【試合詳細】7・9 PANCRASEニューピアホール大会(夜)田中路教vsシンディレ・マネンゲラ 住村 竜市朗vs草・MAX 野田遼介vs植松洋貴 糸川義人vs平田直樹

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『PANCRASE 336』
日程:2023年7月9日(日)
開始:17:15(NIGHT TIME)
会場:東京・港区 ニューピアホール

▼プレリミナリーファイト ウェルター級 5分3R
○佐藤生虎(UNITED GYM TOKYO)
1R 1分01秒、TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
●伊藤丈皓(新潟イエローマンズ)

▼女子フライ級 5分3R
○ライカ(RIGHT THING ACADEMY)
1R 0分25秒、TKO(スタンドのパンチ→レフェリーストップ)
●Nagi(Hプロダクション/千葉市ねわざワールド)

▼バンタム級 5分3R
○髙城光弘(リバーサルジム横浜グランドスラム)
判定2-1
●川北晏生(TRIBE TOKYO M.M.A)

▼フライ級 5分3R
●大塚智貴(CAVE)
判定0-3
○松井斗輝(パラエストラ柏)

▼フェザー級 5分3R
●糸川義人(TURNIBG POINT MMA)
2R 1分50秒、TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
○平田直樹(フリー)

▼ストロー級 5分3R
○野田遼介(ALLIANCE)
1R 3分18秒、TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
●植松洋貴(NEVER QUIT)

▼コーメイン ウェルター級 5分3R
○住村 竜市朗(TEAM ONE)
判定3-0
●草・MAX(TEAM CLIMB)

▼メインイベント バンタム級 5分3R
○田中路教(TEAM ALPHA MALE)
判定3-0
●シンディレ・マネンゲラ(PESFA)

元PXC王者・田中が南アフリカから初来日のマネンゲラに勝利し涙で感謝のコメント!1年ぶりに参戦の野田が生まれたばかりの娘に捧げるKO勝利!

第1試合


 佐藤は中村K太郎の主宰するジムUNITED GYM TOKYO所属。柔道をバックボーンとし、ジム初のプロ選手として闘う。パンクラス初参戦。

 一方の伊藤はボクシングがバックボーン。パンクラスは2戦目で、前回は今年3月、NBTミドル級決勝で敗れている。

 1R。佐藤がロー。伊藤は右フックを振る。佐藤の左パンチがヒット、伊藤ダウン! 足にしがみつく伊藤に、佐藤が追撃のパウンド連打。レフェリーが止めた。
 佐藤がデビュー戦をKO勝ちで飾った。

第2試合


 元女子ボクシング世界王者のライカは、2015年よりパンクラスに参戦している。2020年、2021年は連敗したが、今年3月、渡邉史佳にスプリット判定勝ちで連敗を止めた。今回も波に乗っていきたいところ。

 対するNagiはプロレスラーにして柔術のトレーニングをしているという。またMMAの試合経験もあるという。プロレスの際は覆面をかぶっており、計量にも覆面で登場。試合は素顔で行う。
 割れた腹筋に期待を感じさせたNagi。「プロレスラーのド根性を見せます」とのこと。ライカ相手にどのような試合を見せるのか、期待が高まる。

 1R。プレッシャーをかけるNagi。ライカのパンチがヒット、半分吹っ飛ぶようにしてグラついた。ライカはこの機を逃さずパンチラッシュ! Nagiがダウンし、レフェリーが試合を止めた。
 Nagiが根性を見せる間もなく、ライカが秒殺KO勝利。

ライカ ケージ上コメント
「応援ありがとございました。嬉しいです。勝つことだけしか考えないで、今日ここまで練習してきました。もう本当に、今日パンチでしっかり倒して、最後まで仕留められたんですけど、(早く終わったので)まだ闘争心が残っている状態で、なんだか終わった感じがまだなくて。すごくパンチを練習してきたので、今回はパンチで勝つと会長にも約束していたんで(涙ぐむ)次もまた、応援よろしくお願いします!」

第3試合


 髙城は2017年よりパンクラスに参戦中。2021年から今年にかけて3連勝中。前戦ではベテラン・サイバー遼を破り、ランキング入りを果たした。このまま連勝記録を伸ばし、さらに上を狙う。

 川北は2020年より参戦。2021年のNBTで準優勝したが、その後、修斗、Fighting NEXUSに上がっていたが、今年3月、パンクラスに復帰。
 前戦は今年3月、鬼神光司に判定勝ちを収め、ランカーとの対戦というチャンスをつかんだ。

 1R。川北が左ミドル。髙城がロー、ジャブ。川北が組もうとするが、髙城は付き合わない。
 髙城が川北の蹴り足を取り、パンチ。さらにバックを奪う。左足を両足でフックしテイクダウン! 髙城は殴りながらマウントへ移行。殴りながらバックに回る髙城。しかし川北立った。
 髙城はバックを取ったまま殴理、ケージへ押し込む。川北入れ替えた。お互いヒザをうちこむ。また髙城がバックに。
 残り40秒。川北は手首をつかんでいる。川北が殴って離れたところで終了。
 ジャッジは3名とも10-9髙城。

 2R。川北がジャブで出る。髙城はタックルにヒザを合わせるが、川北はそのまま組んでケージへ押し込んだ。ヒザを入れ突き放す。
 パンチで入ってきた川北を受け止め、髙城が組んでケージへ押し込む。川北入れ替えたが、髙城がヒザを打ち込み離れる。
 川北がパンチから組んでケージへ。しかし離れる。組みたい川北、付き合わない髙城。しかし川北がバックを取り、背中に乗ってチョークを狙った! しかし時間がない。川北が殴って終了。
 ジャッジは3名ともに10-9川北。

 3R。髙城が左ハイキック。川北がパンチから組んでケージへ。お互いヒザ。川北が片足を抱え、ケージへ押し込む。髙城がヒジ、パンチ連打。髙城はクラッチを切りたい。
 残り2分。髙城がバックに回る。しかし川北が足関を狙う。外してかぶさる髙城。髙城はバックをキープしたまま立つ。
 残り30秒。倒して殴る髙城。川北は下から首を狙うがタイムアップ。
 ジャッジは2名が29-28髙城、1名が29-28川北。2-1で髙城が判定勝ちを収めた。

第4試合


 8位の大塚は2020年よりパンクラスに参戦しており、翌2021年にはNBT優勝。しかし、NBT明けの昨年5月は谷村泰嘉にフロントチョークで一本負けを喫した。続く同年7月は前田浩平に判定、今年3月には赤崎清志朗にフロントチョークで2連勝中。

 松井はGRACHANでプロデビューし4連勝。今年3月、満を持してパンクラスに闘いの場を移した。パンクラス初戦はベテラン・佐々木亮太にTKO勝ちしている。

 1R。大塚がロー。松井はジャブ、ハイキック。大塚が距離の長いタックルを仕掛けると、松井が受け止めてケージへ追い込んだ。ロー、ヒザを打ち込む。
 大塚離れた。松井は蹴り、パンチ、ハイキックとやや距離を取りながら攻める。大塚が片足タックルからケージへ押す。殴って入れ替えた松井は肩パンチ連打。大塚はヒザを入れて離れた。
 大塚は再びタックルを試みるが、松井は付き合わない。逆にケージへ押し込んで肩パンチ。大塚が離れると、松井はパンチを振って出るが終了。
 ジャッジは3名10-9で松井。

 2R。松井が左パンチ。大塚もパンチ、ローを出すがヒットしていない。松尾がパンチを当てていく。入りたいが組めない大塚。再び組むも、松井がケージへ押し込んで肩パンチ、ヒザ連打。
 大塚が離れて左右パンチ。さらに片足をつかみ、引っこ抜いて倒した! 立とうとする松井を大塚が投げるが、松井はすぐに立つ。ボディ、肩パンチ連打。
 大塚は片足を抱えるが倒せない。松井はボディを殴り離れた。大塚はパンチを振るが届かない。松井はアッパー、ロー。大塚が組むが、松井がテイクダウン! 細かく殴って終了。
 ジャッジは2名が10-9松井、1名が10-9大塚。

 3R。パンチを打ち合う両者。大塚に向かい、笑って舌を出す松井。大地下は右ミドルから片足タックル。ケージへ押し込むが離れた。
 右目をカットしている大塚。松井はジャブを当てていく。大塚も左パンチをヒットさせた。松井はジャブ、ミドル、ローとたたみかける。大塚は鼻から出血。松井は左ハイキック。大塚は逆転を狙いパンチを振って出るが、松井がタックル、テイクダウンしたところで時間切れとなった。
 ジャッジは2名が30-27、1名が29-28の3-0で松井が勝利。

第5試合


 糸川は昨年より参戦、NBT同級優勝を飾っている。しかし、今年3月の優勝者ごほうびマッチではランカーの名田に判定負けを喫した。しかし、3Rに巻き返し、終了直後、両者ともに床に座り込むほどの大激闘を見せた。

 平田は今年4月にパンクラス初参戦。1ラウンド肩固めで圧勝し、期待の高まる選手だ。今回は10位との対戦。ランキング入りは叶うか。

 1R。糸川がロー、ミドルで距離を取る。平田は片足タックルからケージへ押し込む。平田が投げ、尻もちをつかせる。胴をかかえている平田。ヒザを打ち込む。殴る糸川。立ち上がりたい。しかし平田はたたせず、ヒザ、殴る。さらに背中をつかせてハーフマウントに。
 平田、さらにマウント! 細かく殴る。なんとか立ち上がりたい糸川だが、押さえ込まれてしまっている。平田がヒジ連打。バックマウントからマウントへ移行。ヒジを連打し、残り10秒でチョーク! 極まるか!? 糸川のセコンドは「耐えろ!! 耐えろ!!」とゲキを飛ばす。なんとか耐えて終了。
 ジャッジは3名とも10-9平田。

 2R。糸川が蹴り。平田はパンチ、ロー。ミドル。糸川は消耗している様子。パンチを放つが、平田が蹴り足をつかみテイクダウン! マウントへ。ヒジ、パウンド連打! レフェリーが止めた。

平田直樹 ケージ上コメント
「平田直樹です。応援してくれる人、スポンサーの人、あと練習してくれる先輩がた、いつもありがとうございます。今回もしっかりフィニッシュできて怪我もないので、9月の30周年の大会に出られたらなと思います。よろしくお願いします。ありがとうございました」

第6試合


 野田は2017年よりパンクラスに参戦中。5連勝していたが、現同級王者の山北渓人と対戦し攻めきれず初黒星。昨年7月には八田亮に判定負けを喫した。
 今回は、結婚をはさみ1年ぶりの出場となる。

 植松は2021年よりパンクラスに参戦。ここ2戦は江崎壽に腕十字で一本負け、前戦の今年3月はリトルとドロー。しかし、前戦は両者ともに限界まで打ち合う激しい試合となった。激しい意地のぶつかり合いに会場はヒートアップ。根性と激しい面を見せた。グラップラー野田に対し、どのような試合を見せるか。

 1R。野田のローがローブローに。ダメージはなく、すぐ再開された。
 野田がロー。植松が足をつかむが突き放した。野田がミドル。植松はまた足をつかみ、離す。野田が片足タックルに入ると植松がケージへ押し込んだが、野田が入れ替えて突き放す。
 野田がパンチ。左ハイキック。さらにパンチを打ち込み、ケージに詰める。野田の前蹴りが効いた! 植松が膝をつくと、野田が追撃に入りパウンド連打! 植松は打たれるままになり、レフェリーが試合を止めた。
 驚きの、野田のKO勝ち。打撃での勝利はキャリア初。意外な結末に、会場は大いに沸いた。

野田遼介 ケージ上コメント
「ALLIANCEの野田です。グラップラーなんですけど、打撃でフィニッシュして、ちょっと気持ち良くなっちゃいました(照れ笑い)。プライベートなんですけど、10月に娘が生まれまして、この勝利を娘に捧げたいと思います。はるちゃん、パパ勝ったよ! ありがとうございました!」

第7試合


 住村は第9代DEEPウェルター級王者。2021年5月、王座を返上している。パンクラスには過去2回参戦している。2015年7月、草・MAX戦と2017年12月のジョイボー・フレドリック戦だ。その後DEEP王者となり、RIZINにも出場している。
 DEEPではほとんどの選手と対戦したため、新天地パンクラスでベルトを目指す。

 草は2010年より参戦し、翌2011年にはNBT同級優勝。2018年の菊入正行戦を最後にパンクラスからは遠ざかり、HEATに出場。ライト級王座を獲得している。今回は5年3ヶ月ぶりのパンクラス出場で、住村と再戦することになった。8年ぶりの再戦でリベンジを果たせるか。

 1R。草がワンツー。住村は組みに行ったが離す。パンチを振っていく。草のパンチをくぐり、住村がタックル、テイクダウン。ハーフからサイドに回り押さえ込む。バックに回るが立つ。
 住、再び倒してハーフマウント。殴る。立ちたい草。住村はボディを殴る。残り10秒で草が立ち上がった、離れて終了。
 ジャッジは3名10-9住村.

2R。お互いロー。草がパンチを出そうとしてところへ住村がタックル、テイクダウン。ハーフマウント。住村殴る。ボディを殴りながら足を抜こうとするが、なかなかできない。ヒジ、パンチを落とす。
 草も脱出できない。住村がバックマウントへ。お互い殴って終了。
 ジャッジはこのラウンドも3名10-9住村。

 3R。住村が組んでテイクダウン。サイドに回る。ヒザ、肩パンチ。立とうとする草。住村はバックを奪取。ヒザ連打。立ちたい草。住村は立たせない。ヒザ連打。
 ようやく草が立つが、住村はバックをキープ。
 残り30秒、住村は草を逃さずカカト、パンチを入れて終了。
 ジャッジは3名とも30-27の3-0で住村が勝利。草をガッチリ固め、何もさせなかった。

第8試合


 今年4月に続き、連続参戦となった元PXC王者・田中。2010年に修斗でデビュー、2012 年よりPXCに参戦、2013年バンタム級王者となる。その後、UFCへ、5戦2勝の成績を残す。
 その後はLFAに参戦、またパンクラスに上がりながら、再びUFCへの参戦を目指している。今回、日本人選手には避けられ、外国に相手を求めたという。

 対するシンディレ・マネンゲラは南アフリカEFCの元バンタム級王者。2019 年、秋葉太樹と闘ったルサンド・ピコとは柔道時代からのチームメートだという。憧れていた日本で、どのような試合を見せるのか。

 1R。マネンゲラが強めのロー。プレッシャーをかける田中。マネンゲラが右ハイキック。田中はパンチを振るが、バランスを崩したところにマネンゲラが組む。首を狙うが、田中外した。
 田中はパンチ、ヒザ、肩パンチと猛攻。さらにハーフマウントからボディ、パンチを落とす。首を狙っているマネンゲラ。ら中はさらに殴り続ける。
 残り1分、田中が首を抜いた。鉄槌を落として終了。
 ジャッジは3名10-9田中。

 2R。田中がパンチを打ち込んでテイクダウン! マネンゲラはガード。田中は肩パンチを混ぜながらコツコツとパウンド連打。マネンゲラも細かく殴っているが、田中が大きくパンチを落とした!
 田中はハーフマウント。足を抜きたいが、残り1分。田中が上をキープし、殴り続けて終了。
 ジャッジは3名10-9田中。

 3R。フェイントをかけるマネンゲラ。田中は右ミドル。バランスを崩すが、倒れず立て直した。マネンゲラがロー。田中はプレッシャーをかけていく。
 マネンゲラが入ってきたところへ、田中はパンチを合わせてテイクダウン! ハーフマウントから殴る。パウンド、鉄槌連打。マネンゲラは立てず、もらっているまま。
 残り2分。田中がサイドに回る。ハーフからヒジ、パウンドを落とす。マネンゲラは防いでいるだけ。
 残り1分。殴り続ける田中。マネンゲラは攻める気がない。しのぐのみでタイムアップ。
 ジャッジは3名ともに30-27の3-0で田中が勝利。

田中路教 ケージ上コメント
「すみません、ちょっと決めきれなかったんですけど、ちょっと喋らせてください。2ヶ月前、パンクラスに出させていただいた時に、ちょっと自分の中では本当にひどい試合をしてしまって。その前もそうなんですけど。ちょっとこの2ヶ月間、必死こいてやってきました。それで、日本での生活、家族の支えとか、練習仲間、コーチたちの支えとか、そういうのが、自分の闘う気持ちっていうのをまた呼び覚ましてくれたなっていう風に思います。いろんな人のサポートを受けて今ここに立っているので、……本当にありがとうございます(涙ぐむ)。長い間、苦しんで……、本当に苦しかったんですけど、周りの人のサポートとか、努力っていうのが、まだ100%じゃないですけど、闘えるコンディションに戻してくれたんだと思います。跳ね返されたんですけど、また世界で闘いたいと思っているので、また応援してもらえたら嬉しいです。マネンゲラ選手と、マネンゲラ選手を呼んでくれたパンクラス、本当にありがとうございます。押忍、今日は本当にありがとうございました。」

(写真・文/佐佐木 澪)

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