【試合詳細】10・24 マリーゴールド後楽園ホール大会 【ワールド】Sareee vs ボジラ 【UN】青野未来vs野崎渚 【ツインスター】MIRAI&桜井麻衣vsビクトリア弓月&田中きずな 【スーパーフライ】翔月なつみvsハミングバード 山田奈保vs松井珠紗

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『Marigold Fantastic Adventure 2024』
日程:2024年10月24日(木)
開始:18:30
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:866人

▼タッグマッチ 15分1本勝負
南小桃/●勇気みなみ
7分1秒 スカイツイスター・プレス→片エビ固め
CHIAKI/○マイラ・グレース

▼山田奈保デビュー戦 シングルマッチ 15分1本勝負
●山田奈保
11分29秒 MKD→片エビ固め
○松井珠紗

▼タッグマッチ 15分1本勝負
林下詩美/○天麗皇希
11分48秒 アメジスト・バタフライ→片エビ固め
後藤智香/●瀬戸レア

▼パッション注入マッチ シングルマッチ 20分1本勝負
○高橋奈七永
11分50秒 ラリアット→片エビ固め
●石川奈青

▼スーパーフライ級選手権試合 30分1本勝負
【王者】○翔月なつみ
9分33秒 ダイビング・ダブルニードロップ→片エビ固め
【挑戦者】●ハミングバード
※初代王者が2度目の防衛に成功。

▼ツインスター選手権試合 30分1本勝負
【王者組/ミライサク】MIRAI/○桜井麻衣
15分25秒 STF
【挑戦者組/Selene Flora】ビクトリア弓月/●田中きずな
※初代王者組が3度目の防衛に成功。

▼ユナイテッド・ナショナル選手権試合 30分1本勝負
【王者】○青野未来
15分28秒 スタイルズ・クラッシュ→エビ固め
【挑戦者/ダーク・ウルフ軍】●野崎渚(フリー)
※初代王者が2度目の防衛に成功。

▼マリーゴールド・ワールド選手権試合 30分1本勝負
【王者】○Sareee(フリー)
18分47秒 アンドレ
【挑戦者/ダーク・ウルフ軍】●ボジラ
※初代王者が初防衛に成功。

Sareeeが闘魂殺法で大怪獣退治!青野が野崎を制し純白王座防衛!ミライサクが弓月&きずなに貫禄勝利!ハミングバードがデビュー戦で衝撃の王座戦!山田奈保が待望のデビュー!

大会開始前


 オッキー沖田リングアナと林下詩美が緊急記者会見を実施。

 11月から始まる新シリーズ『Winter Wonderful Fight 2024』に於いて、11月23日(土・祝)の栃木県総合文化センター大会、12月8日(日)の田原市総合体育館大会、12月21日(土)の山形ビッグウイング大会をオッキーが買い取ってプロデュースすることを発表。

 昭和の時代から良いプロモーター、悪いプロモーターを数々見てきたオッキーは、プロレス業界で興行をプロモートすることの敷居の高さを問題視。地方自治体とタッグを組んで大会を行うことを自ら実践し、全国のプロモーターたちにモデルケースとして見せてマリーゴールドをもっと身近な団体にしていく目的があることを語った。

 12月8日の田原大会では、田原市の教育委員会の後援を得ていじめ撲滅のシンポジウムの後に大会を実施することに。シンポジウムには詩美の父・清志さんが来場し、詩美と“子ども”をテーマにトークバトルを行うことが発表された。

 今年9月の盛岡大会でプロレス教室を行い、子どもたちから大好評を得た詩美はこの活動に乗り気の様子であり「多分初めての父親・清志さんと一緒のイベントになるんですかね。私も清志さん大好きですし、清志さんもプロレス好きですし、一緒に出来ることが楽しみです。清志さんのその手の教育トークを聞くのも楽しみですし、皆さんも色んな話を聞けると思いますのでお楽しみにしていただければと思います」とコメントした。

第0試合


 第0試合は18:15よりスタート。
 CHIAKIとマイラは陽気に入場し、リング上でも一緒にキレキレのダンス。
 CHIAKI以外は笑顔で握手を交わし合ってから小桃とマイラの対面でゴング。両者全速力で突っ込んでいき、マイラがエルボー連打から素早いロープワークで翻弄。小桃がドロップキックから体固めも、マイラがブリッジで抜けてドロップキック。両者タッチ。
 勇気&小桃が2人でCHIAKIをロープに振っていくが、マイラが入ってきてCHIAKIとともにダブルのショルダータックルで迎撃。CHIAKIが小桃に顔面ウォッシュ、マイラが勇気に貫通ドロップキックを見舞う競演を見せる。
 CHIAKIが小桃をボディスラムで叩きつけ、アルゼンチン・バックブリーカー。さらにムーン・ウルフを狙うが勇気がカット。小桃&勇気がダブルでのクロスアーム式首投げからダブルの低空ドロップキック。小桃が腕固めに捕らえて絞るが、CHIAKIはロープに足をかける。小桃はロープを使ったアームロックからドロップキックを狙うが、CHIAKIが追走してスピアー。CHIAKIもロープに飛ぶが、小桃がロープを使ったコンプリートショットからオーバークロスDDT。勇気にタッチ。
 勇気はCHIAKIにドロップキックからクロスアーム式の首投げ3連発。さらに必殺の変形バックドロップを狙うが、CHIAKIが着地し「ナメんじゃねー!」とパワースラム。マイラにタッチ。
 マイラはツイスト・アンド・シャウトからさらに投げようとするが、勇気が変形首固めで切り返し、変形DDTからバックドロップ。勇気もスクールボーイからハンマーロック式フロントネックロックに捕らえて絞り上げるが、マイラはなんとかロープに足をかける。


 マイラはトラースキックからスクールボーイで捕らえるが、小桃がカットして勇気とともにダブルのドロップキック。勇気が変形バックドロップで叩きつけるが、CHIAKIが低空ドロップキックでカット。勇気&小桃が2人でロープに振るが、CHIAKIがダブルのスピアーでなぎ倒す。
 マイラはみちのくドライバーIIからコーナーに上がり、スカイツイスター・プレスを勇気の顔面に投下して3カウントを奪った。

<試合後コメント>

CHIAKI&マイラ・グレース
(※号泣しているマイラをCHIAKIが励ましながら登場)
CHIAKI「第0試合、マイラ!ナイスファイト!イェイイェイ♪グッジョブグッジョブ!見てた?俺らのダンス?マイラとはずっと前からやりてーなと思ってたんだよ。ようやく叶って。ダンシングダンシング!すげー楽しかったし、相手は南小桃と勇気みなみ。南が2人いるからよくわかんねーけど、まあヨユーだったし、全然お前らまだやれんだろって感じで。次に期待ってことで。マイラもダーク・ウルフ軍には俺的にはマイラは是非歓迎なんで。マイラ次第で行きたいと思います。マイラ、どうだった?」
マイラ「みんなはなぜ私が泣いているのか不思議に思うと思う。ちょうど練習の直前に私の祖父が亡くなったと連絡があったの。私にとってはとてもつらいことだったし、良いパフォーマンスが出来ていなかったら申し訳ないことだと思う。試合に勝利することは出来たけど、感情的になってしまうのは止められなかった。ごめんなさい。そういう理由があったの」
CHIAKI「ユー・アー・ストロング!センキューセンキュー!」

南小桃&勇気みなみ
小桃「後楽園第0試合、勇気みなみとタッグで出ました。今日は全然……うーん、まだまだ練習が足りないなと反省ばかりです。次はもっともっといい試合が出来るように頑張りたいと思います」
勇気「毎度毎度試合を終えて『いや~また負けちゃったぁ~』って気持ちなんですけど、でも私こんなはずじゃなかったんですよ。デビュー戦で小桃さんに勝って、それで勝ちロードに乗る予定だったんですけど、こないだ小桃さんにも負けちゃって。早く変えないとと思ってます」

第1試合


 山田奈保のデビュー戦だが、山田は後入場。
 山田はかつてのトレードマークであった拡声器ではなくマイクを手に現れ、オリジナル曲の『Kiseki』を熱唱しながら入場。

 試合前には山田が「よろしくお願いいたします!」と大きな声で挨拶し、しっかり握手を交わしてからゴング。
 ロックアップからリストの取り合いが展開され、山田がヘッドロックから腰投げ。松井がヘッドシザースで切り返すも、山田がひっくり返して頭を抜いてのレッグロック、ヘッドロックと続けていく。アームドラッグの応酬から山田がヘッドシザーズ・ホイップを狙うが松井が阻止。足払いからの体固めの応酬からクリーンブレイク。
 山田は自分の顔をバチバチ張って気合を入れてから「来いよ!」と手4つを求めるが、松井はガットショットからのヘアホイップで返答。松井がコーナーで顔面を踏みつけ、さらにヘアホイップ。続けてコーナーにくくりつけて「山田!デビューおめでとう!」と串刺しジャンピング・ニー。
 松井は逆エビ固めで捕らえ、急角度で絞り上げる。山田は苦戦しながらも這っていってロープを掴む。

 松井は容赦なくストンピング連打で追撃していくが、山田は足を取ってロープを使ったニーロック。松井が髪を掴んで脱出すると、山田は「ふざけんじゃねーぞ!」と強烈なエルボー連打。松井は真っ向からこれを受けきり、ニーリフト連打でダウンを奪う。さらに松井がボディスラムから変形フィッシャーマンズ・スープレックスを狙うが、山田が着地してロープに飛び、ドロップキック。
 山田はボディスラムから足4の字固め。そのままブリッジしてフィギュアエイトに捕らえて絞る。松井はひっくり返して粘りつつロープを掴む。
 山田はヒザ裏へのストンピング連打から「終わんねーぞ!」とブレーンバスターを狙うが、松井が振り払ってエルボー。そのまま足を止めてのエルボー合戦となり、山田の猛連打を松井が両手を広げてすべて受け切る。山田がロープに飛ぶと、松井が追走ニーリフトから串刺しスライディング・クロスボディ。

 松井がコーナーに上ってミサイルキックを狙うが、山田が追いすがってコーナー上でのエルボー合戦。山田が叩き落され、松井がミサイルキックを狙う。山田はこれをかわして低空ドロップキックで着地狩りし、ヘッドハンター。さらにペディグリーからコーナーに上っていき、ゆうゆうと両手を広げる松井に向けてダイビング・フォアアーム。山田がロープに飛ぶが、松井がカサドーラ・フットスタンプで迎撃。さらに松井が変形フィッシャーマンズ・スープレックス・ホールドもカウントは2。


 ならばと松井はロープに飛ぶが、山田がスタナーで迎撃し回転エビ固めからダイヤル固め。これを返されると山田が組み付いてヘッドシザーズ・ホイップからのエビ固めもカウントは2。山田がロープに飛ぶも、松井がカウンターのブサイク・ニー。さらにコーナートップからミサイルキックを叩き込み、最後はMKDで突き刺して3カウントを奪った。

 松井は山田に駆け寄って頭を撫で、二言三言言葉をかわす。最後は2人でしっかりと抱き合った。

<試合後コメント>

山田奈保
「デビュー戦、たくさん応援の人にしていただきありがとうございました!いやぁ、ああ……なんか私情を挟むんですけど、心がいっぱい過ぎて!すごい珠紗さんは私よりも一枚どころか一枚も二枚も上手でした!悔しい!もっともっと動けて、もっと力強い選手に私は絶対になりたいと思います!まだ私のプロレス道、こっから始まったばかりです!皆さんが後悔しないように私はこっから全力で歩ませていただきます!これからも山田奈保をお見逃し無く!ありがとうございました!」

――今日やりたかったことはどれくらい出来たか
「自分で出来ることは出来たかなと思います。全然想像してたのよりもはるかにキツいし『自分はここまでしか出来ないのか』って正直もう、悔しい」

――使う技や受ける技は過去にやってきたことと似ていると思うが、今日はなにが違ったか
「本当に、自分も元々筋力そんなに無くて、腕立てもマリーゴールドに入ってちゃんとやり始めて、全然最初は全身筋肉痛みたいになりそうで。この夏からの3ヶ月ほど練習をやらせていただいて、多分前回よりは少しは自分の技の威力も上がっているかなと思います」

――マリーゴールドでプロレスデビュー戦だったが、プロレスラーになりたいと思った理由は
「前の団体の話にはなるんですけど、本当にプロレスが心から大好きで、心の底からプロレスを愛している人と一緒にやらせていただいたことが私の中でのキッカケで。そこから私もその世界を自分の目で見て身体で感じたいと思ったのがキッカケです」

――今ここにいるのは前の団体のユニットから繋がっている部分もある?
「繋がってないと言えば嘘になります。憧れの松井珠紗さんもマリーゴールドにいらっしゃいますし、私自身もなにか新しいことを始める、プロレスを始めようってときに旗揚げ間もない女子プロレスを盛り上げていこうっていう団体が立ち上がったことで私の中の心と環境が一致して、私もここで頑張りたいと思って選びました」

――歌っての入場はインパクトがあったが、緊張はしたか
「いやあ、緊張しました!(笑)ただ、こういう自分の見せ所だぞってところでドキドキを自分の中でもっとコントロール出来るようになりたいかなと思います。ただ私の中ではこうやってドキドキすることやワクワクすることが原動力なので、このデビュー戦の気持ちは一生忘れずに、この気持ちをさらに高めていきたいと思ってます」

――元々はどういうキッカケでリングでスポットライトを浴びる世界に飛び込んだのか
「元々舞台とか映像の方でやらせていただくお仕事をしてまして、私は両方やってみて感じたのは、似て非なるものではあるんですけど、やっぱり絶対お客さんの生の目で見てもらって、そこで自分がどう生きる力を突き動かすかっていう部分が本当に……闘うのはプロレスだけなんですけど、似て非なるものを私は共感性もありつつ、違う部分の魅力も良さだなと私は思います」

――プロレスならではの良さはどこに感じるか
「ホントに間違いないのは、自分の気持ちに嘘をつかないで真正面からぶつかれることです。芝居って役のフィルターがかかったり、どうしても自分じゃ出来ないような役が回ってきたときにどうしようって色々フィクションで、想像力でかきたたせて作り上げるのが演劇で、プロレスは自分自身等身大の気持ちで相手とどこまでぶつかり合えるかというところが大きな違いだなと思います」

――そういう意味では今日松井選手が相手だったのは大きな意味があったと
「もう、~~~~ッッ!!ァ~~~~ッ!!って」(※言葉にならない心の衝動を身体を震わせることで表現)

――松井選手とやれてよかったし、勝ちたいのも松井選手だと
「そうですね。でもホントにマリーゴールドは強くて魅力的な選手がたくさんいらっしゃるので、私も多分これからいろんな選手と闘うことになるんですけど、私はどんなにボコボコに打ち負かされようとも、気持ちだけは上へ上へと。いつもポジティブで逆境にこそ強くなれるような人間になりたいと思っているので、それを忘れずに。今後の自分次第ではありますが、これからもっと強くなれるように頑張りたいと思います」

松井珠紗
「本日10月24日は山田奈保のプロレスラーとしての誕生日となりました。この1度しかない門出に自分を相手に選んでくれたこと、本当に嬉しく思ってますし、私は山田奈保が『プロレスラーになりたい』と言ってくれたときに本当に嬉しくて。マリーゴールドで本当にプロレスを目指していくことになった今、多分簡単なことばかりじゃないと思うし、つらいこともたくさんたくさんあると思うけど、結果的に奈保がプロレスラーを選んで良かったって、そう思ってほしいと思います。これでゴールじゃないんで。これがスタートラインとして、これから山田奈保をもっともっと厳しく見ていこうと思うので、これからも山田奈保、ならびにマリーゴールド、これからもずっと追いかけていてください。ありがとうございました!」

第2試合


 試合前には後藤が握手を求め、皇希は後藤&レアと握手。後藤は皇希との対面を求めるが、レアがこれを制して「林下詩美、出て来いや!」と挑発。

 詩美とレアの対面でゴング。ロックアップでの力比べは詩美が圧勝。詩美はそのままリストロックに持ち込み、ヘッドロックから腰投げ。レアがヘッドシザースで切り返してクリーンブレイク。レアがロープに飛んでドロップキック8連発も詩美は倒れず余裕の表情。レアがエルボー連打からロープに飛んで9発目も、耐えた詩美がドロップキック1発で吹っ飛ばす。ここで皇希が入ってきて詩美と2人でショルダータックル。詩美が皇希にタッチ。
 皇希はレアにヘアホイップからその長い黒髪をロープにくくりつけて引っ張る。皇希はボディスラムから詩美にタッチ。
 詩美はボディスラムから引き起こすが、レアが振り払ってエルボー連打からロープに飛んでドロップキックを発射。詩美がかわして自爆させるが、レアがバックスライドから低空ドロップキック。後藤にタッチ。

 後藤は詩美にビッグブーツを見舞い、皇希を挑発。皇希がエルボーで返答し、詩美とともにトレイン攻撃を狙う。後藤は上手くかわして2人をコーナーに重ねて串刺しラリアットから2人まとめてヒップアタックで吹っ飛ばす。後藤は「詩美回すぞ~ッ!」とジャイアント・スイングを狙うが、詩美が振り払ってスリーパーホールドからスイング・スリーパー。皇希にタッチ。

 皇希が後藤へランニング・ビッグブーツを放っていくが、2発目をかわした後藤がエルボーで反撃。ビッグブーツとエルボーの打ち合いとなる中、後藤がフルスイングのビンタではっ倒すと、皇希が怒りのビッグブーツ連打。さらにランニング式を発射も、後藤がかわしてコブラツイスト。さらにエプロンからのヒップアタックを叩き込み、猛烈にタッチを求めるレアを無視して510-Nを狙う。着地した皇希がスリーパーホールドで捕らえる中、レアが腕を伸ばしてタッチ。
 レアは後藤ごと皇希を串刺しドロップキックで貫き、フェイスクラッシャーから低空ドロップキック。さらにグラウンドでの変形コブラツイストからロープに絡めたアームロック。レアがロープに飛ぶが、詩美がカットし皇希がビッグブーツ。皇希がカナディアン・フェイスバスターを狙うが、後藤がエルボー連打でカット。レアのドロップキック+後藤のビッグブーツの同時攻撃が炸裂し、後藤が皇希の上に詩美をボディスラム。さらに皇希の上にレアをボディスラム。
 レアはロープに飛ぶが、皇希が「ナメんなオラァッ!」とカウンターのビッグブーツ。さらにカナディアン・フェイスバスターからカバーも、レアが下から十字架固めで切り返す。レアはトルネード・クラッチも詩美がカット。後藤が詩美を捕らえ、2人でロープに振るも詩美がドロップキックで2人まとめて吹っ飛ばす。詩美がレアにバックフリップから皇希がジャックナイフもカウントは2。

 皇希はコーナートップからアメジスト・バタフライを投下して3カウントを奪った。

後藤「(レアへ)大丈夫?ごめん!クソッ、負けた!負けてこんなこと言いたくないんですけど……レア、大丈夫?ごめん。負けてこんなこと言いたくないんですけど、すみません、皆さんにご報告が1つあります。すみません。当分の間、マリーゴールドを欠場させていただきます。ちょっと前から胸骨が痛くて、ちょっと試合出来る状態じゃないんですけど、1ヶ月だけ、1ヶ月!1ヶ月で必ず治してきます。だから待っててください!だから!皇希!1ヶ月だけ、1ヶ月、好きにやってください。強くなって、悔しいけど、悔しいけど、好きにやってください」
皇希「智香、ありがとう。智香もそうやって好きにしていいよって言ってくれたから、私はもちろん智香とのtWin toWerはすごく大事だし大切だし大好きだけど、私にはまだまだやりたいことがあるし、叶えたい夢がある。もちろんこのリングで、世界のリングでもっともっといっぱいやりたいことがある。だから私はこの1ヶ月……いや、1ヶ月じゃないかもしれないけど、やりたいことを好きなようにやる。だから智香は1ヶ月、リングの外で私を見て、今まで以上にもっといっぱい嫉妬して、私がどんどん大きくなっていく姿を、リングの外で見てなよ。その間、私はもっともっと大きくなるからさ。……詩美さん、今日はありがとうございました。あとでちょっと話あるんで、いいですか?」

 詩美がうなずいて応え、2人で去っていく。

<試合後コメント>

林下詩美&天麗皇希
皇希「ありがとうございました!詩美さん、ありがとうございました!リングでもさっき言ったんですけど、智香のお墨付き……別にお墨付きはいらないんですけど『好きにやっていいよ』って言われたんで。これまでも智香に制限されてやってきたことは無いけど、好きに自分らしく、もっともっとプロレスしていくんでよろしくお願いします」
詩美「ゴチカは1ヶ月欠場か。私も怪我で欠場したことあるけど、欠場中ってメチャクチャ悔しい思いするし周りの成長にメチャクチャ焦ると思うけど、まあゴチカがそれをどう取るかだよね。悔しいだけで終わるのか、それをバネに頑張れるのか。お前次第だ!とりあえず、話があるんだっけ?……ここではちょっと人目が多いな。裏で聞こうか」
皇希「はい!お願いします!」

後藤智香&瀬戸レア
後藤「自分、リングでも言ったんですが、1ヶ月の間欠場とさせていただきます。必ず元気に、思い切って試合が出来るように必ず治してきますので。皇希はなんか……ちょっと、私の思ってた……うん、好きにやってくださいって言ったんで、その言葉に迷いなく皇希が強くなってたら私も嬉しいなと思うので。私はとにかく今は治すことに専念して、治してきます!レアさん、今日は助けに行けずすみませんでしたァッ!」
レア「大丈夫です。全然平気です。すみません。完治させてまた歪めてやりましょう!」
後藤「そうですね!またこの試合、レアさんの隣に立って。なんかメッチャキラキラしてた!」
レア「な」
後藤「嫉妬!」
レア「嫉妬!」
後藤「嫉妬です!」
レア「嫉妬です!」
後藤「ただそれに負けないくらい私も強くなって戻ってきます!ありがとうございました!」

第3試合


 ゴングが鳴ると両者しばらく動かずにらみ合い、ゆっくり歩み寄って互いに髪を掴み合う。にらみ合いの末にバチバチとビンタで張り合い、互いにヘアホイップ。奈七永がビンタからロープに振ると、石川は雄叫びを上げながらショルダータックルでぶつかっていくが、奈七永は倒れず耐えて逆にショルダータックル一発でなぎ倒す。
 石川が場外に逃れると、奈七永が追っていく。石川は奈七永と入れ違いにリングに戻って「来いよ」と挑発。リングに戻ろうとする奈七永を蹴落とし、場外でのビンタ合戦。観客席に頭から叩き込み合い、奈七永が向かい合わせにイスをセット。2人で向かい合って座ってビンタをバチバチと打ち合っていく。奈七永が打ち勝ってエルボーを叩き込み、次々とイスを投げ付けてた上でショルダータックルで吹っ飛ばす。
 奈七永は石川をリングに放り込むと、首投げから後頭部へのストンピングを連打。上からバチバチと顔面を張ってからグリグリと踏みつけていくと、場内からは大・石川コール。奈七永がロープに振ってショルダータックルでなぎ倒し、キャメルクラッチ。引き起こしてコーナーに押し込み、逆水平チョップ&エルボーを交互に連打。石川は「ナメんなコラ!」とリバースしようとするが、奈七永は許さずさらに逆水平チョップ&エルボー連打。奈七永が反対側のコーナーに振ろうとしたところで石川が振り返して串刺しラリアットからマシンガン・チョップ、串刺しショルダータックル連打も奈七永はビクともせずラリアットでなぎ倒しエルボードロップで追撃。石川はこれをかわしてロープに飛び、ランニング・ネックブリーカー・ドロップ。

 石川はマウントエルボーを猛連打も、奈七永がリバースしてマウントエルボー猛連打でお返ししてから「終わりだァーッ!」と石川の身体が“コ”の字に曲がるほどの急角度逆エビ固め。石川は獣のような唸り声をあげながらも這っていってロープを掴む。
 自力で起き上がれない石川に対し、奈七永は容赦なく腹を蹴り上げてから無理矢理引き起こしてショートレンジ・ラリアット。もう1度引き起こしてショートレンジ・ラリアット。石川は大の字のまま動かなくなるも、奈七永はまたも無理矢理引き起こしてショートレンジ・ラリアット。
 奈七永がロープに飛ぼうとすると石川がその足にすがりつく。奈七永は残る足でゲシゲシと顔面を蹴りつけ、無理矢理引き起こしてエルボーから投げっぱなしジャーマン。

 石川は雄叫びを上げながら立ち上がってエルボー連打からバックドロップ。さらにダブルアーム・スープレックスを狙うが、奈七永がショルダースルーから後頭部へのショートレンジ式スライディングD。奈七永はロープに飛んでラリアットを発射も、石川が側転からのヘッドシザーズ・ホイップ式エビ固め、タチアガールと丸め込みで粘りを見せてダブルアームの体勢へ。奈七永がクラッチを切ってファイナルカットを見舞うも、石川は肩を上げる。

 奈七永はラリアットを発射も、石川がキャッチしてリバースタイガー・ドライバー。さらにエルボー猛連打からロープに飛ぶが、奈七永がカウンターのラリアット。奈七永は「石川ァーッ!」と絶叫しながらのヘッドバッドからバックドロップ。石川が自力で起き上がるのを待たずに髪を掴んで引き起こし、ショートレンジ・ラリアット。さらにロープに飛んでラリアットを叩き込んで3カウントを奪った。

 奈七永が髪を掴んで引き起こすと、石川は下からビンタを猛連打。奈七永は「お前のパッションそんなもんかーッ!」と絶叫。
 石川は「パッション!パッション!パッショーン!」と吼えながらビンタを猛連打。奈七永は石川と肩を組み、2人で深々と頭を下げてからリングを後にした。

<試合後コメント>

高橋奈七永&石川奈青
奈七永「(※石川の髪を掴んで捻り上げながら)オイ!お前のパッションこんなもんなのかよッ!オイ!最後のつもりでやるっつっただろうがよ!『なんで私がこんな目にあわなきゃいけないんだ』って思ってねーか?!オイ!悲劇のヒロインいつまでやってんだよ!オイッ!」
石川「思ってないです!最後のつもりで全部のパッションを奈七永さんに伝えました!」
奈七永「伝わんねーよ!伝わんねーよ!!石川の何年間かまとめて、こんなもんなのか?!お前の石川奈青魂はこんなもんなのか?!オイ!違うだろうがよ!なんで私がこんなに『違うだろ違うだろもっと出来んじゃねーの』って言ってんのにお前は変わんねーんだよ!あぁ?!今日で石川の顔も見たくねーと思ったけどよ……なんか知らねーけどムカつくんだけどさ!ほっとけねーからオメーを。タッグ組むぞ、まだ。勝つまでやるぞ!勝つまでやるぞ!」
石川「勝ちます!絶対に勝ちます!」
奈七永「やんのかテメー!」
石川「やります!」
奈七永「変わる覚悟しろ!」
石川「します!出来てます!やります!パッションです!」
奈七永「出来てねーから言ってんだよ!もっと捨てろ!今までを捨てろ!切り替えろ!じゃないとお前は一生勝てないんだよ!」
石川「ッ……(※すすり泣く)」
奈七永「ムカつくなあ!ムカつくよ!ああムカつく!なんでこんなムカつくんだよ。それがまたムカつく!ムカつきにムカついて輪をかけてムカつくよオメーがよ!ちゃんと着いて来いよオイ!着いて来て追い抜かせよテメーコラ!(※髪を掴む)」
石川「すぐに追い抜かしてやるから!待っとけよ!(※髪を掴む)」
奈七永「待たねーよ!馬鹿!行くぞ!(※石川の髪を引っ張りながら2人で退席)」

第4試合


 試合前にはハービィが握手を求める。翔月が応じようとすると、ハービィは直前で手を引っ込める挑発。
 ゴングとともに翔月が突っ込んでミドルキックでふっ飛ばし、倒れたハービィを容赦なく蹴り回した上でロープの反動を使ったダブルニードロップ。さらにロープへの串刺し蒼魔刀を狙うが、ハービィがかわして場外に落とし、場外へ飛ぶ……と見せかけてロープの上でかわいくポーズ。
 苛立った翔月がリングに戻ると互いにテクニカルに攻撃をかわし合いながらのロープワークのドッグファイト。ハービィがアームドラッグ、翔月がヘッドシザースと続くが、ハービィがヘッドスプリングで脱出する身体能力の高さを見せる。
 一旦距離を取り、ロックアップをスカしたハービィがコーナーに飛び乗ってトップロープ上で側転をしてから串刺しドロップキック。さらにロープに飛んでドロップキックを見舞い、胴絞めバッファロー・スリーパー。翔月は苦戦しながらもなんとかロープへ。
 ハービィは「終わり!」と叫んでコーナーに上っていくが、翔月は「ナメんなコラッ!」とデッドリードライブを狙う。ハービィはぶら下がり腕十字で切り返し、翔月の追撃を前後開脚でかわして場外に放り出すが、翔月が足払いで場外に落とす。
 場外戦のさなかでハービィがステージに飛び乗って飛びつき式フランケンシュタイナーを狙うが、翔月がパワーボムのように硬い床に叩きつける形となり、場内に「ボゴンッ!」という尋常でない音が響く。セコンド陣が一斉に駆け付けて状態を確認しに来るも、2人はしばらく起き上がれぬまま。観衆のどよめきが止まらぬ中、ハービィはふらふらと起き上がってリングに戻り「どうした!翔月なつみ!」と叫ぶ根性を見せる。


 翔月がリングに戻ると、ハービィがドロップキックからロープに飛ぶが、翔月がカウンターのミドルキックからフィッシャーマンズ・スープレックス・ホールド。翔月はロープに振るフェイントから卍固め。さらにグラウンド式に入るも、ハービィはバックスライド、オクラホマロール、レッグロールクラッチで丸め込みで粘る。さらに翔月のハイキックをブリッジでかわして人工衛星ヘッドシザーズ・ホイップ。

 ハービィは旋風脚を側頭部に叩き込み、コーナーに上ってフロッグ・スプラッシュを発射も、かわした翔月が逆打ちからコーナーに上ってダイビング・ダブルニードロップを狙うが、頭のダメージからふらついてしまい一旦降りて仕切り直す。2度目のチャレンジでダイビング・ダブルニードロップを腹部にぶっ刺して3カウントを奪った。

 ハミングバードが足早にリングを去る中、翔月がマイクを取る。

翔月「あぶねーっ!あぶねえ!あぶねえ!あぶねーあぶねーあぶねー。途中で頭打って意識朦朧としちまったけど、危なかったアイツ。でも謎の鳥を倒したぞ~!というわけでV2。ハミングバードはなかなか面白いやつだと思ったので、これからもマリーゴールド、若手もベテランもいっぱいいるのでね。切磋琢磨して、また自分が持っているこのスーパーフライにリベンジしてほしいと思います。そして翔月なつみはこのまま歩みを止めることは出来ません。次、防衛戦の相手、松井珠紗がやりたいって言ってましたね?」

 翔月の呼び込みに応え、松井がリングイン。

松井「はいはいはいは~い♪お待たせしました~♪なつみさん大丈夫ぅ~?」
翔月「頭打ったよ。ヤバかったよ」
松井「そ~でしょ~♪でも、なつみさんは私とやりたくてやりたくて仕方がなかったんじゃないかな~と思うんですよ。お待たせしました!両国国技館でその初代を獲れなかったという雪辱を私は果たさないといけないんで、次回、この後楽園ホール……には私はチャンピオンとして登場したいと思いますので、11月2日、北の大地・北海道でタイトル戦、いかがでしょうか!」
翔月「ねえ、北海道ってさ、昼夜無かったっけ?」
松井「ありました」
翔月「あるよね?ちょっと年齢的に不利なんだけどな?まあでも、翔月なつみはいつでもどこでも挑戦者を待ってますので、北海道、やりましょう!」

<試合後コメント>
ハミングバード
「やっぱこうじゃなきゃ。スーパーフライの壁、高くなきゃ超える意味無いんですよ。翔月なつみとシングルマッチして、決めました。私がこのスーパーフライ級のベルト、世界一のベルトにします。そのための1ページが今、始まりました。次の試合にどうぞご期待ください。ありがとうございました」

翔月なつみ
「無事にV2、達成しました。ホントに何してくるかわからない相手で厳しいところもあったんですけど、とにかく無事に守れたってことで。次、松井珠紗。自分は松井珠紗といつでもいい試合が出来るので、北海道2連戦だろうがなんだろうが、自分が買って次の後楽園にもこのベルトを掲げて入場したいと思っています。必ず守ってみせます。楽しみにしていてください」

第5試合


 Selene Floraがゴングを待たずに突っ込んでエルボー連打。慌ててゴングが鳴らされる中、Selene Floraがヘアホイップでコーナーに叩きつけて2人を重ねて串刺しドロップキック、ロープに飛んでドロップキックの編隊飛行。MIRAIを3次元的な連携攻撃で集中攻撃してダブルのドロップキック。
 さらにきずながドロップキックでロープまでふっ飛ばして顔面踏みつけ。きずながヘアホイップ連発からコーナーでの顔面踏みつけ。さらにエルボーを連打からロープに飛ぶが、MIRAIがカウンターのショルダータックル。体固めに入るもきずながブリッジで抜けてロープに飛んでドロップキック。「まだだ!」とロープに飛ぶが、桜井がエプロンからキックを見舞ってカット。MIRAIのホイールバローに桜井がフェイスクラッシャーを合わせる合体技が決まる。


 MIRAIはきずなをシーライダーで痛めつけ、さらに余裕の表情で仁王立ちしながらきずなのエルボー連打を真っ向から受け切る。その上で鈍い音が会場全体に響く重いエルボーを叩き込んでいき、きずなはぐったりと倒れ込む。MIRAIがロープに飛ぼうとすると、きずなは足にすがりついて妨害。ふらふらとエルボーを放っていくが、MIRAIはレイネーラから高速バックフリップ、ボディスラム3連発。さらにロープに飛んでラリアットで叩き伏せる。MIRAIは「終わり!」とミラマーレ・ショックを狙って旋回するが、きずなが空中で腕を取って脇固めで組み伏せる。MIRAIは悲鳴を上げながらもロープに足をかける。
 きずなはMIRAIにフィッシャーマンズ・スープレックスを狙い、振り払ったMIRAIがラリアットを発射。きずなは再び脇固めで切り返し、ロープに飛んでジャンピング・ネックブリーカー。弓月にタッチ。

 弓月はきずなとともにダブルの飛行機投げからダブルのトラースキック。弓月がロープに飛んでティヘラを見舞い、エプロンからのトラースキック、ロープに飛んでのシングルレッグ・ドロップキックを顔面に突き刺してからのダブルリスト・アームサルト。さらに弓月はきずなを踏み台に飛翔してのムーンサルト・プレスを見舞い、MIRAIにバックドロップを狙う。MIRAIが切り返してバックドロップの体勢もきずながカット。MIRAIは弓月にきずなの頭を抱えさせ、弓月をダブルチョップでなぎ倒すことで同時攻撃。桜井にタッチ。
 桜井は弓月にミサイルキックを叩き込み、張り手、ソバット、かかと落とし、低空ドロップキックと打撃のコンビネーション。さらに庶民征伐で叩きつけるが、弓月は「ナメんな!」と強烈なエルボー。
 桜井も応戦して足を止めてのエルボー合戦が展開されていき、弓月がバックドロップを決めるも、桜井はシャイニング・ケンカキック。弓月も即座にトラースキックで反撃し、きずなにタッチ。

 きずなはコーナーに上ってミサイルキック。さらに串刺しラリアット、ドロップキックからランニング・クロスボディ。さらにスピンキックからランニング・ニー。さらに腕十字に捕らえるがMIRAIが必死のカット。Selene Floraが2人で桜井をロープに振ろうとするが、桜井がうまくかわしてきずなに足を使ったファイナルカット、弓月にスタナーを見舞う同時攻撃。さらに桜井がシャイニング・ウィザード。MIRAIが入ってきてミドルキックを発射も、うまくかわして桜井に誤爆させる。Selene FloraがMIRAIにダブルのドロップキックを見舞って場外に放り出し、コーナートップからプランチャの編隊飛行。
 Selene Floraは桜井にダブルのフィッシャーマンズ・スープレックスを見舞い、きずなが桜井にサブマリナー・スープレックス。これはMIRAIがカット。Selene FloraがMIRAIをロープに振るが、MIRAIがダブルのコンプリートショット。

 ミライサクがきずなにサンドイッチ攻撃を狙うが、ギリギリで回避。互いに見合うも、桜井は先程の誤爆の仕返しかMIRAIの顔面にビッグブーツ。MIRAIも顔面を蹴飛ばし、ミライサクがあわや空中分解の危機。
 そこへきずなが突っ込んでくるが、ミライサクが同時のガットショットで止め、ダブルのバックドロップからMIRAIのハリケーン・ドライバー、桜井のダイビング・エルボードロップと立て続けに決まる。さらに桜井がきずなにタイガー・スープレックス・ホールドを狙うが、弓月がトラースキックでカット。きずながそのまま丸め込むもカウントは2.9。きずなが桜井にRe:Dreamを決めるが、これもカウント2。きずなはロープに飛ぶが、桜井がカウンターのドロップキック。MIRAIのラリアット+桜井のレッグラリアートのサンドイッチ攻撃が決まり、桜井がきずなにSTF。これは弓月のカットがギリギリで間に合う。

 きずなは桜井を、弓月はMIRAIをロープに振ろうとするが、ミライサクが同時にバックドロップを見舞う競演。さらにミライサクがSelene Floraをまとめて変形クロスアームSTOでなぎ倒し、桜井がきずなにSTF、MIRAIが弓月を逆エビ固め。きずながギブアップし、死闘に終止符が打たれた。

桜井「フローラル・セレナーデ!2人のやる気はすごい伝わったけど、まだタッグとしてはベルトに届かないこと、今日闘ってみてよく分かったでしょう?でもまた近い将来、2人がタッグとして大物になったときまた闘いましょう!」

 ミライサクがSelene Floraが去っていくのを見守り、改めて観衆に向き直る。

桜井「改めまして後楽園ホール大会にお越しの庶民の皆様ごきげんよう!ミライサクが3度目の防衛に成功したぞ!色々あったけどミライサクは不仲なんかじゃない!これで証明できた。このタッグのベルトが一番似合うのはミライサクだ!」

 そこへ詩美&皇希がリングへ登場。

皇希「ミライサク、もう1度私にそのツインスターのベルト、挑戦させてください。今度は私と詩美さんの2人で挑戦させてください」
MIRAI「えっとぉ……大浮気劇が繰り広げられてますが……後藤智香はどうしたんですか?」
皇希「智香は1ヶ月欠場になりました。そして、その智香が『好きにやって来ていいよ』って言ったんで。私は私のやりたいことをやりに……(※後藤がひょっこり顔を出して複雑な表情で遠くからリングを見つめる)私は私のやりたいことをやるし」
MIRAI「(※遠くにいる後藤へ)いいの?いいの?」
皇希「私は私の叶えたい夢を叶えます。それとも、私と詩美さんだと不服ですか?」
MIRAI「後藤智香……それでいいのか?!……うん、ううん、不服ではない、不服ではないよ。MIRAIだって、今の林下詩美にメチャクチャ興味あるよ。だからこの闘い、MIRAIは受けたいと思ってる。いい?(※桜井がうなずく)まあ、たださ、皇希。皇希には、タッグチームっていうのがなんなのか、しっかりこの闘いで教えてやるよ」

<試合後コメント>

ビクトリア弓月&田中きずな
弓月「今回、この結果メッチャ悔しいんですけど、でもなんか、不仲なのかそうじゃないのか分からないけど、でも、また私たちSelene Flora、タッグのベルトを取りに行く。ミライサクから必ずそのベルト、奪取します」
きずな「会見のとき、ミライサクに散々言われて。MIRAIには一番言われたくないことも言われて、ムカついたとか、私も色々言ったんですけど、私、デビューする前からああいうことってたくさん言われてきたけど、ああいう場で言ってくれたのはMIRAIさんが初めてで。悔しいしムカついたけど、ホントはちょっと嬉しかったです。ああやって言ってもらったから、言われたから、だからこそ、勝ちたい気持ちもミライサクから獲りたいって気持ちももちろん大きかったし、なにより私は弓月とベルトが巻きたいってずっとずっとホントに思ってるから、今日自分のせいで負けてしまったことは弓月に申し訳ないんですけど、これからも弓月の隣で成長していきたいし、今日は今、マリーゴールドを背負っている2人にこんなボロボロになって負けちゃったけど、いつか必ず弓月と私がマリーゴールドを背負ってあの2人から勝つので、それまでずっとずっとベルト守り続けてください。ありがとうございました」

MIRAI&桜井麻衣
桜井「タッグ、3度目の防衛、成功しました!まあね、一緒にいる時間がこんだけ長ければ、ちょっとぶつかっちゃうこととか、誤爆?技が上手くいかないときもありますよ!でもこうやって最後は決まってホッとしてます。不仲じゃない。そして皇希と林下詩美が挑戦してきましたけど……すごい急展開すぎてびっくりしてるんだけど。相手変わってない?!」
MIRAI「パートナー変えてきたね(笑)」
桜井「どう思う?」
MIRAI「まあ闘いで見せつけてやるしか無いんじゃないかな」
桜井「弓月ときずな、これからの2人の成長をすごく楽しみにしてる。同期で同い年のタッグ、ホントに珍しいし奇跡みたいなものだと思うから。ホントに2人の関係はすごく微笑ましいと思いつつ、負けてられないって思ってるんで、また挑戦してくるのを待ってるから。挑戦してきてほしいと思ってる」
MIRAI「自分はきずなに『パパママに甘えてる』とかそういうのを会見で言ったけど、前哨戦、そして今日闘ってみて、自分のその考えはちょっと違ってたのかもしれないなと思いました。きずなはね、パパママを背負いすぎてるんじゃないかな。そのせいで『失敗しちゃいけない!』『ここは絶対成功させなきゃいけない!』『すごい存在じゃないといけない!』っていうのを背負いすぎてると思う。でも会見でちょっと言って、きずなに火が点いて、きずな自身の良さがちょっとずつちょっとずつ見えたんじゃないかなって、自分はこの数週間を通して思ったの。きずなはもっと自由にやっていいと思う。パパママじゃなく、きずな自体の良さをもっと出していってほしいと思うし、自分たちもきずなとして、きずな本人を見て接してるんだから、若手の仕事が出来てなかったらそりゃあ言うし。でもきずな自身の成長を私たちはすごく楽しみにしています。だからもっともっと、きずなの今回ちょっとだけ空いた扉をもっと開いてきずなの良さを出していってほしいなと思います。その件で言えば、皇希は『自由にやっていいって言われたから来た』って言ってたからそこら辺はいいのかなと思うけど、自分たちも別々のところで成長したっていうのもあるけど、なんかこの自分たちの別々と皇希のはちょっと意味合いが違うんじゃないかなって自分は何となく感じるので。まあ、闘いでしっかり見せていきたいと思います。以上です」
桜井「最後いいですか?一発多く殴ったよね?MIRAI、私のこと!」
MIRAI「でも、強く……(※顔のビッグブーツの跡を指差す)」
桜井「一発多く殴ったよね?!」
MIRAI「ごめんて……」
桜井「一発殴らせて!」
MIRAI「えぇっ?!ヤダヤダヤダ!」
桜井「殴らせろッ!」
MIRAI「ヤダよぉ!」

第6試合


 ゴングが鳴ると、ロックアップでの力比べ。野崎が押し勝って余裕のアピールとともにクリーンに離れる。再びロックアップで組み合い、ヘッドロックの応酬からショルダータックルでのぶつかり合い。腰投げの応酬からクリーンブレイク。
 青野が突っ込んでいくが、野崎がコーナーに振って串刺しビッグブーツ。さらに首投げで転がしてチンロック。グラウンドに組み伏せてキャメルクラッチへと変形させて痛め付け、ロープ際で青野を踏みつけながら観衆に向けてポーズを決めてからダブルニードロップ。さらに貫通ビッグブーツからおしゃれキックを見舞う。
 野崎は青野に顔面バーンを叩き込み、小刻みに顔面を蹴りつけて挑発。ロープに飛ぶが、青野がカウンターのカーフキックで足を刈り取り、さらにローキック連打でコーナーに追い込んで串刺しドロップキック。青野は間髪入れずにサッカーボールキックを猛連打も、野崎がかわしてスクールボーイからスリーパーホールド。青野が暴れて振り払い、足を止めてのエルボー合戦へ。野崎が連打で打ち勝つも、青野は倒れずラリアット。野崎も「ナメんな!」とサイドキックからのビッグブーツ。互いにロープに飛び、追走攻撃が乱れ飛ぶ中、野崎のザキゴェをかわした青野がレインメーカーを狙う。これをかわされると青野がロープに飛ぶも、野崎がカウンターのノアール・ランサー・ハイ。さらにスリーパーホールドからドルミルに持ち込むも、青野がロープへ。
 野崎はビールマンキック、トラースキック、ノアール・ランサーと猛連撃。野崎が「行くよッ!」と観衆を煽ってコーナーに上っていくが、青野が追いすがって地対空ハイキックで場外に落とし、エプロンを駆けての空対地サッカーボールキック。青野も場外に追っていくが、野崎は場外ブレーンバスターで対抗。
 野崎は青野をエプロンに上げ、野崎はビッグブーツ、青野はローキックで打ち合っていく。青野が強烈な張り手からビッグブーツでお返しし、エプロン上でのスタイルズ・クラッシュという超荒業を決めて見せる。

 青野は「行くぞーッ!」と雄たけびを上げ、コーナーに上ってミサイルキックからスライディング・ラリアット。間髪入れずに39ロックに持ち込むが野崎は必死にロープブレイク。青野はダブルアーム・スープレックスで叩きつけ、正調スタイルズ・クラッシュを狙うが、野崎が着地してスリーパーホールド。さらにコブラクラッチに捕らえながら後頭部へのブーツ、ロープに飛んでノアール・ランサー2連撃。3発目を狙ったところで青野がカウンターのラリアットを叩き込み、スタイルズ・クラッシュ。しかし青野の体力も限界ギリギリ。カバーに行くのが遅れてしまい、2で返される。

 青野はバズソーキックを放つが、かわした野崎がザキゴェからノアール・ランサー・ハイ。青野が根性でキックアウトして見せると、野崎は距離を取って追撃のノアール・ランサー・ハイ。それでも青野は肩を上げる。


 信じられないといった様子の野崎はコブラクラッチ・スープレックスを狙うが、青野が振り払ってハイキックからバズソーキック2連撃。さらに新技のタイガー・ドライバーを見せるもカウントは2。ならばと青野はスタイルズ・クラッシュを決めて3カウントを奪った。

<試合後コメント>

青野未来
「ユナイテッド・ナショナル選手権、2度目、防衛しました。野崎渚、私を燃えさせてくれたことに感謝してます。私は今日また一皮むけたと思うし、この先このベルトを輝かせるためにも、もっともっと二皮も三皮もむけてもっと輝くチャンピオンにしていきたい。そして今日防衛したんで、私はやりたいことがある。真紅のベルトに挑戦したい。これからSareeeとボジラがやるけど、Sareeeとは引き分けで終わってる。ボジラには勝ってる。私にその資格があるんじゃないかと思ってます。どっちが勝つかわからないけど、Sareeeが防衛したらダブルタイトルマッチでもいいと思ってるし、私はもっともっと上に行きたいから、狙っていこうと思います。見ててください。ありがとうございました」

野崎渚
「……あぁ~、なんだよ。青野未来、楽しいじゃん。こんなさぁ、今日みたいな試合をさぁ、前哨戦でもやったらもっともっと面白かったんじゃないの?アイツあんなに出来るんだったらもっと出せよ!久々に心の底から楽しい試合が出来たと思ってる。負けたけど、負けたけど、熱くなれる。そんな試合がマリーゴールドで正直出来ると思ってなかったから。今日はいいもん見れたろ?青野未来の死に物狂い。これはノザキ様がケッテーする。必ず……青野!聞いてるか!常に死に物狂いでプロレスやれ!死に物狂いで感情出して!青野未来しか見せられない最高のもん、もっとノザキ様にもマリーゴールドファンにも見せたらいいんじゃないの?今日はホント楽しかった。その一言です」

第7試合


 ゴングが鳴ると、両者ゆっくり距離を詰めてにらみ合い。
 ボジラがラリアットを放つもSareeeが回避してジャーマンを狙う。ボジラも軽々振り払うが、Sareeeが強烈なエルボーを叩き込む。思わず怯んだボジラだったが、真っ向からエルボーで反撃。
 Sareeeが打ち勝ってロープに飛ぶも、ボジラがカウンターのボディスプラッシュ。Sareeeも引かずに側頭部へのソバットを叩き込み、串刺し攻撃を狙うが、ボジラがかわして串刺しボディスプラッシュ。さらにボジラが投げっぱなしスパインバスターからコーナーで激しく顔面を踏みつけ、チョーク攻撃からヘアホイップ2連発。続けて串刺しラリアットを狙うが、Sareeeがかわして回転エビ固めからドロップキックを狙うが、ボジラが下からすくい上げてデスバレーボムを狙う。これを読んでいたSareeeは絡みついて闘魂卍固め。さらにグラウンド式で絞っていく。流石のボジラも苦悶の叫び声を上げるが、その長い脚をロープにかけてブレイク。
 Sareeeはコーナーに上って腕へのミサイルキック。ロープを背に座り込むボジラの顔面に貫通ドロップキックを叩き込み、コーナートップからダイビング・フットスタンプ。間髪入れずに2発目、3発目と連続でクリーンヒットさせるもボジラはカウント2で肩を上げる。

 Sareeeが裏投げを狙うが、ボジラはこれを嫌がってロープを掴む。Sareeeはエルボー連打からロープに飛ぶが、ボジラが素早くバックを取って高さのあるジャーマン・スープレックス。両者フラフラと起き上がり、ボジラがラリアットを狙うもSareeeがバックを取ってお返しのジャーマン・スープレックス。
 Sareeeはボジラのラリアットをキャッチして脇固めに捕らえるが、ボジラは必死にロープブレイク。Sareeeは腕へのストンピングからロープに飛ぶが、ボジラがキャッチしてチョークスラムからスリーパーホールドへ。そのまま胴絞式に持ち込んで万事休すかと思われたが、Sareeeも闘魂を振り絞ってロープに足をかける。
 ボジラはSareeeを場外に蹴落とし、観客席へと連れ込んで東側観客席のボードにSareeeの頭をガンガン打ち付ける。ボジラはイスを何脚もSareeeの投げ付けて行くと、Sareeeは額から大流血。ボジラは構わずSareeeを担いでリング鉄柱に叩きつけ、リング内へと放り込む。

 場内から大・Sareeeコールが起きる中、ボジラはSareeeの傷口をカメラマンたちに見せつけて高笑いしてからドリル・ア・ホール・パイルドライバーでぶっ刺すもカウントは2。ゴジラは新技の昇天で叩きつけ、セカンドからひねりを加えたムーンサルト・プレス。それでもSareeeは肩を上げる。

 ボジラはパワーボムを狙うが、Sareeeがルー・テーズ・プレスのような形で潰

して流血も構わずヘッドバッドの猛連打。ボジラも耐え抜いてラリアットで叩き伏せてシットダウン式パワーボムで叩きつけるもカウントは2。
 ボジラは突然場外に降りると、リングの下からテーブルを取り出してリングに持ち込む。ボジラがコーナー下にテーブルを立てると、Sareeeを担いでコーナートップへ。そのままテーブルへのパワーボムを狙うが、Sareeeが脱出して着地し、逆にテーブルパワーボム。さらにSareeeがランニング・フットスタンプからショルダーアームブリーカー連打、さらに延髄斬りからソラリーナもカウントは2。ならばと裏投げで肩から叩きつけてからアンドレ。伝統ある巨人殺しの秘技でボジラからタップを奪ってみせた。

Sareee「ボジラァーーーッ!!ボジラ!お前は正真正銘、世界最強だお前は!世界最強レベルだよ。そんなボジラから今日勝ったSareeeは、皆さんわかりますよね?そうです!私が最強です!ボジラ、アンタは今日から私のライバルだよ!ボジラ、ユー・アー・マイ・ライバル!センキュー!」

 Sareeeが握手を求めると場内からは大・ボジラコール。ボジラは握手に応じ、退場していくのと入れ違いに奈七永がリングへ。

奈七永「Sareee!マリーゴールドのチャンピオンになってから、3ヶ月以上経って、やっと初防衛おめでとう。今の試合もスゴかったかもしれないけど、高橋奈七永とだったらもっともっとスゴくてパッションな試合になるんじゃないかな?9月のリーグ戦の続き、やらない?」
Sareee「おい奈七永」
奈七永「奈七永じゃねーよ!」
Sareee「パッションな熱い試合に、今日以上になるかどうかはテメー次第なんだよ!私はいつだって準備出来てんだよ!次、このベルトに挑戦してくるってことでいいですか?ン奈七永ェ!」
奈七永「奈七永じゃねーよッッ!!高橋奈七永が!このマリーゴールドを背負い、そして28年のプロレス生活の集大成としてお前に挑戦するよ!」
Sareee「受けて立ってやるよ!(※ベルトを掲げて突きつける)」
奈七永「お前にはパッションでも強さでも負けねーから。覚えとけよ」

 奈七永が去っていくと、改めてSareeeが観衆に向き直る。

Sareee「改めまして、初防衛に成功しました。私がマリーゴールド・初代ワールドチャンピオン、Sareeeです。マリーゴールドを応援してるファンの皆さんは今のこの状況、私が1人勝ちしているところが本当に面白くないと思います。でもね、仕方ないんですよ。この団体、いないじゃん。私しか!これからもSareeeがいる限り、Sareeeがマリーゴールドのド真ん中なんですよ。今日高橋奈七永が次の挑戦者に名乗りを上げてきたということで、ここからまたSareeeがド真ん中だということを!Sareeeしかいないということを!しっかりと証明していきたいと思ってます。私が今日、死に物狂いでこのベルトを守ることが出来たのも、私を応援してくれるファンの皆さんがいるから今日諦めずに最後こうしてマイクを握ることが出来ています。本当に本日はマリーゴールド後楽園ホール大会、ご来場誠にありがとうございました!」

<試合後コメント>

Sareee
「初防衛、無事成功しました。ホントにキツい闘いで、こんな血だらけにされて、私ホント今日ダメかなって途中思ったんですけど、私の覚悟ってそんなもんじゃないんですよ。このベルトを巻いてることだって、そんな簡単な気持ちで巻いてるわけじゃない。私は背負ってるものがしっかりあるんですよ。フリーだとしても。私は団体だけじゃない。女子プロ界全体を背負ってる。これは胸張って言えます。私はここからが自分にとって勝負だと思ってるんで。高橋奈七永もああやって試合後にリングに上ってきてくれたってことは、それだけ私の闘いに感じるものがあるからじゃないですか?私はしっかりここマリーゴールドのチャンピオンとして高橋奈七永を必ず倒します。まだまだまだ、私はマリーゴールドのド真ん中で居続けたいと思ってます。今日はありがとうございました」

※ボジラはノーコメント。

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