「時には笑われることも何だってしてやる」劣等感を乗り越えたグレート-O-カーンが「一番プロレスを盛り上げるプロレスラーになってやるよ」
12日、東京都・両国国技館にて新日本プロレス『ヤマダインフラテクノス Presents G1 CLIMAX 33』が開催。迷いを振り切ったグレート-O-カーンが胸中を吐露した。
G1 CLIMAX開幕前の6月30日、新日本プロレスは海野翔太&成田蓮&辻陽太を“令和闘魂三銃士”と銘打って猛プッシュし始めた。
コロナ禍に揺れる新日本マットに凱旋帰国して盛り上げ続けてきたオーカーンは、同時期にヤングライオンとして闘ってきた3人だけがスポットライトを当てられた現状を嘆いてか、「ま〜た新日本プロレスからの冷遇か…… 観客も少なく、歓声の無い中闘い続け、広報でもかなり貢献してやったはずなんだがなぁ」とSNS上でぼやいていた。
そんな中で迎えたG1 CLIMAX初戦、オーカーンはオカダ・カズチカと対戦して敗北。
しかし、オカダからは「岡、頑張れよ。周りが優遇されると思わず、自分が敷かれたレールに外れたと思ったとしても羨むこと無くしっかりと。羨ましがることなくしっかりとやっていけばいいんじゃない?一つだけアドバイスしてやるよ。内藤哲也みたいになるなよ!」と激励のコメントが投げかけられていた。
オーカーンは惜しくもブロック突破はならず、この日は6人タッグマッチに出場。HENAREへの献身的なサポートに徹し、UNITED EMPIREを勝利に導いた。
試合後、バックステージに戻ったオーカーンは自ら持参したイスに腰掛けて胸中を吐露。
「オカダ・カズチカに言われたことは、ずっと前から自分の中にあった。オカダきっかけっていうのはムカつくが、おかげで自分なりの答えを見つけた。もう冷遇だ何だと嘆くのは終わりだ。自分の本当にやりたいことと、プロとしての矜持が相反していた。本当は自分でもっと客を入れたいし、自分で客を熱狂させたいし、もっともっとプロレスを人気コンテンツにしたいし、金だって他のプロスポーツ選手よりも稼げるようにしてえし、テレビだってゴールデンタイムにしたいし、新日本プロレスに金の雨を降らせる役も、余がやりたい。新日本プロレスの主役の座にだって就きたい。プロレス界を代表するレスラーにだってなりたい。プロレスなんか嫌いだけどな、自分のやってることなんだ。誇りを持ちてえんだよ。それでもこの気持ちをどうプロレスで表現すればいいのか?この気持ちをこんなところでこんな形で吐露するのが正しいことなのか?分からない。プロレスラーらしく、悪党らしく、グレート-O-カーンらしく、プロレスを知らない身じゃこの辺が限界だ。分からないことだらけだ。それでもこの期間、悩みに悩んで、そして得た答えが“嘆くのは終わり”だ。道は自分で切り開く」
そして、オーカーンは“プロレスラー”としての在り方、自らが背負う覚悟について述懐。
「思い出したことがあったんだよ。(※入場時に顔面を覆っている布を見せながら)このマーク、イギリスで生まれた時に着けたもんだから、そっから着けたもんだから。これは耳に“?”をかけてるんだよ。余の名前が聞こえないことがないように、世界中に轟かすぞって、そんな思いでイギリスで生まれたんだよ。そう、昔誓ったんだよ。アントニオ猪木、ジャイアント馬場、力道山を超えて、プロレスラー=グレート-O-カーンにするって。一番目指さなきゃ、スポーツマンじゃねえだろう。例えばよ、例えばの話だ。アニメが趣味だって言えば、バカにされんだろ?プロレスだってそうだろ?『痛いんですか?』とか、『プロレスって何ですか?』とか、『今、どんな選手がいるんですか?』とか言われて、嫌な思いをしたろ?プロレスが好きだつって。それを余がやめさせてやるよ、どんな手を使っても。余の名前を世間に、世間に轟かせてやる。そして、その余を一目見ようと会場に来たら、この余が面白えって、プロレス面白えってさせて、リピートさせてやる。そして、たくさんの客が来れば、大金が手に入る。それで女にモテモテになって、『ああやっぱプロレスラー、カッケーな。プロレスラーになろう』って、そう余がさせてやるよ。そのためには、試合ももちろんそうだし、このおまけのバックステージも、SNSも、メディア広報も、時には笑われることも何だってしてやるよ!いいか、決めたんだ。ここで声高らかに誓ってやるよ。俺だけの答えだ。一番強くて、一番有名で、一番プロレスを盛り上げるプロレスラーになってやるよ」