「背負ってるものが違うんだ」故・木村花さんの盟友たちが天国に捧げる王座戴冠！悪の女王たちが高笑いも場内は笑顔で祝福！
10日、東京都・後楽園ホールにてスターダム『STARDOM NIGHTER 2025 in KORAKUEN Sep.』が開催。小波＆吏南＆フキゲンです★がアーティスト・オブ・スターダム王座戴冠を果たした。
NEO GENESISは20代の若い選手たちでスターダムの新しい時代を創るべく驀進するギャルユニットであり、それぞれがシングル戦線でもしっかり結果を残してきた気鋭のチーム。
２月の後楽園ホール大会では、同ユニットのスターライト・キッド＆AZM＆天咲光由がベテランアイドル軍である【最上級トリオ】中野たむ＆なつぽい＆安納サオリを制してアーティスト戴冠を果たし、明確な世代交代を見せ付けた。
この日のメインイベントでアーティスト王座に挑戦したのは、悪の軍団【H.A.T.E.】の小波＆吏南＆フキゲンです★。
試合はかねてから因縁が深いキッドと小波の対面を中心に展開。NEO GENESISが連携を取って3vs1の対面に持ち込もうとするも、H.A.T.E.が場外戦や凶器攻撃で流れを断って妨害。リング上を支配したH.A.T.E.がキッドを袋叩きにしていく。
キッドも必死の抵抗を見せ、プランチャや旋回式フロッグ・スプラッシュ、ムーンサルト・プレスと猛攻。しかし、タイガー・スープレックス・ホールドを狙ったところで吏南がイスで脳天を一撃。
小波がスリーパーホールドからのスリーパー・スープレックス、ジャーマン・スープレックスと連撃。キッドもモモ☆ラッチでの起死回生を狙うが、これを返された瞬間にフキゲンのローリング・ソバットを顔面に被弾。さらに吏南がPink♡Devilで叩きつけ、小波が即座に胴絞めスリーパーホールド。万事休すのキッドがギブアップし、H.A.T.E.にベルトが渡った。
マイクを取った小波は「久々のチャンピオンっていうのは心地の良いもんだなあ？フキゲン、吏南、小波……この3人でベルトを巻くということは、なんかさ、巡り巡ってさ、運命ってあるよなあって感じちゃったじゃねーか！」と高笑い。
それぞれ違った経緯でH.A.T.E.に集った3人だが、かつては故・木村花さんが創ったユニット【TOKYO CYBER SQUAD】のメンバーという共通点がある。小波の言葉を受けた吏南はTCSの決めポーズであった敬礼を天に捧げる。
その後は【STARS】の羽南＆飯田沙耶＆向後桃がリングに上がって挑戦を表明。
正規軍的ユニットとして常に最大規模のメンバー数を誇っていたSTARSだが、不動のリーダーであった岩谷麻優の突然の退団に端を発した複雑な人間模様の果てに現メンバーはこの3人＋新人の姫ゆりあだけになるという事態に。新生STARSとしてなんとか結果を出したいが故のガムシャラな挑戦表明と言える。
向後が必死にアーティスト挑戦への思いを語るも、吏南は「もうオワコン寸前のSTARSなんて、H.A.T.E.からしたら目障りなんだよね。潰すって意味では受けてやってもいい。ただな、羽南、お前は分かる。飯田、お前も分かるが、向後桃！お前だよ！テメーみたいな奴が簡単にタイトルマッチ出来るからスターダムはナメられんだよ！これはおふざけとかじゃなくて、ガチだから」と突き放す。
たまらず進み出て吏南と対峙した羽南であったが、これまでの苦難が胸中を駆け巡ったのか泣き出して声に詰まってしまう。
ニヤニヤと笑いながら羽南の顔を覗き込んでいた吏南だったが、1人の観客から「泣くなよぉ～」という不満気な声での野次が飛ぶと表情を一変。「うるせー！喋んな！」と一喝し、羽南の思いを静かに聞いた上で「私も分かんねーわけないよなあ？一応お前と血ィつながってんだよ。見てんだよ、テメーのことなんてよ！テメーがどんな思いでSTARSを作り直してきたか、私だって一応見てんだよ！」と羽南を温かくフォロー。
そして「ごめん、独断だけどSTARSとやらせて」と一言でH.A.T.E.の仲間たちを説得。あまりにも気風のよい吏南のマイクにはこの日一番の大歓声が集まった。
最後はH.A.T.E.のメンバーがリング上に勢揃い。
アーティストの新王者となった小波＆吏南＆フキゲン、ワールド・オブ・スターダム王者の上谷沙弥、ゴッデス・オブ・スターダム王者の刀羅ナツコ＆琉悪夏、QUEEN of JTO＆JTO GIRLS王者の稲葉あずさ、今年の5★STAR GP覇者の渡辺桃と全員がタイトルホルダーという豪華な顔ぶれとなった。
その後、バックステージに戻った小波は「昔からの縁でこうやって戻ってきて、同じユニットになって、ベルトに挑戦させてもらって獲れて。なんかさ、これってスゲー運命を感じるんだよね。だから私たちの絆、他のユニットが言ってる絆とは違うんだよ。背負ってるものが違う。私たちはこのベルトをずっとこの3人で守り抜くから。誰でもかかってこいよ」とTCS時代からの縁を噛み締めつつ永久の防衛を誓った。
