【会見全文】安保瑠輝也がライアン・ガルシアとの会見にまさかの寝坊欠席!ライアンのギャラはメイウェザー超えの“二桁億円”と榊原信行CEOが明言

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 3日、都内某所にて12月31日にさいたまスーパーアリーナで開催される『RIZIN DECADE』についての記者会見が実施。ライアン・ガルシア戦が決まった安保瑠輝也が国内で初めて記者会見に登場した。

 会見には、RIZINの榊原信行CEO、Fanmio社長のサロメン・エンジェルが出席。ライアン・ガルシアはリモートで出席したが、なんと安保瑠輝也は寝坊により欠席。会見開始時点では和歌山から飛行機に乗ろうという段階だった。


榊原信行CEO
「おはようございます。無茶苦茶天気が良くてですね、12月最初の会見、これから大晦日に向けて怒涛のプロモーションを、RIZIN10周年に向けてファンの皆さんに、日本発世界に届けていけるような発表を重ねていきたいと思います。今日はその第1弾としてこの会見を行わせていただきます。今日既に先週Fanmioさんの仕切りでロスで会見を行って、安保とライアンのカードを正式に発表させていただきました。今日は日本での会見にさせていただきたいと、そう思っています。それでアンダーカードもサロメンの方でマッチアップしたカード、日本側でマッチアップしたカードをミックスして発表させていただきます。
 まず最初にRIZIN DECADEは3部構成という形で発表させていただいていますが、今日は第1部のパート。さいたまスーパーアリーナから世界に向けてFanmioさんとともにマッチアップしたカードを届けていくっていう第1部に関してのカード発表をしたいと、そう思っています。RIZINのファンのみんなからも『2部はどうなんだ』『3部はどうなんだ』ってことで『カード発表まだかよ!』って言われてる状況では有るんですけど、2部&3部に関しては今月5日にまた改めて場を変えて追加カードを発表させていただきたいと、そう思ってます。
 このあと早速追加カードの発表をしていこうと思うんですけど……ホントにちょっと言いにくくてヤダなあと思ってるんですが、実は今日、安保瑠輝也が寝坊しまして。この会見に来ておりません。安保選手には会見の途中で電話でつなごうと思ってるんですが、反省してるのかしてないのか、いま東京に向かっております。今夜僕と一緒にYouTubeのライブ配信を行いますので、そこで詳しく聞いていきたいと思いますけど、これだけ日本vsアメリカみたいな感じで会場をセットして、いつもと違う会見を準備しておきながら主役の1人が来ない。とんでもない太っ腹なやつだなと思ってですね。改めて大晦日、楽しみになった次第ですけど、先に皆さんにご案内していこうと思います。詳しくカードに関しての説明をしていただこうと思ってます」

 続いて、サロメンCEOがアンダーカードとして、カーメル・モートンvsアルバート・パガラ、アマド・バーガスvsショーン・ガルシアの再戦を発表。また、ショーン・オマリーがこの大会を観戦に来ることを明かした。

榊原CEO「無茶苦茶朝早くから夜遅くまで、これでもかというくらい格闘技を、この10回目の大晦日にみなさんとともに楽しみたいと。そう思ってます。朝8時さいたまスーパーアリーナのドアオープン。世界に向けてということですので朝10時から大体安保瑠とライアンの試合が14時過ぎ、15時くらいまでには終わってくる。それが第1部になります。ここの第1部のパートに関して、2部、3部はこれから最終調整するんですけど、1部に関してはFanmioさん、Fanmioさん以外のプラットフォームでワールドワイドにPPV配信をすると。まさにRIZINとしてはこれまでもメイウェザーとかパッキャオとかにRIZINで試合をして世界に届けたいという思いの中でチャレンジをしてきたんですけど、かなり具体的にこの1部に関してはFanmioさんとともに共同プロモーターとして立てることが出来たことで、世界のプラットフォームのインフラ環境は整ったかなあと、そう思ってます。
 それで、日本発世界という中で、MMAパートの中で世界に届ける、RIZIN側の選手たち、カード、なにがいいかなということで、取り急ぎ2カード。これであれば世界と勝負できるかなと、そういうカードを考えました。1つは、今日新しく発表するカード。神龍誠vsホセ・トーレス。神龍選手は皆さんご存知だと思いますが、ホセ・トーレス選手はUFCのキャリアを終えてBrave FCの方でチャンピオンになって、キャリアのしっかりした選手とのマッチアップをします。5分3R、体重に関しては59kgのキャッチウエイトで行います。 
 そしてもう1つ、これは既に発表しているカードなんですけど、3部ではなく1部で世界に向けて行います。貴賢神vsエドポロキング。このカードは第1部にスイッチをして。このサイズの2人のド突き合い、これであれば世界の人達も、色んなヘビー級がありますけど、キャリアはまだまだ2人とも浅いですが、我々が届けたいものを見せてくれるんじゃないかなと期待をしています。この2試合をMMAパートとして行います。
 いずれにしても、第1部はボクシングの試合とMMAの試合がミックスした新しいスタイルの興行になることになります。追加カードに関しては逐次、サロメンとも話をしてマッチアップでき次第ご案内したいと。大体、1部は7試合~8試合になるかなとそういう想定で考えています」

サロメンCEO「弊社は創業以来、世界中のファンに最もスリリングで忘れられない体験を提供することを唯一の目標として掲げて来た。過去数年間、弊社はボクシングに注力し、スポーツのレベルアップと、より多くの人に興味を持ってもらえるイベントの実現に努力を重ねて来た。すでに多くの方がご存知の通り、ライアン・ガルシアと安保瑠輝也のメインイベントを発表できたことを嬉しく思う。ライアンはボクシング界のスーパースターの1人であり、安保選手は日本で最も強烈なチャンピオンの1人。この試合は世界中のボクシングファン見たいと思う試合になっていると思う。先程も申し上げた通り、ボクシング界の注目の新星たちによる素晴らしい2つのアンダーカードを発表することで、日本にさらなる興奮をお届け出来ることを嬉しく思う。
 まず話題の新鋭、カーメル・モートンが35勝4敗24KOという素晴らしい戦績を誇るベテラン、アルバート・パガラと対戦する。これは間違いなく彼にとって最大の挑戦であり、尊敬されるベテランを相手に彼がどのようにスキルを発揮するのか非常に見るのが待ち切れない。
 続いて、アマド・バーガスとショーン・ガルシアのアクション満載の再戦を発表出来ることも嬉しく思う。この2人は今年の7月に素晴らしい試合をして、再び対戦する。彼らの姿はきっと皆さんに楽しんでいただけることだろう。私たちはRIZINとのパートナーシップに興奮しており、世界中の視聴者のためにアクション満載のイベントを一緒に作り上げることに全力を尽くしたいと思う。試合が近付くにつれ、この他にも注目のカードが発表されていくだろう。海外ではFanmioでPPVを購入して視聴して欲しい」

 続いて、ZOOMでライアンが登場。


ライアン・ガルシア
「まずはお招きいただきありがとう。この場に参加できることを非常に光栄に思う。この試合には非常に興奮している。安保がそこにいないのが非常に驚きでは有るが、自分としてはこれを気に自分のスキルを世界中に見せることが出来るので非常に嬉しく思う」

 これを受け、榊原CEOがひたすらにぼやきながら安保に電話をつなぐ。


榊原「今向かってる途中だと思うんですけど。10年やっててこんなことをやらかしたのはこの男が初めてと言っても過言じゃないんじゃないかな。……安保さん、世界中の皆さんに謝った上で思いを伝えてください」

安保瑠輝也(電話)
「おはざす、ざす!寝坊しました!えーっと、気持ちとしては俺はアメリカまで行ったのに、アイツは日本に来てないし。そもそも失礼なのはアイツの方がよっぽど失礼だと思うんで。顔出せなかったのは申し訳ないと思って。これ、(モニターに)顔出せないっすか?出せない?Xにも反省のツイートしときます」

榊原CEO「いずれにしても、今日の15時、16時くらいには東京に着くんだよね?夜YouTubeの配信を一緒にやりましょう。そこでファンの人に顔を見せて思いを伝えてください

サロメンCEO「……私はアメリカからわざわざ飛んできてこの会見のために時間を費やして来たのに安保選手は来てないのはどういうことだ?自分はちゃんと朝起きられたぞ?」

安保「サロメンさん、ごめんなさい。僕、昨日の時点でもしかしたらライアン・ガルシアが日本に来ないかもしれないっていうのを聞いて『コイツ、ナメてんな』と思って。その時点で俺だけ頑張って会見に現れて、なんていうかなあ?ナメられてるのがムカついて。起きたときに眠たいから『もう1回寝ようかな』と思って二度寝しちゃいましたね。盛り上げるエキサイティングな試合するんで、それは信用してください」
サロメンCEO「……あとで会いましょう」
安保「はい!あとで大反省します!」

ライアン「彼がこの試合において“Bサイド”であることは非常に気の毒だと思う。ナンバーワンの相手と対戦することはこういうことだとよく覚えておけ。そこには色んな不便があるが、スーパースターと試合をするというのはそういうことだ」
安保「エーサイドだビーサイドだ知らんけどな、試合を盛り上げようともせずお前体重も守らずお前なにがプロや」
ライアン「黙れ。黙れ。身の程を知れ。お前がBサイドだ。言われたことをやれ。会見に出るべきだ。お前は俺の名前に乗っかっているだけの存在だ」
安保「お前日本に来るって言ったやん」
ライアン「俺はやりたいことをやるだけだ。お前はそれに付いてくるだけの存在だ。言われたことをやって、その上で試合をやれば良いんだ。試合ではボコボコにしてやるから楽しみにしておけ。俺は色んなイライラが貯まっているんだ。それをお前に向けて発散してやる」


――榊原CEO、オスカー・デ・ラ・ホーヤがこの試合を承認していないと声明を出していたが
榊原CEO「オスカーとも話はしています。いずれにしてもこの試合が行われないことはありえないので。そこは心配せずに。でも、みんなで力を合わせて新しいアクションではあるんでね。それぞれお互いミスアンダースタンディングが無いようにすり合わせていきたいと思いますけど、契約上はなんの問題もないし。かといって、オスカーというビッグショットと揉める気はないんで。今週僕もラスベガスに行くんで、そこで彼とすり合わせられたらなあと思います。ご心配なく、とお伝えしたいと思います」

――オスカーは「契約書を結んでいない」と主張しているが
榊原CEO「契約書は結んでます。結んでないのにあんな会見して発表するわけ無い。そこはご心配なく。お互いこの場で言えること言えないことがありますけど、契約も終わってるし、これだけ世界的に僕らもRIZINの看板を掲げてやっていることなんで、そこはご心配なくということと、契約はキチっと締結されているということと。とはいえ、オスカーと揉める気はないので、平和に、みんなでこの試合を楽しんでサポートしてもらえる環境をしっかり整えたいと、そう思っています」

――榊原CEO、この試合は判定決着はあるのか
榊原CEO「無いです。非公式のボクシングマッチという枠の中で行われるボクシングマッチとなります」

――ドーピング検査はエキシビションでもやるのか
榊原CEO「やります。それはもう契約の中でもライアンに同意を得てることなので。今年1年、ドーピング問題が色々RIZINの中で騒がれた……っていうとファンのみんなに怒られちゃうけど、問題になって競技の中でその中で大きくクローズアップされたので、そういうことに関してこの試合もまた、エキシビションだから許されるってことではないと思ってますので、キチっとやることに同意を得ているのでやらせていただきます」

――ライアン選手、現在サスペンデッド期間だが、この試合のドーピング検査について思うことは
ライアン「ドラッグテストが行われることは同意しているし、とてもいいことだと思う。自分としてはクリーンなファイターという自負を持っている。今年4月に起きたことはサプリメントが問題だった。自分は今まで闘うときに必ずドーピング検査には参加しているし、いつやられても問題ない。逆に何度やっても問題は無い。ドーピング検査に参加することは自分にとって新しいことではないので全く問題はないと思っている」

――ライアン選手、安保選手とは体格差があるように見えたが不安はあるか
ライアン「彼のほうが大きな体格をしているのは当然として、それを踏まえたうえで自分のスキルや技、ボクシングに対する覚悟というものが試合で大きく影響するのではないかと思う。技術が様々なものを支配する。身体の大きさだけで勝てるものではないことを証明する」

――2分8Rという変則ルールは自身にとって有利・不利のどちらだと思うか。また安保選手にとって有利だと思うか
ライアン「2分で闘うということはペースが早くなることが想定されるが、8Rやるということは安保に対しての試練になるのではないかと思う。当然、コンディショニングや体力という部分では8Rだと変わってくるし、キックボクシングではこういったラウンドで闘っていないのは知っている。だからこのルールは彼にとってのチャレンジだ。俺にとって2分というのは闘い方が変わるし、当然対応していかなければならないものだ。アマチュア以来2分で闘ったことはないからね。その点では自分が挑戦していかなければならない部分だ」

――今回RIZIN初参戦だが、2025年以降もRIZINで闘いたいという思いはあるか
ライアン「自分としてはいかなるチャンスに関してもオープンでいる姿勢だ。少なくともRIZINは素晴らしいものだと思うし、前回見させてもらったものアメージングなものだった。現状としては年末の試合でこの相手をノックアウトして、ノブさんと美味しいラーメンを食べに行きたい。話はそのあとだ」

――今日発表された他のスタンディングバウトルールの試合も判定無し?
榊原CEO「全部非公式戦ということで行われます。3分8Rということでマッチアップされているので。ただ、多分、世界トップレベルの外国人同士のボクシングマッチが見られるっていうのは日本のボクシングファンにとってはこの上ない喜びであるというふうに思っているので、3分8Rのノージャッジメントだからといって選手たちが手を抜くことではなくて、お互い本当に倒し、倒されっていうことに。ポイントゲームにならない分、そういう試合になるので本当にエキサイティングな試合が行われるマッチアップが出来たなと、僕らも、サロメンがマッチアップしたカードですけど、嬉しく思ってます」

――ライアン選手に関して、他ジャンルとは言えサスペンデッド中の選手 倫理的・道義的な説明があれば
榊原CEO「……う~ん、別に彼が世の中の法律を犯したわけではないので自由だと思います。彼が出来ないのは公式戦のボクシングの試合。それ以外は制限を受けるべきことではないと思っているので。う~ん、どうしても皆さんネガティブな、人の足を引っ張るような、マイナスマイナスに捉えるんだけど、与えられた枠の中で最大限努力をする。もちろん色んな疑いがかかったり、サスペンドされたことについてライアンはキチっとエキシビションであるけども、『エキシビションだから俺はドーピング検査なんてやらないよ』って言ってるわけじゃなくて。そういうところでも心身ともにキチっと向き合う姿勢を持ってるし。僕らはルールを犯すことが、これから先、ボクシング界の公式戦の中でもライアンは無いと思いますし、僕らはその機会を与えること、ファンのみんなにもそれを喜んでもらえるっていうか、楽しんでもらえるように環境が整えばいいなと思っています」

――ライアン選手、安保選手のパッキャオ戦を見た上で安保選手のボクシングのスキルをどのレベルだと見積もっているか
ライアン「安保選手は非常に爆発力があってアグレッシブなファイターだと思う。ただ、やはり穴があると思うし、自分の経験があれば彼の穴をリング上でどんどん広げていくことが出来ると思う。パッキャオ戦でも安保が打撃を繰り出す際にたくさんの隙があった。パッキャオ自身もやれることはあったと思うが、自分はそこを見逃さずに確実に仕留めに行きたい。自分の経験と技術が彼を倒すと思う」

――安保選手がライアン選手を倒すだけの武器を持っていると考えている?
ライアン「彼のKO、フィニッシュ率は把握していないが、基本的にはリングに入る人間は全員危険だ。当然彼のほうが体格が大きいのでそれが1つの要素になるかも知れない。まずはリング上で手合わせしてみて彼のパンチがどんなものかを精査してから進めたい」

――アメリカで行った会見で安保選手が非常に挑発的な言動を取っていたが、どう思っていたか
ライアン「ハッキリ言うと、ウザい。彼が自分のことを怒らせようとしていることは明白だ。しかし、こういったことは慣れている。いかなる角度で自分のことを怒らせようとする手法も経験してきている。なにより今回自分はこの試合に向けて真剣だということを皆さんに伝えたい。とにかくデヴィン・ヘイニーとの試合の後、その次の試合に皆さんが注目していることは私もよく分かっている。これは本気で臨んでいる。見れば分かると思うが、自分はトラッシュトークになるべく乗らないように心がけている。しかし、当然挑発を繰り返されれば本能というものが起きて、ある程度自分がやり返したいと思う部分はあるが、基本的には試合に集中している。そういうものにはあまり関わりたくないと思うが、トラッシュトーク自体は試合を面白くするものなので、それ時代は気にしていない」

――安保選手、今のガルシア選手の発言を聞いてどう思ったか
安保「全部は聞いてなかったッスけど、最後なんでしたっけ?」

――「トラッシュトークに乗るつもりはない」と
安保「僕が思うのは、最初にこのサプリに問題があったとか言ってますけど、問題があるのはコイツ自身のスポーツマンシップが無い心なんですよ。計量オーバーしといてビール飲んで、そんなフェアじゃない状況で。俺やったらデヴィン・ヘイニー選手に勝ってもあんなに喜べないです。ていうか、さんざん真面目なこと言ってるけどお前そんなキャラじゃないやろ。急に真面目ぶんなって思ってます」

――ライアン選手、現在のコンディションと練習の調子について
ライアン「コンディションはすごく良い。当然当日は2分8R闘うだけの準備は間違いなくしてくる。体重に関しても前以上に作ることは出来ている。今回は153パウンド、69.4kgなので体重もしっかりと作れる。心配しないで欲しい。さっきの安保の言葉についてだが、安保はなにも分かっていない。試合を見ていないと思うし、試合の前後に何が起きたのかも分かっていない。彼は適当なことをほざいているだけだ。実際に試合で会ったら乳首をつまんでひねってやる」

――ライアン選手、「技術がすべてを支配する」と言っていたが、パッキャオ選手が安保選手を技術で支配できなかったことについて
ライアン「パッキャオ選手はスキルを持っていた。ただラウンド数が足りなかったのだと思う。現に、試合後半では安保が被弾していたし、大きい打撃も当たっていたように見える。3Rに関しては手首のスナップも無ければ最初のようなパワーも無かったように思う。若くて爆発力の有る選手に対応するには、もう少し時間が必要だったのではないかと思う。どんな選手であっても1R、2Rは素晴らしいパフォーマンスが出来るのではないかと思う」

――ということは、8Rあればキッチリ仕留めることは可能だと
ライアン「間違いなく仕留められる。1つ忘れてはいけないが、私も若いんだ。彼が前回のように初っ端から爆発して向かってくるのであれば、驚くようなことが待っている。パッキャオは当然年齢を重ねてリアクションタイム(反射)も衰えている部分もあるだろう。安保がパッキャオ戦で使った戦法をまた使うのであれば、とんでもない勘違いを思い知ることになる」

――ライアン選手、今回来日を見送った理由は
ライアン「この試合に関しては、主に集中すべきことは自分のトレーニングだと思っている。エキシビションなのは分かっているが、自分のヘッドコーチであるデリック・ジェームズと思うような練習時間が取れていなかったので、ここで日本に来て時間を浪費するよりは練習に集中したいという判断だ」

――サロメンCEO、アメリカでのPPVの現在の売上、最終的な売上想定は
サロメンCEO「皆さんご周知の通り、PPVというものはほとんど前日から当日に売れるものだ。今はなんとも言えないが、初動を見る限りは良い結果が期待できるのではないかと思う。会見をした後のフィードバック(反響)もすごいので、少なくとも話題にはなっている。現時点で最終的な売上の数字を言うのは早いと思うが、今の状況を見る限りは満足する数字が出るのではないかと思っている」

榊原CEO「多分、RIZINとしてはこれだけのボクシングルールでの試合がラインナップされることは過去無かったと思います。1部はボクシングを中心にMMAの試合を組みましたけど、これまでボクシングファンの人たちがRIZINの会場に来たりRIZINのライブをPPVで見てってとこにまでは踏み込んでいただけてなかった方にも第1部は楽しんでいただけるはずだと思いますんで、是非ご期待いただきたいと思います。
 そして第2部、第3部。時間がかかって恐縮ですけども、皆さんの期待に応えられるラインナップを揃えて5日に会見をさせていただきたいと思います。ご期待ください」


<会見後囲み取材>

榊原信行CEO
――残りの未発表カードの数は
「これで今日5試合発表したんで、残りはあと2~3。MMAになるか、まあでもFanmioもボクシングの試合を入れたいと思うんで、アンダーカードも具体的なものは決まってきてるんで。だからボクシングがあと2試合くらい増えるんじゃないかな?で、MMAがもう1試合くらい。逆にボクシングの方にウエイトが増えそうな感じになると思います」

――RIZINルールのボクシングではドローばかりにはならない?
「そうですね。マッチアップされてるカードって、ボクシングに詳しい方がいればアレでしょうけど、いずれにしてもアグレッシブな試合になるものがマッチアップされてるし、ポイントゲームで判定狙いってことがないルールなんで。特に安保とライアンに関して言うと、倒すか倒されるかっていう。2分という時間が逆に。少しライアンも話をしてたと思うんですけど、3分間をどうポイントアウトするかっていうことを考えずに、判定がない中で2分を全力で殴り合う、闘う、アグレッシブに攻め合う試合になるんで、KO必至のルールなんじゃないかなって逆に思ってますね」

――皇治選手の相手としてメイウェザーの愛弟子であるカーメル・モートンの名前が挙がっていたが
「あぁ~……皇治にも『どうなんだ?メイウェザーを追いかけたいんだったら、モートンとやって勝てばメイウェザーが出てくるしかなくない?』って言ったんですけど、逃げましたね(笑)なんかえらそーにモートンがどーのこーのとか言ってるけど、受けられなかっただけですよ。よう受けないですよ。“ホンモノ”なんで」

――最初の候補としては考えていた?
「『よかったらどう?』ってくらいです。口説いてないんで、今回は。『やれないよね?』って言ったら、『やれません』って。そういう感じじゃないですか。流れからすると、メイウェザーが来るかも知れないんで。ひょっとしたら。でも、モートン……ボクシングルールですからね。今6戦6勝5KOの、むっちゃくちゃ強い、ひょっとすると将来的に言うとガーボンタ・デービスかそれ以上のバケモンじゃないかって言われてる選手なんで。まあ、それとボクシングルールでやれっていうのは。今回は3分3Rとかではなくて、彼らから言われてるのはエキシだけど、3分8Rという、ホントにストレートなボクシング。それを皇治に強いるっていうのは……僕も中々『やってみろよ』って言えないので。流石に今回は無謀かなというのもあって。どこに向かって今回やるべきかって今回考えたんですけど、サロメンたちはメイウェザーとローガン・ポールとかのカードを実現させて、ボクシングのビッグマッチを成立させてきたチームなんで、ボクシングの選手たちとのパイプがすごくあるんですね。なので、日本のボクシングファンって外国人のトップレベルの選手たち、今日は発表してないけど彼らが今準備してるカードも世界チャンピオンクラスの試合、元世界チャンピオンだったりする選手たち。モートンの相手も2019年のドネア戦、井上尚弥選手がドネア戦をやるときにドネアの想定で井上尚弥選手が呼んでいる選手ですから。かなりレベルの高い選手だと思うんで。そういう試合のほうが、多分今まで一緒にRIZINを見続けてきたファンからすると『なんやねん』と中々わからないかも知れないけど、新たなチャレンジで言うと、安保がライアンと向き合うのとは別に、アンダーカードのボクシングの試合は、日本にいるボクシングファンが『これちょっと見たいよね』っていう方が最終的にいいんじゃないかってことで。これまでの流れで言うと皇治を無理矢理口説いてっていうのはあったかもしんないけど(笑)相手も相手だしルールもルールだから、それは無理しなかったって感じですね」

――セミファイナルはその元世界チャンピオンが出るカード?
「だと思います。モートンの試合がセミセミくらいで。ショーン・ガルシアというライアンの弟の試合も、今年の7月にやってショーンが負けてるんですけど。体重オーバーして。『なにやってんだ、兄弟揃って』って感じなんですけど、試合としては内容の濃いいい試合だったんで、それをキチっとした形で対戦させるっていうのは、アメリカマーケットにとっては注目してもらえるカード、アンダーカードとしては十分注目してもらえるカードかなと。その中でRIZINとしてどれだけMMAで世界に、ボクシングのアグレッシブな試合が展開される中で、目を引くというか、注目を集められるカードとして神龍とエドポロvs貴賢神をラインナップしたと。最終全7試合なのか8試合なのかでバランスがどうなるかっていうのはもうちょっと詰めて、って感じだと思います」

――今回Fanmioと組んだ理由、またPPVの目標は
「Fanmioさんっていうのは新興のIT系の企業なんですよ。元々のサービスはコロナ時代にファンとリモートで会える、そこでファンの人達がビッグネーム、セレブの人たちと直接会えて、ファンがその中で物を買えたりなんだりっていうのが最初のスタート事業で。昨今SHOW TIMEと組んでローガンとメイウェザーを仕掛けたりとか、直近で言うとニック・ディアスとマスヴィダルの試合を手掛けたりとか。インパクトのあるマッチメイクをすることによってPPVという事業で結果を、成果を出してきているところなんですね。彼らと組んで、まだちょっと言えないですけど大手のプラットフォームと調整を最終的にしますので。Fanmioだけの、Fanmioが持ってるユーザーとか、Fanmioが持ってるPPVだけではなくて、その先に他の海外のプラットフォームの大手を上手く調整していけたら良いなということで、そこを一緒にサロメンと動いてますんで。そこが正式に決定してアナウンスできれば相当PPVの数字も期待できるんじゃないかと思ってます。いかんせん、僕らとしてもこのボクシングマッチを軸にしたユニークなイベントを作って、アメリカの北米のユーザーたちに、格闘技ファンにどこまで評価されるのか。ちょっとやってみないと分かんないなというところがあるんで。それでも100万件行くといいですねとか、そこは無いと思うんですけど、40~50万件は。ライアンの、ヘイニーの試合以降、お騒がせの中で、それでも発信力というか多くの世の中の人達の興味を引く存在ではあることは間違いないんで。彼の再起戦という形に惹きつけられたときに、興味を持ってもらえる可能性があると。ただ、12月30日が月曜日なんですね。スローなタイミングでアメリカの年末だけど、曜日の問題とかも含めて、いろんなことがチャレンジングなものにはなってるけども、間違いなくFanmioもサロメン以下、アメリカサイドがこのカードを含めてRIZINと合体してアメリカでPPVのビジネスにチャレンジするというのはこれまでの10年の歴史の中で初めてのことかなあと思ってます」

――安保選手が寝坊したと聞いたのはいつ頃?
「11時くらいです。寝坊したと。間に合わないんですよ、和歌山にいますからね。まあ、あんまり……ねえ?僕もやらかしちゃうんで、あんまり……どうしようっていうのはありましたけど、安保を責める気にはならなかったっていうね。本番だったら困りますけど、なんとかするしか無いので。少し時間をずらさせてもらうとか、なんとか間に合う方法はないかとかすったもんだ色々やってはみたんですけどね。どうしようもないんで。でも、アメリカでサロメンたちの感じだと、逆に安保がいなかった分、ライアンに皆さんの質問が集中したし、ライアンがたくさん喋る機会があったのは良かったんじゃないかっていうことを言ってましたね」

――電話がつながっていた際には新幹線の中だった?
「飛行機で来るみたいです。だから和歌山にいて、和歌山から関空に移動中なんじゃないですか?15時のフライトなんでしょ?でも、大物ですよ。大したもんです(笑)僕だったら前の日から来て事前に東京で泊まってそうなもんなんだけど(笑)まあ、大したもんです(笑)」

――海外プラットフォームと調整しているのは第1部だけの話?
「今僕らとすると、サロメンと話してるのは第2部、第3部もそのまま。1部はいくら、2部はいくら、3部はいくらって形で、2部&3部も統一の価格として見ていただくという形で、そのままプラットフォームを解禁してPPVを配信しようと思ってます。それは海外向け。日本は全部見られます。PPVのチケット単価は、1部、2部、3部統一するといくらって、そういう感じで。いずれにしても、10時に1試合目が始まって、最終25試合目くらいが終わるのが深夜テッペン超えて0時~1時半くらいの想定なんで。統一で買っていただくことももちろん是非と思いますけど、今回ホントに1部はボクシングに寄せてるんで、ボクシングファンは1部だけでいい、MMA興味ないって人にも1部は見てもらえるんじゃないかなって。尚弥選手の24日の試合の後、みんな尚弥選手の試合も見るでしょうし、井岡選手の試合も裏に入ってますけど、これはこれで興味を持ってもらえるんじゃないかと。これはショーケースですけど。2部は2部で皆さんに正式にアナウンス出来たら結構皆さんに興味を持ってもらえるものになる。3部は不動のっていうか、ここまでやってきたRIZINの10周年としてRIZIN.49ってものをMMAだけで12~13試合ラインナップしますので。そこは5日にご案内させていただきますけど、まあ全部1試合目から25試合目までMMAを見てもらうってことではないので、それぞれのパートの中で重なるファン層はたくさんいると思うけど、俺は1部だけでいい、2部だけでいいって人もチョイスしてもらえるような料金体系にしてご案内したいと思います」

――プロモーターとして粛々と進んでほしいか、直前になんらかのやらかしがあったほうが美味しいか
「こればっかりは僕らが段取りしてやらせられるものでもないし、この前の会見もそうですよね。安保は殺気立ってるんで、当然ライアンにトラッシュトークで仕掛けていくんですけど、ライアンがどういうモードでいるのかどうかっていうのは彼次第のところがあるんで。そこでライアンにこうしろああしろって出来ないんで。今日の会見でも言ってましたし、前回の会見でも『ようやくスイッチが入ってきた』と本人が言ってたんで、大会に向けたファイトウィークに入ってから安保とライアンは何度も顔を合わせますから。じっとしてられないっていうふうに僕は思いますけどね。ライアンの雰囲気からすると。結局皆さんに楽しんでもらえるものがお届け出来るんじゃないかなと思います」

――ライアンの来日はいつ頃か
「26くらいからだと思います。クリスマスはね、アメリカの人たちは。クリスマス終わって、26に飛んで日本に27日着くらい。そんなタイミングで来ると思います。3日前くらいからは公式スケジュールが入ってるし、公開練習もやることになってるんで。さらっとサロメンが言ってましたけど、ショーン・オマリーが遊びに来ます。試合をすることは無いですけど、日本で生ショーン・オマリーを見たり触れたりする機会がこの大晦日に創れたなあというところはあるんで。そこはまた皆さん楽しみにしてもらえたらと、そう思います」

――ライアン選手のファイトマネーはメイウェザー選手などと比べてどうか
「いや、高いですよ。やっぱり。でも、メイウェザーのときと比べるとPPVのインフラというか環境がしっかりしてるので、そこのレベニューシェアで言うところでの……ライアンもそっちでPPVをしっかり売らないと自分たちにリターンが無いので。最終的にはメイウェザーよりたくさんもらうんじゃないですか?北米でどこまで売れるかってとこですけど」

――そのスキームでライアン選手を納得させた?
「そうですね。僕らからするとイニシャルで金を置く量を減らしたいじゃないですか。PPVで北米に関してのシェア率をライアン側に厚くして、彼らが納得すれば。それは出来高制なんで。そこが彼らが見込むくらいの数字にまで行けば、当然大きな数字になると思います」

――二桁億円は超えると
「超えますね」

――会見後にオスカー・デ・ラ・ホーヤとは連絡を取ったか
「実際デ・ラ・ホーヤと僕らは、ライアンとデ・ラ・ホーヤと我々とFanmioとライアンの弁護士も入れて、事前ZOOMで話はしてるんで。僕らがあんまり言うとアレですけど、アメリカサイドと組んで今回ライアンが動くっていうのは、思った以上に色んな人の利害関係が生まれるというか、それだけビジネスとして大きい。ホントに、ライアンとかオスカーからすると、まだ彼らは公式戦の契約を何試合か持ってるわけで、ここで安保に下手を打たれると、サスペンドを終えた春先以降、当然ヘイニーとの2回目、デービスとの2回目っていうのはとんでもないビッグマッチになりますから。そういうことに影響がないようにしたいってことと、やっぱり日頃ゴールデンボーイとしてお付き合いしてる色んなプラットフォームとのバランス関係もあるんで。今回海の試合の観戦も兼ねてラスベガスに出ますので、そこでオスカーと直接会って話をしてこようと思います。契約はもう終わってることなんで、それに対して僕らが何かを言われる立場じゃないじゃないですか。だったらライアンと僕らが契約をグリッチしてるとすると、ライアンと我々が争う話で。ライアンとゴールデンボーイの話なんで。あるとしたら。でも契約上で言えば契約がクリアしている中で行われている契約なんで。分からないですけど、オスカーからすると『俺もいっちょ噛みさせろ』じゃないですけど。だから、マスコミへの出し方も含めて、ちょっと……そんな感じじゃないですか(笑)とはいえ、ホントにオスカーと揉めてまでやるべきものではないので。僕らは。彼がいて今のライアンもあるし。これから僕らとしてフェデレーションとしてはすべての団体、関係者とグッドフェイスでいたいと思っているので。事前にZOOMでやったときにはオスカーも前向きであったし了解してくれていた話でもあるんで。最終、ライアンとオスカーの話し合いがどうなのか、Fanmioとオスカーと、それ以外のプラットフォームの人たちとの平和的な、みんなの顔が潰れない形を模索したいと思います。ま、解決つくと思います」

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