【試合詳細】10・15 TTT新木場大会 【インディー統一無差別級】TORUvsCHANGO 【インディー統一タッグ】黒田哲広&マスクドミステリーvs伊東優作&阿部史典 【インディー統一6人タッグ】藤原秀旺&ガーリン・シュー・ペローズB(後藤恵介)&ガーリン・シュー・ペローズC(竹田光珠)vsガッツ石島&ツトム・オースギ&バナナ千賀

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『INNOVATION 8』
日程:2022年10月15日(土)
開始:19:00
会場:東京都・新木場1stRING
観衆:145人

▼「新木場闘会始」 30分1本勝負
●瀧澤晃頼
11分38秒 オースイ・スープレックス
○政宗(フリー)

▼「REALHIPSTARvs渡鳥連合」 30分1本勝負
[REAL HIPSTAR]○政岡純(フリー)/木下亨平(ダブ)
9分26秒 首固め
[渡鳥連合]塚本拓海(BASARA)/●木村太輔(アライヴアンドメジャーズ)

▼「TTT認定インディー統一6人タッグ選手権試合」 60分1本勝負
【王者組】○藤原秀旺(アライヴアンドメジャーズ)/ガーリン・シュー・ペローズB(後藤恵介)(フリー)/ガーリン・シュー・ペローズC(竹田光珠)(666)
13分3秒 ロマンチックを突き抜けろ!→エビ固め
【挑戦者組】●ガッツ石島/ツトム・オースギ(フリー)/バナナ千賀(フリー)
※初代王者組が3度目の防衛に成功。

▼「TTT認定インディー統一タッグ選手権試合」 60分1本勝負
【王者組/“最高”ミステリー】○黒田哲広(フリー)/マスクドミステリー
14分53秒 サムソンクラッチ
【挑戦者組/煩悩兄弟】伊東優作(ダブプロレス)/●阿部史典(BASARA)
※第2王者組が2度目の防衛に成功。

▼メインイベント「TTT認定インディー統一無差別級選手権試合」 60分1本勝負
【王者】○TORU
26分28秒 垂直落下式ブレーンバスター on スプレー缶→体固め
【挑戦者】●CHANGO(フリー)
※第3代王者が3度目の防衛に成功。

TORUがCHANGOとの大流血の熱闘を制してインディー統一無差別級王座V3!ガッツ&秀旺の禁断のタッグがV2達成の“最高”ミステリーへ挑戦決定!

オープニング


 大会開始前にTTTの石川国由会長と解説ののげ氏がリングに上がり、闘強商店会プロレスの告知。
 さらに、10月28日&29日の朝10:30から新宿三丁目の末広通り商店街での路上プロレス2DAYSの開催を緊急告知した。

第1試合


 前回大会でTORUとインディー統一無差別級王座をかけて激戦を展開した政宗と、TORUのタッグパートナーでもある瀧澤の一戦。タッグで出陣することの多い瀧澤のシングルプレイヤーとしての真価が問われる試合。

 両者しっかり握手を交わしてからゴングが鳴ると、ロックアップで組み合ってからじっくりとしたリストロックの応酬で互いのテクニックを競い合う。瀧澤がテイクダウンを奪ってクルックヘッドシザースで絞り上げ、アームドラッグの連発からネックロック、コーナーを上手く使ってブロンコバスター&串刺しドロップキックの連撃と首に狙いを定めた連撃からロープに振ろうとするも、政宗が振り返しざまのチンクラッシャーで怯ませる。

 政宗は瀧澤のロープに腕を絡めたアームロック、ハンマーロックに固めながら肩からコーナーに叩きつける、ショルダーアームブリーカーからアームバー、右腕をハンマーロックに捕らえながら左腕にアームバーをかける変形ダブルアームバーと巧みに形を切り替えながら手練手管の腕攻めを行い、瀧澤へ串刺し攻撃を狙うが、ブートで止めた瀧澤がセカンドロープから飛びつくフランケンシュタイナー。

 瀧澤は串刺しビッグブート、ロープに飛んでのビッグブートと連撃し、ブルーサンダーからRKOを発射も、政宗が空中でキャッチしながら着地とともに河津落としで叩きつける高度な技術を見せ、ショルダーネックブリーカー、ノーザンライト・スープレックス・ホールドから腕を取りながら回転して仕掛ける腕十字と流れるような連撃を見舞い、コウモリ吊り落としの体勢に入るが、瀧澤がフランケンシュタイナーで切り返してドロップキックで追撃。

 瀧澤はRKOを決めてから必殺のチルト3を狙っていくが、政宗が必死の抵抗。ならばと瀧澤は背後に回ってスリーパーホールドからグラウンドに倒しての胴絞め式を狙うが、政宗が後転して脱出。追撃を狙う瀧澤のバックを取った政宗がオースイ・スープレックスを決め、技ありの3カウントを奪った。

第2試合


 REAL HIPSTARと渡鳥連合の対抗戦とも呼べる一戦。
 闘いを重ねるごとに完成度を増していくREAL HIPSTARに対するは、豪快なパワーファイトに定評のある塚本とインディー界屈指の仕事人たる木村のチーム。

 木下が入場時にDOVEヘビー級王座のベルトを掲げると、塚本が寄っていって至近距離で睨みつける。
 そのまま2人の対面でゴングが鳴ると、ロックアップで組み付こうとした木下の顔面を塚本が早速掻きむしっていき、グラウンドでの腕固め。木下がヘッドシザースで抜け出し、激しいバックの取り合いを展開した後に両者タッチ。

 政岡と木村の対面となると、ロックアップでの押し込み合いからクリーンに分かれた木村が巧みなリストロックで政岡の動きを支配し、一瞬の隙を突いてのスクールボーイから腕十字に入るも政岡は即座に抜け出しロープへダッシュ。木村がショルダータックルで迎撃するも、政岡はネックスプリングで軽やかに起き上がり、カウンターのバックエルボーをクリーンヒット。塚本がカットに入ってくると、REAL HIPSTARも連携で対抗し木下のドロップキック→政岡の飛びつき式ネックブリーカー→木下の回転エビ固め→政岡の指へのフットスタンプと軽快な連撃で排除。
 政岡が最近のフェイバリットウエポンである“清掃中”の立て看板をリングに持ち込むと、レフェリーが必死の制止。その隙を見逃さなかった木村が背後からローブローを見舞い、塚本にタッチ。

 塚本は立て看板で殴りつけると見せかけた豪快なフォームから放つストンピングを連打していくが、政岡が必死に自軍コーナーまで押し込んで木下にタッチ。

 木下は首投げからのスライディングキック、さらにフィッシャーマンの体勢に入るが塚本がコーナーに叩きつけ、豪快な投げっぱなしヒップトスからブレーンバスター・ホイップ。さらにロープに飛ぶも木下がドロップキックで突っ込み、フィッシャーマンズ・スープレックス・ホールド。政岡にタッチ。

 政岡は、ロープへ飛んだ塚本を追走しつつ場外に抜けるスライディングで足払いをかけ、振り子式セントーンを見舞ってからトラースキックを発射も、これをキャッチした塚本が豪快なアトミックドロップ。木村にタッチ。

 木村はショルダータックル、ブレーンバスター、バックドロップ、ダイビング・ボディプレスと得意技で連撃し、変形のオモプラッタを狙うが木下がカット。木村&塚本が政岡にサンドイッチ式の攻撃を狙うが政岡が回避。さらに、大外刈りを狙う木村をかわして塚本にぶつけ、木村が塚本に大外刈りを見舞う形になる誤爆劇。

 追撃を狙う木村だったが、政岡はレフェリーを盾にして隙を作り、レフェリーを放り捨てつつ急所蹴りを叩き込んでから立て看板で木村を殴打。即座に首固めで捕らえて3カウントを奪った。

第3試合


 イロモノな印象とチグハグなチームワークとは裏腹になんやかんやで強いという姿を見せ防衛ロードを歩み続けるガーリンズに挑戦するのは、ガッツ&オースギ&千賀の同期タッグ。ガッツらがガーリンズを止められなければ他に止められるチームはいないのではないかと目される、TTTとしては崖っぷちとも言える試合だ。

 先に入場してリング上でどっしりと王者を待ち受けるガッツらに対し、秀旺は花道でガービー&ガーシーのマスクを剥ぎ取って素顔にしつつ入場。リングインの際にはマスクマン要素は無くなっていたため、放送席もそれぞれガービーを後藤、ガーシーを光珠と呼称。

 秀旺がリングインとともに脱いだアロハを投げつけたのを合図に奇襲をかけ、全員入り乱れた場外戦となる中でゴング。
 
 リング上で秀旺とガッツがチョップ合戦を展開し、ガッツがショルダータックルでなぎ倒すも秀旺は即座に場外へエスケープ。

 続けて光珠とオースギの対面となると、光珠がタンクトップをめくり上げながらマッスルポーズを取り、そのバッキバキの腹筋を見せつけることでオースギに心理的ダメージを与える。互いにロープやコーナーに飛びながらリープフロッグや側転で攻撃をかわし合うスピーディーな攻防が展開され、オースギがティヘラでこの攻防を制すると両者タッチ。

 後藤が出てくると、SOSはドロップキックの編隊飛行で迎撃するも、巨漢の後藤は倒れず耐えて2人をダブルショルダータックルで吹っ飛ばす。さらに後藤が豪快なボディスラムで叩きつけて秀旺にタッチ。

 千賀はチョップを連打していくが、秀旺は両手を広げてノーダメージをアピールしつつ顔面かきむしり。倒れ込んだ千賀にマウントを取りながら顔面にナックルを連打していき、グロッキー状態となった千賀の横でスクワットを開始して余裕を見せる。

 代わる光珠は千賀にチンロックから串刺しショルダータックル。さらに串刺しスピアーを狙っていくが、千賀がブートで止め、前転式ドロップキックで追撃してオースギにタッチ。

 オースギは弾丸のようなスピードで跳ね回りながらフライングフォアアームを連打していき、ヒップトスからコーナーに上がりダイビング・バックエルボーを狙う。これをかわした光珠が投げっぱなしフェイスクラッシャーからスーパーマンプッシュアップで筋肉を増強し、豪快なブレーンバスター。後藤にタッチ。

 後藤はオースギへ旋回式バックフリップからボディプレス。さらにセントーンを発射もオースギが回避し十字架固め。これを返されるとガッツへタッチ。

 ガッツは後藤へブルドッギング・ヘッドロックからゴーストバスターを宣言も、振り払った後藤がラリアット。秀旺にタッチ。

 秀旺が入ってくると、SOSも飛び出していき、千賀のトラースキックからオースギの飛びつき式フランケンシュタイナーが決まる。光珠がカットに来ると、千賀をカタパルトにしてオースギが飛翔し放つ合体ドロップキックで場外へ排除しSOSのプランチャ編隊飛行。さらにガッツも場外飛びを狙う素振りを見せて会場がザワつくが、ガッツはのそのそとエプロンに出てから飛び込む場外クロスボディを発射。

 リングに秀旺を戻し、千賀のカニバサミからオースギがランニングニーを叩き込む得意の連携からダブルのトラースキック。さらにガッツがフライングニールキックを叩き込みラリアットを発射も、秀旺がラリアットで迎撃し幾度もバチバチとラリアットでぶつかり合う。秀旺が打ち勝って一度はなぎ倒すも、ガッツは即座に起き上がってお返しのラリアット。さらにゴーストバスターで突き刺してから必殺のフェイスバスターの体勢に入るが、秀旺が振り払ってドロップキック。さらに後藤が光珠をゴードバスターでガッツの上に叩きつける形での合体攻撃を見舞い、後藤がセントーン。秀旺はチャンス of LOVE(※フライングニールキック)からブレーンバスター、最後はロマンチックを突き抜けろ!(※変形バックドロップ)で叩きつけて3カウントを奪った。


ガッツ「オイ!藤原秀旺!今日は俺の負けだよ。そしてこないだの10月2日、お前とやったデスマッチを通じて、もう俺たちここまでトコトンやったら、次は一緒に面白いことしないか?オイ、どうなんだ?一緒に面白いことしよう。(※ガッツが握手を求めるも、秀旺は一瞥しただけで背を向けて先に退場)……ダメかぁ。まあ、でも俺は諦めないからね。まだグイグイ行くんで、皆さんよろしくお願いします!」

第4試合


 インディー界では珍しい純粋なヘビー級タッグとしての強さを見せ続ける“最高”ミステリーに対するは、“煩悩兄弟”として名古屋で名を馳せトンパチファイトを得意とする阿部&伊東のタッグ。鉄の城たる“最高”ミステリーを相手に煩悩兄弟は小粒でもピリリと辛い闘いを見せられるか。

 黒田と伊東でゴングが鳴ると、伊東がていねいなリストロックからグラウンドに引き込んでいき、ショルダータックルを放つが黒田はどっしりと受け止めて倒れず。伊東はオラオラと挑発しながらエルボーを連打し、額にナックルを叩き込んでからビッグブートで顔面を思い切り蹴りつける。両者タッチ。
 ミステリーは阿部をショルダータックルでなぎ倒すが、追撃を狙ったところを阿部が場外へと放り出し、伊東が場外でエプロンや鉄柱を用いてミステリーへ暴行。伊東がタッチを受ける。
 伊東はミステリーにナックル連打からマウントを取りながら首を絞める。阿部にタッチ。
 阿部は変形リバース・インディアン・デスロックに捕らえるが黒田がチョップでカット。阿部が倒れ込んだことでミステリーの足に大ダメージ。阿部は再び起き上がり、今度は黒田にカットを求める。その先に待つ結果を予測した黒田は苦笑いを浮かべて拒否するも、阿部のしつこい挑発に付き合ってチョップ。ミステリーの足に大ダメージ。阿部はミステリーをアンクルホールドに捕らえるも、ミステリーがロープブレイク。阿部は低空ドロップキックを狙ってロープに飛ぶが、ミステリーがパワースラムでカウンター。両者タッチ。

 伊東が突っ込んでいくが、黒田はラリアットでカウンターし、場外鉄柱を使った伝統芸能・哲っちゃん足殺し。会場に歓声が戻ってきたことで黒田もノリノリで「もういっちょ!」と連撃。黒田は伊東をリングに戻してラリアット。冬木スペシャルで絞り上げ、ミステリーとのダブルショルダータックルを見舞ってタッチ。

 ミステリーはエルボースマッシュ連打からコーナーに振って串刺しラリアットを狙うが、伊東が回避。即座に阿部が突っ込んできて回転浄土宗を見舞い、阿部のボディブロー→伊東のビッグブート→阿部のミドルキック→伊東のサッカーボールキックと軽妙な連撃。
さらに煩悩兄弟が挟撃を狙うが、ミステリーがかわして自爆させ、阿部を持ち上げて伊東に投げ渡す。思わず受け取ってしまった伊東が阿部をパワーボムで叩きつける形となってしまい、動揺する伊東へミステリーがスライディングキックで追撃してから黒田にタッチ。

 黒田は阿部をロープにくくりつけてチョップを連打し、ついでに阿部の股間をギュっと握る。ロープに振っていくが、阿部はカウンターの低空ドロップキックでヒザを撃ち抜き、スピニング・トゥーホールドを連発。黒田が下から蹴り上げて吹っ飛ばすが、阿部はアイル・ビー・バックで帰還して再びスピニング・トゥーホールドから足4の字固め。黒田が1秒でひっくり返して阿部が悲鳴を上げるが、伊東が入ってきてゴロリと転がし反転。ミステリーが入ってきてゴロリと転がし再反転。ミステリーと伊東のひっくり返し合戦が激化する中、ミステリーが阿部にボディプレスを見舞う豪快なカット。


 黒田は阿部に地団駄ラリアットから哲っちゃんバスターを宣言も、阿部が振り払って卍固め。ミステリーがカットに入ろうとするも伊東がスリーパーホールドに捕らえて抑える。

 阿部は黒田に伊良部パンチをクリーンヒットさせるも、黒田は倒れず耐えてラリアット。黒田は今度こそ哲っちゃんバスターを宣言するが、阿部が首固めで切り返す。その後、阿部は怒涛の首固め7連発。すべてキックアウトしたもののさすがの黒田も「もー無理!」と悲鳴。

 阿部は、ぜいぜいと息が上がった黒田を休ませずバックスライド。さらにバックを取っていくが、黒田が電光石火のサムソンクラッチでカウント3を奪った。


ガッツ「“最高”ミステリーのお2人、防衛おめでとうございます。私、11月5日、新木場大会でそのタッグベルトに挑戦したいと思います!なので、今日パートナーを呼んでおります。藤原秀旺、出てきてください!(※秀旺が一向に現れない)……オイ秀旺!出てこいコノヤローお前!(※秀旺が嫌そうに出てくる)次回11月5日、我々2人が組んでタッグの王座に挑戦する。いいですか?(※秀旺がわずかにうなずいてから先に退場)今うなずいたから、11月5日!TTT認定インディー統一タッグ王座戦、黒田哲広&マスクドミステリーvsガッツ石島&藤原秀旺、決定ッ!」

黒田「……ガッツぅ、マジで聞いてないんだけど、その話。……マジ?ホントに?……マジ?」
ミステリー「さっきタッグマッチでなにがあったの……?」
黒田「普通前もって流れの説明とかあるでしょ?……マジ?やってやりますよ!そして、もういつものネタですけど、負けたら引退します!あっ、やってやりますよ?ただ、丸め込みで疲れて疲れてなに喋っていいのか分かんないッス!(笑)」
ミステリー「また今とんでもないこと口走ってましたよ(笑)」
黒田「えー、メインありますんで、よろしくお願いします(笑)」

第5試合


 前回大会で政宗とのインディー統一無差別級王座戦を制して2度目の防衛に成功した試合直後のTORUをCHANGOがスプレー攻撃で襲撃。
 「王座に挑戦したいがTTTで何の実績もない自分が挑戦するには王者を襲撃するのが一番手っ取り早い」という旨の主張をして清々しく開き直るCHANGOの姿勢を気に入ったTORUが挑戦を認め、早速両者の王座戦が決定。

 先に入場していたCHANGOは、TORUがコーナー上でポーズを決めたりTORUの選手コール時に奇襲に見せかけたロープワークを行ったりとゴング前から心理戦を仕掛ける。

 ゴングが鳴ると、CHANGOがぬるりとしたスムースな低空タックルで足を取りに行くが、TORUが体格差を活かして押さえ込みヘッドロックの攻防も制してショルダータックル。CHANGOも追撃をアームドラッグでいなし、場外へスライディングで脱出しようとするが、その際にアクシデントが起こったか、ヒザに激痛が走った様子で機動力が大幅に低下。

 追撃を狙うTORUに対し、CHANGOは手負いの獣のようにガムシャラに振り払うことで抵抗するが、足は思うように動かない様子で場内からも心配のざわめきが上がる。TORUは容赦なくボディスラムで叩きつけ、レフェリーへCHANGOのチェックを要求も、TORUが背を向けた途端にCHANGOがガバリと起き上がり膝裏への低空ドロップキック。CHANGOが三味線を弾いていたことが判明する。

 CHANGOはうずくまったTORUのヒザにナックルを連打してから顔面へ低空ドロップキック。これでキラーモードにスイッチが入ったTORUは真顔でCHANGOを喉輪に捕らえながらコーナーに押し付けチョップ&エルボーを連打。さらに顔面を踏みつけていくが、CHANGOはその足を取ってロープを使ったニーロック。続けてそのヒザへの串刺しドロップキック。

 CHANGOはリング上でアキレス腱固め、場外に出して足を鉄柱に絡めながらのぶら下がり式アキレス腱固めと痛めつけ、場外で大の字になったTORUへエプロンからの奈落式セントーン。あまりの威力にTORUは血を吐きながらのたうち回る。

 TORUがふらふらとリングに入ると、CHANGOはヒザ十字。TORUはなんとかロープブレイクするも起き上がれず、CHANGOは「おいおい大丈夫か?(笑)」と嘲笑しつつシザースキック。さらにファイヤーマンで担ぐが、TORUは着地して延髄斬り。さらにランニングエルボーを連打していくが、これをキャッチしたCHANGOがリストロックから指への噛みつき攻撃。TORUは痛みに耐えつつ引き込んでDDTで突き刺していき、天に向かって口の中に溜まった血を毒霧のように噴射。

 TORUはCHANGOにダイビングダブルフットスタンプ。自身の足にも大ダメージが入り、続けて狙ったDガイストは持ち上げきれず、着地したCHANGOが延髄斬り。ロープにもたれかかったTORUへ、CHANGOがエプロンからの振り子式ドロップキック。トップロープを飛び越えながらのローリングネックブリーカーから究極飛龍裸絞め(ウルティモ・ドラゴン・スリーパー)。決まり切るまえにTORUが十字架固めで切り返し、クロスフェイスからボーダーシティ・ストレッチに捕らえるが、CHANGOは指に噛みついて脱出し、レフェリーを盾にTORUの攻撃をためらわせた上でショルダーネックブリーカー。TORUがキックアウトした際にCHANGOが勢いよくふっとばされ、レフェリーへ意図的な誤爆。

 レフェリーが倒れている間にタオルをリングに持ち込んだCHANGOは、タオルを使った究極飛龍裸絞め。これをレフェリーに咎められると反則カウント4で離し、助走をつけてシザースキックを発射もTORUが回避。

 CHANGOはエルボー&ビンタを連打していくも、TORUは自ら顔を前に突き出して挑発的にそのすべてを受けきっていき、強烈な逆水平チョップ一発でなぎ倒し、ローリングエルボーをクリーンヒット。さらにコーナーに上げて雪崩式ブレーンバスターを狙うが、CHANGOがゴツリと鈍い音が響くヘッドバッド。TORUの額がキレイに割れ、大流血。TORUは鬼の形相でビンタを叩き込み、場外へと転落したCHANGOを追ってリングを降りる。これを待ち受けていたCHANGOはエプロンの垂れ幕を剥がしてTORUを巻き込むという予想だにしない動きで翻弄し、コーナーから場外へ飛び込むセントーン・アトミコ。
 
 CHANGOは、延髄斬り、後頭部へのシザースキック、頭頂部へのシザースキックと連撃し、コーナートップからダイビング・セントーンを発射。これをかわして自爆させたTORUはDガイストからロープへの串刺しシャイニング・ウィザード。さらに必殺の垂直落下式ブレーンバスターを狙うが、背面着地したCHANGOがロープを使ったネックブリーカーからコーナーへと上がっていく。

 TORUも追っていって雪崩式ブレーンバスターを狙うが、振り払ったCHANGOがTORUの顔面へスプレー攻撃。怯んだTORUをジャングルクラッチで丸め込むもカウントは2。



 CHANGOは再びレフェリーを盾にTORUへぶつけようとするが、TORUは敢えて偶然を装ったタックルでレフェリーをなぎ倒し、CHANGOのスプレー攻撃をかわしてボディへ強烈なエルボー。TORUが奪い取ったスプレーをCHANGOの顔面へと噴射し、ロープに振って顔面を貫くドロップキック。リング中央にスプレー缶をセットし、その上に垂直落下式ブレーンバスターで頭頂部から突き刺、天にスプレーを噴射しながらの体固めで3カウントを奪った。

TORU「CHANGOさぁん、なにがなんでもベルトを獲ろうというそのファイティングスピリッツに敬意を表して、ベルトは差し上げられませんが、私の血液を捧げますよ。(※手に額からの血をつけてCHANGOの口元に塗り付ける)CHANGOさん、お客さんから見たら、トリッキーなCHANGOさんにかき回されてTORUが苦しんで防衛したと見られるかもしれませんが、私はCHANGOさんのこと大好きやし、大得意なんで。今日はありがとうございました。(※TORUが握手を求めると、CHANGOはその手に思い切り噛みつく)いだだだだだ!グワーッ!……まあ、そうすると思ったんでいっぱい血ィ付けときましたよ。あとでうがいしてください(笑)またやりましょう。(※CHANGOが退場)3度目の防衛に成功しました!まあ、今日闘ったCHANGOさんは、インディー界きってのハードワーカーやけど、俺もCHANGOさんよりハードワーカーの自信あるんで。そやな、来週、王子で私のプロデュース興行あります。そこのメインにベント、レイパロマとのシングルマッチ、ベルトかけようかな~と思うんですけど、どうでしょうか?どうですか、ガッツさん?(※放送席から見ていたガッツが両腕でマルを作る)OKいただきました!じゃあ来週の土曜日、22日。レイパロマ相手に4度目の防衛戦、決定や!チケットは残り僅かなんで、私が締めたらすぐ売店行くことにします。改めまして、今日はたくさんのご来場ありがとうございました!来週、王子でパロマさんに勝って、このベルトを持ってまた来月この新木場に戻ってこられるように、王子で闘ってきますんで応援よろしくお願いします。今日はありがとうございました!」

<試合後コメント>

TORU
「色々、多分考えてやってくるんだろうなって分かってたし、それをCHANGOの考えてること、CHANGOの立ててきた作戦、CHANGOワールド……CHANGOさんの脳内に浸かりきった上で勝たないとチャンピオンのレスリングとはいえないと思っていたんで、今日は敢えてってわけじゃないですけど、ある程度CHANGOさんの土俵に踏み込んで闘ったつもりなんですけど、ご覧の通り、頭から口から大流血。まさかそうなるとはね。想定の範囲外でしたけど、そういう闘いもやってきてますんで、慌てること無く焦ること無く。そしたら、CHANGOさんが焦ってたんじゃないかな。柄にもなく感情的に、キッツい打撃入れてきたんで。そうなったらもう、負けですよ。絶対」

――今までの防衛戦で一番追い込まれていたように見えましたが、TORU選手の感覚はそうではないと
「どうなんすかね。視覚的にはそう見えたかもしれませんけど。ダメージはもちろんありますけど、『やっべー!』『これ負けんじゃね?』ってのは無かったっす」

――次の防衛戦の相手はレイパロマ選手。曲者が続いてるように思えますが、意識している部分はありますか
「別にそうは思わないですけど、“曲者”ってなんなんですかね。曲者って便利な言葉で。テクニシャンとかトリッキーって言葉は便利ですけど、なんなのかは分かんないじゃないですか。曲者とは思ってない。パロマさんはリング上に自分の人生を投影しているというか、それこそプロレスラーだなと思うんで魅力を感じるし。それはCHANGOさん然り、先月の政宗さん然り、初防衛の政岡然り。すごい魅力を感じる先輩とTORUプロデュース興行でシングル決まってるんだったら、タイトルかけなきゃパロマさんにも失礼かなって思いでタイトルマッチにさせていただきました」

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