「スターダムを辞めたことに後悔はない」岩谷麻優がマリーゴールド初戦を終えて涙!いきなりの王座挑戦でトップを狙う!

4日、東京都・後楽園ホールにて『MARIGOLD Rising Spirit 2025』が開催。岩谷麻優がマリーゴールド所属初戦を行った。
岩谷は2011年にスターダム一期生としてデビューし、これまで同団体所属で活躍し続けてきた唯一の選手。“スターダムのアイコン”として名を馳せ、戴冠資格を持つ全ての王座を戴冠。2度のワールド・オブ・スターダム王座(※赤いベルト)、IWGP女子王座を戴冠するなど数多の実績を残し“女子プロレスのアイコン”の異名をほしいままにしていた。
“アイコン”の名が示す通りスターダム=岩谷麻優といえる象徴的な存在であったが、岩谷は4月27日の横浜アリーナ大会でIWGP女子王座から陥落し、翌28日付でスターダム退団を発表。その3日後にマリーゴールド入団会見を行うという岩谷の動向は業界を大いに騒がせた。
関係者のSNS等から人間関係の闇が垣間見える中、ファンの間でも賛否両論が巻き起こる中で岩谷はマリーゴールド所属初戦を迎えた。
この日のメインイベントでは、岩谷麻優vs高橋奈七永のシングルマッチが実施。岩谷はスターダム時代、奈七永が外敵として乗り込んできた際に裏で“老害”と呼んでいたことがバレてしまったため戦々恐々とした状態でリングへ。
5月24日の代々木大会で引退する奈七永にとってこの日は最後の後楽園ホール。奈七永の後楽園ラストマッチは岩谷との14年ぶりのシングルという劇的なカードとなった。

試合は互いの歴史をたどるかのようなじっくりとしたグラウンドレスリングに始まるが、パワーで勝る奈七永が押していき場外戦でも圧倒。岩谷のトペ・スイシーダに合わせてイスを投げつけて撃ち落とし、南側客席上段まで連れ込んでバチバチとチョップを撃ち込んでいく。
奈七永はリング上に向かい合わせて並べたイスに岩谷を座らせ、ビンタ合戦を要求。岩谷も一歩も引かずに撃ち合い、トペ・スイシーダ。ここから“ゾンビ”と言われる岩谷の不屈の精神が爆発。奈七永のクインビー・ボム、冷蔵庫爆弾といった大技を受けてもゆらりと立ち上がり、ドドンパやバズソーキックで反撃。ムーンサルト・プレスも決めて猛攻をかけ、最後は奈七永のワンセコンドEXを切り返してウラカン・ラナで3カウントを奪った。
マイクを取った岩谷は「スターダム辞めて、3日後に会見やって。みんな置いてきぼりにしちゃったファンの皆さん、ごめんなさい。これからも一緒に、一緒に色んな夢を見ていきたい。皆さん!これからも付いてきてください!」と涙ながらにファンへメッセージ。
そして「奈七永さんのこと、“老害”って言ってごめんなさい!あんなこと言っちゃったから、今日メチャクチャ怖かった。でも、今日泣かないで貴女の前に立つことが出来ました。岩谷麻優、成長しました!貴女の、奈七永さんの強さを、身にしみて実感して、でも、貴女の強さはこれから必ず自分たちの世代が受け継いでいきます。奈七永さん、今日闘ってくれてありがとうございました!」と深々と奈七永に座礼。
奈七永も泣きながら「プロレスを長くやってると、頑張ってきたらまた岩谷とこうやって試合ができて。なんか、天使みたいだなお前。正直、私が辞めたあととか大丈夫かなってちょっと心配してたけど、なんか私以上にでっかくなってさ、麻優がさ、マリーゴールド来てくれてさ、良かったよ!ありがとうッ!岩谷麻優のプロレス、最高だったよ!」と語り、座礼で返した。

その後、岩谷のもとには元スターダムでSTARSの後輩でもあるビクトリア弓月が登場。
現在スーパーフライ級王座(※55kg以下王座)を持つ弓月が岩谷を挑戦者に指名すると、岩谷も「弓月、1年で成長したのかもしれないけど、岩谷麻優はもっともっと高いところにいるから。正々堂々と、逆に受けてやりますよ!」と不敵な笑みを浮かべた。
バックステージに戻った岩谷は「正直、退団発表して入団会見があって、色んな……色んな声……。応援の声だったり、批判だったり。一番はやっぱり『ガッカリした』っていうコメントがすごく多くて。すごい悔しかった。けど、正直やっぱりスターダムはスゴい団体で、やっぱりまだまだマリーゴールドは『ガッカリした』って思われるような感想だったんだなってすごく実感して。でも自分はスターダムを辞めたこと、後悔はない。今日奈七永さんと闘って、このマリーゴールドという団体の空気感を味わって、第1試合からメインイベントまで、すごく全部マリーゴールドらしさが詰まった興行になってたと思うし、自分が入口となって初めてマリーゴールドを見て、そっからハマったよとか、そういう人が増えるようにこれからも入口になって、そんでもってマリーゴールドの顔にもなっていきたいと思うし。女子プロレス、こっからこっから!マリーゴールドを自分の手で、いや、みんなの手で!世界一の団体にしていきたいと思います」と力強く語った。
次に岩谷が出場を予定しているのは、ビッグマッチである5月24日の代々木第二体育館大会。弓月とのタイトルマッチはここで行われる可能性が濃厚だ。