2017年のイギリスで出会った2人が親友となり新日本プロレス1・4東京ドームで王座戦!ELP「クリス、アイ・ラブ・ユー」

4日、東京都・東京ドームにて新日本プロレス『サンセイアールアンドディ presents WRESTLE KINGDOM 20 in 東京ドーム 棚橋弘至引退』が開催。第0試合ではエル・ファンタズモの持つNJPW WORLD認定TV王座にクリス・ブルックスが挑戦した。
NJPW WORLD認定TV王座とは、長年新日本プロレスを中継してきたテレビ朝日の提案によって企画され『テレビ朝日とのパートナーシップを象徴する王座・ベルト』として2022年に創設されたシングル王座。試合は15分1本勝負にて行い「若手にもチャンスを与える」というコンセプトや、これまでタイトルマッチをあまり行ってこなかった地方大会でのマッチメイクを中心に考えていくプランが語られていた。
現王者のELPことエル・ファンタズモはイギリスではウィル・オスプレイ(現AEW)のライバルとして知られ、2019年に新日本プロレスに登場。ジュニアヘビー級の第一線で活躍すると同時にBULLET CLUBの一員として悪の限りを尽くしてきたが、追放されてベビーターン。ヘビー級に転向し、ヒクレオとともにIWGPタッグ王座&STRONG無差別級タッグ王座戴冠を果たすなど実績を残してきた。
そんなELPだが、2024年10月には検査でガンが発見されたことを報告し無期限休養。世界中から心配の声が集まる中、同年12月に「ガンは克服された」という宣言とともに電撃復帰。その翌月となる昨年1月には4WAYマッチでのNJPW WORLD認定TV王座戴冠を果たし、ガンを克服しての大復活劇を遂げてみせた。
王者としてのELPはまさにヒーロー。入退場時に積極的にちびっこファンと触れ合い、ベルトをかけて一緒に写真撮影に応じるなどの振る舞いでピープルズ・チャンピオンとなっている。
2025年4月に一度は王座陥落を果たすものの、月内に奪還。その後は約8ヶ月にわたる長期政権を築いてきた。
この日、ELPに挑戦したのはDDTのクリス・ブルックス。
昨年12月に5度目の防衛に成功したELPをクリスが襲撃して挑戦表明を行ったことで実現したカードだが、この2人が東京ドームで王座をかけて争うことには感慨もひとしおのものがある。
2人は同じ時代のイギリスのプロレスシーンで活躍し、プライベートでは親友という間柄。2人は奇しくも同じ2019年に来日しており、リング上で交わることは無いものの同じ時代に日本のプロレス界で切磋琢磨してきた間柄だ。

試合はロックアップからリストの取り合いに始まり、じっくりとしたサブミッションの応酬を展開。ELPがティヘラで場外に放り出してからトペのフェイントを見せると、怒ったクリスが場外戦に引き込んでドロップキックやネックスクリュー。さらに花道を贅沢に使ったゴムパッチン攻撃を繰り出すなど、DDTイズムを東京ドームに持ち込む。
クリスが試合を優勢に進める中、ELPは激しいチョップの撃ち合いを制してブーメラン・クロスボディからライオンサルトで反撃。さらにこの日引退する棚橋に捧げるエアギターからサドンデスを放つが、クリスがキャッチしてオクトバス・ストレッチ。ELPがこれをぶっこ抜いてスピニング・ネックブリーカーで切り返し、サンダーキス'86(※フォームが特徴的なダイビング・ボディプレス)を狙うが、クリスが追いすがって雪崩式ダブルアーム・スープレックス。
クリスは串刺しドロップキックで顔面をぶち抜きコーナートップに上がる。するとELPがお返しの雪崩式フランケンシュタイナーからサンダーキス'86を放つも、クリスが剣山で迎撃しプレイングマンティスボム。ELPがカウント2で返すとクリスは驚愕の表情を浮かべる。
クリスは2発目のプレイングマンティスボムを狙うが、ELPが切り返してCR II。これを返されると奥の手のスーパー・サンダーキス'86で3カウントを奪った

バックステージに戻ったELPは「俺の出番はいつもより少し早かったが、彼が引退する日だから仕方がない。彼こそが俺の唯一のタッグパートナーであり、彼に裏切られ、見捨てられた。そんなエースだが、ELPとACEを称えて2人に乾杯。棚橋弘至、生ける史上最高最強の男、君に乾杯」と棚橋への思いを吐露。
そしてクリスについて「彼は2017年からの知り合いだ。俺が6週間イングランドに渡って自費で遠征を続けてあらゆる団体でプロレスをしていたときに、俺を助けてくれた数少ない男、それがクリス・ブルックスだった。イギリスでは俺に手を差し伸べてくれる人なんて中々いなかったが、彼は自分を助けてくれたし、楽しいことも一緒にやった。クリス、そして獣神サンダー・ライガーと400人の前でプロレスをするという機会にも恵まれたが、2026年になり、ついに俺たちは5万人の前で試合をした。そこで勝てたことはとても嬉しいことだ。ここからは個人的な話になるが、去年自分はガンになった。それが発見されたのは、なによりもその9ヶ月前に同じ経験をした男がいたからだ。『自分たちも30を過ぎたしたまには健診をしないといけないな』なんて話していたんだが、そこでクリスが病気を見つけ、その病気を治すという経験を先にしていたからこそ俺はこの病気を発見し、治すことが出来た。俺はクリスに永遠に感謝しなければいけないと思っている。俺とクリスは永遠のボーンヘッド。そして仲間。クリス、アイ・ラブ・ユー」と熱い熱い気持ちを語った。
















