「パパとママを背負いすぎてる」悩める美少女二世レスラーが王座奪取に失敗もチャンピオンから熱いエール!
24日、東京都・後楽園ホールにて『Marigold Fantastic Adventure 2024』が開催。【ミライサク】MIRAI&桜井麻衣がマリーゴールド・ツインスター王座の3度目の防衛に成功した。
現ツインスター王者である【ミライサク】MIRAI&桜井麻衣の2人はスターダム時代に培った確かな実力で他タッグを寄せ付けない強さを見せ続けている。
その牙城を崩さんと挑戦表明を行ったのは、若い力でマリーゴールドを変えようとする【Selene Flora(セレーネ・フローラ)】ビクトリア弓月&田中きずなの19歳タッグ。セレーネは月を暗示させ、フローラはプリンセスを暗示させるプリティでキュアキュアなタッグ名も付き、今マリーゴールドで一番乗りに乗っている2人だ。
弓月はスターダムで2023年11月にデビューし、約2ヶ月でその年の新人王を獲得するなどポテンシャルの高さを見せた期待の新人。キャリア半年に満たない時期にマリーゴールド旗揚げに合流を決断するなど胆力も高く、現在はスーパーフライ級王座(※軽量級王座)を巡る最前線で闘っている。
きずなは田中稔&府川唯未という名プロレスラーの両親から生まれたサラブレッド。豊かな才能を受け継ぎ19歳の若さで女子プロレス界の未来を担う存在として将来を嘱望される選手。
弓月は『ヤンマガWeb』でグラビア特集が組まれ、きずなはソロ写真集が発売されるなど両者ともにビジュアル面の人気も高い美少女タッグだ。
弓月はミライサクの“不仲説”を提唱して揺さぶりをかけるなど舌戦でも食らいついて行く姿勢を見せているが、おとなしい性格のきずなはマイクを弓月に任せることが多い。調印式が行われた会見の場では、MIRAIがきずなの積極性の低さを指摘し「パパとママに甘え過ぎじゃない?」と両親ネタを絡めて挑発した。
これに激怒したきずなは「そんなのデビューする前からたくさん言われてきた!」と激昂し、挑戦者のやる気の炎へ油を注ぐ形に。さらに弓月の揺さぶりも効いていたのか、ミライサクは「お揃いのコスチュームで試合に出られなかった」という些細な出来事から口論になり気まずい雰囲気になり“不仲説”が嘘から出た真になりかけている。
試合はセレーネ・フローラの奇襲に始まり、スピードを活かした息もつかせぬ連携でミライサクを序盤から追い込んでいく。しかし、“個”の力では圧倒しているミライサクの2人が各個撃破に切り替えて連携を分断していくと、中盤にはすっかり王者組のペースに。
しかし、乱戦のさなかでMIRAIのミドルキックが桜井に誤爆。その後の連携攻撃は誤爆未遂に終わるも、桜井が意図的にMIRAIの顔面へビッグブーツ。誤爆からの空中分解でついに“不仲説”が立証されてしまったのかと思われたが、雨降って地固まったのかその後は鉄の連携を発揮。
最後はミライサクが2人まとめて変形クロスアームSTOでなぎ倒し、桜井がきずなにSTF、MIRAIが弓月を逆エビ固め。きずながギブアップし、死闘に終止符が打たれた。
試合後には、林下詩美&天麗皇希が現れてツインスター王座へ挑戦を表明。
皇希は後藤智香とのタッグ【tWin toWer】で同王座を狙い続けてきたが、後藤が胸骨の負傷で1ヶ月の欠場に入ることに。後藤から「欠場中は好きにしていいよ」というお墨付きを得た皇希が早速憧れの詩美にタッグ結成を申し入れて挑戦名乗りを上げた形だ。
バックステージに戻ったMIRAIは「自分はきずなに『パパママに甘えてる』とか言ったけど、闘ってみて、自分のその考えはちょっと違ってたのかもしれないなと思いました。きずなはね、パパママを背負いすぎてるんじゃないかな。そのせいで『失敗しちゃいけない!』『ここは絶対成功させなきゃいけない!』『すごい存在じゃないといけない!』っていうのを背負いすぎてると思う。きずなはもっと自由にやっていいと思う。パパママじゃなく、きずなの今回ちょっとだけ開いた扉をもっと開いてきずなの良さを出していってほしいなと思います」ときずなにエール。
一方のきずなは「デビューする前からああいうことってたくさん言われてきたけど、ああいう場で言ってくれたのはMIRAIさんが初めてで。悔しいしムカついたけど、ホントはちょっと嬉しかったです。ああやって言ってもらったから、勝ちたい気持ちもミライサクから獲りたいって気持ちももちろん大きかった。今日は今マリーゴールドを背負っている2人にこんなボロボロになって負けちゃったけど、いつか必ず弓月と私がマリーゴールドを背負ってあの2人から勝つので、それまでずっとずっとベルト守り続けてください」と涙しながら成長を誓った。