「フリーは頑張ってチャンピオンにならないと生きていけないんです!」哀愁漂うベテラン2人が若手に土下座して王座戦を懇願
9日、東京都・新木場1stRINGにてTTTプロレスリング『CONVICTION 11』が開催。ツトム・オースギ&バナナ千賀が若手に土下座して王座戦リマッチを懇願した。
現在、TTT認定インディー統一6人タッグ王座は【ラッキートリガーズ】瀧澤晃頼&中野貴人&神野聖人という若きイケメンたちが保持。
ラッキートリガーズは、それぞれの個性が強すぎてチームワークがダメなときは一切ダメだが、ラッキートリガーを引いて一撃大量出玉の勝利を掴むというギャンブラーの3人らしい特色を持つタッグ。そんな危なっかしい青年たちの姿を放っておけない女性ファンたちから高い支持を得ている。
この日、ラッキートリガーズに挑戦したのはガッツ石島&ツトム・オースギ&バナナ千賀。今年20周年を迎えるベテラン同期タッグであり、ラッキートリガーズが世代交代を見せつけるのに最適な相手と言えた。
試合は、ヘビー級の神野とガッツのパワー勝負、瀧澤&中野とオースギ&千賀のスピード勝負と色がハッキリ別れた乱戦に。
ラッキートリガーズはサードロープを使ったゴムパッチンならぬ“ロープパッチン”で相手3人の向こう脛に大ダメージを与えるという奇策を成功させ、「ラッキートリガーズ!」と3人でポーズを決めてから神野のフラップジャックに中野のフェイスクラッシャー、瀧澤のRKOを合わせる合体攻撃まで決めていく。
しかし、20周年トリオにも意地がある。ガッツが神野を押さえている間にオースギ&千賀が熟練のコンビネーションで逆転の狼煙を上げ、瀧澤に集中放火。千賀のカニバサミクラッチにオースギがランニングニーを合わせる合体攻撃まで決めるが、ガッツが良かれと思って放ったフライング・ニールキックが千賀に誤爆。その隙を見逃さず、瀧澤が逆さ押さえ込みで千賀から3カウントを奪った。
TTTでは12月28日に初の後楽園ホール進出が決定しており、ラッキートリガーズが王者として防衛戦に臨むことが決定的に。
そんな状況を受け入れがたいのか、千賀は「俺もオースギもよ、チャンピオンで後楽園に立ちたいんだよ。フリー歴長いんで、後楽園が確定じゃないことは分かってるんです。頑張ってチャンピオンになって確率上げないと生きていけないんです!王子あたりでリマッチをお願いしたいです!お願いします!」と泣きそうな顔でオースギとともに土下座。
ベテランフリーの生々しい事情の吐露と、若手に土下座までするなりふり構わぬ姿に場内からはどよめきが起きる。
さすがに不憫に思ったのか、ラッキートリガーズは11月17日の王子BASEMENT MON☆STAR大会でのリマッチを約束。
その言葉を聞いた瞬間、オースギ&千賀がガバリと立ち上がってゲス笑い。千賀は「やったぜ!言ったなぁ?!お前ら今OKって言ったなぁ?!ゲヘヘヘヘ!パートナーはなあ、マサ高梨(高梨将弘)を連れてこようと思ってる。どうだ?勝てそうだろ?お前ら、OKしたことを後悔させてやるからな!あ~ばよ!」と吐き捨てて早々に会場を後にした。
ベテラン古狸に一杯食わせた形となったラッキートリガーズは苦々しい表情を浮かべながらも、後楽園大会をチャンピオンとして迎えるべく防衛を誓った。