12年越しの悲願成就!親友同士での王座戦を制した吉岡世起が涙の世界ジュニア王座戴冠!

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 18日、東京都・大田区総合体育館にて全日本プロレス『チャンピオン・カーニバル2025【優勝決定戦】』が開催。吉岡世起がMUSASHIから世界ジュニア王座奪取を果たした。

 MUSASHIは昨年2月にみちのくプロレスを退団してフリーとなり、全日本プロレスに上陸。当初は“外敵”として警戒されていたMUSASHIだが、持ち前の人当たりの良さも手伝っていつの間にかイジられキャラに。現在は皆から“むーちゃん”と呼ばれて愛されている。
 そんなMUSASHIだが、昨年7月に“ミスター斉藤”土井成樹の持つ世界ジュニアに挑戦表明を行った際に「お前所属じゃなくてフリー選手やろ?」と挑発されたことを受け、その場で福田社長に直訴して入団を認めさせた。その後は全日本への愛を深めてファン・選手の信頼を勝ち取り、今年1月には選手会副会長に就任。土井に流出していた世界ジュニア王座を奪還し、名実ともに全日本ジュニアの中心となった。

 世界ジュニア王者として盤石の体制を築いていたMUSASHIは、3月29日の大田区総合体育館大会で【むーちゃんせーちゃん】としてタッグを組んできた吉岡世起を挑戦者に指名。
 しかし、当日にはMUSASHIが急性胃腸炎により欠場。世界ジュニア戦は延期となったが、他のジュニア戦士たちからは「王座戦が出来ないなら返上すべきではないか」という批判が噴出していた。そんな中、MUSASHIは不退転の決意を持って大一番へと臨んでいた。


 ゴングが鳴るとクリーンに握手……かと思いきや2人同時にガットショットを放って同時に裏切る息の合いっぷりを見せつける。場外飛びのタイミングを読み合っての妨害が続くが、吉岡は首攻め、MUSASHIはボディ攻めへと自分の勝ちパターンへと持ち込んでいく。
 ボディ攻めに苦しむ吉岡だったが、スピードは一切にぶることなく弾丸のようなロープワークからシザースキック、ラ・ケブラーダと完璧に決めていく。後頭部への断崖式ダイビング・フットスタンプ、clock strike、ファルコンアローと大技で畳み掛ける吉岡だったが、MUSASHIは雪崩式エクスプロイダーで逆転。
 演舞のような超高速の打撃技の応酬からガッチリ握手を交わした2人は、そのまま互いの手を引き寄せ合ってエルボー合戦を展開。さらに投げっぱなしジャーマンの応酬、トラースキックでの顔面蹴り合いの応酬と意地の張り合いが続き、これをを制したMUSASHIが背中へのエストレージャ・フトゥーロ、腹へのエストレージャ・フトゥーロと見舞って二天一流を狙う。
 これを吉岡が回転エビ固めで切り返し、そのまま持ち上げてクラッシュ・ドライバー。さらにトラースキック、バズソーキック、シャイニング・ウィザード、クラッシュ・ドライバーと猛攻をかけて3カウント。

 マイクを取った吉岡は「むーちゃん、言葉はいらないよね」と笑顔で語りかけ、ガッチリ握手を交わした後に抱擁。
 全日本の練習生時代にWRESTLE-1へ移籍して再デビューを果たした吉岡にとって、12年ぶりの帰郷で世界ジュニア王座戴冠を果たしたことは悲願が成就した瞬間と言える。
 吉岡が「12年。すごい遠回りかもしれないけど、遠回りも悪くないでしょ?」とはにかむと、ファンは大歓声で応えて祝福した。


 その後、全日本生え抜きの田村男児がリングに上がり「吉岡選手おめでとう。そして、おかえり。熱い気持ちと戦いぶりに込み上げてくるものがありました」と挑戦を表明。
 吉岡もこれを快諾しつつ「今日このベルトを獲って、俺なりの全日本ジュニアの始まりだと思ってます。これから俺の全日ジュニア、見届けてください!」と胸中を叫んだ。

 バックステージに戻った吉岡は、世界ジュニアのベルトを愛おしそうに撫でながら「12年ぶり……12年前に入団して、デビューもしないまま去ってしまったこの団体で、こうやってまた迎え入れてくれて、今日という舞台でベルトを獲れた。12年、干支一回りですよ。遠回りかもしれないけど、遠回りしたおかげで今日がある。遠回りも悪くないでしょ」と思いを噛み締めた。

 吉岡vs男児の世界ジュニア戦は、6月1日の仙台サンプラザホール大会にて行われることが決まった。

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