【試合詳細】11・16 Evolution新木場大会 Chi Chivs世羅りさ ZONESvs柊くるみ 田村男児vs新納刃
『Evolution新木場大会#8』
日程:2023年11月16日(木)
開始:19:00
会場:東京都・新木場1stRING
観衆:130人
▼全日本プロレス提供試合 シングルマッチ 30分1本勝負
[Evolution]△田村男児(全日本)
15分0秒 時間切れ引き分け
△新納刃(MAKAI)
▼シングルマッチ 30分1本勝負
●ZONES
9分59秒 人でなしドライバー→エビ固め
○柊くるみ(プロミネンス)
▼シングルマッチ 30分1本勝負
●Chi Chi
14分0秒 ダイビング・ダブルニードロップ→片エビ固め
○世羅りさ(プロミネンス)
Evolutionとプロミネンスが真っ向勝負もEvo女勢が完敗!心を折られたChi Chiが試合中に号泣!ZONESはくるみと真っ向からのバチバチ肉弾戦!
オープニング
いつものように新土リングアナの挨拶から始まるが、ここでリングアナ見習い中の上原あかりさんをリングに呼び込む。
上原さんは普段は声優として活躍し、『アズールレーン』のサフォーク役などで知られる。
新土リングアナが「上原あかりさんがデビューした暁には、新土は呼ばれないってことなんですね……」と拗ねてみせると、上原さんが「私、知り合いのリングアナが新土さんしかいないんで一緒にお願いします。師匠!」と懇願。すっかり骨抜きになった新土アナは大会の注意事項読み上げなどを上原さんに任せ、第1試合へ。
第1試合
クリーンに握手を交わしてからゴング。
手4つからリストの取り合い、ヘッドロックの奪い合いが展開され、男児がグラウンドヘッドロックでじっくりと絞り上げてからヒザへのニードロップ、レッグロックと刃の機動力を削ぎにかかる。刃もアームドラッグで翻弄して得意のスピードファイトに持ち込もうとするが、男児がカウンターのショルダータックルで攻守交代を許さない。
男児はロープに振ってバックエルボーを見舞いブレーンバスターの体勢へ。刃はこれを着地して十字架固めで抑え込み、キックアウトした男児の腕を取って羽折固め。男児がロープを掴んでブレイクするも、刃は男児が痛めた腕へミドルキックを連打。ロープを使ったアームロックや腕固めからソバットを叩き込むも、男児は痛む腕を押さえながらエルボー連打で反撃しバックフリップ。
男児は串刺しショルダータックル連打からフライングショルダー、俵投げからの逆エビ固めと猛攻。刃がなんとかブレイクすると、2人は足を止めてのエルボー合戦を展開。男児の突撃をサマーソルトキックでいなしつつエプロンに着地した刃はロープ越しの延髄斬りからスワンダイブ式のダブルニーアタック。
刃は再び羽折固めで絞り上げ、ブレイクしてふらふらと起き上がった男児の側頭部へハイキック。さらにランヒェイで試合を決めようとするが、男児が振り払ってパワーボムを狙う。刃はこれを回転エビ固めで切り返し、さらにバックスライドで翻弄してから飛びついて三角絞め。レフェリーがチェックに入り、あわやレフェリーストップかというところで男児がぶっこ抜いてパワーボムで叩きつける起死回生の一撃を見舞う。
さらに男児はロープに飛んでラリアットを叩き込み、今度は正調式のパワーボム。さらに必殺のデスバレーボムまで決めてカバーに入るも刃がギリギリでキックアウト。ここで15分フルタイムドローを告げるゴングが鳴り響いた。
腕を押さえて動けない男児に対し、刃はまだ余力を残した様子で人差し指を突きつけて再戦を求めた。
オープニングアクト
yumeno、yui、sari、aiの4人によるダンスパフォーマンスが実施。
この5人は、韓国ダンスチームに所属し現在は渋谷のダンススタジオにて講師をしているyumenoが今日のために選抜して生まれたユニット。キレッキレかつ艶やかな動きを見せて本戦開始に向けてさらに熱い空気を作った。
第2試合
両者しっかり握手を交わしてからゴング。
ロックアップでの押し込み合いはくるみが余裕を持って勝つも、ZONESは即座に反転して逆水平チョップ連打。さらにショルダータックルで幾度もぶつかっていくがくるみはビクともせず、逆にショルダータックル一発でZONESを吹き飛ばす。
くるみはヘアホイップでロープ際に投げ捨て、激しく顔面を踏みつけて挑発。さらにボディスラムからフットスタンプ2連打。再びロープ際で顔面を蹴りつけた上でフットスタンプ。続けてキャメルクラッチ式フェイスロックで絞り上げ、背中へのフットスタンプから逆エビ固め。途中からは腕も巻き込んでの拷問式へと移行。ZONESはなんとかロープブレイクするも、腰へのダメージが深く起き上がれない様子。
くるみはコーナーに振って突っ込んでいくが、ZONESがかわして串刺しラリアットからエルボードロップ。さらにバックフリップを狙うが、くるみが振り払って突き飛ばし、サンセットフリップ。さらにくるみが人でなしドライバーで決めにかかるが、ZONESが回転エビ固めで切り返す。くるみは倒れず耐えてくるみ割り人形を投下も、ZONESが回避して自爆させスリーパーホールドで絞り上げる。くるみはなんとか起き上がってコーナーにぶつけることで脱出しブレーンバスターを狙うが、ZONESが高速ブレーンバスターでの切り返しを見せる。
ZONESはダイビング・エルボードロップからラリアットを発射も、くるみもラリアットで迎撃し正面衝突。幾度ものラリアットのぶつかり合いが続き、くるみの大ぶりの一撃をかわしてロープに飛んだZONESがついに巨木をなぎ倒す。
ZONESはバックフリップからダイビング・ラリアット。再びバックフリップを狙うが、くるみが着地してエルボーを連打し、ロープに飛んだZONESをキャッチしてブラックホールスラム。さらにくるくるくるみで圧殺してからラリアットでなぎ倒し、最後は人でなしドライバーで突き刺して3カウントを奪った。
試合後、くるみは握手を求めるが、ZONESはその手をはたき落として“あっかんベー”で返礼して帰っていった。
この試合後、中西代表がリングに上がり、12月17日に新木場1stRINGで開催の次回大会をPR。10月に引退したサニーの引退式を執り行うことを発表した。
第3試合
Chi Chiは握手を求めるが、世羅は「しねーよ。下がれ!」と塩対応。これに腹を立てたか、ゴングとともにChi Chiが突っ込んでドロップキックを叩き込んで試合開始。
Chi Chiはコーナーエルボー連打も、世羅が即座に反転してコーナーエルボー連打でお返し。試合開始20秒で世羅が場外に叩き出し、観客席に放り込んだり階段で顔面を踏みつけたりと苛烈な場外戦を見せる。
Chi Chiをリングに戻した世羅は逆エビ固め。珍しく退屈そうな表情で試合をしていた世羅だったが、場内にChi Chiコールがあふれると初めてニヤリと笑みを見せる。世羅はそのままカンパーナでブンブン振り回して絞り上げ、背中へのダブルニードロップ。
Chi Chiもよろよろと起き上がってエルボーを連打していくも、世羅は強烈な一撃を打ち下ろして黙らせ、ロープ際で背中を踏みつけてからダブルニードロップ。さらに大の字になったChi Chiの顔を「終わりか?終わりか?」とぺちぺち叩いて挑発してから「回すぞ~っ!」とジャイアントスイング。
圧倒的な力量差を見せつけられたChi Chiはこの時点で涙で顔をくしゃくしゃに。それでもエルボー連打で食い下がり、世羅の隙を突いて卍固めで絡みつく。なんとかロープに捕まってブレイクした世羅の顔面にビッグブートを叩き込み、ドロップキックで追撃。さらに串刺しビッグブートからミサイルキックを叩き込む。Chi Chiの気迫の連撃を受けた世羅は雄叫びを上げた後に満面の笑みを浮かべる。
世羅もギアを上げ、真っ向からのエルボー合戦を仕掛け、ブレーンバスターを狙う。Chi Chiはブレーンバスターで投げ返してコーナーに上っていくが、世羅が下から組み付いてパワーボムを狙う体勢へ。これを振り払ってロープに飛んだChi Chiは空中胴絞め落としからマウントを取ってエルボーを猛連打しギロチンドロップ。
Chi Chiはコーナーへの串刺し攻撃を狙うが、これをかわした世羅がお返しの串刺しランニングダブルニー。さらに急角度のコンバインで拷問してからワンツーエルボーの連打でKOを狙うが、Chi Chiは倒れず耐えて顔面へのビッグブート。世羅が怯んだところにトラースキックからドロップキック、さらにこの日初公開の新技・エクスプロイダーまで見せて追いすがる。
Chi Chiは必殺のバックドロップを狙うが、これを世羅がセラリズムバスターで切り返し、リバーススプラッシュ式ダブルニードロップ。さらに羅紗鋏で決めようとするが、Chi Chiが回転エビ固めで切り返し、スクールボーイの連打で金星を狙う。
これをすべてキックアウトした世羅は、エアーズロック、ファルコンアロー、エアーズロックII、ダイビング・ダブルニードロップと畳み掛けて3カウントを奪った。
試合後、世羅は泣き崩れるChi Chiに歩み寄って握手を求める。Chi Chiがビンタで応えると、世羅は強烈なエルボーを打ち下ろして去っていった。
ZONES「皆さん、今日は平日のど真ん中にお集まりいただきありがとうございました。ごめんなさい、今日も負けました!でも、実は昨日ずっとずっと見てなかった自分のデビュー戦を映像で見返しました。もう恥ずかしくて、悔しくて、臭いものに蓋をする感じで全然今まで見たくなくて見てこなかったんですけど、デビュー戦、3月31日に闘う自分の姿を見たら、今と全然違うなって思いました。すみません、すごく私たち成長がゆっくりなんですけど、まだ勝ちってところを、新木場で、Evolutionの興行で見せられていないんですが、少しずつ成長して、絶対に退化すること無くEvolutionして行きますので、飽きずにこれからも応援よろしくお願いします!今日、Chi Chiがこんなに感情むき出して、試合後もこんなにボロボロになってるの、もしかして私初めて見たかもしれません。Chi Chi、大丈夫か?」
Chi Chi「(※号泣しながら)すみません、負けましたぁ……ごめんなさい……。今までずっと、自分なりに頑張ってきたつもりだったんですけど、前回の大会の後に師匠に活を入れられて『このままじゃダメだな』と思って、思い切り、さらに自分に矛先を向けて、見つめ直しながらプロレスしてて、他団体とかに出させてもらったときも毎回そういう事を頭に入れながらプロレスやってきたつもりで。ただ、今日全部、新しい技もやっと出せたんですけど……(※大きな拍手が起きる)あの、拍手とかじゃないんです、ホントに。世羅さんはホント強くて、私、リングで練習でも試合でも泣いたこと無かったんです。でもホントに悔しくて、ホントにすみません、情けなくて……。もう涙が止まらなくなっちゃって……。すみません、泣き止みます。足の震えも止まらなくて……(※しばし精神を落ち着けてから)今日、ホントに負けたくなかったですけど、ホントに……。次、12月17日、どうせヤバい敵が来ると分かってます。もっと頑張ります!ホントに言葉にならなくてすみません。不甲斐なくてすみません。もっと頑張ります!まだ見捨てないでください!お願いします!次回、12月17日、またここであるので、新木場大会、9回目の大会があるので、懲りずにまた来てください。今日はご来場ありがとうございました!」
<試合後コメント>
Chi Chi&ZONES
ZONES「今日こそは、と思ったんですけど、また負けてしまいました。他団体に出させていただくことが増えて、経験値が上がってきた分、もっともっと新木場で……Evolutionを見に来てくださった皆さんの前で勝ちたかったんですが、また次回に持ち越しになってしまいました。でも、さっきもリング上で言ったんですが、デビュー戦の時の映像を今まで全然、恥ずかしくて見られなかったんですが、昨日見てみて、やっぱりちょっとずつでも成長してるかなって自分でも感じるところがありました。なので、絶対にEvolutionして、進化し続けて、必ずここで、勝ちをお客さんたちに見せたいと思います。今日はありがとうございました」
Chi Chi「すみません、負けてしまった上に、こんなに感情的になってしまって……。練習でも試合でも泣いたこととか無かったんですけど、前回の10月25日の新木場大会が終わった後に、自分なりには全力を出して頑張っていたつもりだったんですけど、師匠から『このままじゃダメだ』と活を入れていただき、この1ヶ月弱、自分に矛先を向けて、さらに矛先を向けて、自分と向き合って、プロレスと向き合ってきたつもりでした。他団体に出させていただいたときも常にそれを頭に入れて闘っていました。世羅選手が強いのは知っていたんですけど、対戦してみてこんなに強いのかと。自分が出来るすべてを出し切って、新しい技も練習して出して、自分が勝ちたい気持ちを200%出して試合したつもりでしたが、なにも及ばなくて、ホントに悔しさと不甲斐なさと痛みで涙が止まらなくて……ホントに情けないです。泣く奴とか大ッ嫌いだったんですけど、今は自分が嫌いです。12月も強くてヤバい敵を師匠たちが連れてくるんだと思いますので、それまで反省をして、練習をして、レベルアップして、早く新木場に来てくださるお客様に一刻も早く勝利を見せたいです」
――新技というのは試合終盤に出したスープレックス?
Chi Chi「そうですね。エクスプロイダーを出しました」
――世羅選手はハードコア・デスマッチを得意とする選手だが、今日はChi Chi選手の土俵での試合で完封されてしまったことについて思うことは
Chi Chi「それが一番悔しい理由でもありますね。相手が得意としていることはデスマッチとかハードコアだってことは知ってたんですけど、わざわざ向こうがね、私がいつもやっているようなファイトスタイルにしてくれたにも関わらず、フツーに負けてしまって。もう皆様も飽きたと思いますし、つまらない結果になってしまって。お客様に申し訳ないですね」
――12月大会で勝つためにどのようなことをやっていく?
Chi Chi「今日の試合映像を見てから決めます。今自分が出し切れるところを出し切って負けたんで。でも出し切って負けたってことは自分に足りないところがいっぱいあるから負けたと思うんで、今日の試合映像を見て、また考えて練習して、新木場に戻ってきます。ありがとうございました」