「誰にプロレス教わってんだ!」長与千種の愛弟子の言葉も虚しくマーベラスがマリーゴールドとの対抗戦で惨敗

8日、東京都・後楽園ホールにて『Marvelous後楽園大会』が開催。マーベラスがマリーゴールドとの対抗戦で痛恨の敗北を喫した。
長与千種が2016年に旗揚げしたマーベラスも今年で10周年を迎え、今大会では長与のデビュー45周年記念大会としても実施。
マーベラスとマリーゴールドは今年3月から団体対抗戦を継続中。星取自体はマリーゴールドが優勢も、マーベラスの気鋭の悪堕ちタッグ【マゼンタ】川畑梨瑚&Mariaが今年5月に【パッション親子】高橋奈七永&山岡聖怜からツインスター王座(※タッグ王座)を奪取したことで形勢はマーベラス側に傾く。
マリーゴールドの他の王座は死守しているものの、“長与千種の後継者”彩羽匠が天麗皇希からGHC女子タッグ王座を奪取するなど、両団体はバチバチの王座争奪戦を展開している。
この日のセミファイナルでは、5vs5の団体対抗戦が勝ち抜き戦形式で実施。
マーベラスからは桃野美桜&川畑梨瑚&Maria&宝山愛&彩芽蒼空が、マリーゴールドからは林下詩美&青野未来&ビクトリア弓月&南小桃&山岡聖怜が出場した。

両軍の先鋒は彩芽と聖怜。彩芽は開始直後から丸め込みの連発やガムシャラなエルボー連打で畳み掛けるが、聖怜は好きなように攻めさせたうえで余裕の表情。彩芽が攻め疲れたところをロコモーション式サイド・スープレックス3連発からエイオキクラッチで3カウント。

マーベラスの次鋒はMaria。打点の高いドロップキックで先制したMariaがグラウンドに組み伏せて腕への一点集中攻撃。聖怜も寝技でしっかり食らいつくものの、Mariaがダブルアーム・スープレックスから前落とし。最後は足で左腕をロックしながら右腕を捕らえる変形腕固めで勝利。

マリーゴールドの次鋒は青野。スピードで勝るMariaがアグレッシブに腕関節を狙っていくが、青野は重たいミドルキックで応戦。倒れたMariaの腕を蹴り上げて武器を封じると、バズソーキックから腕固めで勝利。

マーベラスの中堅は宝山。いきなりのドロップキック連発から全女式押さえ込みで猛攻をかけた宝山だったが、耐え抜いた青野がラリアット、、サッカーボールキック、39ロック、キャプチュードと連撃。青野のバズソーキックをキャッチしてアンクルホールドで切り返し、ヘッドバッドを猛連打する意地を見せた宝山だったが、青野を倒すには至らず。受けきった青野がラリアット、バズソーキック、オリンピックスラムと畳み掛けて3カウント奪取。


マーベラスの副将は川畑。アクトレスガールズ時代から深い縁を持つ2人の試合はバチバチの展開となり、多彩な足技で圧倒した川畑がペットボトルの水を頭からぶっかけたうえで口に含んだ水を顔面に噴射。これにブチ切れた青野が怒涛のラッシュをかけていき、川畑のムーンサルト・プレスも下からの剣山で迎撃。ラリアット、タイガー・ドライバー、バズソーキックと畳み掛けるが、川畑もヒールホールドやハイキック、バズソーキックなどで応戦。競り勝った川畑がムーンサルト・プレスを決めるが、ここで10分時間切れ引き分けを告げるゴングが鳴った。

マーベラスの大将は桃野、マリーゴールドの中堅は弓月。対抗戦参加者の中でも特にヒートアップしていた2人の対決には注目が集まる中、弓月がいきなりローリング・アローを仕掛けて決めにかかる。これを抜け出した桃野が回転十字架固めで3カウント。わずか42秒のスピード決着となった。


マリーゴールドの副将は詩美。ゴングと同時に桃野がカサドーラを仕掛け、その後も丸め込み攻勢。一瞬の隙を突いて腕十字からの三角絞めに捕らえ、詩美がぶっこ抜いてコーナーへバスターしても離さずぶら下がり式腕十字に捕らえるガッツを見せる。
桃野はミサイルキックからフットスタンプを連打し、ダイビング・ボディプレスを発射も、剣山で迎撃した詩美がラリアット、コウモリ吊り落としと連撃。桃野もグラウンドでの腕関節からロコモーション式ジャーマン・スープレックス・ホールドを決め、JKボムを狙うも詩美が切り返してトーチャーラック・ボム。桃野も丸め込みで粘るが、ぶっこ抜いた詩美がやり投げで顔面からコーナーにぶっ刺し、ハイジャック・ボムでトドメを刺した。
これにより、マリーゴールドは大将の小桃に出番を回すこと無く1人残しで快勝。
マリーゴールド勢が余裕のマイクを行うと、川畑&Mariaがツインスターのベルトをマリーゴールド勢に突きつけながら挑発。次なる対抗戦はタッグ王座をかけてのものとなることが濃厚だ。
マリーゴールド勢が去っていくと、川畑&Mariaは「なにがマーベラス=桃野美桜だ。こんなことなら大将を任せるんじゃなかった」と桃野を攻撃。ブチ切れた宝山の「誰にプロレス教わってんだ!」の叫びも虚しく、2人は気だるげに引き上げていく。
団体が一丸となっているマリーゴールドに対し、マーベラスは団体内での絆を深めていくことが対抗戦で勝利する鍵となるかも知れない。
