「『ガンに負けた』と思われたくない」大腸ガンと闘う日本最高齢81歳のグレート小鹿が電流爆破戦で大仁田厚とともに激勝!
27日、東京都・エスフォルタアリーナ八王子にて全日本プロレス『新春ジャイアントシリーズ2024~めだかやドットコムpresents~』が開催。グレート小鹿が史上最高年齢での電流爆破デスマッチで激勝した。
かねてより古巣である全日本プロレスの窮状を憂いていた大仁田は全日本に電流爆破を持ち込むことを宣言し、昨年2月には全日本マット史上初の電流爆破マッチでのアジアタッグ王座戦を強行。
王道マットでの電流爆破戦の実施には賛否両論が巻き起こったものの、その後は定期的に開催。昨年8月には全日本のリングで大仁田とウナギ・サヤカが電流爆破戦で交わるなど数年前には考えもつかない光景が広がっている。
この日は、『史上最高齢三途の川電流爆破デスマッチ電流爆破バット×3本』と題された大仁田厚&グレート小鹿&雷神矢口vsミスター・ポーゴ&怨霊&櫻井匠の試合が実施。
81歳のグレート小鹿は昨年11月に新潟プロレスのリングにて電流爆破戦史上最高齢記録を樹立。この試合で大仁田と絆を育んだ小鹿は、古巣でもある全日本のリングで再び電流爆破戦へと挑戦。心臓にはペースメーカーが入り、大腸がんと闘いながらリングに上がり続ける小鹿の新たな挑戦には注目が集まっていた。
試合は、大仁田が脱ぎ捨てた革ジャンを投げつけつつ奇襲したことで火蓋が切って落とされ、鉄柵外まで飛び出す場外戦に発展する中でゴング。
中盤からは小鹿が集中攻撃を受ける展開となり、小鹿も喧嘩殺法で応戦するも多勢に無勢。1発目の電流爆破バットを被弾して虫の息に。酸素吸入缶を使って必死に呼吸を整える。
さらにコーナーに押し込められた小鹿が2発目の電流爆破バットを被弾しかけると、大仁田が身を挺して小鹿をかばい無防備な状態で爆破を受け止める。
しかし、大仁田は不死身。テーブル・パイルドライバーを計画するもテーブルがどこにも見当たらず断念するというアクシデントに見舞われながらも攻め手を止めずに躍動し、最後は矢口とともに怨霊へ電流爆破バットのサンドイッチ攻撃を見舞って3カウントを奪った。
試合後、大仁田からマイクを託された小鹿は「電流爆破、今回2回目です。なにがなんだかサッパリわからん!だけど、皆さんの応援があればこそ、フォールを獲られずに大仁田選手が1!2!3!のカウントを数えてくれました。これから何回リングに上がれるかわかりませんが、1回でも多くまたリングに帰ってきたいと思います。今日は本当にありがとうございました!」と一礼。
バックステージでは、「(抗がん剤は)打ってない。飲み薬だけ。来月入ったら大腸がんの転移が無いか調べる時期なので。ちょっと薬飲んだり、こういうの(※酸素吸入缶)使わせてもらいました。僕がこのリングに上って、もしテレビ見た高齢者の方々が『小鹿がやってんだからもうちょっと俺も元気出さなきゃな』って、そのファイトが、各々が感じてくれれば僕の今日のリングの出来事、姿から、少しでも心強く思うかなあと思いつつ、もうそろそろ限界が来ていると思います。だけど、今辞めたら、『ああ、小鹿はガンに負けたな』と思われることが僕はイヤなもんで。僕は生きてます」と強い思いを語った。