取るザックに迫る飯伏は冷酷無比な打撃を叩き込みパワースラム、セカンドロープからのムーンサルト、ジャーマン・スープレックスと畳み掛ける。
トドメのカミゴェを狙う飯伏だったが、ザックは三角絞めで対抗。飯伏はこれを持ち上げてジャンピングパワーボムで叩きつけて再びカミゴェを放つが、ザックがヒザにヒザを合わせるカウンター。大ダメージを負った飯伏はそれでも強引にもう一発カミゴェを放つが、ザックはバックを取ってこれをかわし変形マフラーホールドからもう片方の足を足で絡みつけて絞り上げるオリエンテーリング・ウィズ・ナパーム・デスでギブアップを奪った。
試合後、満身創痍のザックはバックステージに着くなり倒れ込んでしまい、「TAKA、代わりに喋ってくれ」とTAKAに代弁を要求。
TAKAは「次は?棚橋弘至?去年の決勝の相手じゃねぇか!オイ!ザックが破った相手ばっかりだよ!オイ、言ったろ?去年の二の舞だよ!二年連続、外国人として前人未到の二連覇!そしてニューヨークのメインイベントに立つのはこの男しか居ねぇだろ?!」と雄弁にザックを称える。
その間に起き上がったザックは「MSGでヘビー級王座戦をやるのはこの俺だ。NEW“JAPAN”CUPってトーナメントの名前を変えたほうがいいんじゃないか?俺の政権がこれから出来上がるんだからな」と言い残し、ふらつきながら会場を後にした。
飯伏は、昨年のNJCではレフリーストップで試合が終わったにもかかわらず、今回は自らの意思でタップしてしまったことを悔い「自分の中ではもう終わってしまった。あそこから粘って自分の体が耐えられるとは思わなかった」と試合を振り返り、「まだこんなところじゃ終わらないですよ。もう切り替えないと。ただこれは絶対自分の中にもっと組んで、ザックとはまたいつか絶対にリベンジしたいです。やります、やってやりますよ」と語りつつガックリを肩を落としながら去っていった。