世界一の女子プロレス団体『スターダム』に36歳の若き新社長が就任!“選手ファースト”を掲げる新体制で行われる大改革の内容とは?

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 28日、東京都・後楽園ホールにてスターダム『STARDOM in KORAKUEN 2023 Nov.』が開催。ブシロードファイトの新社長に就任する岡田太郎氏がファンの前で熱い想いを語った。

 ブシロードファイトが運営する女子プロレス団体・スターダムは、2019年度には2億円だった売上が2023年度には15億円になるという急成長を遂げた。
 世界一の女子団体となったスターダムであったが、組織の成長に対して内部の人員やシステムの整備が追いつかずトラブルが多発。あまりにも過密な大会スケジュールやビッグマッチの連発などで疲弊した選手たちが続々と負傷欠場するなど、多方面での不満が積み重なっていった。

 そして、今月5日には会場のブッキングミスで大会開始時間が大幅に遅れることが前日に発表されるという事件が発生。
 ファンから不満が噴出する中、この事態の原因を問うた選手に対してスタッフが不誠実な対応を取ったことが当該選手によって内部告発のような形でSNSに投稿されると、火に油が注がれ手が付けられない炎上状態となった。

 この事態を重く見たブシロードの木谷高明オーナーは、会場に直接出向いてファンに謝罪。これを機に山積していた各種問題にメスを入れ、“選手ファースト”を掲げた新体制の構築を宣言。同月20日には社長交代の電撃人事を発表した。

 12月1日付で新たにブシロードファイトの社長に就任する岡田太郎氏(36)は、かつて存在した超人気声優ユニット『ミルキィホームズ』の統括プロデューサーを務めていた過去があり、その道の人間にはその有能ぶりは広く知られている。
 タレントのマネジメント能力に長け、新日本プロレスと手を取り合ってミルキィホームズのイベントを手掛けたこともあるなどプロレスにも理解ある人材。今年5月から児童向けのぬいぐるみ人形劇を手掛ける『劇団飛行船』の社長を務めていたが、木谷オーナー肝いりの改革の立役者として白羽の矢が立った形だ。

 この日、大会オープニングでファンの前に現れた岡田新社長は、選手とファンを大事にしていく所信表明演説を実施。靴を脱いでリングに上がる姿や、その誠実さが伝わる熱い語り口調にはファンも支持の姿勢を見せ、挨拶が終わったあとには大歓声が沸き起こった。

 大会終了後に囲み取材に応じた岡田新社長は、「今日見ていただいたお客様の熱を感じていただければ分かると思います。リング上のスターダムはやっぱり最高ですし、お客様も最高です。なんら心配すること無く最高のプロレス、最高のスターダムを提供できていると思います。リング上のことは何1つ心配なく、選手のサポートをすればいいと思っています」と選手・ファンの質の高さを絶賛。

 さらに、現在のスターダムにおける社内問題の原因については「選手・スタッフ・お客様の3者間の意見の行き来が正常に行われていない」と分析。リング外の問題については自身が矢面に立って意見を受け入れ、各方面へのすり合わせを行っていく方針を明かす。

 ファンからの批判が集まっている現場スタッフが抱える問題については、「上場企業としての基準、社会のルールに則って調査・判断をしていきます。ここは絶対会社に任せていただければ問題ないと思います。お客様にはしっかりと説明責任は果たします」と毅然とした対応を取りつつも、「入ってみて分かったのは、スタッフさん1人1人のプロレス愛や仕事の能力は個別で見ると問題視はしていないです。ただ、会社の急成長に伴って誰かに負担が集中しているということがありました。そこはちょっと整理をするだけでスタッフ個人のそれぞれの力は絶対発揮できると思っています」と一定の理解を示した。

 大会の過密日程問題については、新日本プロレスや劇団飛行船といったグループ会社のノウハウを活用した巡業スケジュールの精査を行って何千人規模のビッグマッチを月1回程度に減らしていく方針を発表。さらに自身のノウハウを活かして社内に事務所機能・マネジメント機能を整備し、お飾りでなく実際に発言力のある選手会を設立する意向を明かした。

 急な人事であったために細かいところをすべて把握できていないとのことであったが、来年1月6日に行なわれる『ブシロード新春大発表会 2024』では具体的な施策を発表したいという目標を語った。

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