幸薄い苦労人が掴み取った輝かしい未来。青野未来が連戦の死闘を制し初代ユナイテッド・ナショナル王座戴冠!

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 13日、東京都・両国国技館にて『MARIGOLD SUMMER DESTINY 2024』が開催。青野未来が初代ユナイテッド・ナショナル王座戴冠を果たした。

 マリーゴールドはロッシー小川が代表取締役となって5月20日に旗揚げされた新団体。
 スターダムを退団したジュリア、林下詩美、MIRAI、桜井麻衣、ビクトリア弓月の5選手に加え、元全日本女子プロレスで元スターダムの高橋奈七永、元アイスリボンで“偽中野たむ”としてプチブレイクした石川奈青が所属に。
 さらに、スターダムGMを経てアクトレスガールズのプロデューサーとなっていた風香が青野未来、翔月なつみ、松井珠紗、CHIAKI、天麗皇希、後藤智香と一線級の6選手を引き連れて入団したことで女子プロレス界は大騒ぎに。
 後楽園ホールで行われた旗揚げ戦では立見席も売り出される中で1539名(超満員札止め)の観衆が詰めかけ、異様な熱気に包まれる中で大会は大成功。その直後から地方巡業も精力的に行っており、旗揚げから2ヶ月弱で両国国技館にたどり着いた。

 今大会の目玉の1つは、新設されたマリーゴールド・ユナイテッド・ナショナル王座(※以下、UN王座)の初代王者決定戦。

 UN王座の初代王者決定トーナメントでは波乱が起きた。
 片一方の山ではボジラが早々に決勝戦進出を決めていたが、MIRAIvs青野未来の1回戦は総計60分に及ぶ3度のフルタイムドロー。結局は両国大会で4度目の1回戦が行なわれ、その勝者がボジラと2試合連続で闘うことが決まった。


 MIRAIと青野の4度目の一騎打ちは、互いの手の内を知り尽くした2人ならではの高度な潰し合いが展開。
 青野はMIRAIの得意技であるラリアットを封じるべく徹底した腕攻めを、MIRAIは青野の得意技である蹴り技を封じるべく徹底した足攻めを展開。終盤にはMIRAIが痛む腕でラリアットを連打する意地を見せるが、青野もまた痛む足でのハイキック。
 最後は青野がダブルアーム・スープレックス、バズソーキック、スタイルズ・クラッシュと必殺技の3連撃でMIRAIを沈め、ついに勝利をもぎ取った。

 満身創痍の青野の前に立ちはだかったのは、圧倒的な強さを誇る無傷のボジラ。身長差は約25cm、体重差は約40kgという大人と子供ほどの体格差もあり青野の勝利は絶望的かに思われた。


 しかし、青野は試合開始直後から突っ込んでいってエルボーやサッカーボールキックを連打。巨人殺しの定石である足攻めでの攻略を図る。
 ボジラはこれを涼しい顔で受け切り、リフトアップ・スラムやぶっこ抜きの旋回式パワーボムなどで蹂躙。さらに旗揚げ戦以来使っていなかった奥の手のムーンサルト・プレスも解禁して試合を決めにかかる。
 これを回避した青野はラリアットで攻め込んでスタイルズ・クラッシュの体勢も、ボジラはガッチリ受け止めてショルダースルーでの切り返しを狙う。これを読んでいた青野は投げられることなく回転エビ固め。ボジラは予想外の丸め込みに対応出来ず、そのまま3カウントが叩かれた。

 初代UN王座戴冠に向けての覚悟、MIRAIとの相次ぐフルタイムドローから来る重圧もあってか最近は険しい表情ばかりだった青野だが、ベルトを巻くとすべてから解き放たれたかのような晴れやかな笑顔に。

 青野がマイクで「私が!初代ユナイテッド・ナショナルチャンピオンの青野未来だァ~ッ!今日は私にとって、プロレス人生の中で最高の1日です!マリーゴールドに出会えてよかった。本当にありがとうございます!そして、たくさんたくさん対戦してきたMIRAIは、いいライバルです。ボジラは、やっぱりメチャクチャ強かったです!この2人に出会えたことを感謝します!ありがとうございます!」と叫ぶと会場は大歓声。

 ボジラから“年老いた未亡人”と罵倒されるなど幸薄い苦労人の雰囲気をまとっていた青野だったが、一夜にしてその異名通りのBrilliant Futureを掴み取った。

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