「新時代の甘ったれてる奴らに物申す」引退を控えた里村明衣子&高橋奈七永が最後(?)のシングルマッチを終えてタッグ結成へ!

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 31日、東京都・後楽園ホールにて『ジャイアント馬場没25年追善〜太陽ケア引退試合〜 木原文人リングアナデビュー35周年記念大会』が開催。引退を控えた里村明衣子と高橋奈七永がシングルマッチで激突した。

 里村は長与千種の弟子として1995年4月のGAEA JAPAN旗揚げとともにデビュー。
 GAEA解散後はセンダイガールズプロレスリングを旗揚げし、女子プロレス界のトップに君臨。2019年からはWWE(NXT)の臨時コーチを務め、後にWWEとコーチ兼選手契約。NXT UK女子王座を戴冠するなどの活躍で“日本の女子プロレス”を世界に向けて発信してきた偉大な選手として世界に評価され続けている。
 そんな里村だが、30周年となる今年4月29日の後楽園ホール大会での現役引退を表明。現在は引退ロードとして心残りが無いよう様々な選手たちと精力的に試合を行っている。

 奈七永は1996年に全日本女子プロレスでデビューし、今年で28周年を迎えた。
 “女子プロレス界の人間国宝”と呼ばれる大御所になった今でも若い選手たちに日本の女子プロレスの伝統を試合を通して伝え続けており、“パッション注入マッチ”と呼ばれるこの試合は女子プロ界の新たな伝統となりつつある。
 引退を見据えてマリーゴールド入団を決めたと語っていた奈七永であったが、マリーゴールド1周年となる2025年5月24日の代々木体育館大会での引退を表明した。

 2人はキャリア最初期から互いを強く意識し合ってきたライバル同士であり、奇しくも近い時期に引退することが決まったこともあって急接近。1月3日のマリーゴールド大田区総合体育館大会ではタッグマッチでバチバチの試合を展開したが、両者の間では白黒付かず。
 この試合を見ていた和田京平レフェリーがバックステージで「シングルでやりなよ。俺レフェリーやりたいんで。是非やりたい!」と提案したことで両者の最後のシングルマッチが決定した。


 試合は基礎に忠実なじっくりとしたグラウンドに始まる。里村が腕への一点集中攻撃を積み重ねて奈七永を怯ませ、ミドルキックを連打で追撃。奈七永はこれをドラゴンスクリューで切り返し、足4の字固めやアンクルホールドなどで足への一点集中攻撃で返していく。
 ゴツゴツのエルボー合戦が展開されていき、これを制した奈七永が冷蔵庫爆弾を発射。里村はこれを剣山で迎撃してデスバレーボム。さらにスコーピオ・ライジングを放つが、奈七永が頭上に腕を掲げてガードしスライディングD。奈七永がワンセコンドEXで叩きつければ、里村も即座にデスバレーボムで反撃。里村がカバーに入った瞬間に15分時間切れ引き分けを告げるゴングが打ち鳴らされた。

 試合を終えた里村が「高橋奈七永という存在は、すごく貴重だったんだなと思います。私の中では、なんかやりきった感がありますね。『これが里村明衣子のプロレスなんだ!』と。相手もそう思ってほしいですし、今日は高橋奈七永と思い切った試合が出来ました。苦しい時代をともにしてきた、全日本女子プロレスとGAEA JAPANがなくなったときに、ずっと続けてきた2人。継承するものもあるし、いらないものは省く。そういうことをずっとやってきた。やり続けてきた人間なんで、やっぱ分かりますよ。いい時代もあったし、悪い時代もあったなと思いますけど、それが自分たちの強さになっているので。まったく悔いはないです。この時代を過ごしてきたことに。むしろ、これからいい時代を作れるなって自信もありますね」と奈七永との歴史を総括し始める。

 しかし、これで終わらせないのが高橋奈七永。
 里村のコメント中に乱入し「もしよかったら、次は隣に立ってみたいな~なんて思っちゃいました。。今の話、聞こえてましたけど、関わりたいです。里村さん!大好きぃーッ!パッショォーーンッ!パッション!パッション!パッションがあれば何でも出来るッ!ね!?」と燃え盛る愛を叫ぶとともに里村とのタッグ結成を提案。
 里村は奈七永のテンションに少々引き気味ながらも「でもさ、今のさ、新時代の甘ったれてる奴らにさ、なんか物申すことあるよね?それをさ、リング上で出していこうよ」と笑顔を見せてガッチリ握手を交わした。

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