【試合詳細】3・6 新日本プロレス大田区総合体育館大会 【IWGP世界ヘビー級】後藤洋央紀vs棚橋弘至 【IWGPジュニア】エル・デスペラードvsフランシスコ・アキラ 【TV王座】エル・ファンタズモvsマスター・ワト

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『旗揚げ記念日』
日程:2025年3月6日(木)
開始:18:30
会場:東京都・大田区総合体育館
観衆:3,335人(満員)

▼NJPW WORLD認定TV選手権試合オープンチャレンジ 15分1本勝負
【王者】エル・ファンタズモ
14分6秒 サンダーキス'86
【挑戦者】●マスター・ワト
※第7代王者が3度目の防衛に成功。

▼タッグマッチ 20分1本勝負
[TMDK]大岩陵平/●ハートリー・ジャクソン(フリー)
6分51秒 エルボードロップ→片エビ固め
[BULLET CLUB]チェーズ・オーエンズ/バッドラック・ファレ

▼6人タッグマッチ 20分1本勝負
[Just 4 Guys]●上村優也/タイチ/TAKAみちのく(JTO)
8分1秒 反則
[BULLET CLUB]○SANADA/石森太二/外道

▼タッグマッチ 30分1本勝負
[WAR DOGS]△ゲイブ・キッド/ドリラ・モロニー
1分50秒 両者リングアウト
[H.o.T]△成田蓮/金丸義信

▼8人タッグマッチ 30分1本勝負
[L.I.J]辻陽太/内藤哲也/鷹木信悟/○高橋ヒロム
10分17秒 マキシマム ザ ホールディング 第三形態(ダイスケはん命名)
[H.o.T]“キング・オブ・ダークネス”EVIL/高橋裕二郎/SHO/●ディック東郷(みちのく)

▼IWGPジュニアヘビー級選手権試合 60分1本勝負
【王者】○エル・デスペラード
24分37秒 ヌメロ・ドス
【挑戦者/UNITED EMPIRE】●フランシスコ・アキラ
※第98代王者が3度目の防衛に成功。

▼IWGP世界ヘビー級選手権試合 60分1本勝負
【王者/CHAOS】○後藤洋央紀
20分16秒 GTR→片エビ固め
【挑戦者】棚橋弘至
※第12代王者が初防衛に成功。

後藤が棚橋とのIWGP戦を制し54年目の新日本プロレスの旗手へ!アキラがデスペラードのIWGPジュニア奪取ならずも“夢を見ることの美しさ”を魅せる!ELPがオープンチャレンジを制しTV王座V3!

グラン浜田さん&西村修さん追悼セレモニー


 大会開始に先立ち、2月15日に亡くなったグラン浜田さん、2月28日に亡くなった西村修さんの追悼セレモニーが行われた。

第1試合


 今回のNJPW WORLD認定TV王座戦は、ファンタズモが自由に開かれた場で挑戦者を募るオープンチャレンジ形式で実施。
 入場後にマイクを取ったファンタズモは「53周年を迎えたこの新日本プロレスのリングで俺がストロングスタイルを魅せるんだ。このELPがNJPW WORLD認定TV王座のオープンチャレンジで53周年の幕を開ける。若くても年寄りでもいいんだぜ?」と挨拶するとともに隣に並び立つ邪道にも挑戦を促す。
 邪道が「俺がチャレンジしてやろうか?」と乗り気になる中、マスター・ワトが入場。

 ゴングが鳴るとファンタズモが握手を求めるが、ワトがはたき落とす。
 ロックアップでファンタズモが押し込んでいくが、ワトがチョップで返礼。ファンタズモがグラウンドに持ち込んでじっくりとした首の取り合いを展開。ワトがいきなりベンダバールに捕らえるが、ファンタズモが慌てて脱出。
 互いにティヘラで投げ合う攻防からファンタズモがプランチャを発射も、かわしたワトが場外でのティヘラからノータッチ・トペ・コンヒーロ。さらにリングに戻してスワンダイブ式エルボースマッシュ。続けてレシエントメンテを狙うが、ファンタズモが振り払ってエルボー。ワトもショットガン・ドロップキックでふっ飛ばし、フェイスクラッシャーからエルボー合戦へと誘う。ワトがロープに飛んだところでファンタズモがカウンターのドロップキック。
 ファンタズモは逆水平チョップ連打からビッグブーツの打ち合いを制してブーメラン・アタック。続けて放ったライオンサルトはかわされるも、着地したファンタズモがラリアットで場外に落としてプランチャで追撃。コーナー上で「E!L!P!」とポーズを決めてから場外へのムーンサルト・アタック。さらにセントーン・アトミコからのライオンサルト。ファンタズモがCR IIIを狙うが、ワトが十字架固めで切り替えしつつレシエントメンテ。
 ワトがジャーマン・スープレックスを狙うが、ファンタズモがバックを取ってジャーマン・スープレックスからサドンデス。さらにCR IIIを狙うが、ワトがウラカン・ラナで切り返し、スクールボーイ、回転エビ固めからのベンダバール。これはファンタズモがブレイク。
 足を止めてのエルボー合戦からラリアットの打ち合いに。ファンタズモがハンドスプリング式ラリアットを叩き込み、スピニング・ネックブリーカーからサドンデスを発射も、キャッチしたワトが通天閣ジャーマン。これを返されたワトがRPPを狙うが、ファンタズモが地対空ハイキックで動きを止めて雪崩式フランケンシュタイナー。立て続けにサンダーキス'86を見舞って3カウントを奪った。


 試合後には2人で握手を交わし、2人並んで座礼しつつリングマット中央のライオンマークにキスをした。

<試合後コメント>
エル・ファンタズモ&邪道
邪道「(※英語で)お前のベルトだ」
ファンタズモ「ありがとう、ジャドーサン」
邪道「(※マスコミに向かって)拍手、拍手! ほら!」
ファンタズモ「(※祝勝席に座り、缶ビールを使ってベルトを立てながら)スタンドにしよう。まぁいい。50年……53年、新日本プロレスがどれだけ古いかは重要じゃない。53年間、ここがプロレスのあるべき基準となっている。俺が他の場所じゃなくここにいるのは、俺がここにいたいからだ。(※缶ビールを持って)マジで冷えてるな! 今年は最高だ。クリス・ベイが歩いていて、『インディー・ジョーンズ』のゲームは面白い。それに冷えたビールもある。ワト、俺の友達、初めてのオープンチャレンジ挑戦者。楽しかったよ。お前は見た目以上にタフだ。今、首に『G1』のフラッシュバックを感じているが、まぁ大丈夫だろう。ワト、ありがとう。楽しかったぞ。オータクの観客はお前のことが大好きだ。『SUPER Jr.』で、お前とティタンが決勝をやっているのをライブで観た。お前は素晴らしい。自分の道を進み続けてくれ。そしていつか、このベルトを手にすることもできるかもしれない。だが今は、俺がこのベルトを持っている。そしてこのベルトをできる限り長く保持したい。なぜならこのベルトには何か特別な意味があるかもしれないからだ。様々なスタイルを披露できるだろう。『WRESTLE KINGDOM』の4WAYマッチで俺が何をしたか見ただろう。オリンピック選手の怪物に対し、俺が何をしたか見ただろう。そして今日は、ジュニアヘビー級の頂点に立つレスラーを前に俺が何をできるかを見た。俺はこの地球上で最も多才なレスラーの一人であり、このベルトをワクワクするものにしたいと思っている。このベルトを、観客がこのタイトルのために大会に足を運ぶような、YouTubeで自由に観たくなるようなものにしたいのだ。だが次は、『NEW JAPAN CUP』だ。オーカーン、お前を無視しているわけじゃないが、注目しているぞ。ショータ、お前に何ができ、お前がどんなことをするのかとても興味がある。上手く話せないな。実際、俺は言葉がうまく喋れない時がある。少しだけだがな。オーカーン、ヒョーゴ(3.9尼崎大会)で対戦だな。それからショータはその後だ。その後は誰であろうとゴトーと対戦するまで闘う。それからNJPW WORLD TV王座に戻るとしよう。オープンチャレンジNo.2だ。(※日本語で)アリガトウゴザイマス」

マスター・ワト
「53年目の新日本プロレス。53年間、創ってきた先輩にまずは感謝したいと思います。そしてその53年という年に初口で試合を張れたことを、自分の中では凄く誇りに思います。これからの新日本プロレス、この第1試合から始まって、そして54年目、55年目、そして100年、その先もずっと続けられるように、俺が先頭に立って創っていきたいと思います。これからの時代は俺たちだ」

第2試合


 NJCでの対戦を控えた大岩とチェーズの対面。顔面の小突き合いから荒っぽい殴り合いに発展するが、大岩がショルダータックルからのアームドラッグで翻弄。ジャクソンとのトレイン攻撃から大岩がドロップキック。腕固めで動きを封じていくが、チェーズが体ごと場外に飛び出して大岩を振り払い、ファレが場外でぶちかまし。
 チェーズはリング上で大岩の脳天にナックル、腰へのエルボーと見舞ってファレにタッチ。
 ファレはチェーズとともに大岩の背中を踏みつけ、大岩の打撃を受けてもビクともせずショルダータックルで倒す。チェーズにタッチ。
 チェーズは大岩に足払いからレッグブリーカー、ペンデュラム・バックブリーカーと畳み掛けるが、大岩がショルダースルー。ファレが大岩のタッチを妨害するが、大岩が串刺しスプラッシュをかわしてジャクソンにタッチ。
 ジャクソンがファレにラリアット連打、串刺しスプラッシュ、ジャンピング・ラリアットと猛攻。チェーズがカットに入って2人でロープに振るが、ジャクソンがファレに延髄斬り。大岩が飛び込んできてドロップキックで援護し、2人でのダブルショルダータックルから大岩のボディプレス、ジャクソンのセントーンと連撃。カットに来たチェーズを大岩がサイド・スープレックスで排除するが、チェーズが場外から足払いをかけ、ジャクソンにも一撃。ジャクソンがよろけたところをファレがショルダータックルで倒し、ランニング・エルボードロップを見舞って3カウントを奪った。

<試合後コメント>
チェーズ・オーエンズ&バッドラック・ファレ
チェーズ「2年だ、2年! (※ファレを指差し)この男と会ってなかった。2022年の『(WORLD)TAG LEAGUE』、俺は家族の不幸で急にシリーズを抜けないといけなくなった。でもこの男が一人で持ちこたえてくれた。あれから2年も経ったなんて。でも今夜、俺たちの息はピッタリ揃っていた。この2年、毎日タッグを組んできたかのようだった」
ファレ「古き良きものだ。古き良きもの」
チェーズ「ああ、古き良きもの。お陰でいいスタートが切れた。『NEW JAPAN CUP』でオーイワ…お前のその馬鹿げた金髪を引っこ抜いてやるぜ(※と、先に控室へ)」
ファレ「(日本語で)ウルセー、コノヤロウ!」

大岩陵平&ハートリー・ジャクソン
大岩「(※英語で)ハートリー、大丈夫? (※ジャクソンを見て)ビールで冷やしてる」
ジャクソン「(※缶ビールで腹を冷やしながら)大丈夫。氷のように冷えたビールで冷酷な心を冷やしてる」
大岩「『NEW JAPAN CUP』のことを話すと、1回戦は、おそらくプロレス界一のクセモノ、テクニシャン、チェーズ・オーエンズだ。まあ今日みたいに自分の頭にない攻撃してきたり、そういうのはずっと見てるからわかるけど、俺が逆にアイツの頭の中にないような戦略で一本取ってみせるよ。そして、俺が見てるのはその次、ザック・セイバーJrだ。このシリーズはもう、TMDKの仲間なんて思ってねえぞ。お前を越えてやる」
ジャクソン「俺たちTMDKはそれぞれのメンバーを愛してる。でも対戦となれば話は別だ。ロイは闘うぞ。こいつは”未来”じゃなく、”今”だ。お前を信じてるぞ」
大岩「(※英語で)ありがとう」
ジャクソン「行くぞ」

第3試合


 これが復帰戦となる上村だったが、選手コールの途中にSANADAの奇襲を受けて場外に放り出される。
 SANADAが場外で上村を痛めつける中、リング上では外道がTAKAにナックル&サミング。TAKAも場外に放り出され、J4Gが場外で延々とラフファイトの餌食に。
 外道がTAKAの顔面を踏みつけ、金具むき出しのコーナーに頭から叩きつける。TAKAも目まぐるしいロープワークで翻弄し、外道にサミングからビンタを見舞ってタイチにタッチ。外道も石森にタッチ。
 タイチは外道に河津落とし。石森にも攻撃を狙うが、石森がハンドスプリング式オーバーヘッドキック。さらにバイシクル・キックを叩き込むも、タイチが倒れず耐えてアックスボンバー。両者タッチ。
 上村とSANADAの対面。上村が逆水平チョップ連打からアームドラッグ、ランニング逆水平チョップ、バックドロップと連撃。さらに投げっぱなしジャーマンも、SANADAが着地してドラゴン・スリーパー。振り払った上村の顔面にドロップキックをぶち込み、倒れず耐えた上村へ外道が場外から足払い。
 石森がレフェリーの視界を塞いでいる間にSANADAが凶器のギターを持ち込んで振りかぶるが、SANADAは自分の手でギターを叩いてから上村に投げ渡して倒れ込む。レフェリーが振り向くと、リング上の光景を見て上村の反則負けをコール。ズルしていただいたSANADAが勝利を奪った。

<試合後コメント>
タイチ
「またか。バカの一つ覚えだな、SANADAもレフェリーも。急所がバレたら、今度はああいうことすんの? 騙されるレフェリーもどうかしてるぜ。まぁそれを防げない俺らにも責任があるから。明日は優也一人でカタを付けてもらうと、それは思っていることだけど、これはやっぱり俺らの責任でもあるし、あんなクソみてぇなやり方でSANADAを上げさせるわけにはいかねぇから、明日はできる限りサポートするよ、優也。そしてその中でなぜか俺が強すぎて、例年のシングルの成績が良すぎてシードになった『NEW JAPAN CUP』。このチャンスを逃さないぞ。後藤、夢あるじゃん。同期、同年代、熱い刺激になったよ。待ってろよ、後藤。オジサン同士、俺も仲間に入れてくれよ。今、オジサンたちで盛り上がってんだろ? 俺も仲間に入れてくれよ。そのためには自分の力で勝ち抜いていくから、楽しみにしていてくれ」

上村優也
「まずはこのリングにプロレスラーとして帰って来られたことは嬉しいけど、俺の目標は帰って来ることじゃなくて、この新日本プロレス、そしてこのプロレス、この業界で一番になるために帰って来たんだ。今回、この欠場中に出会ったみんな、本当にありがとうって言いたいです。帰って来たからにはまずは明日、SANADA、お前を。今のやり方でいいんかい? 明日、俺がぶっ潰してやる。ありがとうございました」

第4試合


 成田&金丸が入場後に花道を見つめていると、謎の黒尽くめの男2人がが客席側から飛び込んできて成田&金丸を暴行。謎の2人の正体は、やっぱりゲイブ&モロニー。
 そのまま場外乱闘へと発展し、客席上段にまでなだれ込んで大暴れ。ゲイブが成田を、モロニーが金丸を痛めつける。この時点でまだゴングは鳴っていないため場外カウントは数えられず。
 リングサイドまで戻ってきて両軍イスを武器に殴り合い、4人がリングに入った瞬間に試合開始のゴング。しかし「やってられるか」とばかりに成田&金丸がリングを降り、ゲイブ&モロニーが場外で追撃。そのまま場外カウント20が数えられ、両者リングアウト決着。
 
<試合後コメント>
※成田とゲイブは乱闘を続けてインタビュースペースになだれ込み、エルボー合戦を展開するが、ゲイブのパンチで成田が倒れると、ゲイブは馬乗りになって叫ぶ。
ゲイブ「ふざけんな、なめんじゃねぇぞ! 消え失せろよ、クソが。おまえはヤバい相手に喧嘩を売っちまったんだよ。俺を見ろ、しっかり見やがれ。俺のやり方に文句あんのか!? 俺と戦争を始める気か!? おまえをぶっ殺してやる! クソ野郎め!(※成田へ唾を吐きかける)さっさと消え失せろ!」

第5試合


 ゴングを待たずにL.I.Jが奇襲。リングに残った辻とEVILがやり合い、辻がショルダータックル合戦を制して東郷にケブラドーラ・コンヒーロ。EVILにもカーブストンプを見舞って内藤にタッチ。
 内藤はヒロムとのコンビネーションでEVILを圧倒。しかし、東郷がコーナーマットを外してコーナーを金具むき出しにすると、EVILが内藤の顔面を叩きつける。場外ではEVILが辻を徹底的にいたぶっていき、放送席から鷹木の自伝を奪って「しょーもない本だな」と投げ捨てる。
 リング上では東郷&裕二郎&SHOが3人がかりで内藤を痛めつけ、裕二郎が内藤の顔面にビッグブーツからギロチンドロップ。SHOにタッチ。
 SHOは鷹木の自伝を踏みつけて挑発し、EVIL&東郷が場外で内藤をいたぶる。なんとかリングに戻った内藤はSHOにマンハッタンドロップからヒロムが伸ばした足にSHOの顔面をぶつける。鷹木にタッチ。
 鷹木はSHOに怒りの串刺しラリアット&ナックル&逆水平チョップを連打。カットに来たEVIL&裕二郎にもダブルラリアットを見舞って撃退。SHOにブレーンバスターからMADE IN JAPANを狙うが、着地したSHOがレフェリーを盾にしつつスピアーを発射。これをキャッチした鷹木が龍魂ラリアットで叩き伏せ、ヒロムにタッチ。
 ヒロムがSHOに串刺しラリアットから低空ドロップキック。さらにTIME BOMBを狙うが、SHOがフィンガーロックで脱出しスピアー。東郷にタッチ。
 東郷はH.o.T総出でのトレイン攻撃から股間へのダイビング手刀。さらにスポイラーズチョーカーでヒロムの首を絞め上げるが、鷹木が救出。全員入り乱れての乱戦となる中、内藤&ヒロムが2人で東郷に集中攻撃。低空ドロップキックの競演からダブルのニークラッシャー。さらにヒロムがドラゴンスクリューからマキシマム ザ ホールディング 第三形態(ダイスケはん命名)でギブアップを奪った。

<試合後コメント>
辻陽太
「オイ、なぁEVILよ、俺に興味があるから絡んできたんだろ? だったらさ、お前が本当に“真社長”ならばさ、棚橋弘至よりも高い年俸、俺に出してくれよ」

高橋ヒロム
「テンデデロ! テンデデロ! アァもう言ってて気持ちいいわ。テンデデロ! 言って感じるこの気持ち良さ。みんな言ってごらん。テンデデロ! ストレス発散されるな。いや、俺、前回大阪でさ、このタッグベルトを獲った時にさ、前シリーズで石井さんプラスヤングライオンとたくさんやってたからさ、初防衛戦の相手として石井智宏&安田……“俺の安田”を指名したわけだよ。やっぱ“俺の安田”も石井さんもね、組まれないっていうのはね、これは新日本プロレスの俺に対する挑戦状と受け取りましたね。今日、俺は防衛戦のつもりでいたからね。これはね、新日本の俺に対する挑戦状だね。間違いない。だって俺は言ったんだもん。大阪の試合の後、指名したから。チャンピオンにはその指名の力がある。でも今日、旗揚げ戦で組まれなかった。まぁ明日以降のカードも発表されていないからね、なんとも言えないけど、この旗揚げ戦で組まれなかった。これはね、俺は会社からの、新日本プロレスからの、まぁ言い方はあれだけど、挑戦状として俺は受け取りました。今年のヒロムちゃんは、ちょっと凄いよ。度肝があれだよ、テンデデロ!」

鷹木信悟
「(※自伝を持って現れて)スリー・サウザンド! スリー・サウザンド、ティーム……ティームじゃねぇな。メイビー、スリー・サウザンドだよ。おそらく、俺も他者から聞いた情報だけど、おそらく今日で3000試合だ。2004年10月3日にデビューしてから3000試合だ。多分な。まぁ今まで去年はデビュー20周年記念大会を終えて、IWGP世界ヘビーも獲った。東スポのMVPも獲った。だからってよ、終わりじゃねぇんだよ。自伝発売したからって終わりじゃねぇんだよ、オイ! 鷹木信悟、この業界でもうやりてぇこと全てやったと思ってんのか? バカヤロー! ここの本に書いてあるぜ。まだ腹八分にもなってねぇ。半分ぐらいだ、オイ。なぁオイ、試合中に東郷が言ってたな、東郷が、ディック東郷が。『な~にが3000だ! 俺は5000だ!』、まぁアイツは本当かどうかわかんねぇけどよ、だったらいいじゃねぇか。俺も今日が3000だったら、こっから4000、5000試合と何年かかっても目指してやるよ。今日のメインもな、後藤洋央紀も棚橋弘至も俺よか年齢もキャリアも上だ。なぁ鷹木信悟、まだまだやることは腐る程あんだ。まぁとにかくAmazonでも買えるけど、オイ、お前ら、しっかり購入してくれよ。今日、内藤哲也にプレッシャーかけられたんだよ。内藤の自伝は10万ぐらい売れたらしいな、オイ。オイ、俺の本が全く売れなかったら、オイ、カッコつかねぇからよ、頼んだぜ!」

EVIL&SHO
EVIL「(※SHOに肩を借りながら現れて)オイ、辻……オイ、辻! あんま調子乗んなよ、コノヤロー! テメーの時代なんてな、一生来ねぇんだ。なんでかわかるか、オイ?」
SHO「格が違うんじゃ、オラ!」
EVIL「わかったか! そういうことだよ! よく覚えとけ!」

第6試合


 ロックアップでの力比べからヘッドロックの応酬。デスペラードがショルダータックルで倒すと、即座に起き上がってチョップ合戦へ持ち込む。
 足を止めてのチョップ合戦が続いていき、目まぐるしいロープワークの攻防からアキラがティヘラで場外へと放り出す。場外戦となるが、アキラがエプロンとサードロープを使った619からプランチャ。リングに戻してスイングネックブリーカーから後頭部へのストンピング連打、キャメルクラッチと続けて必殺のファイヤーボールへの布石を打っていく。
 アキラがショットガン・ドロップキックからカサドーラを狙うが、デスペラードがぶっこ抜いてニークラッシャー。さらにロープを使ったニークラッシャーからマフラーホールドを狙うが、アキラは決まり切る前にロープブレイク。
 アキラは足を引きずりながら立ち上がり、カウンターのゼロ戦キック。串刺しラリアットからエプロンに出してドロップキックで場外へと叩き出し、セカンドコーナーから場外へのムーンサルト・アタック。立て続けにノータッチ・トペ・コンヒーロを見舞う。デスペラードがリングに戻ると、アキラは三角飛びムーンサルト・プレスで追撃。さらにスピードファイヤーを狙うが、デスペラードがかわしてバックドロップを狙う。アキラが着地するも、足のダメージからよろけてしまう。その隙を見逃さずデスペラードがヌメロ・ドスに捕らえるが、アキラが上体の力だけで起き上がってカナディアン・デストロイヤー。
 アキラは足のダメージから追撃に行けず。デスペラードがニークラッシャー連打からカサドーラを狙うが、アキラが回転エビ固めからのフットスタンプ。さらにトラースキックからスピードファイヤーで叩きつけ、ファイヤーボールを発射。これを待ち受けていたデスペラードがスパインバスターで迎撃し、バックドロップからギターラ・デ・アンヘル。
 デスペラードは「頑張ったなぁ」とダブルニークラッシャーからマフラーホールドに捕らえながらのスパインバスターで叩きつけ、ヌメロ・ドス。長時間捕まるもアキラはなんとかロープに逃れる。アキラはふらつきながらも全体重をかけたエルボーを打ち込んでいく。デスペラードがピンチェ・ロコを狙うが、着地したアキラが顔面にファイヤーボール。

 アキラが引き起こそうとしたところにデスペラードが低空ドロップキックを見舞い、足へのガットショット猛連打。アキラがこれをキャッチして掌底猛連打。耐えきったデスペラードがビンタからロープに飛ぶが、アキラがカウンターのラリアット。さらに後頭部へファイヤーボールを叩き込むが、足のダメージからカバーが遅れて返されてしまう。
 アキラがファイヤー・プレックスで叩きつけ、再びファイヤーボールを発射。デスペラードがかわして自爆させるが、アキラはトラースキックからハイキックで反撃。無防備に座り込むデスペラードへファイヤーボールを放とうとするが、足がもつれて転んでしまう。
 デスペラードはピンチェ・ロコで叩きつけ、変形ドラゴンスクリューからヌメロ・ドス。自らの腕をクラッチしてさらに強く絞る変形ヌメロ・ドスに持ち込むとアキラが無念のタップ。

<試合後コメント>
フランシスコ・アキラ
「(※床に倒れ込んで)これが俺のおとぎ話になると思った…そして今日がそのハッピーエンドになるのだと思った…けど違った。でもこれが夢を見ることの美しさだろう? 時に夢を打ち砕かれて、現実に戻される。でも同時に、もっと強くならないといけないことに気付かされる。今夜、デスペの方が強かった。でも分かるか? もし悲しみに嘆いて泣くフランシスコ・アキラを期待していたら、大間違いだ。今夜、俺は負けたかもしれないし、足を負傷したかもしれない。けど、俺はここで皆に世界最強と互角に闘えることを見せつけたんだ。今日、俺は王者になれなかった。明日も、王者になれないかもしれない。でもいつか…いつか必ず、王者になることを約束する。(左足の痛みで起き上がれず)クソ!(左足を引きずりながら退場)」

第7試合


 ロックアップでの力比べからヘッドロックの応酬。ショルダータックルでのぶつかり合いから後藤が首へのエルボースタンプを連打しヘッドシザース。後藤がエルボーを連打していくが、棚橋は低空ドロップキックで体勢を崩してブーメラン・アタック。
 棚橋はヒザへのエルボードロップ連打からニーロック。さらにスリングブレイドを狙うが、後藤がラリアットで迎撃。さらに村正からバックドロップを見舞い、牛殺しを狙う。しかし、着地した棚橋が掟破りの牛殺し。さらに棚橋がスリングブレイドを狙うが、後藤が裏GTRで迎撃。後藤がロープに飛ぶが、棚橋がスリングブレイドで迎撃。

 棚橋がヒザへの低空ドロップキックからロープに飛ぶが、後藤が牛殺し。後藤がPKを発射も、棚橋がキャッチしてドラゴンスクリュー連打。逆回転ドラゴンスクリューからヒザへのボディプレス、テキサスクローバー・ホールド。さらにスリングブレイド2連発からコーナーに上ってハイフライ・アタック。続けざまにハイフライ・フローを放つが、かわされて自爆。
 後藤が引き起こそうとしたところで棚橋が下から絡みついてドラゴンスクリューからテキサスクローバー・ホールドを狙う。後藤は後藤式で丸め込んで切り返し、足を止めてのエルボー合戦へ。後藤がヘッドバッドを猛連打していくが、棚橋がドラゴン張り手。ロープに飛ぶが、後藤が下からすくい上げてGTW。
 後藤がGTRを狙うが、棚橋がサムソンクラッチで切り返す。後藤は即座に起きてヘッドバッド。再びGTRを狙うが、棚橋がツイスト・アンド・シャウトで切り返す。2発目、3発目と放っていくが、後藤がぶっこ抜いて昇天・改。
 後藤が印を結んでPKからGTRを叩き込んで3カウントを奪った。

後藤「棚橋さん、貴方がいなかったら俺はもうちょっと早くこのベルトを巻けたかもしれない。そんなことを思ったりもしましたが……棚橋さん、貴方がいなければ、今の俺はありません。残り少ない現役生活、最後の最後まで輝き続けて下さい。ありがとうございました」

 後藤と棚橋が握手を交わした後に抱擁。棚橋にマイクが渡る。
 
棚橋「一言だけ。……後藤ォーッ!!頼んだぞ。よし!今日を機に本隊とCHAOSの関係性、変わるんじゃねぇか?本隊選手、CHAOS選手、リングに上がって下さい」
 
 本隊、CHAOSの面々がリング上に集合。
 
棚橋「後藤、新日本プロレスをもっともっと高みに導いてってくれ」
後藤「棚橋さん、安心して下さい!新日本プロレスは、この俺が引っ張っていきます!永田さん!永田さんもリングに上がって下さい!」
 
 放送席で解説を務めていた永田もリングイン。


後藤「約束通り、次このベルトをかけて闘いましょう!」
永田「後藤、素晴らしい試合だったよ。だからこそ挑戦しがいがあるもんだよ!やるぞ!」

 後藤と永田がガッチリと握手を交わし、後藤が最後に締める。
 


後藤「“後藤革命”はまだ始まったばかりだ。53年目も新日本プロレスに!ついてこい!」

<試合後コメント>
後藤洋央紀&YOSHI-HASHI&YOH&石井智宏
後藤「ありがとうございました。無事に初防衛戦を、そして社長から託されました。新日本プロレス54年目を、この後藤洋央紀が選手一致団結して、この新日本プロレスを俺が盛り上げていきます」

──自ら指名した棚橋選手、大きな壁、超えなければいけない壁と表現しましたが、改めてどんな相手でした?
後藤「今日、棚橋さんに勝てたことで、胸を張ってIWGP世界ヘビー級チャンピオンだと言えると思います。次、永田さん、最年長のキャリアで勇気のあることだと思います。俺的にはいつでもいい。このベルトを懸けてやりましょう。ただ、俺はまだまだ負けられないから。後藤革命はまだまだ終わらないから。ありがとうございました」

※後藤が引き上げようとしたところでYOSHI-HASHI、YOH、石井の3人が登場。

後藤「忘れてたのか?」
YOSHI-HASHI「忘れてないです(笑)。忘れるわけないじゃないですか。(※CHAOSのメンバー全員に缶ビールが行き渡ったのを見てから)後藤さん、初防衛おめでとうございます!」
後藤「ありがとう!」
YOSHI-HASHI「乾杯!」
後藤「(※CHAOSのメンバーたちから乾杯と拍手の祝福を受けてから)ありがとうございました」

棚橋弘至
「(※床に大の字になって、上を向いたままで)棚橋弘至というレスラーは、残りあと10ヵ月を切りました。届かなかったかぁ、IWGP世界のベルト。届かなかったねぇ……。あと10年、あと5年、早ければって思うけど、俺が(※だんだんと涙声になり)ベルトを巻くことと同じぐらい、(※号泣しながら)ファンの皆さんに応援してもらうことが、かけがえのない、俺の結晶です。一番っていいよなあ。一番になりてえよなあ……。(※少し泣いていたが体を起こして立ち上がり)だからプロレスって面白いと思うよ」

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