「いつになったら本気見せてくれんだよ」女子プロレスを背負う20歳の王者が同期を圧倒的力量差でねじ伏せ苛立ちをあらわに

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 12日、東京都・新木場1stRINGにてマリーゴールド『Marigold Spring Victory Series 2025』が開催。ビクトリア弓月が瀬戸レアを下してスーパーフライ級王座の3度目の防衛に成功した。

 弓月はスターダムで2023年11月にデビューし、その年の新人王を獲得するなどポテンシャルの高さを見せた期待の若手。
 キャリア半年に満たない時期にマリーゴールド旗揚げに合流するなど胆力も高く、柔道をベースとした確かな実力に空中殺法やハイスピードファイトも駆使。スーパーフライ級王座(※55kg以下の軽量級王座)を戴冠してからはシングル王者として20歳の若さで団体を牽引する選手に成長した。
 最近は『ヤンマガWeb』でグラビア特集が組まれるなどビジュアル面でも注目が集まりつつあり、リング内外で女子プロレス界を背負って立つことを期待される存在だ。

 この日、弓月のスーパーフライ級王座へ挑戦したのは瀬戸レア。
 レアは2022年6月に里村明衣子率いるセンダイガールズプロレスリングに入門し、2023年8月にデビュー。練習生時代は怪我に泣き、プロテストに3回落ちるという逆境にもメゲない黄金の精神を宿していた。
 丸森は『ジョジョの奇妙な冒険』をこよなく愛しており、“闘うジョジョラー”として話題に。マリーゴールド旗揚げ直後の昨年6月に移籍を果たし、若手戦線でしのぎを削ってきた。

 以前よりスーパーフライ級王座への興味を口にしてきたレアだったが、弓月は「なにも熱意が伝わってこない」と一蹴してきた。しかし、3月30日の後楽園ホール大会ではレアがタッグマッチで弓月側に勝利し「マリーゴールドの若手は、ビクトリア弓月や山岡聖怜だけじゃねーんだよ。この瀬戸レアだっているんだよ!」と気炎を上げて挑戦表明。弓月もレアのこの“凄み”を認め、正式に両者のスーパーフライ級王座戦が決定した。

 試合は基礎に忠実なじっくりとしたグラウンドレスリングに始まり、レアが徹底した腕への一点集中攻撃。鉄柱やロープまで使って関節を極めていくなど勝利に貪欲ななりふり構わぬファイトを見せていく。
 苦戦が続いた弓月だったが、寝技の攻防に競り勝ってクロスフェイス。なんとか逃れたレアを強烈なエルボーで打ち据えてバックドロップで叩きつけると、レアは目の焦点が定まらぬ様子でふらふらに。
 それでも弓月は攻めの姿勢を崩さず、顔面をぶち抜くトラースキック&ドロップキックからジャーマン・スープレックス・ホールド。最後はガッチリとクロスフェイスで捕らえてギブアップを奪った。


 弓月自身も望んでいた若手同士による王座戦であったが、勝利した弓月に笑顔はなく憮然とした表情で足早にリングを後に。
 バックステージに戻ると「私は『これまでのお前で来てたら容赦なくぶっ潰す』って言ったはずだよな?腕攻め徹底してくんのはいいよ。でもな、まだまだこんなもんじゃねーぞ?お前いつになったらお前の本気見せてくれんだよ。いつまで経っても私を超すことは無いし、私が超されることもないから。その辺覚悟しとけ」と苛立ちを隠さぬ様子で吐き捨てた。

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