東日本大震災から立ち上がったMIRAIが悲願の宮古市凱旋で観光親善大使就任!初代タイガーマスクから受け取った夢を子どもたちに繋ぐ
30日、岩手県・宮古市シーアリーナにて『MARIGOLD Grand Opening Wars2024』が開催。宮古市出身のMIRAIが悲願の凱旋を果たした。
マリーゴールドはロッシー小川が代表取締役となって5月20日に旗揚げされた新団体。
スターダムを退団したジュリア、林下詩美、MIRAI、桜井麻衣、ビクトリア弓月の5選手に加え、元全日本女子プロレスで元スターダムの高橋奈七永、元アイスリボンで“偽中野たむ”としてプチブレイクした石川奈青が所属に。
さらに、アクトレスガールズの風香プロデューサーが青野未来、翔月なつみ、松井珠紗、CHIAKI、天麗皇希、後藤智香と一線級の6選手を引き連れて入団したことで女子プロレス界は大騒ぎに。
後楽園ホールで行われた旗揚げ戦では立見席も売り出される中で1539名(超満員札止め)の観衆が詰めかけ、異様な熱気に包まれる中で大会は大成功。その直後から地方巡業も精力的に行っており、7月13日に開催する両国国技館大会に向けて驀進中だ。
宮古市出身のMIRAIは、初代タイガーマスクによってプロレスに出会った。
2012年5月に初代タイガーが東日本大震災で被災した家族を大会に招待し、MIRAIはそこでプロレスを初観戦。MIRAIはこれをキッカケにプロレスラーを目指すようになり、初代タイガー&新間寿の後押しを受けて2019年5月に東京女子プロレスでデビュー。
その後はスターダムへの所属を経てマリーゴールド旗揚げに参画。団体のエースとなることを嘱望される有力選手となるまでに成長した。
プロレスによって元気を与えられたMIRAIはいつか地元・宮古市で凱旋大会を行うことを夢見て来たが、デビューから約5年の時を経てついに実現。
今大会を前に、MIRAIは「あの日の私がそうだったように、私も誰かに"衝撃"を与えたい。この大会は、こどもたちが夢を持つキッカケになる大会にしたいと思っています宮古市や近隣市町村の方々には、プロレスを知って頂く大会、遠くから来てくださるプロレスファンの方々には、大好きな宮古市を知って頂く大会にしたいと思っています。誰かの今後の人生を変える、そんなキッカケとなる大会にしてみせます!」とその熱い思いを語っていた。
今大会には宮古市の山本正徳市長も来場し、MIRAIに宮古観光親善大使を委嘱。さらにMIRAIによる子どもたちへのプロレス教室が行われるなど、故郷を愛するMIRAIの夢が詰まった大会に。
メインイベントでは、MIRAI&桜井麻衣vs林下詩美&CHIAKIのタッグマッチが実施。
割れんばかりのMIRAIコールで会場が満たされる中、MIRAIの入場時にはリング上を埋め尽くす大量の紙テープが舞った。
試合が始まると、悪の道に染まりつつあるCHIAKIがMIRAIをラフファイトで集中攻撃。MIRAIの頭蓋骨をアイアンクローで絞め上げ、MIRAIファンを煽りながらの顔面ウォッシュ。さらには会場に設置されていたMIRAIの等身大パネルの横でMIRAIを踏みつけてファンに記念撮影を要求して会場全体からのブーイングを一身に受ける仕事人ぶりを見せる。
しかし、ヒーローに憧れるMIRAIは悪には屈しない。盟友・桜井のアシストを受けながら堅実に反撃を積み重ねていき、「魂込めて行くぞ!」と叫びながらのミサイルキックで逆転。
MIRAIのラリアット+桜井のレッグラリアートの合体攻撃も決まり、最後はMIRAIがCHIAKIへSSコロンビアwithミケーレ(※変形裏投げ)からのラリアットを決めて3カウントを奪った。
試合後にマイクを取ったMIRAIだったが、まずは子供の頃に岩手に住んでいたことのある詩美へ話を振るというMIRAIらしい気遣いと優しさを見せる。
その後は「宮古大会、ついについに!自分の夢が叶いました!開催するに当たって沢山の人が協力してくれて、今日は沢山の人たちが見に来てくれて、本当に感謝しか無いです。今日のこの興行で誰かの人生を変えるまでは行かないかも知れないですけど、誰かの人生に影響を与えられていたらいいなと思います」と語り、大・MIRAIコールの中で大会は大団円を迎えた。