【試合詳細】10・23 格闘探偵団 新宿FACE大会 阿部史典&石川雄規vs野村卓矢&村上和成 "brother"YASSHI&町田光vsタノムサク鳥羽&原学 日高郁人vs藤田ミノル 佐藤光留vs佐藤孝亮 竹田誠志vs拳剛
『格闘探偵団2~新宿より愛をこめて~』
日程:2024年10月23日(水)
開始:19:00
会場:東京都・新宿FACE
観衆:495人(超満員札止め)
▼バトラーツルール シングルマッチ 30分1本勝負
○佐藤光留(パンクラスMISSION)
9分13秒 アキレス腱固め
●佐藤孝亮(大日本)
▼バトラーツルール タッグマッチ 30分1本勝負
"brother"YASSHI(ダブ)/○町田光(飯伏プロレス研究所)
12分28秒 居合パンチ→KO
●タノムサク鳥羽(フリー)/原学(フリー)
▼バトラーツルール シングルマッチ 30分1本勝負
○竹田誠志(フリー)
11分54秒 アンクルホールド
●拳剛(フリー)
▼バトラーツルール シングルマッチ 30分1本勝負
△日高郁人(ショーンキャプチャー)
18分46秒 両者KO
△藤田ミノル(フリー)
▼バトラーツルール タッグマッチ 30分1本勝負
●阿部史典(格闘探偵団)/石川雄規(フリー)
27分54秒 肩固め
○野村卓矢(大日本/格闘探偵団)/村上和成(フリー)
阿部&野村が“B”の魂を震わす大激戦!石川雄規と村上和成が壮絶殴り合い!プロレス界に突き刺す格闘探偵団興行は大成功!
開場後
石川雄規がリング上にて若手選手に公開稽古を実施。実践を交えて教えるその姿を、早めに来た観客も一緒に生徒になったようにじっと見つめていた。
オープニング
まずは阿部史典がリングに上がり挨拶を行った。
阿部「皆さん、本日もたくさんのご来場、心の底から本当にありがとうございます!自分自身、ありがたいことに今日を迎えるまでに本当にたくさん試合があって、今日この日に怪我無く自分の体を運んでくることが出来て安心しています。そしてこうやってたくさんのお客さんの前で、自分が心の底から面白いなって思える試合を皆さんにぶちまけられることを今から楽しみにしております。皆さん、どうか我々レスラーていうのは覚悟を持って、プライドを持ってオトナのケンカを見せるので、どうか皆さんはお酒を飲んで『馬鹿だなあ』『ふざけてるなあ』とか、とにかくいろんなストレスを解消してもらって、気楽に楽しくこの格闘探偵団を見ていただけたら本当に幸いです。お願いします。
軽くルール説明だけしたいと思います。3カウントフォールはございません。決着というのはKOかレフェリーストップ、ギブアップですね。あと……レフェリーストップは言ったか。OK。そういう決着になります。そして場外。2人が場外に出た場合は場外カウントは数えなくて。例えば外でガシャーンってやって、1人がリングの上でオラッってなってる場合はですね、ダウン状態になりまして、10カウント以内にリングに戻れなかったらKO負けになります。こう、字面をつらつらと並べたんですけど、要は最後まで殴り合って勝ったほうが勝ちだと。とにかく!プロレス史上一番わかりやすくて馬鹿みたいに楽しく見られるプロレスが今日この新宿で行われますので、どうか皆さん、目で感じて、音で感じて、全身の五感で格闘探偵団を感じてください。それでは試合を開始致します!」
第1試合
試合前に光留が握手を求めるが、孝亮がその手を蹴飛ばして拒否。
ゴングが鳴ると、両者ジリジリと距離を詰めながら孝亮が低空タックルを狙っていく。光留ががぶって阻止しがっぷり4つ。孝亮が振り払って距離を取る。
手4つから孝亮が片足タックルで倒して上を取りマウントバックエルボー連打。光留が下から足首を固めていくが、孝亮は苦悶の声を上げながらもロープブレイク。
再び向き合って4つに組み合い、光留が払い腰から袈裟固め。孝亮が髪を掴んで隙を作ってヘッドシザースも、光留は首にかけられた足を取ってアンクルホールド。孝亮も残る腕をアームロックに捕らえて意地の張り合い。両者距離を取る。
向き合ってグラウンドでの首の取り合い。バックマウントを取った孝亮が胴絞めスリーパーホールドも、光留はまたも足を取って絞る。そのまま上体を起こしてマウント掌底連打から起こして顔面への張り手を連打。孝亮も怒涛のエルボー連打も、光留も引かずに張り手連打。孝亮がダウン。
孝亮はカウント8で立ち上がり、片足タックル。光留が上から潰してヘッドロックも、孝亮は高速バックドロップからマウントエルボースタンプ猛連打。光留もマウントを取り返して殴ろうとするが、孝亮は亀になる。光留は横から殴りつけて変形キャメルクラッチの形に捕らえるが、孝亮は手に噛みついて脱出。
光留は強烈なエルボー連打でコーナーに追い込んでいくが、孝亮もフルスイングのエルボー連打で対抗。足を止めての殴り合いから孝亮がドロップキック8連打。すべて顔面に叩き込んで光留からダウンを奪う。
光留はカウント9で立ち上がると、孝亮は9発目のドロップキックからエルボー連打。光留はゴツリと骨と骨がぶつかり合う音が響くヘッドバッドを3連打。孝亮が倒れず耐えてフロントネックロックから引き込んで胴絞め式へ。光留が体勢を入れ替えて足を取り逆エビ固め。そのままグラウンドに引き倒してえげつない角度で絞り上げると孝亮もたまらずタップ。
試合後、光留は孝亮に一礼してからリングを後にした。
<試合後コメント>
佐藤光留
「(※ポスターの阿部の写真を指さして)これがすべての元凶。これ(※野村)が闇バイトで多分一緒にやってる。コイツ(※阿部)が元凶。書いといていいよ。これ(※阿部)がちゃんとした大物の容疑者。これ(※野村)は闇バイト。これがバチバチの実態。その上にもっとこれ(※金)稼いでるやつが2人くらいいる。まあそれはいいや。こっち(※阿部)が闇バイトのボス。こっち(※野村が)闇バイト。コイツらは闇バイト。格闘闇バイト!」
佐藤孝亮
「正直な感想を言います。スゲー怖かったです。怖かった……超怖かった……。でもね、でも!今日は出てるメンバーの中で、去年出れない悔しい思いをして、今年出た人は私以外いますか?今日出てくる選手の中で一番、メインイベンターよりも興行を楽しんでいるのはこの僕です。次も出してください。よろしくお願いします。ありがとうございました!」
第2試合
YASSHIと原の対面でゴング。
小刻みなステップを踏みながら距離を詰め、YASSHIが足を取ってグラウンドへと引き込む。原は下から足に絡みついてアンクルを狙うが、YASSHIは強靭なボディバランスで倒れず耐え、上から原の足を狙いに行く。一旦離れてスタンドでローキックの打ち合い、バックの取り合いから原がアンクルを取りに行くが、YASSHIが絡みついてコブラツイスト。からは極められながらも足を取ってヒザ十字。YASSHIがロープに逃れ、両者タッチへ。
町田と鳥羽の対面。グローブタッチから向き合って互いにジャブ、ローで牽制。町田がローを連続ヒットさせボディを連打。鳥羽が下がったところへミドルで追撃するも、鳥羽がコーナーを背にして間を外しに行く。鳥羽が組み付いて首相撲からヒザ連打。そのままロープに押し込んでブレイク。町田がガンガン距離を詰め、顔面に強烈なフック。鳥羽がダウン。
鳥羽はカウント7で立ち上がるも、無理せず原にタッチ。
町田と原の対面。ローの打ち合いとなるも、ダメージレースで原が不利。原がいたがって距離を取り始めるが、町田が前に出た瞬間に組み付いてフロントネックロック。町田はなんとか首を抜いて上からコツコツ殴っていくが、原が強引にパワーで足からぶっこ抜いて逆エビ固め。町田はなんとかロープへ。原は自軍コーナーに叩きつけて鳥羽にタッチ。
鳥羽は町田に左右のフック連打から顔面にストレート連打。ガードを上げた町田のボディにミドルをクリーンヒットさせてダウンを奪う。
町田はカウント8で立ち上がるも、その瞬間に賭場が突っ込んでいって首相撲でヒザ連打からミドル連打。膝をついた街がに上から下段突きを叩き込んでダウンを奪い、水車落としで追撃。さらにジャーマン・スープレックスを狙うが、町田が耐えてフック連打から右ストレートを発射も、キャッチした原が飛びつき式腕十字。これはたまらずYASSHIがカット。
町田が顔面を踏みつけていくが、原はその足を取ってアンクルホールド。町田は残る足で延髄斬りを叩き込んでYASSHIにタッチ。
YASSHIは原にエルボー連打からトラースキック、側転からのカポエラキック、シャイニング・ウィザードと叩き込み足4の字固めを狙う。原が蹴って外してジャーマン・スープレックスからランニングミドル。YASSHIがダウンする中で鳥羽にタッチ。
YASSHIがカウント8で立ち上がると、鳥羽が組み付いて首相撲からヒザ連打。YASSHIがキャッチして巻き投げからのチキンウィング・アームロックも、鳥羽がすぐにロープへ。
YASSHIはアームブリーカー連打からバックドロップを狙うが、賭場が外してミドル&ローを連打。YASSHIがヘッドバッドを叩き込んでダウンを奪い、町田にタッチ。
町田は鳥羽に左右のフック連打からボディへミドル連打。さらに顔面へのハイキックを見舞ってダウンを奪う。鳥羽はカウント8で立ち上がるが、町田はさらにハイキックを発射。賭場がこれに右ストレートを合わせるカウンターを4発決めるが、町田がバックドロップ。さらに突っ込んでいくが、鳥羽もダッシュしながらの右ストレートを叩き込む。
町田は正座しながら呼吸を整えてカウント9で立ち上がり、居合パンチを発射。鳥羽もカウンターを狙うが、町田の居合が一瞬先に届き、鳥羽をKOして試合終了。
<試合後コメント>
"brother"YASSHI&町田光
YASSHI「YO!いつもこの格闘探偵団には刺激もらってるし、今日も試合前からアドレナリンがドバドバドバドバ出てた。そんなことは置いといて今日はYO!俺の隣りにいる選手がオーバーしたってことでYO!かましたってくれや!」
町田「俺は今日、プロレスの師匠であるタノムサク鳥羽さんと闘うことでいろんな複雑な気持ちがあったけど、もうやると決まったからには居合パンチを打ち込もうと決めてたんで、思い切り!はい!この居合パンチを叩き込んでやりました!こっから俺はこのプロレス界でもキックボクシング界でも居合パンチを使って突き進んでいく!だからこれからも見ててくれ。今日"brother"YASSHIさんと組めて本当に良かった!最高でした!」
YASSHI「OK、ありがとう!これからもプロレスが面白くなるってことでチェックしとけこのカス野郎!」
原学&タノムサク鳥羽
原「いやぁ~、鳥羽さん惜しかったですね~」
鳥羽「もー無理。無理無理無理。無理。ヴォエッ!」
原「全然錆びてないっすよ。毎回言うじゃないですか、『もー無理もー無理』って(笑)10年前から言ってますよ」
鳥羽「町田選手なんて60センチからやってんだ。大先輩ですよ。キックで大大大先輩ですよ、キックではね。プロレスの方は教えたつもりなんスよ。僕が道場行って。だから1回何処かでやんなきゃいけないと思ってたんですよ。組むなり闘うなり出来たらいいなと思ってたらこのルールで闘うことになるとは。そら壊されるわ。いやいやいや、参りました!」
原「5年後も10年後も『もー出来ない』って言い続けてください(笑)」
鳥羽「もー無理です。もー無理です。介錯お願いします。しっかり死にます。ありがとうございました」
(※鳥羽が先に退席)
原「僕も久々のこういったスタイルで出来て。格闘探偵団っていうか、バトラーツってものじゃないけど、その遺伝子が引き継がれているのかなと思って。嬉しく思うし、声がかかったときにはもちろん全力で協力しようと思って。今日もコンディションバッチリ。ただ下が育ってるなと。上から余裕かましてあーだこーだ言うんじゃなくて、むしろ必死に、僕も鳥羽さんも若手に食らいついていかないとこの業界では残っていけないなとすごい感じました。ただ、すっごい楽しかった!ホントに若返る気分。あのときの気持を蘇らせてくれるから。こうした闘いは大好きなんで、また声がかかったら全力でコンディション整えて若手に挑んでいきたい。またはね、僕がまだ勝ったこと無い上の世代の人いっぱいいるから、上の世代とやるのもいいし。非常に続きが楽しみなリングだと思います。ありがとうございました!」
第3試合
試合前には互いに額を突き合わせてにらみ合いを展開。
ゴングが鳴った瞬間に拳剛がジャンピングエルボー。さらにエルボー連打から投げっぱなしジャーマン。竹田がたまらず場外にエスケープすると、拳剛がノータッチ・トペ・コンヒーロで飛んでいって追撃。
拳剛がリングに放り込んでスリーパーホールドから再びジャーマンを狙うが、竹田が転がりながら足を取り、拳剛の回避に合わせて腕を取ってチキンウィング・アームロック。拳剛は足を伸ばしてロープブレイク。
竹田はスライディング・キックで拳剛を場外に落とし、観客席になだれ込みながらの殴り合い。これを制した竹田は先にリングに戻って拳剛を見下ろす。
拳剛がふらふらとリングに戻ってくると竹田が容赦なくローキック連打で追撃。拳剛も起き上がってエルボー連打の意地を見せるが、竹田が引き込んでフロントネックロック。拳剛が耳を引っ張って外そうとするが、竹田がマウントを取って掌底連打。拳剛がガードのために突き出した腕を取った竹田が腕十字も、拳剛はすぐにロープへ。
竹田は起き上がれない拳剛の顔面を容赦なく蹴りつけていき、ロープを絡めたアームロック、アームブリーカーと連撃。拳剛がダウン。
拳剛がカウント9で立ち上がってエルボー連打。強烈な一撃を食らった竹田が怯むも、エルボー連打からショットガン・ドロップキックドロップキック。間髪入れずに組み付いて膝固めも、拳剛は上体を起こしてエルボー連打。竹田も張り手連打からヘッドバッドで反撃し、足へのキーロックに逆片エビ固めを加えたような形で絞り上げる。拳剛はなんとかロープへ。
竹田はロー連打も、拳剛がムクリと起きてエルボーで反撃。竹田は「痛くねーぞ!」と張り手を連打も、拳剛が組み付いて変形ロックボトム。拳剛は「竹田ァ!」と叫びながらマウントエルボー連打。さらにダブルレッグロックで絞り上げるが、竹田はすぐにロープへ。
足をかばいながらロープを掴んで立ち上がる竹田だったが、拳剛は串刺しラリアットを見舞ってダウンを奪う。
拳剛はコーナーに上ってダイビング・フットスタンプを発射も、竹田が紙一重でかわして着地狩りでのアキレス腱固め。さらにアンクルホールドで絞り上げていくが、拳剛は前転で抜けて後頭部への串刺しドロップキックから垂直落下式ブレーンバスター。さらにコーナートップに上がってフロッグ・スプラッシュを投下。竹田がダウン。
カウント9で竹田が立ち上がると、拳剛はさらに垂直落下式ブレーンバスターを狙うが、クラッチを切った竹田が脇固め。拳剛が前転で抜けるも、竹田はすぐに腕十字へ。拳剛はなんとかロープに足をかける。
竹田は距離を取ってロッキンポを発射も、拳剛がキャッチしてフィッシャーマン・バスター。竹田もハーフネルソン・スープレックスで嘆かしていき、拳剛もすぐ起きてバックドロップ。拳剛は張り手連打からソバット。ロープに飛んで顔面へケンカキック。さらにランニングニーを発射も、これをキャッチした竹田が右ストレートからロッキンポ。拳剛が大の字でダウンもカウント8で起きる。
起き上がった瞬間に竹田がスピアーで倒して全身で絡みつくアンクルホールドに捕らえると拳剛も無念のギブアップ。
試合後には互いには深々と座礼をかわし合い、握手の後に抱き合って健闘を称える。竹田は人差し指を立てて再戦を求め。拳剛の手を掲げてから退場していった。
<試合後コメント>
拳剛
「……今日デスマッチじゃないですよね?デスマッチじゃないのに対戦相手が流血する。それで竹田さんの驚異的な部分。言えることは1つで、なんの言い訳もできない。完敗。完敗ですけど、負けてこんなこと言うのもおかしいですけど、なんか竹田さんとのきずなは深まった気がします。絶対次は負けない。以上!」
竹田誠志
「約何年ぶりかわかんねーよ。昔のSTYLE-EとかU-FILE CAMPとかあの時代にバトラーツにはさんざんお世話になって。今日メインに出る石川さんにも色々レクチャーしてもらって。やっぱり竹田誠志のレスラーとしての根本は総合格闘技にあるから、やっぱり格闘技系のルーツ、バトラーツ。久々にやってみて楽しかったし、キツかったわ。やっぱり。もう来年40。衰えてるって言いたくはないけど、20代の頃の動きはできないから。でもね、やっぱりああいうヤンチャな拳剛だっけ?前から顔つきが反社会的勢力みたいなちょっとやべー顔してるから気になってたんだけど、思う通りバチバチ来てくれたからね。まあそのケンカとか総合とか色々あるけど、これも1つのプロレスだからね。俺はデスマッチを長くやって来ていろいろあったけど、インディーもプロレス、メジャーもプロレス、デスマッチもプロレス、こういうスタイルも全部ひっくるめてプロレスだから。俺は全部を、全部をこなしたい。ルチャやれって言われたら無理だけどよ、ルチャは無理だけど、今日は矢野啓太の代わり、拳剛。メチャクチャ気持ちよかった。そして矢野啓太。なんの病気か分からないけど、つらいときに頑張ってまたあんときみたいにバチバチ殴り合おうじゃねーか。そのときは1vs1でやれるでしょう、バトラーツルールで」
第4試合
藤田はユニオンMAX王者&TTT認定インディー統一無差別級王者、日高は666認定無秩序無差別級王者&BJW認定ジュニアヘビー級王者。ともにシングル二冠王の相方対決。
ゴングが鳴ると、小刻みなステップを踏みながら距離を詰め、日高はロー、藤田は片足タックルを狙っていく。
4つに組んで首の取り合いから日高が巻き投げも、藤田が腕を取って腕十字へ。日高がすぐに上体を起こして首を取りに行くが、藤田が腕を挟んでガードしながらロープに足をかける。
再び向き合って日高がローを散らしていくが、藤田が潜り込んで飛行機投げから袈裟固め。日高がブリッジで隙間を作って抜け出し、足を取ってアキレス腱固めを狙うが、逆に藤田が足に絡みついて再びグラウンドに引き込む。藤田がバックマウントを取っていくと、日高はロープに這っていってブレイク。
スタンド状態で向き合い、日高が掌底&ローを連打して藤田を近づかせない。顔面に張り手を叩き込むと、藤田は「いてーだろ!」と張り手でお返し。互いに顔面に張り手を打ち合う意地の張り合いから日高が倒して肩固めを狙うが、藤田が下から足を固めながら変形吊り天井固め。
藤田がコーナーに押し込み、離れ際にエルボーを猛連打。日高もリバースしてビンタからコーナーへの串刺しミドルキック連打。さらに張り手、ハイキック、ミドルキックと放つも藤田がキャッチしてアンクルホールド。日高が悲鳴を上げながらもロープを掴む。
藤田はドラゴンスクリューを狙うが、日高が下から足を絡め取ってアンクルホールドでお返し。藤田はロープに腕をかける。
日高は起こしてロープに飛び、ヒザへの低空ドロップキックから「行くぞ!ショーンキャプチャー!」と叫んで飛びつくも、藤田がキャッチしてストマック・ブロックからスピアーを突き刺す。日高がダウン。
カウント6で起き上がる日高だったが、藤田がダブルアーム・バックブリーカーからダイビング・ボディプレス。さらに体固めの形からチキンウィング・アームロックに捕らえる。日高はなんとかロープへ。
藤田は引き起こしてショルダーアームブリーカーを連打していくが、日高は何発目かをスリーパーホールドで切り返し、そのままチキンウィング・フェイスロックへ。ガッチリと決まり切る前に藤田がロープを掴む。
日高はローキック連打から掌底連打。藤田もエルボーで迎え撃ち、足を止めてのエルボー合戦へ。日高は腕へのミドルキック連打からアイル・ビー・バックを狙うが、これを読み切っていた藤田が一緒にロープを掴んで場外に飛び出すことで阻止。場外からエプロンに叩きつけるバックドロップから、リングに戻ってからのトペ・スイシーダ。
藤田は日高をリングに戻し、スワンダイブ式ミサイルキック。さらにフルネルソンからSAYONARAを狙うが、日高が背面着地してジャーマン・スープレックス。ダブルダウンとなり、両者カウント7で起き上がる。
足を止めてのエルボー合戦から藤田が頭部へのエルボー攻撃。さらに前蹴りを放つも、日高がキャッチしてイグチボムからアンクルホールド。起き上がってヒザにローを連発してから再びグラウンド式のアンクルホールドに捕らえるも、藤田は必死に這っていってロープを掴む。
日高は起こしてヒザ蹴り連打。藤田もエルボー連打で応戦も、日高は野良犬ハイキック2連撃でダウンを奪う。
藤田はカウント8で起き上がるが、日高が顔面への張り手を猛連打。藤田も張り手で応戦し、足を止めての激しい打ち合いに。日高が手数で勝ってダウンを奪う。
藤田がカウント7で起き上がると、互いにバックドロップで投げ合う意地の張り合いへ。両者バタリと倒れ込んでダブルダウン。
両者カウント7で起き、膝をつきながらのエルボー合戦。藤田がヘッドバッドからSAYONARAでぶっ刺してダウンを奪う。
日高はカウント8で起きるが、藤田はコーナーに叩きつけた上で上に上げて雪崩式フランケンシュタイナー。日高が再びダウン。
藤田は引き起こしてジャンピング・ハイキックを狙うが、日高が野良犬ハイキックで撃ち落とし、さらに野良犬ハイキックをクリーンヒット。ダブルダウンとなり、互いにカウント10まで起き上がれず両者KOのドロー決着となった。
両者しばらく大の字になって起き上がれずにいたが、上体を起こして険しい表情で睨み合いながら二言三言言葉をかわす。両者殺気立った様子は抜けないまま退場していった。
<試合後コメント>
藤田ミノル&日高郁人
藤田「ホントなんだあの日高とかいうやつは。なんなんだ。アイツね、昔はいい人だったよ。昔は人の良いクールガイだったのに。もうね、二冠王になって天狗になってる。もう俺の知ってる日高郁人はいないよ。別人だ。最悪だ。もう島根の英雄だ。これだよ、これ(※天狗)。島根の英雄だ。益田の英雄になってる。マインドが。あれ良くないよ。全部悪い。ホカクドウも悪いし、フレンジも悪いし。ダメだダメだ!俺の勝ちだ。判定勝ちだよ。判定勝ちです」
(※日高が乱入)
日高「うるせー!レフェリーが引き分けだっつってんだよ!」
藤田「勝ってただろ」
日高「昔から聞き分け悪いんだよなあ!ホントに!」
藤田「ポイントは俺が取ってただろうが」
日高「ポイントは無いんだよバトラーツは最初から!」
藤田「2ポイント取っただろ2ポイント」
日高「ふざけんなお前」
藤田「ローリングもしたし2ポイントだろ」
日高「それレスリングだよ!」
藤田「バトラーツはポイント制だろ!」
日高「違うよ!Uじゃないんだよ!Bだよ!絶対許さない。山口帰れコラッ!」
藤田「聞こえない。鼓膜が破れて耳が聞こえないんだよ。全然聞こえないよ」
日高「お互い様だよそんなのは!」
藤田「いい耳鼻科紹介しろオイ!」
日高「紹介するわ」
藤田「耳鼻咽頭科ァ!」
日高「高円寺来いよ」
藤田「遠いわ!」
日高「泊まれ!じゃあ!」
(※メインイベントの入場を控える阿部史典が我慢できずに飛び込んで来て一言だけ残して去っていく)
阿部「おう!相方たち!おつかれぇい♪青臭いものは取り戻したから!」
藤田「ふざけんな。冗談じゃねえ」
(※藤田が去っていく)
日高「……藤田ミノルは帰りましたか?帰りました?藤田ミノルは帰りました?うるさいなあアイツは。それこそ昔はあんなんじゃなかった。知ってるでしょう?知ってるでしょう?大日本プロレスんときはあんなんじゃなかった。あの頃は。あの頃はただ怒っても勝手に社長の写真を床に叩きつけて割ったりとかその程度しかしなかったんだよ!あの頃はそうだったよ。あんな人前でギャーギャー言う奴じゃなかったんだよ。やっぱ20何年もやってるとさ、なっちゃうよ、そういうふうに。真面目な話ですね……忘れちゃったよ何言おうとしたのか!……忘れちゃったよ。さっき阿部はあんなこと言ったけど、俺もあの人も28年目で、その頃はまだ小さかったやつですから。シングルマッチ、1vs1で対戦する場を用意されたんだけど、用意されるっていうのは、なんか、プロレス界で一生懸命生きてきた……なんつーのかな。道が間違ってなかったんだと思います。正直、もう藤田ミノルとシングルやれることももう無いと思ってたから。それが後輩によってこの場が用意されるっていうのは本当に一生懸命生きてきてよかったなと。生き方が間違ってなかったと思います。試合は引き分け。……なにかありますか。なんでも答えるんで言ってください。……なにもねーじゃねーか!帰れ早く!クソッ!」
(※物陰でこっそり見ていた藤田が出てきて)
藤田「あんな子じゃなかった。あんな子じゃなかったよ」
第5試合
村上がゴングを待たずに石川を奇襲してナックル連打。石川も一発殴り返してグラウンドに引き込もうとするが、抜け出した村上が怒涛のローキック連打で場外に蹴落とす。
村上は場外に追っていって観客席に畳み込みながらミドルキック連打。さらにイスで殴りつけていくが、阿部が突っ込んでいって救出。これを野村がカットし、阿部vs野村、石川vs村上の構図で場外でバチバチの殴り合いと蹴り合いが展開。阿部が隙を突いて村上に突っ込んでビンタを見舞うも、村上が張り手で撃退。村上がジャケットを脱いで村上の首を絞り上げていき、場外で真っ向からの張り手合戦&ヘッドバッド合戦を展開。
村上が石川をエプロンに上げてリング内から張り手を発射していくが、石川はすべて紙一重でかわした上でロープを使ったショルダーアームブリーカー。石川がマウントエルボー連打も、村上がマウントを取り返してヘッドバッド連打から「楽しいなァ!!」と雄叫び。石川が下から腕を取って腕十字も、村上は足に絡みついて脱出し、マウントナックル連打。さらに自分の頬を指さして下から好きなように張り手を打たせた上でアンクルホールド狙うが、石川もアンクルホールドで捕らえて意地の張り合いに。
あまりにも長すぎてうずうずしたのか、「長いよ!長いよ!1回下がろう!」と阿部&野村がそれぞれのパートナーを引っ張り戻してタッチを受ける。
阿部と野村の対面。ロックアップからバックの取り合いとなり、阿部が巻き投げて洗濯バサミ。野村がブリッジで抜けてヘッドロック。阿部も抜けて腕十字を狙うが、野村が抜けてリバース・インディアンズ・デスロックで捕らえながら石川を挑発。幾度も倒れ込んでいくが、阿部が髪を掴みながらのヘッドバッド連打で強引に抜け出す。
野村は首投げを狙うが、阿部が巻き投げで脱出。野村は「逃がすかコラ!」とミドルキックで追撃して村上にタッチ。
阿部は村上&野村に張り手を連打。村上はすべて受け切った上でニヤリと笑い、強烈な掌底で阿部を吹っ飛ばす。石川がアシストに入り、村上の気を引くと、すかさず阿部が背後からドロップキック。村上は倒れず耐えてスリーパーホールドからグラウンドでの胴絞式へ。阿部が足を極めて脱出を試みるが、村上は上から潰しつつ腕十字。ガッチリ極まるも石川がヘッドバッドでカット。突っ込んできた野村にもサミングを見舞って排除。村上は阿部を自軍コーナーに叩きつけて野村にタッチ。
野村は阿部にマウントエルボー連打も、阿部は下からキャッチして三角絞め。野村が「助けて!たすけて!」と叫ぶと村上が入ってきてミドルキックも、阿部がキャッチしてアンクルホールド。倒れた村上の上半身に石川がクロスフェイスで組み付く師弟競演。
阿部は野村に回転浄土宗からサッカーボールキックを連打。さらに頭部へナックル連打からサッカーボールキックを発射も、キャッチした野村がキャプチュード。続けて脇固めに捕らえ、回転した阿部の足を取ってヒザ十字も、位置が悪く阿部がすぐにロープを掴む。野村は引き起こしてブレーンバスターで叩きつけ、ロープに飛んで猛ダッシュからのサッカーボールキック。阿部がダウン。
阿部はカウント7で立ち上がると、野村が張り手連打からミドルキックを発射も、阿部がキャッチしてドラゴンスクリューから足4の字固め。両者上体を起こして張り手の応酬を展開しながらロープを目指すが、ロープを掴もうとした阿部の顔面に村上が場外から左ストレート。
野村が引き起こそうとするが、阿部が下からオーバーヘッドキック。野村は「あったまきた!」と逆エビ固めを狙うが、阿部がヘッドシザーズ・ホイップからランニングエルボー、サッカーボールキックと連撃。野村はエルボー、阿部はグーパンチ&ヘッドバッドで打ち合う。野村がジャーマン・スープレックスも、阿部が即座に起きて伊良部パンチ。野村がヘッドバッドも、阿部はふっとばされた反動を使ってロープに飛び、ランニングヘッドバッドを野村の頭にゴツリ。両者タッチへ。
石川と村上の対面。石川が先に寝てグラウンドに誘うと、村上もすぐに上から潰して腕十字を狙う。石川の対応が遅れて腕十字からの三角絞めがしっかり極まってしまう。石川はサミングで強引に脱出しグーパンチ連打。村上はロープ際まで一緒に転がっていって石川の足をロープに絡めたニーロック。
村上は石川が起き上がろうとするたびにローキックで潰していき、顔面へのランニングニー。石川はくらいながらも足に組み付いてタックルで倒していくが、村上がすぐに起きてメチャクチャに顔面を踏みつけていく。石川はその足を取ってアンクルホールドも、村上はすぐにロープを掴んでブレイクを要求。村上は、起き上がれないままの石川をメチャクチャに蹴りつけながら野村にタッチ。
野村が出てきて師弟対面。額を突き合わせながらの手4つから野村がアームロックを狙い、石川の巻き投げを潰してマウントを取ろうとする。石川が下から腕を絡め取っていき、野村の回避に合わせて裏足4の字固めへ。野村も「クソ!クソッ!」と悔しがりながらも足のクラッチを切ってアンクルホールド。石川がロープに逃れる。
石川は起き上がってエルボー。野村もこれに応じ、足を止めてのエルボー合戦へ。石川がフルネルソンからの首投げ、スリーパーホールド、三角絞めのフェイントからの腕十字、変形オモプラッタと変幻自在のサブミッション。野村も回転しながら「クソジジイ!」とオモプラッタで返していくが、阿部が飛び込んできて野村の死角から顔面へのドロップキックを叩き込むあたおかムーブでカット。
野村はニードロップから腕固めを狙うが、石川が即座に下から三角絞め。野村は「クソ!クソッ!」と悔しながらもロープへ。石川が阿部にタッチ。
阿部は野村にソバットからハイキック。クリーンヒットし野村がバタリと倒れ込む。
野村はカウント7で起き上がるも、その瞬間に阿部がバズソーキック。再び野村がダウン。
阿部が引き起こして高速アサルトポイントから野村の腕を掴んで引き起こす。まるで握手をするような形となり、残った手で互いにバチバチと張り手&ヘッドバッドを打ち合う。阿部が伊良部パンチから澤宗紀直伝お卍固めを極めていき、さらにアームロックも加えていくが、村上が顔面に左ストレートを叩き込んでカット。石川が排除にかかるも、村上が撃退。阿部は村上の顔面に伊良部パンチ。野村はフライング・ヘッドバッドを叩き込み、ダブルダウン。野村はジャーマンからラリアット。阿部は「負けたくねーんだよ俺は!」と叫んで起き上がるが、野村がヘッドバッドからスリーパーホールド。さらに胴絞式へ。阿部の回避運動に合わせて野村が肩固めで絞り上げると阿部がギブアップ。
野村「こんなに、たくさんのお客様、正直、来るとは思いませんでした。皆さん、他の仕方ですか?(※大歓声&大喝采が起きる)阿部さん!阿部さん!バチバチはニッポン、いや世界に響くものですよ阿部さん!阿部さん!このバチバチを!この格闘探偵団を!2人で世界に響かせていきましょう!正直もう頭が回んないけど、阿部さん!俺、何度も引き止めてくれてありがとう!愛してるぜブラザー!これから一緒に頑張っていこう!ありがとう!」
野村が手を差し伸べると阿部も応じてガッチリ握手。
阿部「おい、さんざん殴っといてお前、阿部さん阿部さんうるさいよお前は(笑)私思うんですよ。私ね、私より上の世代は尊敬してるし、本当に憧れの人がいっぱいいるんですけど、俺らインディーで僕らより下の世代は本当に小さくまとまってて、目標も小さくて、正直張り合いなくて困ってんです。先に言っとくぞ。俺と野村はそんなインディーとかちっぽけなところで勝負しないから。俺らはな、プロレス界に突き刺すためにこうやって身体張ってなァ!命削ってなァ!やってんだよなァッ!!追いつけるもんなら追いついてみろよッ!俺らはな、どんどんどんどん世界に羽ばたいて、このアストロノーツ!格闘探偵団を命かけて広めていくからな!俺は、いつか、お世話になってる光留さんもそうだし、鈴木みのるとか鈴木秀樹とか、もう名前挙げ出したらキリ無いけど、そんな人たちは絶対いつも褒めてくれないけど、いつかはさ、いつかは俺、そういう人たちに『大したもんだな』って言われるためにプロレス頑張ってんのよ。いつまで続けられるか分かんないけど、命ある限り身体張って広めていきましょう!」
野村「愛してるぜブラザー!」
阿部「皆さん、平日のド真ん中からこんな馬鹿みたいな騒ぎに付き合っていただき本当にありがとうございました!来年からちょっと箱小さくして、もっとこういうのをもうちょっと出来るようにしたりとか、私ももうちょっとやりくり出来るようになるから!これからもなんとかしてやってこうよ!ねっ!」
野村「よろしくブラザー!」
阿部「トーイのアレを借りて一緒に『1!2!3!ナーシャ!』で締めようか。ここに来てるブラザーは分かってますよね。1!2!3!からホントはトーイは『ダーッ!』って言いたかったんですけど、殴られずぎてろれつが回らなくて『ナーシャ』になったみたいです(笑)今日はヤバかったな。よし!一発で行きますよ!イクゾーック!1!2!3!ナーシャ!ありがとうございました!」
<試合後コメント>
阿部史典&野村卓矢&石川雄規
(※先に戻っていた石川がイスに腰掛けてぐったりしている中で阿部&野村が合流)
野村「ありがとうございました!(※石川と握手)」
阿部「生きてますか!(※石川と握手)」
石川「……俺を殺す気か」
阿部「石川さん、知ってますか、エンディングテーマ。フランク・シナトラの『マイ・ウェイ』にしときましたよ(笑)まあリング上で言ったとおりなんで。もう言うことないかな。ただ、面食らいましたよ。面食らったよ一番最初。本当に大人げない。なんだアレ。将棋だったらアレな……」
野村「頭おかしいよ」
阿部「キチガイでしょアレ。あっ、これ使わないでねサムライ。ダメになっちゃう。狂ってるよありゃあもう。でも良かったよ。今のお客さんにあんな狂ったおじいちゃん見せられて」
野村「いや、良かったよ」
阿部「これだよ!俺たちのじいちゃんは!狂ってんだアレ!」
野村「ケンカだよケンカ!もうアレ!」
阿部「しあわせでした。光栄でした。僕らのアイドルが同じ場に上がってくれて」
野村「もうニヤニヤがとまんない」
阿部「まあまた始まったんで。僕らは止まんないんで。石川さん、まだまだ老体に鞭打ってがんばってくださいよ」
石川「これで、今日の見たら俺ももう心置きなくもう……ね?」
阿部「マイ・ウェイ流れてるとホントに死んじゃうみたいな(笑)」
野村「石川さん!ちょっと待ってくださいよォ!」
阿部「石川さん、ホラ!売店で精出して!売店で小遣い稼いで!ホラ!」
石川「行っていいのか?」
阿部「行って行ってホラ!マイ・ウェイの中!」
(※石川が売店へ向かって退席)
野村「不死身だよアレは」
阿部「無敵だよ。ゾンビだからな、アレは。見ろよ、ふらふらしながら小銭稼ぎに行ったぞ(笑)インディーだからなあくまで。ありがとう野村さん」
野村「サンキュー!」
阿部「……(タイツの紐が)固結びになっちゃった。なんか喋ってて」
野村「あぁ、たまんねーわ……」
――野村選手、去年のリベンジを果たした形となった
野村「しあわせでした。こんなたくさんのお客さんに囲まれて、石川さんと村上さんの、僕たちが見てきたような、僕たちが道場で、いつも練習する場所でずっとテレビ点けて見てきたようなものを生で、近くで見れて。僕も阿部さんもたくさんのお客さんに見てもらいながら試合が出来て」
阿部「しあわせだったなあ」
野村「しあわせだったね」
阿部「何回も見たもんな」
野村「よかったよ!」
阿部「終わっちゃうから。やめようぜ、それ」
野村「へへへ(笑)終わんないけど、これからだけど、よかった!ホントに!」
阿部「俺まだ20代だから」
野村「今日……えっ?」
阿部「俺まだ行くよ。身体動くもん」
野村「嘘?!えっ?!20代?!」
阿部「俺はお前と一緒にプロレス界突き刺すよ」
野村「(※小声で)……30代だぁ」
阿部「どいつもこいつもちいせぇことばっか言いやがってよ。自分が生まれてる場所とかよ、環境とか言い訳にしてよ。見ろよ!スポルティーバだぞ!なんだそれ!どこだそれ!教えてくれ!なんだスポルティーバって!」
野村「オイッ!感謝しろお前!スポルティーバに!(笑)」
阿部「バトラーツだと思って入ったんだぞスポルティーバ!」
野村「素晴らしいだろ!」
阿部「全日本が拾ってくれて、大日本が拾ってくれて、いろんなインディーの人にお世話になって今があるから。この恩をすべての人に返しに行きますよ」
野村「下剋上!」
阿部「下剋上じゃないよ!恩返しだよ?!やめてくれよ、倒さねーよ。大日本もそうだし全日本もそうだし、一緒に吸収してさ、俺らはそれを借りてもっと大きくなろう。(※通りがかったパンチ田原を見て)パンチさんいれば関西では適当なことやっても全部まとめてくれっから。この親方が。大喜利に出しとけば喜んでくれるから(笑)すみません今日はライブ断ってくれて。いろんなおじいちゃんたちが頑張ってくれて(笑)」
パンチ「ジャーニー50周年が……」
阿部「ジャーニーってなんだよ!?(笑)トーイのほうが光栄だろ!(笑)本当にありがとうございました」
野村「ありがとうございました、ホントに」
――ベテランの2人がメチャクチャに暴れる中で、自分たちも負けられないという気持ちは芽生えたか
阿部「もう殺し合いするしかねーなと思って(笑)でもね、ロックアップだけはしたかったんですよ。これは野村もやっぱ分かってましたね。『ここはロックアップから始まる』って。猪木みてぇな」
野村「先人たちの、僕たちが憧れて見てきたバトラーツもそうですけど、こういうね、僕たちが培ってきた、色んな人に教わって培ってきた技術も見せたかった、今日は。ミックス!」
阿部「ハイブリッドって言うか。雑草魂。鈴木みのるが言ってた」
野村「雑草魂スタイル」
阿部「いろんなものパクって、取り入れて、一流のバッタモンになろうぜ」
野村「一流のバッタモンでやってこう!」
阿部「初戦はニセモノなんだから」
――野村選手、今日リング上で初めて石川選手と向かい合った感想は
野村「よかったっすね。嬉しかったです。ホントに。眼の前でトーイがリングの上で……」
阿部「ホントナメてるよな、トーイって」
野村「フハハ(笑)ナメてねーよ!(笑)かわいいっすよ」
阿部「お前ホント……ッ!(笑)コイツクソ野郎ですね!(笑)」
野村「かわいいけどカッコいいんだよ。分かるか?」
阿部「先がカッコいいでしょ。おかしいだろ」
野村「カッコいいけどかわいいですよ。だからね、『これで心置きなく』とか言ってるけど、まだまだそんなもんじゃないから!」
阿部「死なないから。スゴかったんだからホントに」
野村「まだまだトーイとやりますよ、僕は。やらないと!」
阿部「やってこうぜ」
野村「やってこう!」
阿部「もっとやってこう。ちょっと頑張るわ、俺も。頑張んなきゃ」
――来年に向けての展望は。やはり年に1回?
阿部「細かくやっていきたいですね。下の世代もやりたいって奴出てきたんですけど、やっぱり空っぽなんで。やっぱ基礎とか内々の部分を分かってもらわないと。やっぱりイヤなんで。しっかりとルーツとか技とかレスリングとか、強くなるってわけじゃなくて、しっかりと学んでもらって。僕らも学んでる最中なんで。ずーっと学んでますよ。10年間。ずっと学んでます。まだまだ弱いし。飛び級って無いんで。それをしっかりとやって、一緒にそういうファイター増えてったら嬉しいですし。率いるの慣れてないから、そこは色々頑張んなきゃいけないですけど、そういう芯は残していかないと。無形文化財なんで。これを下の世代に伝えていきたいと思います。ハードルはどんどん下げて」
――次回大会の予定は
阿部「来年な、10月は毎回やって、4月とか近いところでやりたいな。話がどんどん大きくなってるからな、意外とな。だんだん自分たちで手に負えなくなってきちゃって……。よく分かんないよ、2カメですとか3カメですとか。ニコプロだけだったのに(笑)よく分かんないんだよ俺は。スカパーの取材とか難しいことがいっぱい増えちゃって。かといって2人でやっていたいし、オトナの力が来て、こう……よく分かんなくなっちゃうし、そういう一歩下がって助けてくれるお兄さんたちに助けてもらいながら、あくまで2人でやっていくのが僕らなんで。来年は世界も行きたいしな。タッグとしても世界に広がっていってな。まだまだ頑張ろう」
野村「証明しましょう!」
――野村選手、大会開始前に石川選手が大日本の練習生に向けてトレーニングを付けていたが、そういうのもどんどんやっていって欲しい?
野村「連れてってほしいね。出たいって人は、トーイの……」
阿部「やっぱレスリングを知ってほしい。別に俺らが上手いわけじゃないですよ?俺らは全然知らない。でもあくまで学んでるし、俺ら練習生と巡業中に48手みたいの教えてたし」
野村「48手……(笑)」
阿部「絶対レスリングなんで。どこの人も出来るもん。一流の人は絶対出来るもん。絶対ある。……(※タイツの紐が)全然取れねえ」
野村「一旦忘れろ!取れないから!」
阿部「脱げないもん、だって……。もういいや。明日やろ」
野村「もう動けねーわ」
阿部「おう野村ァ!小銭稼ぎ待ってんだ!」
野村「こっから動けねェよォ!もォ!」
阿部「(※野村の頭をひっぱたいて)俺の方が痛いんだよもう!皆さんホントにいつもありがとうございました!お疲れ様でした!ありがとうございました!」