巌流島で菊野完勝。小見川リベンジならず
1月3日(水)午後4時30分より千葉・舞浜アンフィシアターで『巌流島』の第9回大会が行われた。
菊野VS小見川、1勝で迎えた注目のメインイベントは、わずか1ラウンド1分57秒、菊野の一本勝ちで終わった。
小見川が全力の左フックを放つと、菊野は首を右に傾け、ヘッドスリップでかわすと同時に、全力の左フック一閃。これが小見川の顔面に正面からもろに入った。これは菊野の必勝パターンだ。
小見川は尻から倒れる形になり、上体がうしろにストンと倒れると、後頭部を闘技場で強打。ドン!と音がし、頭が大きくリバウンドするほどだった。すかさず菊野は、仰向けの小見川の腹に左ヒザを乗せ、同時に左手で小見川の右胸のあたりの道着の襟を握ったが、もうとどめをさしには行かない。小見川がノックアウトされている状態だとわかったのだろう。右手で3発、軽めに顔面パンチを落とした。
小見川は全く顔面をガードしようとしない。この状態を見て、主審は試合をストップ。菊野の完勝だった。
その他の試合は、淡泊に決着のついたものが目立ったが、2度目の参戦となるロシアの空道の選手エブゲニー・シャロマエフは、掛け値なしに強い。巌流島ルールにも対応できる万能型の選手として、カルロス・トヨタ相手に存在感を見せつけた。
初登場の日本人選手の中では、ロシアの武術システマの使い手であるアキラ・シット・レックが勝利。システマは近年、日本で受講生を集めてセミナーも開かれているし、日本にスクールもある。
アキラはリラックスした動きで相手と闘い、3ラウンド、最後は足払いで倒した後、サイドポジションのような形で上になり、細かい顔面パンチを左2発、頭部へのパンチ右4発で勝利。相手の日本拳法選手の左禅丸は、レフェリーストップで1本負けした。
次回大会は5月のゴールデンウィーク明け、同じ会場で開催予定だ。
(文・写真/フリーライター安西伸一)