【会見全文】寝坊で会見をブッチした安保瑠輝也がソロ記者会見でライアン・ガルシア戦に向けて大言壮語!「二度寝の原因はガルシア」「『日本で小遣い稼ぎしたろ』ってナメた気持ちを叩き折る」
3日、都内某所にて安保瑠輝也がライアン・ガルシア戦についての思いを語った。
12月31日にさいたまスーパーアリーナで行われる『RIZIN DECADE』に於いてボクシング形式のエキシビションマッチを行うことが決まった安保瑠輝也とライアン・ガルシア。
この日の昼には安保が出席するはずの記者会見が行われていたが、和歌山で合宿中の安保が寝坊したことでまさかの欠席。ライアンもリモート出席であったため、当事者不在で会見が行われるという奇妙な光景が広がっていた。
これを受けたRIZINは安保の東京到着を待ち、囲み取材という形で安保個人が話す場を設けた。
――まず、朝起きたときになにを思ったか
「僕、二度寝しちゃったんですよ。最初起きたときに……あっ、遅刻してスンマセンでした。起きて、『もうちょっと時間あるわ』と思って。そのとき『ガルシア選手来るんだな』と思ってグループラインを同居人と確認したら来ないかも知れないっていうのを聞いて。それでカチンと来て。なんで俺はアメリカまで行ったのにお前は日本に来んのやと。それで『二度寝かましたろ』と思って、結構本気で寝ちゃいましたね。起きたときは『ヤバい。やってしまったな』という気持ちが半分と、もう半分は『アイツもナメてるしまあええか』って。運営とかこうやって集まってくださった方には申し訳ないですけど、ライアン・ガルシアに対して申し訳ないという気持ちは一切無いです」
――結局何時くらいに起きたのか
「最初は7時くらい。目覚まし通り。もうちょっとねれると思って、10:35~38くらいだと思います。今合宿で和歌山に住んでるんで、同頑張っても間に合わないなということで連絡しました」
――先程の会見で「これは安保の逆ギレじゃないか」という意見があった
「逆ギレじゃないですけどね。まあそう捉えられても仕方ないと思いますけど、ガルシアはAサイド?Bサイド?とかあるんでしょ?俺のほうが有利だみたいな。そもそもお前が1年間出場停止処分食らってる理由なんなん?って。なんでこうして日本で出場停止期間中に試合出来てんの?って。なんかスターで有名でフォロワー多いか知らんけど、こうして日本で試合出来ることに感謝しろよって普通に思ってるんで。だから別に逆ギレじゃなくて普通にキレてますけどね。普通ギレです(笑)」
――ライアン選手は「言われたことをやれ」「お前はBサイドだ」などと“俺様”ぶりを発揮していたことについて
「まあ、ねえ?俺に関してはキックボクサーですし、ボクシング、パッキャオ選手といい勝負したって言っても1戦しかしてないし。気持ちとしては分かりますけどね。分かるけど、今回のこのRIZINの舞台でライアン・ガルシアと闘わせてもらえる、2分8Rっていうルールに関して、俺は全然負けると思ってないんで。だから、全然格上とも思ってないし、そういう態度で来るのは個人的には理解は出来るけど、安保瑠輝也個人、選手として見たら気に入らないです。俺のことをそういうふうに見てるのは」
――体重オーバーなど相手が何かしらのトラブルを起こしてくることはリアルに想定している?
「割とリアルにハイキックっすね。そんなことしてきたら。ドーピング陽性、体重オーバー、なにして来ようが、別に罰金何億とか仮にもし言われたとしても、そもそもルール守ってないお前が悪いって話なんで。ファイトマネー、二桁億円あるみたいなこと言ってましたけど、半分億円くれって感じです。その時点で。半分億円もらったうえで蹴り回します」
――そうなったら蹴りも認めてもらうと
「そうですね。認められなかったとしても蹴ります。ルール違反したの向こうなんで」
――アメリカでいきなりトラッシュトークをかましていた。その場でムカついたのか、最初からあのノリで行こうと思っていたのか
「まあ、思ってること、発してることは間違いないですけど、リアルなことを言うと、アメリカ人、まあ今回はFanmioさんが入ってもらって試合をするわけで。“ライアン・ガルシア”という名前は世界的に有名。でも、“安保瑠輝也”って名前は日本格闘技界では有名かもしれないですけど、世界に名前が響いてるかって言ったら、別にパッキャオ選手とやったからといってそこまで爆発的に世界に知られてるわけじゃないし。そういう意味ではこの試合をどう楽しみにしてもらおうかということを考えたときに、やっぱり自分の思ってること、この気持ちをぶつけるっていうのは、俺がアメリカまで行く仕事かなと思ったんで、そうしました」
――向こうは最初は怒るよりも引いていた
「最初はAサイド?ってやつの気持ちでスカして、『日本に小遣い稼ぎ行こっかな』みたいな。『2Rくらいで倒して数億円貰えばいいや』みたいな気持ちでやってたと思うんですけど、俺もアメリカまで行って、フェイスオフでもそうですけど、火を点けること自体は出来たのかなと。俺はエキシビションであろうと、俺は闘う以上勝負はガチじゃないと意味ないと思うんで、だからパッキャオ選手も倒しに行く気持ちで行きましたし。そういう勝負をしてこそ新しい次の世界への扉、この試合に意味があると思ってるんで。やっぱり、火を点けたかったっすね」
――体重的にはスーパーウェウターくらいなのでオーバーは無いと思うが、他になにかライアン選手側への要求はあるか
「特に無いっすよ。ルールさえ守ってくれれば。ルール守らんかったら俺は蹴るだけなんで。そしたら1Rで終わります」
――ガルシアと自分のファイトマネーを比べてどう思うか
「うーん……まあ……Bサイドやね(笑)悔しいけど、悔しいって言葉だけで終わらすんじゃなくて。じゃあパッキャオ選手とやって、次にライアン・ガルシアと闘える。日本人ボクサーでも出来ないことを僕はやらしてもらえてると思うんですよ。だから、そこはもう純粋にお金じゃなくて、そういったところを本当にみんなパッキャオ選手もそうですけど、世界8階級制覇した王者と、今回で言ったら26歳で、ドーピングをして体重オーバーをしたと言っても現役の世界王者で30戦近くして1敗しかしてない。『勝てるわけ無い』ともちろん言われてます。でも、そういうことをクリアして行くからこそ、やっぱりファイトマネーであったり、選手の価値って上がっていくと思うんで。今の自分の金額は今の自分の価値だなと、納得はしています」
――今回の結果と内容次第では、ローガン・ポールのように公式PPVボクサーのような可能性が開くかも知れない。今後のキャリアについて考えていることはあるか
「この試合が終わって、俺はボクサーとして、PPVボクサーになるって意気込みとか、そういう目標があるわけではないですけど……そうだなあ……さっき言ったように、誰もが掴めないようなチャンスが、眼の前に来ないようなチャンスが僕の眼の前に来てて。そればっかりはやってみないとこの先がわからない部分があるんで。まあ、純粋にボクシングをやりたいって気持ちがあるわけじゃないですけど、やっぱりいろんなことに挑戦したいですし、ファイターとして世界に名前を売っていきたい、それが今一番強い思いですね」
――パッキャオ選手は試合後に「安保はボクシングをやれば一流になれる」という発言をしていた。今後ボクサーとしての道を模索するか
「純粋にボクサーになりたいとは思わないです。これ例えばライアン・ガルシアに対して倒す、もしくはものすごくいい勝負するようなことがあったとしても、純粋にボクサーになろうって今決めてるわけではないです。やっぱり俺の武器は蹴りだと思ってるんで」
――ボクシング以上にキックの世界に魅力を感じていると
「キックに魅力を感じると言うより、闘うということに魅力を感じてますね。で、その中で、今回で言えば解説席にショーン・オマリー選手が来るとか、この前で言ったらパッキャオ選手のとこのリングサイドにガルシアがいて。多分、俺が普通に負けると思って、その前提のもとでパッキャオ、ガルシアを上げてなんかやりたかったような目論見を僕は感じたんですけど、僕はそれを崩したわけじゃないですか。そういう感じで、そういう選手たちをクリアしていったら、多分まだそういった話が来るかもしれないと思うんですよ。だから眼の前のことを、眼の前のライアン・ガルシアっていう世界的に名前のある選手を食ってやるって感じですね」
――向こうのメディアは意外と安保選手に対して有利な予想が出ている
「まあ、人がどう評価しようが、それは人の勝手で。別に、俺が確実に負けるとか確実に勝つとか言われたとしても、別に変えることはないしトレーニングを緩めるわけでもないし。負けるって言われてるからメッチャ追い込むわけでもないし。そういうふうに評価してもらえてることは嬉しいことだと思います。もちろんガルシアの復帰に傷をつける試合にしたいと思ってますし。そういうカルマが彼に返ってきたんじゃないですか?してはいけないことをした。1年間出場停止期間中の今。それでも別にルール上良くないことをしても名前があって、『俺はライアン・ガルシアやから日本に来たら二桁億円稼げるんや』と、そういったナメた気持ちを叩き折ってやります」
――もし昼の会見で直接会えていたとしたら伝えたかったことはあったか
「別に伝えたいことは、英語はちょっとわかんないんで日本語で言ってますけど。被せるように。それは言ってるんで。場の成り行きで相手が言ってきたことに関して自分が思うこととかあったりするかもしれませんけど、別に特にこれを言ってやろうっていうのは今日無かったですね」
――試合前のこのバチバチは試合に影響すると思うか
「まあ、火を点けたいっすね。ナメさしたくない。『ナメんなよ』って気持ちがまず一番大きいです。日本にパっと来て、メイウェザー選手もそうですけど、『日本にパッと来て小遣い稼いで日本満喫してラーメン食べて帰ろう』みたいな、そういう気持ちを俺は覆したいなと思ってます」
――向こうが熱くなったほうがチャンスは生まれる?
「まあどういう展開になろうが、30戦やってて世界チャンピオン、ライト級、スーパーライト級の世界チャンピオンになってる選手で。そういうところに別に期待はしてないです。熱くさせて自分が有利に立ってやろうとかそういうのじゃなくて、ただ本当に本気の勝負がしたい。それで打ち勝ちたい。それだけです」
――前回はサウスポー、今回はオーソドックスで8R。トレーニングは変わってきてるか
「変わってますね。2ヶ月前から和歌山に入ってて、2ヶ月ここまで。全体的に筋力アップ。筋力ってのは身体の大きさとかそういう筋力じゃなくて、もっと細かい部分の筋力。ボクシングの動きを想定した筋力アップ、スタミナ、フィジカル。スタミナっすね。スタミナアップを継続的にやってて、こっから約1ヶ月で試合なんですけど、この2週間はホント死ぬほど大事な2週間やなって感じですね。この2週間を自分が納得・満足行く試合を作りきれば、本当にライアン・ガルシア相手でも俺は闘えると、互角以上に闘えると思ってます」
――もう練習では2分8Rでやっているのか
「今後はスパーリングは2分8Rのスパーリングを。選手の名前は特に言わないですけど、日本各地からトップ選手を当たって、週2回スパーリングをこれから。まあもう始めてるんですけど、この傷(※右目の腫れ)もそうなんですけど、やってます。前回は3分3Rを2回に分けて6Rとかやったりしましたけど、今回通しなんで2分8Rで。全然スタミナの使い所も違うし、体力の削られ方とか、ファイトスタイルとかも変わってくるんで。そのへんは大分早い段階から準備は始めてますね」
――今の段階ではまだ2分8Rのアジャストは完全には出来ていない?
「ミットとかサンドバッグとか自分がしたいように好きなことが出来る、そういう練習ではスタミナは保ちますけど、例えばトップボクサーと2分8R向き合い続けるっていうのはこれからやっていくところであって。でも、まあ自信ありますけどね」
――スタミナ強化メニューの内容は
「やってるのは走り込み。600mダッシュ、800mダッシュ、あとは水泳のトレーナーも付けて心拍、やっぱスタミナとか全身運動。水泳メチャメチャいいんで。息できない時間があるじゃないですか。そういうのも週2回やってます」
――水泳の練習メニューは
「1プログラムを1.5km、1時間で。休憩時間であったりとか、いろんな種目をやります。足だけ動かすとか、手を使わずに足だけ動かして、でも息は続ける。結構難しいですね」
――オリンピアンがコーチに付いている?
「池江璃花子選手のコーチをされていた方に今指導してもらってます」
――1R2分というのは1R3分とどう違うか
「1R2分で、インターバルが1分でしょ?だから、3分より1分での回復の時間がより多く取れるじゃないですか。ってことは相手も必ずよりアグレッシブに。ライアン・ガルシアってそもそもアグレッシブな選手なんですけど、よりアグレッシブでエキサイティングな展開になると思います」
――自分のほうが有利だと思うところは
「まあ、3分でやるよりは有利でしょうね。向こうは3分12Rっていう世界でもうずっと慣れ親しんで闘ってるんで。それで8Rやるよりは2分8Rやるほうがリスクはあるんじゃないですか?」
――ヘイニー戦が象徴的だったが、ライアン選手が得意とする左フックに対応する準備は出来ているか
「もちろん、やってますね。実践的な練習でも日本で一番左フックが速い、同じ階級くらいで速い選手、スピードが速い選手と来週スパーリングも東京で控えてるし、準備っていう部分に関しては出来る限りのことはすべてやってると思います」
――当日計量のプランは
「別にどれくらい戻そうかって感覚でリカバリーしてないんで。もちろん水抜きどれくらい落とすのかって部分にもよると思いますけど、別に体重とか体格で当日アドバンテージ取ろうとか思って無くて、自分がベストコンディションで動ける身体に戻すことが一番大事だと思ってます。特に8Rやるからね、今回は。前回と0.4違いますけど、前回69kgって階級にしたの久しぶりやったんで、大分前もって落として。確か、計量クリアしたのが68.5とかそんな感じだったんで。だから減量に関しては大丈夫です」
――3分12Rの選手が2分8Rに合わせるよりも、3分3Rでやっている自分が2分8Rに合わせるほうが有利だと思っている?
「有利・不利じゃなくて、どっちも調整が必要ですよね、それに関しては。どっちが有利とかは無いと思います」
――2分8Rに合わせるのはそこまで大変ではないと思っている?
「そうですね。大変なことではないです」
――一般的に3分3Rに慣れている選手が2分8Rに合わせるのは大変なことだと思うが
「もちろん不利になる部分はあると思いますけど、そのために準備していますし、さっき言ったようにトラック走って600mダッシュ、800mダッシュ、そして水泳トレーニング。最後までフレッシュな状態で闘える身体を作り上げてきてるんで問題ないです」
――今現在の調子で言うと体重クリアには自信がある?
「体重はクリアできますね」
――試合は北米に合わせて早い時間になるが、生活サイクルは変えているか
「あ~……寝坊しちゃったねえ(笑)まあまあ、でも朝早く、結構ね、夜型人間って言うンすかねえ?結構深夜型で4時くらいまで起きてることが結構多いんですけど、最近ちょっとそれはアカンなってことで直して。8時とかに起きるようにしてたんですよ。それで今日も朝7時に起きることには成功したんですけど……やっぱ、二度寝してしまった1番の原因としてはガルシアが日本に来なかったことなんで、悪いのはガルシアっす」
――最初から会見をブッチするつもりではなかった?
「それは思ってないですよ。もし来んかったらムカつくなとは思ってましたけど」
――前日入りしようとは思わなかった?
「練習合宿が向こうでずっとあるんで、前日入りは出来なかったッス。練習の都合上」
――今後の会見・イベントの予定は
「もう当日試合までじゃないですか?もう顔合わせても言うこと無いですよ。押すくらいしか出来ないですよ」
――先程の会見でガルシア選手は「攻撃の後の隙がある」「練習に集中したい」という発言をしていた。上から見ているようで安保選手を研究していたり、試合に真剣に向き合っている姿勢が見える
「それはガルシアの発言から感じたし、プラスアルファで嬉しかったっすね。ちゃんと準備してることが。『穴がある』って言ってましたけど、それはもちろんあると思います。本職のボクサーから見て、俺はキックボクサーなんで、ボクシングの技術に穴があるのは当然のことで。でもキックボクサーの俺から見てもライアン・ガルシアのボクシングには穴がありますね。世界チャンピオンってたくさんいると思うんですけど、パウンド・フォー・パウンドって言われるボクサーがいるじゃないですか。1位~5位とかの。その選手たちのプレイスタイルを見ると、ライアン・ガルシアの方が余裕で穴があります」
――それは安保選手がキックボクサーだから分かる穴?
「いや、ボクサーもみんな分かってるでしょ」
――この試合は判定がない。練習では8Rフルで使う練習をしていると思うが、倒さないといけないという意識はあるか
「倒しに行く一択っすね。判定8Rまで行って『安保、よくやったな!』って言われる気は無いです。倒しに行く気持ちを最後まで維持すると思います」
――ラウンド数をかけて削って最後に倒しに行くとか……
「それは展開っすね。相手のこともあるんで。相手の戦略とか相手の気持ちとか、どういう姿勢で攻撃したい展開なのか、ディフェンスしたいのか。そういうのを、やっぱパズルのように。ボクシングって、より相手の心を読む格闘技だと思うんですよね、競技的に。その中でも自分が先手先手を打って、後手後手に回る気はないんで。自分から仕掛けていきます」
――二段蹴りなどで注目された安保選手が今ボクサーとしてのポテンシャルに注目されていることについて感じることはあるか
「なにがあるか分かんないですね。ボクシングって、結構苦手で。近い距離の打ち合いとかって逃げるというか、あんまその展開でやりたくなかったから多分蹴りを磨いたと思うんです。前蹴りだったりとか、ハイキックだったりとか。その苦手を向き合わせてくれたのが自分の先生、中尾先生で。中尾先生とトレーニングしてかれこれ4~5年になるんですけど、ここまでパンチっていう2つの手の武器だけで自信を持てるようになったのは本当に自分にとってプラスですし、たとえこれが、この先キックボクシングをやる、例えばMMAをやるとなったとしても、この技術は100%活きるんで。蹴りの感覚も練習してたら必ず戻るんで。だから自分にとってはプラスです」
――ライアン選手は先程の会見で「乳首をつまんでひねってやる」と言っていたが
「試合中になら是非やってほしいですね。試合前にやって来るんだったら俺は両乳首捻り潰してやります。試合中にやったらむしろやってほしいですね、隙が出来るんで(笑)」
『RIZIN DECADE』
日程:2024年12月31日(火)
開始:10:00(予定)
会場:埼玉県・さいたまスーパーアリーナ
▼エキシビションマッチ 3分8R 69.4kg
安保瑠輝也
vs
ライアン・ガルシア