【試合詳細】5・4 マリーゴールド後楽園ホール大会 岩谷麻優vs高橋奈七永 林下詩美&ビクトリア弓月vsMIRAI&山岡聖怜 【UN】桜井麻衣vs松井珠紗 青野未来vs田中きずな

『MARIGOLD Rising Spirit 2025』
日程:2025年5月4日(日・祝)
開始:18:30
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:1,210人
▼6人タッグマッチ 15分1本勝負
ハミングバード/瀬戸レア/○南小桃
7分29秒 フィッシャーマンズ・スクリュー→片エビ固め
勇気みなみ/咲村良子/●橘渚
▼3WAYマッチ 15分1本勝負
○石川奈青
7分9秒 N.A.O→エビ固め
●リアラ
※もう一人は山中絵里奈(BBJ)
▼6人タッグマッチ 15分1本勝負
翔月なつみ/○後藤智香/ちゃんよた(PPPTOKYO)
9分31秒 グラウンド・コブラツイスト
[Darkness Revolution]野崎渚(フリー)/CHIAKI/●メガトン
▼シングルマッチ 15分1本勝負
○青野未来
11分52秒 スタイルズ・クラッシュ→エビ固め
●田中きずな
▼ユナイテッド・ナショナル選手権試合 30分1本勝負
【王者】○桜井麻衣
16分42秒 ロマネコンティタン
【挑戦者】●松井珠紗
※第2代王者が4度目の防衛に成功。
▼タッグマッチ 20分1本勝負
[姉妹タッグ]○林下詩美/ビクトリア弓月
15分55秒 ハイジャック・ボム→片エビ固め
●MIRAI/山岡聖怜
▼パッションカウントダウン 30分1本勝負
○岩谷麻優
26分19秒 ウラカン・ラナ
●高橋奈七永
岩谷麻優がマリーゴールド所属初戦で奈七永に激勝!詩美がMIRAIに直接勝利で防衛に弾み!桜井が新技で松井を撃破しUN王座V4!
第1試合
ピンクの新コスチュームで登場した小桃らが入場後にポーズを決めているところへ、グラドルトリオがトリプルドロップキックで奇襲。3人でコーナーに振って串刺し攻撃を狙うが、小桃らが避けて逆に串刺しドロップキックの三重奏。
バードと咲村の対面。バードがぶら下がり式首4の字固めで痛めつけ、咲村のハイキックを避けて地獄突き、ドロップキックと連撃。レアにタッチ。
レアは咲村のエルボー連打を受け切ったうえで強烈な一撃でひるませる。さらにボディスラムを狙うが、咲村がスモールパッケージから蜘蛛絡み。これは小桃&バードがカット。咲村が低空ドロップキックで追撃し、勇気にタッチ。
勇気はレアにクロスアーム式巻き投げも、レアが下から三角絞めに捕らえ、裏十字、腕十字へと変形。勇気がロープブレイクすると、即座にロープを絡めたアームロックへ。巧みなサブミッションを魅せていき、腕への串刺し低空ドロップキック。続けてかんぬきスープレックスを狙うが、勇気が着地して河津掛け。コーナーに振ろうとするも、レアが串刺しドロップキック。小桃にタッチ。
小桃が勇気にドロップキック。エルボー合戦、ドロップキック合戦と張り合っていき、勇気がスパインバスター。橘にタッチ。
橘は小桃にドロップキック4連発からボディスラム。エルボー連打からロープに飛ぶが、バードがエプロンからミドルキック。レアがフェイスクラッシャーで追撃し、小桃が低空ドロップキックから逆エビ固め。これはすぐに勇気&咲村がカット。
勇気&咲村が2人でロープに振って小桃にダブルビッグブーツ。さらに3人でのトリプルドロップキックを見舞い、橘が回転エビ固め。これを返されると低空ドロップキックで追撃してロープに飛ぶが、小桃がロープを使ったDDTで切り返そうとする。これは形が崩れて失敗するが、小桃はすぐに正調DDTでリカバリー。小桃がフィッシャーマンズ・スクリューを狙うが、橘が変形外道クラッチで切り返す。これはレア&バードがカット。
小桃は橘にハンマーロックDDTからフィッシャーマンズ・スクリューを見舞って3カウントを奪った。
<試合後コメント>
勇気みなみ&咲村良子&橘渚
咲村「お前えらそーなこと言って負けてんじゃないかよ。おい!昨日の威勢はどうしたんや」
橘「これでも精一杯闘ったんだよ」
咲村「そんなこと聞いとらんのよ」
(※咲村が1人先に去る)
勇気「2人とも元気が足りないッ!元気に練習してください!私もします!」
(※勇気も去る)
橘「はい!もっと練習するぞッ!」
南小桃&瀬戸レア&ハミングバード
バード「おしゃ~!今日新コス、かわいい~♡」
レア「かわいい~♡」
バード「黒から一転して」
小桃「ありがとうございます(笑)こんな新コスの日に2人と組んで勝てて良かったですね。対戦相手、いつもなんかしょーもないケンカばっかりしてますけど、見てて見苦しいので、みんなで練習して、みんなで上に行きたいと思います」
(※バードが先に1人去る)
レア「グラドル3人、勇気は成長してると思うんですけど、他の2人に言えることは、他責思考すぎるんじゃないですか?まずは言われたことを飲んで。飲まないと成長できないですからね。他責思考はやめましょう!」
第2試合
この日は石川奈青のデビュー5周年記念日。なぜか約2ヶ月ほど出場していなかった石川には大歓声が贈られる。
石川が観衆からのコールに応えていると、山中&リアラが襲撃し山中の前後開脚式ギロチンドロップ+リアラのフットスタンプの同時攻撃。さらに山中が石川をロープにくくりつけ、リアラが石川の口に無理やりシャンパンを流し込む。続けて2人でロープに振っていくが、石川がダブルのランニング・ネックブリーカー・ドロップで反撃。山中&リアラは即座にダブルドロップキックで石川を場外に落とす。
山中とリアラがエルボー合戦を展開して行くが、山中がカニバサミで倒してプラチナムロック。これを石川がカットして山中にクロスボディを放つが、かわして自爆させてエルボードロップで追撃。リアラが丸め込みで漁夫の利を狙うが、3人でのスクールボーイの応酬に発展。
山中が石川&リアラをコーナーに振り、串刺しジャンピングニーから顔面騎乗式ブロンコバスター。さらにダイビング・クロスボディで2人まとめてなぎ倒すがカウントは2。山中が石川にブレーンバスターを狙うが、石川が着地してランニング・ネックブリーカー・ドロップ。石川が山中をダブルアーム・スープレックスで叩きつけ、N.A.Oを狙うが、リアラがドロップキックでカット。石川が山中をバックフリップで叩きつける形になる。
リアラが石川にドロップキック3連発からチンクラッシャー。山中がリアラを踏み台に石川へシャイニング・ウィザード。山中が石川にライダーキックからカバーも、リアラがダイビング・フットスタンプで2人まとめて踏みつけ、石川にRKO。これは山中がカット。
山中が石川にM.D.M.Aを狙う。石川が抵抗すると、リアラが「エリナ、持っとけ!」とシャンパンボトルで殴りかかる。これが山中に誤爆すると、リアラが石川にRKOを狙う。石川はこれをヘッドシザース・ロールで切り返し、N.A.Oで叩きつけて3カウントを奪った。
なお、ギガトンがこの試合をバルコニーから見ていたことから、巷で囁かれていた石川奈青=ギガトン説は明確に否定された。
<試合後コメント>
石川奈青
「ありがとうございます!5周年!今日は5月4日、石川奈青5周年のデビュー記念日ということで!最近はホントに試合にも組まれてなくて、ホントに久しぶりの試合だったんですけど、こうしてデビュー記念日を勝利できちんと収めることができて本当に本当に嬉しいので。今日の盛り上がりとか見ててもね、小川さん、もっともっと石川奈青の試合を組んでくれるんじゃないですかね?!ていうかなんか、最後バルコニーにすごい怪しい怖い白塗りのがいた気がするんですけど……私の見間違いでしょうかね?とにかく!今年ももっともっと頑張っていきたいと思います!ありがとうございましたぁ~!」
山中絵里奈
「石川選手とリアラ……リアラは(デビュー記念日は)明日か。石川選手が5周年記念ということで、おめでとうって気持ちはありつつ、もちろん花を持たせてあげようなんて気持ちは一切なかったんだけど、今日はリアラといっしょにちょっとお祝いしてあげようかなと思ったら、最後シャンパンで私がやられちゃって。いやぁ~、美味しいとこ最後に石川に持っていかれちゃった感じですね。リアラも明日周年ということで頑張ったらいいんじゃないですか?かく言う私は5月24日が誕生日なんですよね。なんか私もいいことあったらいいなと思ってます。ありがと!」
リアラ
「あぁ~!あぁ~!嬉しいと色んな感情が、入り混じった、何ヶ月かがあったんです。石川さんと盃交わしてタッグ組んだと思ったら、なんか変な人に変身してた?それもわかんない!わかんないんです!現実が現実、リアルかどうかもわかんないし!でも今日は石川さんという人、私は見えました!それだけで、ホントは石川奈青さんから勝ちたかったけど、とりあえず石川さんが見えて私は大満足で。絵里奈さんも最高の、今日、3WAYでした。ありがとうございました。顔は狙わないでよぉ~」
第3試合
後藤とCHIAKIの対面でゴング。後藤が手4つを求めたところでDRの面々が背後から襲撃し、全員入り乱れた場外戦へと発展。
CHIAKIは後藤を場外でたっぷりと痛めつけ、リングに戻して顔面ウォッシュ。最後の1発を狙ってロープに飛んだところでエプロンから翔月がスリーパーホールド。そこへちゃんよたが串刺しラリアットで追撃。3人でCHIAKIをコーナーに振ってトレイン攻撃を見舞い、ちゃんよたにタッチ。
ちゃんよたはCHIAKIをコーナーに振って串刺しショルダータックルを連打。さらにエルボードロップからロープに飛ぶが、CHIAKIがパワースラムで迎撃。野崎にタッチ。
野崎はちゃんよたにブレーンバスターを狙うが、翔月がカット。2人で野崎をロープに振るが、野崎がダブルのドロップキック。野崎がちゃんよたに貫通ビッグブーツからおしゃれキック。野崎はニーリフト連打からロープに飛ぶが、ちゃんよたがアスレチックプレックスで迎撃し、ショルダータックルで追撃。後藤にタッチ。
後藤は野崎にボディスラムからロープに飛ぶが、野崎がキチンシンクから蒼魔刀で反撃。さらにスリーパーホールドで捕らえ、CHIAKIがコードブレイカーで追撃。そのまま野崎がドルミルに入るが、翔月&ちゃんよたがカット。
野崎は後藤にザキゴェからジャーマンを狙うが、後藤が振り払って腕を取ったままエルボー連打。涼しい顔で受けきった野崎が右ストレートからサイドキック、ノアール・ランサーと連撃。野崎が試合を決めようとするが、ここでメガトンが「お願いします!ノザキ様!」と猛烈にタッチを要求。野崎は無視してCHIAKIにタッチ。
CHIAKIは後藤にスピアーからアルゼンチン・バックブリーカーを狙うが、ちゃんよたがカットしてアルゼンチン・バックブリーカー。そこへ翔月がダイビング・ニーアタックを合わせる合体攻撃。さらに後藤がラリアットで叩き伏せると、自軍コーナーまで吹っ飛んだCHIAKIにメガトンがタッチする。
メガトンが出てくると、後藤のラリアットをかわしてボディスプラッシュ。さらに高速メガトンプレス2連発からメガトンプレスを発射も、これはかわされて自爆。ちゃんよたがエルボードロップ、翔月がダブルニードロップ、後藤がスライディング・ラリアットと猛連撃。CHIAKIが必死のカットを見せる。
CHIAKIがスパインバスターで叩きつけてセットし、メガトンがサードロープからのメガトンプレス。これを2で返されると、メガトンが袈裟斬りチョップ連打からメガトン波を狙う。後藤がかわしてコブラツイストも、野崎&CHIAKIがカット。ちゃんよた&翔月が延髄斬りの競演で排除し、後藤がボディスラムからのコブラツイストでメガトンからギブアップを奪った。
後藤「ゴチカは勢いだけの女じゃない!見ただろ?!ところで、放送席にいる天麗皇希!そろそろ実況も飽きたんじゃない?このマリゴのリングで、プロレスしようよ!皇希!5月24日!代々木大会!どうだ?!」
皇希「私さぁ、怪我して治療し始めたときからずっと5・24代々木のためにリハビリしてきた。だから、5・24、代々木、行くよ」
後藤「皇希、その言葉、お客さんはもちろん、私が一番待ってた!その試合、ゴチカとやるのが筋でしょう?!シングルでもいい。タッグでもいい。なんでもいいから!試合やろーよ!」
後藤が拳を向けると、皇希も拳を前に突き出して応えた。
<試合後コメント>
野崎渚&CHIAKI&メガトン
野崎「昨日私はメガトンと組んで、パッションに感化されたのかわからないけど、初めてメガトンの頑張りってやつを私は見た気がして。今日の後楽園どうかなって思ったけど、昨日の熱が冷めないうちに今日一緒に組んで良かったかなという結果が、私は見えたかなと。ちょっとね、今まで『メガトンと組みたくない』『なんでお前ここにいんだよ』とか散々怒ってきたし、苛立ってきたけど、なんかちょっとメガトンの光が見えたんじゃない?」
メガトン「ガオッ!(喜)」
野崎「お前、頑張ること覚えただろ?」
メガトン「覚えたぁ!」
野崎「それでお客さんノってきてただろ?それだよ!お前、もうちょっと頑張ってみろよ。もっといいもん見えるかもしれないよ?」
メガトン「ガオーッ!(嬉泣)」
野崎「どうせまた組むことあるから、また次だな。情熱、忘れんじゃねーぞ」
CHIAKI「がお~♪(※メガトンとガオタッチを交わすフリからスカして去る)」
メガトン「ガオ~ッ!(悲)これからも、センキューソーマッチ!ベリー!」
翔月なつみ&後藤智香&ちゃんよた
ちゃんよた「ありがとうございました!初めてこの2人と組ませていただいたんですけど、メチャクチャ楽しかったです!連携もたくさん決まったし。ありがとうございました!またよろしくお願いします」
後藤「お願いしますッ!」
翔月「自分は、このGW後半戦4連戦、その内3試合がDarkness Revolutionとの試合ということで。昨日1発目の浜松で私が松井に負けてしまってメチャクチャ悔しくて、今日絶対勝ってやるって気持ちでこの2人のデカさとパワーで勝利に導いていただいたんで。この4連戦中絶対当たるんで、今度は自分で勝ちたいと思います」
後藤「なつみさんッッ!!」
翔月「うわ、なにその大きい声……」
後藤「ちゃんよたさんッ!もうゴチカの勢いは、ゴチカ自身にも誰にも止められません!このままもう、行くとこまで行く!そして5月24日、皇希とシングルでもタッグでもなんでもいい。試合する約束したので、必ず私はそこを目がけてさらにさらにこの短期間でスピードアップして勢いを止めずに行くので、行きます!」
翔月「やってやれ!」
後藤「行くッ!」
翔月「やってやれ!」
後藤「行くッ!」
翔月「やってやれ!」
後藤「行くしかないッ!」
第4試合
ロックアップでの力比べは青野が圧倒。きずながリストロックに切り替えるも、青野はヘッドロックで切り返してじっくり絞り上げる。きずながロープに振ってドロップキックも、青野がネックスプリングで即座に跳ね起きる。きずながさらにドロップキックを3連打も、青野は倒れずドロップキック1発で吹っ飛ばす。
きずなはエルボー連打からコーナーに振ろうとするが、青野が振り返して串刺しドロップキック+串刺し低空ドロップキックの連撃。さらにボディスラムから逆エビ固めも、きずなは必死のロープブレイク。
青野はきずなが痛めている腰にミドルキックを見舞って追い打ちし、ラリアットを狙う。きずながフライング・ネックブリーカーで切り返し、バズソーキックから低空ドロップキック。さらに荒々しいマウントエルボー連打からコーナーに上るが、青野がデッドリードライブから強烈なサッカーボールキックを連打。さらに青野がPKを放つも、きずながキャッチして振り払いローキック。青野は表情一つ変えずローキックでやり返し、きずなは一発一発食らうたびに悲鳴を上げて崩れ落ちる。
それでもきずなは青野の足に飛びついてヒザ十字に捕らえ、裏アキレス腱固めへ変形。さらにアンクルホールドに切り替えつつ、無防備な青野の腹部を容赦なく蹴り上げる。さらに青野のエルボーをキャッチして脇固めからフィッシャーマンズ・スープレックス・ホールドもカウントは2。
きずなはコーナーに上ってミサイルキック。カバーから脇固めに捕らえるが、青野が即座に前転で脱出し、がら空きのボディへの蹴り上げからランニングニー。きずなはカバーをブリッジで抜けてランニングニーでやり返す意地を見せるが、青野が即座に起きてハイキック。きずなは倒れずハイキックを放つが、青野もハイキックを放って相打ちとなり、ダブルダウン。
両者膝立ちになりながらのエルボー合戦を展開し、青野が猛連打で潰してからスライディング・ラリアット。さらにコーナーに振るが、きずながコーナーへ駆け上って雪崩式腕十字。さらに三角絞めへと切り替えて絞り上げ、青野の回避運動に合わせて腕十字へ変形。青野は必死のロープブレイク。
きずなはフィッシャーマンズ・スクリュー・ホールドからRe:Dreamもカウントは2。きずながロープに飛ぶも、青野がカウンターのラリアット。2発目を放つも、きずなは父直伝と思われるHEATクラッチ。これを返した青野がラリアットで叩き伏せ、バズソーキックからスタイルズ・クラッシュを決めて3カウントを奪った。
<試合後コメント>
青野未来
「田中きずなとのシングル、前にシングルしたときより格段にレベルアップしてるんじゃないかと思いました。私だってそれまでの時間でさらに強くなってレベルアップしてるはずだけど、きずなもここまでで相当悔しい思いとか、期待とか、色んなものを吸収して強くなったんだなってことを感じられて私は嬉しかったです。そして今日、この後楽園にたくさんのお客さんに入っていただき、自分たちでこの1年でこういう環境にしなきゃいけなかったけど、キッカケを、助けてもらえた、そんな気持ち。悔しいけど、でもここで自分たちが上に行けるかどうか、それは自分たち次第だと思うんで。変わらず私はマリーゴールドを背負って闘いたいと今日心により強く思いました」
田中きずな
「……今日の未来さんとのシングルマッチは、自分が成長するためと未来さんにお願いして叶えてもらった1戦でした。すごく、この1戦が決まってから、この試合に向けて、絶対勝つって気持ちでいたし、今正直悔しいって気持ちしかホントに出てこないんですけど、もちろん未来さんはものすごく高い壁。そんなことはもちろん分かってるんですけど、今日勝たないといけなかったし、ホントに悔しいしか出てこないけど、明日からもまだ試合があるし、下を向いている場合ではないので。ホントに悔しいけど、また私は私なりに私のやり方でしっかり上を目指していきます。絶対心は折れないし下も向きません。諦めずに絶対、近い将来未来さんのことも倒します」
第5試合
ゴングが鳴ると、グラウンドでの首の取り合いからバックの取り合い、ヘッドロックの奪い合いを展開。
クリーンブレイクから松井が笑顔で握手を求めるが、桜井がその手を引き寄せてバックドロップを狙う。松井が振り払ってMKDを狙うが、桜井も振り払って顔面にビッグブーツ。さらに桜井が顔面ウォッシュを狙うも、松井がロープを引き下げて場外へと落とす。
場外ではDRの面々も加勢し、桜井を観客席へと叩き込んたりイスを投げつけたりと大暴れ。さらに松井がセットしたイスに桜井を座らせ、野崎&CHIAKIとともにトリプルビッグブーツ。
松井は桜井をリングに上げ、串刺しスライディング・クロスボディ。さらにハングマンDDTから「どーしたチャンピオン!」と挑発しながらエルボー連打。さらに喉輪で捕らえながらSTOで叩きつけ、ネックツイストで追撃。ロープに振ろうとするが、桜井がDDTで突き刺してシャイニング・ケンカキック。
桜井がマウントエルボー&張り手連打から腕十字を狙うが、松井がストレッチ・マフラーで切り返す。さらに串刺しジャンピングニーからエプロンへのハングマンDDT。ペットボトルの水を頭からぶっかける苛烈な挑発を行う。
松井がロープに飛ぶも、桜井がエプロンに脱出しぶら下がり式腕十字で迎撃。桜井は顔面ウォッシュからコーナーに上り、ミサイルキックからブレーンバスター。再びコーナーに上ってダイビング・エルボードロップを発射。松井がこれをかわして自爆させ、膝立ちになりながらのエルボー合戦を展開。桜井が猛連打でダウンさせるが、松井が下から丸め込みつつフットスタンプ。松井がお返しの猛連打から顔面へのスレッジハンマー&ソバット。
松井がコーナーに上がると桜井が追いすがるが、松井が桜井を宙吊りにしてマリンスパイク。さらに正調ダイビング・フットスタンプを見舞い、MKDでぶっ刺すもカウントは2。ならばと松井は奥の手のMMBを狙うが、桜井が変形熨斗紙で切り返してSTF。松井はなんとかロープブレイク。
桜井はSTKを狙うが、松井が振り払ってマ・ツイカワイストラル。これを返した桜井がジャンピング・ケンカキックも、松井が即座にブサイク・ニーで反撃。桜井もすぐにレッグラリアートでやり返し、バックドロップ。さらにSTKからグロリアス・ドライバー。
桜井はカウント2で自ら松井を引き起こし、最後は新技のロマネコンティタン(※右足で相手の足を4の字にロックし、左足で首を固めながらのチキンウィング・アームロック)でギブアップを奪った。
桜井「松井珠紗、お前さぁ、本当は実力あるのになんでつるんで闘ってんだよッ!プロレスラーはなぁ、いつでも1人なんだよ!まあ楽しくやりたいなら下の方でみんなとつるんでなさい。以上です」
松井がDRの面々とともに引き上げていく。
桜井「改めまして後楽園ホールにお越しの庶民の皆様、ごきげんよう!なんだか久しぶりにこんなに多くの人の声援が聞けて、とっても嬉しいです!今日4度目の防衛をしました。私は代々木、誰と闘おっかなぁ~?」
桜井が挑戦者を募ると、なんと上がってきたのは練習生の心希。
心希「麻衣さん!5月24日、マリーゴールド1周年、私のデビュー戦の相手、お願いします!」
桜井「……すごいなぁ。心希、私は今この純白のベルトのチャンピオン。このチャンピオンの私を指名することはどういうことか分かってるよね?リング上の私は、メチャクチャ厳しいよ?その覚悟、ある?」
心希「覚悟あります!麻衣さん、お願いします!」
桜井「心希、16歳だったよね?マリーゴールドで一番若いスーパールーキーです!私で良かったら、一緒にやりましょう!」
心希「お願いします!」
桜井と心希はしっかりと握手を交わし、心希は「お願いします!」と会場四方に一礼した。
<試合後コメント>
桜井麻衣&後藤智香
「4度目の防衛に成功しました!皆さん、今日はなんの日か知ってますか?5月4日は、May the Force be with you.ということで、スターウォーズの日!私の日なんですよ!こんなすごい日に勝ててテンションが上っています。松井珠紗、すごい実力があるのにあんな集団とつるんでてもったいないなっていうのが私の正直な感想なんですけど、本人がそれで幸せならいいんじゃない?私には関係ないです。5月24日の対戦相手が決まりました。心希のデビュー戦ということで。私がデビュー戦を務めさせていただくのは初めての経験になります。指名してくれたこと、すっごい嬉しい。でもね、私を指名したことは本当に厳しい試合になるから覚悟しときなさい。そして、このユナイテッド・ナショナルの5度目の防衛戦の相手を私は募集してるので……」
(※突然後藤智香が乱入)
後藤「桜井麻衣ッ!次のその白いベルトの挑戦者……いや、その白いベルトを巻くのは後藤智香!異論は認めませんッ!」
桜井「……まあまあまあまあ、アンタの声の大きさや気持ちのデカさはすごい伝わった。だけど、まだ本気の闘いしたこと無いでしょ?だから、私が教えてあげるよ。全然負ける気しないけど。でも私がどんな思いをしてこのベルトを獲ったか、アンタに体感させてあげるよ」
(※後藤が去る)
桜井「5度目の挑戦者、決まっちゃいました!でももちろん私が勝ちます。それじゃ、ごめんあそばせ♪」
松井珠紗
「桜井、楽しかったよ。ありがとう。その持ってる白いベルトの覚悟、十分にわかりました。でも私だって覚悟を持ってつるんでやってんだよ。『プロレスラーは1人だ』って言ったけどさ、私には仲間の応援を、仲間の思いを背負ってやってんの。今日は桜井の覚悟が強かった。だけど、次は勝てるから。待っててね、桜井。……クソッ!」
第6試合
詩美とMIRAIの対面でゴング。バックの取り合いからグラウンドでの首の取り合いを経てクリーンブレイク。手4つからリストロックの応酬。MIRAIがロープを使ったアームロックで痛めつけ、聖怜にタッチ。
聖怜はリストロックで絞り上げ、MIRAIにタッチ。
MIRAIはショルダーアームブリーカー連打、アームロックに捕らえながらのビクトル投げ、アームツイストと徹底的に詩美の右腕を痛めつける。
代わる聖怜は右腕への低空ドロップキックを連打し、リストロック。ロープに振るも、詩美がドロップキックで反撃し、弓月にタッチ。
弓月は聖怜にドロップキック。MIRAIがカットに来るが、弓月は聖怜を踏み台にMIRAIへステップDDT。弓月が聖怜をコーナーに振って串刺し攻撃を狙うが、聖怜がかわして串刺しスピアーから串刺しスパインバスター。弓月が着地し、エルボー合戦へと持ち込んで真っ向から打ち合う。聖怜が低空タックルからスパインバスターで叩きつけ、そのままマウントエルボー連打。抵抗する弓月をぶっこ抜いて俵返しで叩きつけ、ローリング・ダブルレッグロック。これを詩美がカットすると、MIRAIが飛び込んできて排除。聖怜のスパインバスター+MIRAIのフライング・クロスチョップの合体攻撃が決まる。聖怜は水車落としで叩きつけ、MIRAIにタッチ。
MIRAIは弓月をショルダータックルでふっ飛ばし、弓月を相手コーナーに放って「林下詩美、来いよ!」と挑発。キレた弓月が雄叫びを上げながらのエルボー猛連打からコルバタ、フットスタンプと連撃し、急角度バックドロップで後頭部からぶっ刺して詩美にタッチ。
詩美はMIRAIに串刺しバックエルボーからドロップキック。さらにラリアットを発射するが、MIRAIもラリアットで迎撃。ラリアットの正面衝突が続く中、詩美が競り勝ってなぎ倒す。聖怜がカットして1人で2人を相手取るが、姉妹タッグがダブルのドロップキック。場外に逃れたMIRAI&聖怜へ弓月がプランチャで追撃。
詩美がコーナーに上がり、MIRAIへミサイルキック。さらにトーチャーラック・ボムを狙うが、MIRAIが着地して飛びつき式ミラマーレ。これは詩美が慌ててロープに足をかける。
MIRAIは詩美の右腕にニーリフトを見舞い、アームロックで捕らえながらの変形ミラマーレ・ショックを狙うが、詩美が振り払う。MIRAIはジャンピング・ラリアットから正調ミラマーレ・ショックで突き刺すも、弓月が必死のカット。
MIRAIがレインメーカーで叩き伏せ、ロープに飛んでラリアットを狙う。ここで弓月が飛び込んできて横からトラースキック。聖怜が突っ込んできて弓月にスピアーを見舞うが、即座に起きた弓月が顔面にトラースキック。4人全員がリング上で大の字に。
ふらふらと起きたMIRAIがラリアットで突っ込んでいくも、詩美がショルダースルーで切り返す。詩美は「終わりだ!」とフィニッシュ宣言からハイジャック・ボムを狙うが、MIRAIが背面着地して延髄ラリアット。さらにロープに飛んでラリアットを狙うが、詩美が素早くバックを取ってジャーマン・スープレックス。
詩美は弓月との合体コウモリ吊り落としを決め、ジャーマン・スープレックス・ホールド。これは聖怜がレフェリーの腕を払う形でカット。弓月が聖怜をバックドロップで叩きつけて場外へ排除。
詩美がMIRAIにラリアットを見舞うも、MIRAIは雄叫びを上げながら倒れず耐える。詩美が即座に2発目のラリアットで叩き伏せ、トーチャーラック・ボム。カバーに入らず立て続けにハイジャック・ボムで叩きつけて3カウントを奪った。
詩美「おいMIRAI。今日はお前から私が3獲ったぞ?なあ、何回も言ってるけど、私はこの景色、私から見えるこの景色を絶対変えたくないし、お前にも絶対負けたくないんだよ。代々木まで後20日。なあMIRAI。代々木大会、私たちのこのベルトをかけた試合がどこよりも、誰よりも一番の試合にしようよ」
MIRAI「あったりめーだこの野郎ッ!クソッ!ああ!今日は、今日は完敗だよ。けど、今日改めて思ったよ。林下詩美に勝って、MIRAIは絶対赤いベルトを巻く。お前はクールでよく出来たカッコいいことが言える、そんなMIRAIには出来ねーよ。けどな、どんなにやられてもMIRAIは立ち上がる。その姿をみんなに見てもらうんだよッ!こんなんで、こんなんで折れてたまるかよッ!絶対に!絶対に!そのワールドベルト、巻いてやるからなッ!」
<試合後コメント>
林下詩美&ビクトリア弓月
弓月「私にとって今日はすごく特別な日というか。私が今もずっと憧れている岩谷麻優さんがこのマリーゴールドに入団して、そして今日麻優さんがこの後楽園で高橋奈七永とシングルマッチ。なんかすごく私にとって特別で。でも、今日のこの試合、聖怜。なんか前、このスーパーフライ狙ってるって言ってたよな?その言葉、今もまだお前の中にあるなら、このスーパーフライのベルト、いつでも挑戦してこい。私はいつでも受けて立つ」
詩美「今日は私がMIRAIから直接3獲りました。代々木まで後20日。残りの前哨戦も全部私が勝ちます。絶対に負けません。MIRAI、私に『詩美はまだ余裕がある』とか言ってるけど、MIRAIのほうこそ、記事見たよ?『高橋奈七永を安心させるためにベルト獲りたい』とか『立ち上がる姿をみんなに見せたい』とか。私にはMIRAIのほうこそ余裕を持ってやってるようにしか……なんなら、なんのためにベルト獲りたいのかすらわからないよ。私は自分のためにこのベルト欲しいと思ったし、自分のためにやってきたよ。お前ホントに自分のためにこのベルト欲しいと思ってんの?代々木までにまずはその答えを聞かせてほしいです。そしてマリーゴールドは今日から大きく景色が変わると思いますが、私が見つめるこの景色だけは変えたくないと思ってるので、これからもマリーゴールドのエースとしてトップを走り続けます」
MIRAI&山岡聖怜
聖怜「MIRAIさんがせっかく攻めて攻めて自分にチェンジしてくれて。でもなのにすぐ返されてしまって。自分の実力と体力の無さが今日も自分の課題で。そして今日の自分の目標としていた結果に自分はたどり着けなかったので、もっと練習して最後もカット行けるくらいの実力をつけられるよう、今後も練習したいと思います」
MIRAI「林下詩美に3カウントを取られました。完敗だなあ。前哨戦でこれは、流石に……堪えますね。って言うと思いましたか?!ますます、ますます林下詩美に勝って、ワールドベルトを巻きたい気持ちが強くなりました。もしかしたら真っ直ぐ、真っ直ぐ真っ直ぐ突き進む気持ちがどっかで空回りしてるのかもしれない。でも自分はこの生き方しかできねーんだよ!だからどんなに壁が立ちはだかろうと、どんなにやられようと、絶対にMIRAIは立ち上がって、真っ直ぐ進んで、その壁をぶち破っていきたいと思います。そして、今日から岩谷麻優がここマリーゴールドに来ますね。正直、正直嬉しい。来てもどうしようもない団体って思われてたら来ることもないだろうし、ここまで自分たちが創り上げてきたものが、ちょっとでも間違ってなかったのかなって思う部分もある。けど、岩谷麻優さぁ、会見で『ウタの赤いベルト』って言ったんだよ!クソッ!ウタの赤いベルト?絶対に代々木で『MIRAIの赤いベルト』にします!」
第7試合
奈七永は青コーナーから先に入場。満を持して赤コーナーから現れた岩谷は、大歓声を受けて入場ゲート前で涙ぐむ。
試合前に岩谷が握手を求めると、奈七永もしっかり握り返して両手で握手。
ゴングが鳴ると、麻優コールとパッションコールの煽り合い。
ロックアップでの力比べは奈七永が圧倒も、食い下がってロープに押し込んだのは岩谷。クリーンブレイクから奈七永が手4つを求め、岩谷も応じてフィンガーロックで力比べ。腕力で勝る奈七永が押しつぶすも、岩谷は即座にネックスプリングで跳ね起きる。
岩谷はアームドラッグも、奈七永がショルダータックルからエルボードロップ。奈七永がグラウンドヘッドロックから腕を固めて羽折り固め。さらにサッカーボールキックからコーナーに押し込んでマシンガン・チョップ。続けてボディスラムからギロチンドロップ。リバース・インディアン・デスロックから幾度も倒れ込んで足攻めを行う。
岩谷はふらふらと起き上がってエルボーを放っていくが、奈七永は「来いよ!」と両手を広げて真っ向から受け切ってからのサイドバスター。さらに奈七永がWARスペシャルから再びリバース・インディアン・デスロック。そのまま足を固めながらの逆エビ固めへと持ち込む。岩谷がロープを掴むも、奈七永がコーナーに押し込んで顔面を踏みつけ、場外に放り出す。
奈七永が「来いよ!麻優!」とリング上で待ち受ける中、岩谷がふらふらとリングへ。奈七永がすぐさま引き起こしてパイルドライバーを狙うが、岩谷が着地してソバットからボディスラムを狙う。奈七永が耐えてブレーンバスターでぶっこ抜き、串刺しラリアットを狙うが、岩谷がかわしてバカタレスライディングキック。
ロープを背にする奈七永に串刺しドロップキックを見舞って場外に落とすと、得意のトペ・スイシーダを狙う。しかし、奈七永は下からイスを投げつけて撃ち落とし、そのままイスでぶん殴って南側客席上段まで連れ込んでチョップ合戦を展開。奈七永が岩谷を蹴落とすと、岩谷はゴロゴロと階段を転がり落ちて大ダメージを負ってしまう。
奈七永が小刻みに顔面を踏みつけていくと、キレた岩谷の目の色が変わる。
岩谷が強烈なエルボーでふっ飛ばし、奈七永とイスでチャンバラを展開。奈七永がリング上にイスを持ち込んで向かい合わせに並べ、岩谷に座るよう要求。
向かい合って座った2人がビンタ合戦を展開。劣勢の岩谷だったが、岩谷が立ち上がってバズソーキック。場外へ転がり出た奈七永にトペ・スイシーダを決める。
岩谷は奈七永をリングに放り込み、岩谷がコーナーに上ってミサイルキック。さらに対角のコーナーに上ってフロッグ・スプラッシュ。続けてドラゴン・スープレックスを狙うが、奈七永が振り払ってジャーマン・スープレックス。岩谷は奈七永のラリアットをかわしてウラカン・ラナを狙うが、キャッチした奈七永がそのまま逆エビ固めへ。エグい角度で反り上げるも、岩谷は必死のロープブレイク。
奈七永が両手を広げて待つ中、岩谷はふらふらとエルボーを放っていく。奈七永は一発食らうたびに前に出てロープまで追い込み、エルボー&ラリアット連打からバックドロップ。コーナーに振ろうとするが、岩谷が振り返して串刺しバカタレスライディングキック。岩谷がコーナーに上るが、奈七永が雪崩式ドラゴンスクリューからヒザ裏へのスライディングD。さらに正調スライディングDからコーナーに上っていくが、岩谷が追いすがってビンタ&ヘッドバッドから雪崩式フランケンシュタイナー。
岩谷がコーナーに駆け上ってダイビング・フットスタンプを見舞うが、奈七永が被弾しながらも足をキャッチしてアンクルホールドへ持ち込む離れ業を見せ、そのまま足4の字固めへ。岩谷がロープに逃れるも、奈七永が無理やり立たせて起き上がり小法師式ラリアット連打からクインビー・ボム。立て続けに冷蔵庫爆弾を決めるもカウントは2。奈七永が引き起こすも、岩谷が絡みついてドドンパ。
岩谷はバズソーキック、トラースキック、バズソーキックと連撃し、ムーンサルト・プレス。これを返されると、岩谷はバズソーキックからドラゴン・スープレックスを狙うが、奈七永が振り払ってナナラッカ。さらにワンセコンドEXを狙うが、岩谷が着地。奈七永がビンタ&ヘッドバッドを見舞っていくが、岩谷がトラースキック。奈七永も倒れずラリアットで叩き伏せる。
奈七永がロープに飛んでラリアットを放つが、岩谷がウラカン・ラナで迎撃して3カウントを奪った。
岩谷「後楽園の皆さん!こんばんは!皆さん、本日はマリーゴールドにお越しいただきましてありがとうございます!スターダム辞めて、3日後に会見やって……みんな置いてきぼりにしちゃったファンの皆さん、ごめんなさい。これからも一緒に、一緒に色んな夢を見ていきたい。皆さん!これからも付いてきてください!……奈七永さん!奈七永さんのこと、“老害”って言ってごめんなさい!あんなこと言っちゃったから、今日メチャクチャ怖かった。でも、今日泣かないで貴女の前に立つことが出来ました。岩谷麻優、成長しました!貴女の、奈七永さんの強さを、身にしみて実感して、でも、貴女の強さはこれから必ず自分たちの世代が受け継いでいきます。奈七永さん、今日闘ってくれてありがとうございました!」
岩谷が深々と座礼をする中、号泣する奈七永にマイクが渡る。
奈七永「……麻優、私、老害じゃないよね?そういうことでいい?(※岩谷が激しく頷く)プロレスを長くやってると、頑張ってきたらまた岩谷とこうやって試合ができて……なんか、天使みたいだなお前。正直、私が辞めたあととか大丈夫かなってちょっと心配してたけど、なんか私以上にでっかくなってさ、麻優がさ、マリーゴールド来てくれてさ、良かったよ!ありがとうッ!岩谷麻優のプロレス、最高だったよ!チクショーッ!」
2人が握手を交わした後、泣きながらしっかりと抱擁。そこへ、この試合で岩谷のセコンドに付いていたビクトリア弓月がリングインし、岩谷と向かい合う。
弓月「麻優さん、私は麻優さんがマリーゴールドに来てくれて本当に嬉しかったです。ところで、麻優さんがスーパーフライを狙ってるって話を耳にしたんですけど。麻優さん、是非私の持つスーパーフライのベルトに挑戦してきてください。この1年で大きくなったビクトリア弓月が、麻優さんの挑戦、受けますよ。麻優さん、スーパーフライのベルト、55kg以下。15分1本勝負。頭に入れといてください」
岩谷「頭に入れとくけど……ベルトはどこにあるのかな?ベルトは?!あれ?チャンピオンベルト、なんで持ってないの?なんのために挑戦発表してきたの?いや、アレか。大好きな大好きな麻優の試合を見るために一生懸命セコンドついてくれたから忘れちゃったんだ。控室に。ありがとう(笑)今日の試合、間近で見てたよね?弓月、1年で成長したのかもしれないけど、岩谷麻優はもっともっと高いところにいるから。どっかにあるそのベルト、いつ?いつやる?」
弓月「小川さん、いつ麻優さんとスーパーフライのベルトかけて出来ますか?」
岩谷「(※ロッシーが答えないのを見て)未定らしい!まあ、せいぜいその日までチャンピオンベルト、しっかり守っといてね!正々堂々と、逆に受けてやりますよ!よろしくお願いします!」
岩谷と弓月が握手を交わす中、青野未来がリングに上ってくる。岩谷が青野に向き直って見つめ合うも、青野が「高橋奈七永!」と呼んだため岩谷が崩れ落ちて場外へ退避。
青野「奈七永さん、引退試合の対戦相手、私が立候補します。奈七永さんとはまだマリーゴールドで出会っただけの関係だけど、私が高橋奈七永のパッションを受け継ぎます!」
奈七永「パッションってさ、口で言うのは簡単だけどさ、私がどんな思いでパッションを叫んでるか、近くで見てたからわかるよね?それを分かって、覚悟を持って、言ってきたの?」
青野「分かってます。貴女のでっかいでっかいパッションを、私が受け継いで、このマリーゴールドをもっともっと上へ!そして女子プロレス界のトップを目指す!だから私は貴女のパッションを受け継ぎたい!」
奈七永「ちょっと今、岩谷に負けて悔しいし、多分他にもみんなやりたいとか言うんじゃないかなって思ってんだけどさ、ちょっと考えさせてよ」
青野「(※食い気味に)はい!今すぐ返事しなくて大丈夫です!でも!私が高橋奈七永のパッションを受け継ぎたい!その気持ちは受け取ってください!」
奈七永と青野がしっかり握手を交わし、青野が「パッショォーーンッ!」と絶叫。
青野がリングを降りると、奈七永が岩谷をリングに呼び込む。
岩谷「奈七永さん、自分らモテモテですねぇ(笑)今日マリーゴールド後楽園大会、勝ったのは岩谷麻優だぁ~ッ!なので!今日初めてですけど、マリーゴールドの締め、私がやってもいいですか?!おっしゃあッ!奈七永さん!締め方教えて下さい!」
奈七永「知らないのォ?!」
岩谷「知らないです!」
奈七永「皆さんにご起立いただいて……」
岩谷「皆さんご起立ください!」
奈七永「そして、『シャイン・フォーエバー!』と言ったら、みんなで『マリーゴールド!』。パッションもいいかな?マリーゴールドパッションで!」
岩谷「みんな分かったね?!本日は誠に誠に誠に、後楽園大会にゴッ、ココシいただき!ありがとうございました!(※岩谷が噛む)」
奈七永「ちゃんと喋れッ!ちゃんと喋れッ!(笑)」
岩谷「これからのマリーゴールドも応援に来てくれるか?!これからもマリーゴールドの未来、一緒に創ってくれるか?!行くぞ!行くぞ!行くぞ!」
岩谷&奈七永「「シャイン・フォーエバー!マリーゴールド!パッショォーーンッ!」」
<試合後コメント>
岩谷麻優
「皆さんこんばんは!改めまして、マリーゴールドの岩谷麻優です。本日は本当にたくさんのご来場ありがとうございます。正直、退団発表して入団会見があって、色んな……色んな声……。応援の声だったり、批判だったり。一番はやっぱり『ガッカリした』っていうコメントがすごく多くて。すごい悔しかった。けど、正直やっぱりスターダムはスゴい団体で、やっぱりまだまだマリーゴールドは『ガッカリした』って思われるような感想だったんだなってすごく実感して。でも自分はスターダムを辞めたこと、後悔はない。今日奈七永さんと闘って、このマリーゴールドという団体の空気感を味わって、第1試合からメインイベントまで、すごく全部マリーゴールドらしさが詰まった興行になってたと思うし、自分が入口となって初めてマリーゴールドを見て、そっからハマったよとか、そういう人が増えるようにこれからも入口になって、そんでもってマリーゴールドの顔にもなっていきたいと思うし。女子プロレス、こっからこっから!マリーゴールドを自分の手で、いや、みんなの手で!世界一の団体にしていきたいと思います。これからも応援よろしくお願いします。そして高橋奈七永、代々木で引退するけど、高橋奈七永のパッションを自分たちが受け継いでいって、あの情熱を消さずにこれからも闘っていきたいと思います。本日は本当にたくさんご来場いただきましてありがとうございます。これからも付いてきてください!……休憩、休憩するぅ……疲れたぁ~!」
高橋奈七永
(※泣きながら登場し、しばらく思いにふける)
「……こんな、岩谷が、なんなんですかね?妖精なのかな?なんですかね?なんか、スゴいね。スゴいわ。なんか全部岩谷のレスラーとしての力。お客さんが、なんていうのかな?期待してる感じ?オーラ?プロレス力?スゲーなって思わされました。それがこうやって後楽園ホール、最後の後楽園ホール、ホントに多分、何百回と試合してきたんじゃないかな。29年弱で。色んな闘いを、してきて……(※涙で声をつまらせる)最後、なんだろね。救世主みたいに現れたね。その物語が、スゴいなって思って。ここまで頑張ってきてよかったなとと。なんか引退ロードやってきましたけど、ここまで思わされるとは思ってなかったです。それはこの場所もそうだし、岩谷っていう人間の力もそうだし、マリーゴールド“持って”んなって思いましたよ。だからきっとこれからもこのプロレスの聖地・後楽園ホールでマリーゴールドは快進撃を繰り広げていくと思うし、私のパッションも確実に残っていくだろうと思いますし、負けたことは悔しいけど、今日この思いになれたことがなによりの宝物になるなと思いました。終わりよければすべてパッション!代々木まであと7試合。心を込めてパッションしますので。終わらない!なにを泣いてるんだ!終わらないです!最後まで駆け抜けていきます!パッション!」