「僕のことは嫌いになっても全日本プロレスのことは嫌いにならないで」10年間リング内外を支えてきたブラックめんそーれが全日本プロレス所属最終戦後に思いを語る
27日、東京都・エスフォルタアリーナ八王子にて全日本プロレス『新春ジャイアントシリーズ2024~めだかやドットコムpresents~』が開催。ブラックめんそーれが全日本プロレス所属ラストマッチを行った。
ブラックめんそーれは、中島洋平と入れ替わるように2018年8月から突如出現した謎のマスクマン。
選手としては長年全日本を支えてきたジュニアの重鎮であり、優秀なスタッフとしても尽力。営業として全国各地を奔走し大会・会場の新規開拓を行ったり、女子プロレス団体・Evolutionではレフェリーを務めたりとリング内外で八面六臂の活躍を見せてきた。
フリーや地方ローカル団体などの小さな団体から参戦してきた若手選手の面倒をよく見て全日本に馴染めるよう尽力していたという話もあり、選手たちの精神的支柱として慕われる人格者。ファンの間でも全日本に無くてはならない存在として認知されてきた。
そんな中、めんそーれは今年1月31日を以て契約満了による全日本退団を宣言。その理由については多くを語らないものの、同日に退団することが決まった石川修司が福田剛紀社長への不信感を顕にする言葉をメディアに向けて積極的に発信していることからめんそーれの退団についても様々な憶測が飛び交っていた。
この日は、めんそーれの全日本所属ラストマッチとして、ブラックめんそーれ&石川修司vs綾部蓮&井上凌のタッグマッチが実施。
めんそーれは開始直後から出ずっぱりの活躍を見せ、「シャーッ!」の雄叫びから放たれるハブクローを見舞ってからの拝み渡りや、圧倒的体格差のある綾部を相手に真っ向からチョップ合戦を挑んでいくなどコミカルからシリアスまで織り交ぜためんそーれらしいファイトを展開。これまであまり見られなかった石川とのコンビネーションも決めていく。
最後はめんそーれと井上の真っ向勝負となり、めんそーれのスネーク・スパイクを耐えた井上が鋭い蹴撃を猛連打。めんそーれも耐えきって丸め込みで決めようとするも決着ならず。試合は15分時間切れに終わった。
バックステージに戻っためんそーれは、「別人も含めて、全日本プロレスで約10年間。しんどいこと、つらいこと、たくさんあった。でもそれ以上に、輝かしい、キラキラ光るような思い出ばっかりなんで、それは全日本プロレスに感謝して。そして、今までずっと全日本プロレスのブラックめんそーれを応援してくださった皆さんに、それ以上に感謝を申し上げたいと思います。今回辞めるってなってからも、今までのいろんな仲間やお客様からいろんな気持ち、声、エールをもらって、それが力になったので。これからのフリーランスのブラックめんそーれは、今回こうして皆さんに頂いたエネルギーを糧に2月1日からも進んでいきたいと思っています。最後に、これだけ言って辞めようと思ったんですけどね。ブラックめんそーれのことは嫌いになっても、全日本プロレスのことは嫌いにゃ、ならないでください。シャーンキュー!」と熱い気持ちを吐露。
シリアスに語りながらも最後の決めセリフを噛んだことを石川に笑われながら去っていくというめんそーれらしい幕引きを迎えた。