「俺のような邪道を起爆剤にするのもアリだぜ」100代目王者・大仁田厚がアジアタッグ王座をかけた電流爆破戦を要求!
2年前に新型コロナウィルス感染拡大の煽りを食って開催が中止となった興行が、ようやく開催の運びとなった。それ故に20+2周年となった『プロレスラー佐藤光留 デビュー20th+2岡山凱旋大会』。
試合開始前に佐藤光留は「コロナで2020年4月に岡山で行われる予定だった佐藤光留20周年がなくなりまして、自分でいま住んでいる関東のほうではやったんですけど岡山で一緒にプロレスを作り続けた人がどうしても佐藤光留の20周年を岡山でやりたいということで、2年かかって本日開催にこぎつけていただきました。僕が岡山にいるときに憧れたプロレスラーをどうしても呼びたいということで、大仁田厚選手に来ていただきました。1995年・岡山武道館で大仁田厚引退試合を、これで最初で最後の大仁田厚だと見たんですが、なぜかあれから27年後に同じリングに立つとは思いもしませんでした」と思いを語る。
メインイベント開始のゴングに食い気味に大仁田が佐藤に掴みかかり、選手が観衆を巻き込みてんでに場外乱闘を繰り広げる。乱闘のはざまに大仁田が放水するので、ほどなく会場じゅう水浸しに。
試合開始から5分以上選手が誰もリングインせず、コロナ禍以降珍しい賑々しい惨状に観衆は歓喜。選手はズタボロ。昭和の陰りが見え始めた頃のドインディープロレス華やかなりし頃を彷彿とさせる、会場中がカオスな戦場というある種懐かしい光景が眼前に広がっていった。
『憧れの』大仁田はリングの上で佐藤の頭上にパイプ椅子から木片を浴びせかけ、毒霧、テーブルクラッシュと20年ぶりの岡山で邪道プロレスフルコースを披露して観衆を魅了。岡山のみならず愛媛県から茨城県に至るまではるばる岡山に佐藤光留の20周年を祝いに駆けつけたプロレスファンを楽しませた。
リングの内と外で選手入り乱れ終わりなき死闘に思われた試合を、どうにかこうにか佐藤がリング中央でレイパロマを抱え上げデスバレーボムでマットに沈めて3カウント。
地元の子どもたちが手作りのベルトを佐藤に贈り、その後行われたバトルロイヤルも終えた大仁田は佐藤の持つアジアタッグ王座のベルトを横目で眺めながら「渕さんと俺で、100代目を取ったんだよなぁ。その時とはベルト変わったんだよね」と語り、おもむろに「佐藤さんよ!電流爆破を全日本のリングに、アジアタッグチャンピオンベルトをかけて上げないか?諏訪魔選手と、亡くなった青木(篤志)選手は電流爆破の俺のリングに上がってくれたぜ」とニヤリ。佐藤は神妙な顔で話を聴きつつ、返答に詰まった。
「全日本プロレスは新日に大きく引き離されている。俺はいつも、切磋琢磨しながらプロレス界を老舗2団体に牽引してほしいと思っている。俺のような邪道を、かつて新日本プロレスが使ったように起爆剤にするのもアリだぜ」と語る大仁田に、佐藤と全日本がどのような返答を行うのか期待が集まる。
『プロレスラー佐藤光留 デビュー20th+2岡山凱旋大会』
日程:2022年10月15日(土)
開始:17:00
会場:岡山県・赤磐市山陽ふれあい公園総合体育館
▼メインイベント スクランブルパンクハウスデスマッチ時間無制限1本勝負
○佐藤光留(パンクラスMISSION)/中野貴人(BASARA)/岡田剛史(TKエスペランサ)
14分10秒 デスバレーボム→片エビ固め
大仁田厚(フリー)/谷嵜なおき(ダブ)/●レイパロマ(ダブ)