KUSHIDAが新日本退団前に棚橋弘至と最初で最後のシングル戦もジェイ・ホワイトが乱入!

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 29日、東京都・後楽園ホールにて新日本プロレス『Road to THE NEW BEGINNING』が行われ、退団を控えたKUSHIDAが棚橋弘至との初シングルマッチを行った。

 KUSHIDAはTAJIRIに弟子入りし日本では2006年にハッスルでデビュー。その後数多の団体に参戦し、後に所属したSMASHから2011年に新日本プロレスに移籍。その後はIWGPジュニアヘビー級王座を6度も戴冠するなど新日本ジュニアの“顔”として最前線で戦ってきた。そしてKUSHIDAは今月7日に新日本プロレスを退団することを発表。「世界で活躍したい」と語りWWE参戦が噂される中、この日は所属最終戦でKUSHIDAが敬愛する棚橋弘至とシングルマッチを行った。

 試合は手4つから互いの足を狙い合う静かな立ち上がり。KUSHIDAはアリキックで棚橋の弱点であるヒザを狙っていくが、棚橋も警戒して距離を取ってかわしていく。
 KUSHIDAがグラウンドに持ち込むが、棚橋はKUSHIDAの足を取ってリバースインディアンズデスロックやコーナーポストにKUSHIDAの足を叩きつけるなど、足への一点集中攻撃を開始。苦戦するKUSHIDAだったが、敢えてミドルキックやハンドスプリングエルボー、バズソーキックなどの足を使った技で攻め込んでいき、序盤から狙い続けていたアリキックがついに棚橋のヒザを捉える。
 KUSHIDAはホバーボードロックや腕十字など、棚橋の態勢に合わせて形を変えながら棚橋の腕を絞り上げていき、逆転を狙って棚橋が放ったハイフライフローも剣山で迎撃してバック・トゥ・ザ・フューチャー。これでも決まらず、KUSHIDAはホバーボードロックに捕らえるが、棚橋は力技でKUSHIDAを持ち上げパッケージジャーマン。最後はテキサスクローバーホールドでしっかり腰を落とし、KUSHIDAは無念のタップ。

 試合後、棚橋は倒れるKUSHIDAに棚橋が駆け寄りしっかりと抱き合うが、ここへジェイ・ホワイトと外道が乱入。ジェイがイスで棚橋を殴打し棚橋のIWGPヘビー級のベルトを奪って掲げるが、場内は怒号に包まれ「帰れ」コール。ジェイはひょうひょうとした態度で「バイバイクッシー」と笑いながら去っていった。

 満身創痍の棚橋はヤングライオンの肩を借りて退場していくが、その背中に向けてKUSHIDAは「棚橋さん、最後の最後までプロレスラーとして最高にかっこいい姿、勉強させてもらいました。8年間、この8年間の出来事、新日本のレスラーとの闘い、巡業バスのこと、色んな風景、そして今日のお客さん、未来永劫絶対に忘れません!この最高のお守りとして旅してきます!今まで本当にありがとうございました!行ってきます!」と深々と頭を下げた。

 バックステージに戻ったKUSHIDAは、「棚橋さんは強かったです。今まで戦ったレスラーの中で一番強かったです。何も通用しなかったっす。空っぽです」と棚橋との初シングルの感想を語る。
 そして、「本当にお客さんも最高!闘うレスラーも最高!リングを作るスタッフ、会社にいる大勢のプロレスを支える人たち、そしてオーナー。これがないと僕らは四角いリングで戦えませんので、何一つ不満がないですね。何一つやめたいと思う理由がないのになんでこの決断をするんだろうって、自分が一番呆れてるんですけど、新日本プロレスで培った8年間を最強のお守りにして、ジュニアヘビー級の舞台を一つでも二つでも、ヘビー級に負けないステージに上げていく。ジュニアヘビー級の可能性を俺はこれからも勝手に背負って戦っていきます」と今後について語り、会場を後にした。

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