一般人がプロレスラーを倒して王座戴冠!澤宗紀が阿部史典&野村卓矢とともにインディープロレス統一へ!
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15日、東京都・新木場1stRINGにてTTTプロレスリング『PROGRESS 1』が開催。格闘探偵団が“インディー統一”に向け大きく前進した。
『格闘探偵団』は、バトラーツに魅せられてプロレスラーを志した阿部史典と、【アストロノーツ】のパートナーであり阿部の影響でバトラーツにハマった野村卓矢の手によって創設。
2人は“バトラーツの復興”を掲げるわけではなく自らの手で“最新型のB”を創り上げるという理想を胸に立ち上がり、石川雄規や日高郁人など元バトラーツの面々が全面バックアップ。バトラーツの名前・技術・人脈ではなく『格闘探偵団バトラーツ』の“イズム” そのものを受け継いでいると言える2人は世界で評価されており、野村も大日本プロレスを退団して格闘探偵団の所属になるなど本気で取り組む姿勢を見せている。
この2人に2011年に引退した一般人・澤宗紀が合流し、大家健&ツトム・オースギ&バナナ千賀の持つインディー統一6人タッグ王座に挑戦することが決定。“インディー統一”を掲げるTTTに格闘探偵団が乗り込むことでインディープロレス界を統一する日が訪れる可能性が浮上した。
とはいえ、現在の澤は一般人。かつてバトラーツで石川雄規と並び立った歴戦の猛者であっても、トンパチを極めて次の世代に多大な影響を残した偉大なスターであっても、なぜか引退した後もコンスタントに試合に出続ける売れっ子であっても、なぜか現役時代よりマッシヴな肉体を作ってあっても、この日の昼に『雪妃真矢10周年記念自主興行~あの頃とこの頃とこれからと~』へ出場した後にダブルヘッダーで王座戦に臨むタフな存在であっても、一般人は一般人。現役プロレスラーに敵うわけもなく、あっさりやられてしまうと思われていた。
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ゴングとともに全員が観客席になだれ込み、乱闘というよりはお祭り騒ぎといえる殴り合いを展開。澤が南側客席のひな壇の落差を使ったアキレス腱固めを大家に決めると、全員参加の極めっこが勃発して現代アートのような形に。
なぜかバーピーをしてから攻撃していく削り合いが展開され、大家以外の全員が数珠つなぎとなって連鎖式ドラゴンスクリュー。空気が読めず輪に入れなかった大家だけエアドラゴンスクリューを食らって1人で受け身を取る。
最後は澤と千賀の対面に。澤がフラッシングエルボーからシャイニング・ウィザードを叩き込み、ムーンサルト・プレスを宣言しながらコーナーに上がっていく。しかし、案の定ヒザの激痛に耐えられず体勢を崩してリング内に転落。そこへ大家が炎のスピアーを発射するが、かわされて千賀に誤爆。すかさず澤が押さえ込んで千賀から3カウント。一般人が現役プロレスラーを倒して王座を戴冠してしまった。
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死闘を終えた澤はひっそりと失神。野村が「もうだめだぁ!もうだめだぁ!(笑)」と心底楽しそうに笑う中、大家が半狂乱になりながらリマッチを要求。
阿部が「一般人に負けといてよくそんな恥ずかしいこと言えるなお前な」と一蹴するが、3月1日からエビスコ酒場の店長に就任する大家は「一般人!リングに上がれば一緒だ!俺だって!居酒屋で働いてる!一般人みたいなもんだ!」と絶叫。なりふり構わぬアピールも相手にされず、大家は悲しそうに退場していった。
阿部&野村は今月24日には全日本プロレスでアジアタッグ王座、3月20日にはDDTでKO-Dタッグ王座に挑戦することが決まっているなどメジャー団体のトップ戦線にも躍り出ている。
続々と王座戦が決まっていく中、早速結果を出した格闘探偵団。これからどんどんベルトを手にする存在となれば、先にインディー統一を成し遂げるのはTTTではなく格闘探偵団になるかもしれない。