【試合詳細】11・13 新日本プロレス後楽園ホール大会 エル・デスベラードvsSHO YOHvs高橋ヒロム マスター・ワトvsエル・ファンタズモ 田口隆祐vsロビー・イーグルス 金丸義信vs石森太二 BUSHIvsDOUKI

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『WORLD TAG LEAGUE 2021 & BEST OF THE SUPER Jr.28』
日程:2021年11月13日(土)
開始:18:30
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:696人

▼シングルマッチ 10分1本勝負
△中島佑斗
10分0秒 時間切れ引き分け
△大岩陵平

▼「BEST OF THE SUPER Jr.28」公式戦 30分1本勝負
[L.I.J]●BUSHI【0勝1敗=0点】
10分53秒 スープレックス・デ・ラ・ルナ
[鈴木軍]○DOUKI【1勝0敗=2点】

▼「BEST OF THE SUPER Jr.28」公式戦 30分1本勝負
[鈴木軍]○金丸義信【1勝0敗=2点】
5分37秒 リングアウト
[BULLET CLUB]●石森太二【0勝1敗=0点】

▼「BEST OF THE SUPER Jr.28」公式戦 30分1本勝負
○田口隆祐【1勝0敗=2点】
16分17秒 どどん→エビ固め
[CHAOS]●ロビー・イーグルス【0勝1敗=0点】

▼「BEST OF THE SUPER Jr.28」公式戦 30分1本勝負
○マスター・ワト【1勝0敗=2点】
13分52秒 変形ラ・カレテラ
[BULLET CLUB]●エル・ファンタズモ【0勝1敗=0点】

▼「BEST OF THE SUPER Jr.28」公式戦 30分1本勝負
[CHAOS]●YOH【0勝1敗=0点】
3分55秒  (名も無きヒロムロール)※咄嗟に出た技なので名前は決まっていません
[L.I.J]○高橋ヒロム【1勝0敗=2点】

▼「BEST OF THE SUPER Jr.28」公式戦 30分1本勝負
[鈴木軍]●エル・デスベラード【0勝1敗=0点】
25分11秒 ショックアロー→片エビ固め
[BULLET CLUB/HOUSE OF TORTURE]○SHO【1勝0敗=2点】

闇堕ちSHOがBOSJ初戦でIWGPジュニア王者のデスペラードから反則三昧の外道勝利!69代王者を目指す田口がジュニアタッグ王者のロビーに技アリ勝利!

第1試合


 ゴングが鳴ると互いに身を低くして足を狙い合う。中島がヘッドロックで絞り上げていくが、大岩がエビ固めに捕らえてフォールも中島が即座に返してクリーンブレイク。
 ロックアップから中島がハンマーロック。大岩がカニバサミで倒してヘッドロック。中島がクラッチを切るとリストロックの応酬へ。中島がグラウンドに転がして足を取っていくが、大岩は腕十字を狙う。中島は上からエビ固めで潰しアームロックに捕らえるが大岩が足を伸ばしてブレイク。
 中島が引き起こすが大岩は腰投げで叩きつけグラウンドヘッドロック。中島は足を伸ばしてブレイク。
 エルボー合戦から大岩が中島の古傷である左腕にエルボースタンプを連打し脇固め。中島は必死のブレイクを見せる。
 大岩は中島の左腕にアームロック。危険な角度まで絞り上げるが中島は歯を食いしばってロープに足を伸ばす。
 大岩が引き起こそうとすると中島は低空タックルで足を刈って怒りのマウントエルボー連打。さらにヒザへのストンピング連打からヒザ十字。大岩が両手を伸ばしてロープブレイク。
 中島はさらにヒザへのストンピング連打からアキレス腱固め。大岩はなんとかロープブレイク。
 中島は逆片エビ固めで腰を落とすが大岩はプッシュアップしてロープへ。
 両者雄叫びを上げながらのエルボー合戦を展開し、中島が連打で打ち勝つも大岩がランニングエルボーでなぎ倒し、ロープに振ってドロップキック。しかし中島のヒザ攻めが効いており、前受身でヒザから落ちて悶絶。
 大岩が腕十字を狙うが中島がこらえる。大岩は首固め連発でがむしゃらに初勝利を狙うが、中島が意地のキックアウト。ここで10分フルタイムドローを告げるゴングが鳴らされた。

<試合後コメント>
中島佑斗
「ああ、クソーッ! クソッ! 今シリーズ、ヤングライオン二人と組まれてるんですけど、いいよなあ、あいつらは。トライアウトで1発で受かって3カ月でデビュー。ふざけんな、クソッ! これから今シリーズ、好青年のエリートを生意気な落ちこぼれがぶっ飛ばしてやるよ。ああ、クソッ! あとこれを見てるか分からんけど、オレは2021年2月14日を一生忘れねえから! あの日、あの時、あの瞬間、全て狂わされたと思ってる。狂ったよ、全てが! 今日はドローだった奴が何言ってんだって言われるけどよ、絶対。これから強くなって、もっともっと強くなって、その日が来るまで強くなって、第2戦、次に負けて地獄見るのはおまえだ! 楽しみにしてろ。もっと強くなってやるからな、上村優也、オイ!」

大岩陵平
「ああ、クソッ! 中島先輩と今日シングルが3回目で、今日こそは絶対勝ってやると思ってリングに上がったんですけど、今日もまた時間切れ引き分けで勝ち切れなかったです。また次やることがあったら、次は絶対に自分が勝ちます。あと明後日、藤田ともあるんで、それも絶対に勝ちます。ありがとうございました」

第2試合


 ゴングが鳴ると互いにロープに飛んで攻撃をかわし合い、BUSHIがティヘラで先制。場外に逃れたDOUKIへプランチャから飛びついての場外ティヘラで追撃し、鉄柵へと叩きつけていく。
 BUSHIはDOUKIをリングに戻してTシャツで首を絞め上げ、エルボー連打からロープに飛ぶがDOUKIがロープを引き下げて場外に落としラ・ケブラーダ。さらにお返しとばかりにBUSHIを場外鉄柵に叩きつける。
 BUSHIがリングに戻ると、DOUKIはロープに振ってバックエルボー。続けてチンロック、ブレーンバスターを狙うがBUSHIが耐えてバックドロップ。BUSHIはコーナー上から飛びついてのティヘラ、DDT、ミサイルキック。さらにフィッシャーマンズ・スクリューを狙うが、これをかわしたDOUKIがエプロンに出てデイブレイクを狙うが、DOUKIがロープに足をかけたところへBUSHIが延髄斬り。ロープに宙吊り形になったDOUKIへBUSHIがミサイルキックを見舞い、コードブレイカーを発射もDOUKIがキャッチしてイタリアンストレッチNO.32。BUSHIは足を伸ばしてなんとかブレイク。
 DOUKIはデイブレイクからスープレックス・デ・ラ・ルナを狙うが、BUSHIが暴れて脱出。DOUKIは延髄斬りからロープに飛ぶが、BUSHIがカウンターのドロップキックで迎撃。
 BUSHIはDOUKIのラリアットをかわして延髄斬り。さらにコードブレイカーからエムエックスを発射も、DOUKIが地対空地獄突きで迎撃。BUSHIはDOUKIのラリアットをキャッチしてバックスライドを狙うが、DOUKIが担ぎ上げて摩利支天。さらにスープレックス・デ・ラ・ルナで叩きつけてカウント3を奪った。

<試合後コメント>
DOUKI
「オイ! やっと始まったな! 『SUPER Jr.』! BUSHI、エセ・ルチャドール。いや、今おまえはルチャかぶれ。ルチャかぶれBUSHI、今日まで1勝1敗。メキシコの3本勝負で言ったらな、イーブン。今日、オレはテメエに勝った。ようやく、オレはテメエに勝った気分だよ。BUSHI、オレはな、おまえの事が気に食わねえよ。マスクも使う技も気に食わない。まあ、でもな、おまえの実力は知ってんだよ。そんなんな、試合すりゃわかんだよ。そうじゃなかったら、間違ってても“IWGP Jr. ヘビー級王者”なんかなれねーだろ? まあでもよ、オレもこの1年ずーっとヘビー級の奴らと当たってきて、半年ぐらいはG.o.Dのデカい奴ら、邪道と半年間やってきた。オレもな、おまえの攻撃受けたけど、オレの身体もきっとタフになってたんだろうな。『SUPER Jr.』面白いな、始まったな。11人、シングル11個。未だかつてないんじゃないか? シングル11個もあるリーグ戦なんて。あ、昔のことは知らねえけどよ。オレにとっちゃ、因縁のある奴らばっかで、嬉しいよ。このカード組んでくれた奴。まあな、シングル11個、ここのコメントもそうだ。自己主張、発信してかねーと、発信力のある奴に、テメーを決められて印象付けられちまうからな。ガンガン、発信させてもらうよ。今日の試合は気分いいな、BUSHIに勝って。いいスタートってやつじゃないか? さて、次の相手、オレの次の相手、知ってる奴いるか?」

――YOH選手です
「お、勉強してきたじゃねーか。去年さんざん怒ったからな。で、誰?」

――YOH選手
「YOH? YOH、YOH、YOHなあ。YOH、YOH、YOHって言うとテキサスみたいになっちまうけどよ。まあ、どうだ。心の病は治ったか、癒えたか? 元気になったんだろうな? オメーにも因縁があるぞ。2年前、テメーとシングルでやって、負けて、テメーみたいな奴に負けたままっていうのがオレはな、たまらなく気持ちわりーんだよ。毎回言ってる通り、テメーみたいな、なんだ。芯の通ってないヘラヘラしたイケメンはオレは嫌いなんだよ。YOH、まあ今日の試合はな、まずは今日の試合。どんな感じか見さしてもらうけど、楽しみだよ。(ここからスペイン語で)次はオマエだ、YOH。じゃ、またな」

BUSHI
「ああ、あークソッ! 今年の『BEST OF THE SUPER Jr.』、全員、総当たりだよ。全員と当たる。だがな、去年負けたDOUKI……今年も開幕戦から躓いたよ。これでおまえとのシングル、対戦成績、1勝2敗。それだけはよーく覚えとくよ」

第3試合


 石森が入場ゲートから登場し、カメラに向かってポーズを決めていると、その背後から金丸が襲撃。場外で乱闘となる中でゴングが鳴らされる。
 場外戦を優位に終えた石森は金丸の追撃をかわしながらスワンダイブ式の攻撃を狙うが、金丸が回避してコルバタ式DDTを狙う。石森は着地して腕を巻き込みながらYes Lockを狙うが、形になりきる前に金丸が場外へと脱出。
 石森が場外へ追っていくと待ち構えていた金丸は場外鉄柵に叩きつけながらリング周りを一周。しかし石森は腕を引き寄せて担ぎ上げ場外鉄柵へのスタンガン。
 両者場外カウント19でリングに戻ると、石森が串刺しダブルニーから腕へのコードブレイカー、Yes Lockと無駄のない連携。金丸が足を伸ばしてブレイクすると、石森がロープに飛ぶが金丸はビッグブートから延髄斬り。さらに組み付いていくが石森がサイファーウタキで切り返す。石森がコーナーに上ってファイヤーバードスプラッシュを発射も金丸が回避して場外へ。石森も着地してすぐに場外に追っていくが、待ち構えていた金丸が場外カウントギリギリで石森を場外鉄柱に叩きつけ、さらにセコンドに付いていたヤングライオンをハンマースローして石森に投擲。バランスを崩した石森はリングに戻ることが出来ずカウントアウト負け。石森の金丸アレルギーはさらに加速した。

<試合後コメント>
金丸義信
「(ウイスキーの瓶を片手に現れて)オイ、見たか? 石森、なんだかいいコンディション作っててもよ、あんな体作っててもよ、結局は(酒瓶で頭を指して)ここ。オイ、お前には“ここ”がなかったな。体作って、コンディションはいいけど、頭がなかったよ。こんなもんだ」

石森太二
「ああ……ああ……ああ……またかよ。ってかよ、レフェリー、明らかに見ただろ? なんでカウントストップしねえんだよ。裏では酒ばかり飲んで、『あれ?』って思う相手にコロコロ負けてる金丸がよ、なんでさ、俺とやるとここぞとばかりに本領発揮するんだよ。なんだ、俺にはこれからずっとノアの時のジュニアの絶対王者・金丸でい続けるということか? いや、まだ1敗。一番負けただけ。まだここからだ」

第4試合


 ロックアップから腕の取り合いとなり、グラウンドに引き込んだ田口が足を固める。ロビーもレッグロックで切り返し、田口が足を取り返そうとするとロビーが素早くロープを掴む。
 手4つで組み合い、ロビーがアームドラッグからロープに飛ぶが田口が背中を押して何往復も走らせる。ロビーも同じく田口を走らせようとすると田口はスルリと場外へ逃れる。ロビーが追っていくと田口が入れ違いにリングに戻り、エプロンに上がってきたロビーにヒップアタック。田口が場外飛びのフェイントから挑発。
 ロビーはリングに戻ると田口のドロップダウンを先読みし膝裏へのダブルニードロップ。さらにヒザへのアイアンクローを見舞いながらのトゥーホールド。田口がロープブレイクするとコーナーに押し込んで顔面を踏みつける。田口が場外に逃げ出すとロビーが追っていって逆水平チョップ。ロビーは田口をリングに放り込んで腰クネ。
 ロビーは田口をリングに放り込んでリバース・インディアン・デスロックからのニークラッシャー。ロビーは田口に串刺しダブルニーから足への619、串刺しランニングダブルニーと連撃しロン・ミラー・スペシャル。田口は素早くロープに手を伸ばす。
 田口は膝立ちになりながらもボディへの掌底を連打しヒップアタック。ロビーが場外に逃れると田口は三角跳びプランチャで追撃。田口はロビーをリングに戻してスワンダイブ式ミサイルヒップ、スリーアミーゴスと決め、続けて串刺しヒップアタック、フェイスクラッシャー、ラ・マヒストラルと連撃もロビーがラ・マヒストラルで切り返す。田口はキックアウトの際に足を取ってオーマイ&ガーアンクル。ロビーが暴れて脱出すると田口がヒップアタックを発射もロビーが回避したため自爆し大ダメージを負う。
 ロビーはスワンダイブ式ミサイルキックで田口のヒザを打ち抜き、ターボバックパックを狙うが、田口がバックを取るとロビーが変形十字架固めで切り返す。田口もこれをエビ固めで切り返しつつ足を取ってオーマイ&ガーアンクル。さらにどどんを狙うがロビーがサムソンクラッチ。田口はまたもキックアウトの際に足を取ってオーマイ&ガーアンクルもロビーが脚力だけで跳ね飛ばし、田口のヒップアタックをアトミックドロップで迎撃。ロビーはハイキック、トラースキック、延髄斬りと連撃も田口が倒れず耐えて延髄斬り。両者ダブルダウン。
 両者膝立ちになりながらエルボーを打ち合っていくが、ロビーがミドルキック連打で優位を掴みレッグラリアート。田口は倒れず耐えてヒップアタックを見舞い、ヒップバッド連打。ロビーはアサイDDTを狙うが、田口はミラノ作どどんスズスロウンで切り返し、ギタってから「オヤァイ!」と叫ぶがロビーが丸め込んでからアサイDDT。
 ロビーはトラースキックからコーナーに上ってワープ4.5を発射も田口が剣山で迎え撃ち首固め。ロビーはターボバックパックを狙うが、田口がどどんで切り返してカウント3。

<試合後コメント>

田口隆祐
「アーー! IWGPジュニアタッグ王者第68代、ジュニアタッグ王者、ロビーから、ワン・ツー・スリー。『SUPER Jr.』はもちろん、狙っていくけど、この1勝は大きい。ジュニアタッグ、ロビー。改めて、この場を借りて、『SUPER Jr.』期間中ではあるけれども、(IWGPジュニアタッグ王者)69代、狙って行きますよ。狙っていくよ、ロビー! 挑戦、挑戦いつでもどこでも。いつでもどこでもいいよ。いつでもどこでもいい。挑戦受けてもらおうか。受けてもらいましょう。ジュニア……視界が開けたね、69代……ジュニアタッグ。『SUPER Jr.』、しかも相手は前IWGPジュニアチャンピオン。まあやれるじゃない。まだまだやれるじゃない田口。まだまだやれるんじゃないですか? はい。シングルチャンピオンも見えてきたね。ジュニアチャンピオンはもちろんシングルチャンピオンも見えてきたよ。オイオイオイオイオイ。若者たちよ、若者たちよ。まあこの1勝で調子こくのもなんだけど。若者たちよ、文句ばっかりたれて、オッさんに足元すくわれるぞー? 気を引き締めてかかれ!」

ロビー・イーグルス
「最後にバックステージでコメントをしたときは、泣いてて何も言えなかったけど、感情をコントロールできなくなるくらいオレにとってジュニアのベルトは大事だったってことだ。大阪での試合のあとデスペラードとのタイトルマッチについて語りたかったけど、できなかった。ギブアップで負け、王座から陥落した事実が受け止めきれなかった。クソ、今日開幕戦ではいい結果を残してここでコメントできると思ってたのに。過去2年間の『SUPER Jr.』は勝ち星スタートだったし、タグチには毎年勝ってたのに、どこで間違えたんだろう? でもオレはまだ(タッグ)チャンピオンだ。もう“BOBBY 2 BELTS”ではないが、“BOBBY BULLETS”だ。タグチを撃ち落としてやるつもりだったのに。運も尽きてしまったようだ。タグチに笑うように言われて、逆にムカついたよ。いつもならタグチのふざけたやり口に乗せられても、こんなにムカつくことはないんだけど、今日は完全にカッとして頭に血が昇ってしまった。開幕戦でファンキー野郎に敗れてしまったけど、オレは必ずこのBOSJを優勝する。タッグ王者のオレがこのシングルのトーナメントも必ず制覇する。(シングル)チャンピオンとして参戦して、みんなに追われる立場でありたかった。昨年の優勝者のヒロムでも、現王者のデスペラードでもなく、トップに立つべきはこのオレだ。今年はオレも含めて(『SUPER Jr.』参戦)外国人選手は2人だけ。振り返ると去年の外国人選手はオレだけだった。3度目の出場となる今年は絶対オレの年にしてみせる」

第5試合


 ゴングが鳴るとワトが牽制の蹴りを放つが、ファンタズモは大げさな空振りキックからカンフーポーズを取る挑発。ロックアップからファンタズモがじっくりとヘッドロックで絞り上げてからショルダータックル。互いにロープに飛んでいき、ワトがティヘラもファンタズモは側転で着地しコーナー上に横になってポーズを決める挑発。
 エルボー合戦からワトがカンフーコンビネーションを決め、ティヘラで場外に放り出してトルニージョを狙うがファンタズモが避難すると、ワトがファンタズモの仕草を真似ておどる挑発返し。
 煽り耐性が無いのかファンタズモは顔色を変えて激しくナックルでワトの顔面を連打。ワトもナックルで応戦し高山ドン・フライ戦を思わせる殴り合いへ。これを制したファンタズモがサッカーボールキックを見舞うとワトが左右のサッカーボールキック連打で応戦。ファンタズモは後ずさって両手でTの字を作ってタイム要求で油断させ、ワトの突撃をかわしてブーメランアタック、スワンダイブ式ムーンサルトプレスを発射。ワトがこれをかわしてバックスライドも、ファンタズモが後転して脱出しワトの指へのフットスタンプ。ワトは異様な痛がり方を見せ、ファンタズモは“疑惑の右足”を撫でてニヤリと笑う。
 ファンタズモはワトの腕をエプロンに叩きつけ、フィンガーロック。さらにリストを取りながら拝み渡りのようにロープ上を渡り背中ひっかき。さらにゴキゲンに踊ってから背中ひっかき。さらに「Foooo!!」と雄叫びを上げて串刺しバックエルボーを狙うが、ワトがこれを回避するとファンタズモがスピニング・ネックブリーカー。
 ファンタズモがロープに振るが、ワトがロープに捕まって耐え、突っ込んできたファンタズモをロープを下げることでエプロンに落とし、三角跳びレッグラリアート。場外に堕ちたファンタズモへトルニージョで追撃し、スワンダイブ式エルボースマッシュ。さらに三角跳びトルニージョを狙うが足を踏み外して回転できずプランチャの形で飛んでいく。ワトはコーナートップからRPPを狙うがファンタズモがゴロゴロと転がって遠ざかっていく。ワトはコーナーから降りて旋風脚を叩き込み、レシエントメンテ。ファンタズモがこれを返すと、ワトはバズソーキックからTTDを狙うが、振り払ったファンタズモが疑惑の右足でワトの腹部にソバットを突き刺す。
 悶絶するワトに対してファンタズモが指で作った銃口を突きつけ「BANG!」と囁いてから片翼の天使を狙うが、ワトが回転エビ固めからのジャックナイフで切り返し、これでカウント3。

<試合後コメント>
マスター・ワト
「(腹を押さえながら)よし! ファンタズモ、お前なんか入ってんだろ? 前から気になってたけどさ、顔面にもらわなかっただけマシだ。なんだ、意識してんのか? そんなの知らねえよ。スキがあったからだよ。そのスキを奪ってやったよ、ファンタズモ。今日は俺の勝ちだな。完璧な勝ちだよ。凶器が入ってんのか分かんねえけど、そんなもんに頼る前にそのスキを見せるなよ。まずは1勝だ。天山さんにいい報告が出来るよ。明後日は誰だ? ロビーか。1勝1敗だな。決着つけようぜ。いや、でも、こんなとこで決着つけなくても、俺たちはまだまだ終わんないからな。まだまだ、次は俺がチャンピオンの時、ジュニアヘビーウェイトチャンピオンの時にお前を指名するよ。明後日、勝とうが負けようが……いや負けないな。そんなこと考えない。勝ったとしても、俺が強かったとしても、あんたを指名するよ。まあ、明後日が楽しみだよ。そして、もう一つ、“俺が楽しみにしていること”があるんだよ。この会場でな。楽しみにしてろよ」

エル・ファンタズモ
「油断しちまった。オレ様がマスター・ワトに負けただと!? オー・マイ・ゴッド! あいつなんてサドンデスの一発で仕留められたはずだ! クソッ、完全にやられた…あいつ相手に負けるなんて、もう二度と…二度とゴメンだ」

第6試合


 BOSJ2連覇を狙うヒロムの攻略本のYOHのページには「本当の友達募集中」と書いてあり、解説席のミラノコレクションA.T.に攻略本を手渡す。
 リングに背を向ける形になったヒロムの背後からYOHがプランチャで奇襲し、すぐにリングに戻ってノータッチ・トペ・コンヒーロ。ここでようやくゴングが鳴らされる。
 YOHはヒロムをリングに放り込んでランニングエルボーを連打しフライングフォアアーム。さらにYOHはDIRECT DRIVEを狙うが、ヒロムが振り払ってロープに飛ぶ。YOHは追走してフライングフォアアームからファルコンアロー。続けてDIRECT DRIVEを狙うが、ヒロムが下から担ぎ上げてTIME BOMBを狙う。YOHが着地するとヒロムがトラースキック。場外に吹き飛んだと思われたYOHがアイル・ビー・バックからのトラースキックを見舞うが、ヒロムがジャーマンからのラリアット。両者バタリと倒れ込む。
 ヒロムはTIME BOMBを狙うが、YOHがスクールボーイで切り返す。ヒロムは串刺しデスバレーボムからTIME BOMBを狙うがYOHが回転エビ固め、首固め、バックスライドと狙っていき、YOHがクラッチを解かずドラゴン・スープレックスからDIRECT DRIVEを狙うが、着地したヒロムが変形TEKKAMAKIでカウント3。
 ヒロムはミラノコレクションA.T.から攻略本を返却されると、カメラに向かって「悪いなみんな、もっと見たかったか?でも俺はアイツの友達にはなれねえよ」とメッセージを残して去っていった。

<試合後コメント>
高橋ヒロム
「伝わったよ、YOH! オレにはしっかり伝わってる! 勝ちたかったよな。今日はおまえが勝たなきゃいけなかったなー。でも大丈夫、誇りに思っていいぞ。オレは“高橋ヒロム”だ。負けたことに誇りを持っていい。まあ、これだけ言っても丸め込んだだけだけどね。君の焦り、勝ちに行く焦り、それは大事だ。オレには伝わった。大丈夫、おまえのファンにもちゃんと伝わってるよ。それからよ、YOH。おまえの元友達の(※持参した『BEST OF SUPER Jr.』の攻略本を開き)こっちにね、こっちだ。元友達のSHOだ。こいつ、終わってるな。いったいなにがしてーんだ? おまえの悪い金魚のフン癖がとれたと思ったよ。いつもおまえ、CHAOSにいる時、先輩にへこへこしながら周りをウロチョロしててさ、シングルマッチの時だけイキイキしてて、そういう金魚のフンだったSHOが、CHAOSを裏切った瞬間、オレはゾクゾクしたよ! これから先、ジュニアが変わるんじゃないかって、ジュニアに面白い何かが生まれるんじゃないかって、ワクワクした。その結果がおまえ、今度はEVILのフンになっただけなのか? オイ、CHAOSを抜けた理由は“金魚”探しですか? 金魚探しのセンスもねーな。EVIL金魚は居心地がいいですか? EVILのフンになれた気分はどうですか? 次はおまえが好きなシングルマッチだぞ。なあSHO、どんな“クソ”試合をしてくれるのか楽しみにしてるよ。YOHが引退する前にさ、(強い口調で)おまえが引退しろや!!」

YOH
「(※胸を指差し)空回りか……。また、まだ感覚が一致しない。感覚がさ。このシリーズで、必ず取り戻す」

第7試合


 ゴングが鳴るもSHOはニヤニヤ笑ったままロープを掴んだまま動こうとせず、1分ほど経過。デスペラードが強引に距離を詰めるとSHOはするりと場外へと逃れていく。対するデスペラードは「照明消すことしか出来ないか?上がってこいよ」と語りかけて指笛を鳴らす余裕を見せる。
 SHOは素早くリングに戻ってバックエルボー、ショルダータックルと連撃。デスペラードが顔面かきむしりからロープに飛ぶとSHOはショルダースルーで切り返し、顔面かきむしりで仕返し。SHOはデスペラードの左手をフィンガーロックで固めながらヒジへのエルボースタンプ、ミドルキックと連撃しデスペラードをエプロンに落として水面蹴り。SHOは場外に落ちたデスペラードへエプロンを駆けての空対地サッカーボールキックを狙うが、デスペラードはこれをかわして地対空ジャンピングハイキックでSHOのヒザを打ち抜き、ニーブリーカーから場外鉄柵に叩きつけ、ニークラッシャー、場外鉄柱へヒザを叩きつけて追撃。SHOは両足を掴むデスペラードを脚力だけで吹き飛ばし、エプロンを駆けての空対地サッカーボールキック。さらにお返しとばかりに場外鉄柱や場外鉄柵を使ったアームロックで左腕を痛めつける。
 デスペラードは場外カウント18でリングに戻ってカウントをリセットしてから再び場外へ。SHOは追っていってデスペラードの顔面を踏みつけ、2人共リングへ戻る。
 SHOはデスペラードの左手にフィンガーロックからアームロック。ロープブレイクしたデスペラードの顔面をグリグリと踏みつける。よろよろとチョップを放つデスペラードに対し、SHOは顔面かきむしりからコーナーで顔面踏みつけ。さらに左腕へのフィンガーロックで引き起こしてロープに飛ぶが、デスペラードがキャッチしてボディスラムを狙う。SHOは空中で腕を取りながら回転しアームロック。たまらずデスペラードが場外に逃げ出すとSHOがリングの下からイスを取り出しデスペラードの左腕を殴りつける。
 SHOがデスペラードをリングに放り込み、自らもロープをまたいでリングインしようとしたところでデスペラードがロープを蹴り上げて急所攻撃。場外へ逃れたSHOへセカンドロープ上を通り抜けるトペ・コンヒーロ。そして仕返しとばかりにイスでSHOの左膝をぶん殴り鉄柵に叩きつける。
 デスペラードはSHOをリングに放り込んでヒザへの低空ドロップキック、ヒザへのボディプレスからマフラーホールド。SHOがブレイクするとデスペラードはヒザへのニードロップで追撃。怒りのSHOは左右のエルボー連打からヒザへのトラースキックからジャンピングニー。SHOは左腕へのパントキックからアームロック。デスペラードは長時間捕まって悲鳴を上げながらもなんとか足を伸ばしてロープブレイク。
 SHOは左腕を腕固めに捕らえながらミドルキックを見舞い、クロスアーム式パイルドライバーを狙うがデスペラードがショルダースルーで切り返してロープに飛ぶ。SHOはカウンターのスピアーで迎え撃ちクロスアーム式パイルドライバーを狙うが、デスペラードはエル・エス・クレロで切り返し、スパインバスターからギターラ・デ・アンヘル。
 デスペラードはSHOを引き起こしてピンチェ・ロコを狙うが、SHOがアームロックで切り返し、スネークバイト。SHOは弓を引いてショックアローを宣言も、デスペラードは着地してアゴへのヘッドバッド一閃。デスペラードはギターラ・デ・アンヘルで叩きつけ、天を仰いで雄叫びを上げてからのピンチェ・ロコを狙うが、その腕を引き寄せてSHOがクロスアーム式パイルドライバー。
 デスペラードがカウント2で返すと、突如HOUSE OF TORTUREの仲間であるディック東郷が現れエプロンに上がってくる。レフェリーがそちらに気を取られている間にSHOがスパナを持ち込んでデスペラードに殴りかかるが、デスペラードがスパナ攻撃を東郷に誤爆させ、レフェリーが避難したのを見るやSHOの顔面にロコ・モノ。デスペラードはスパナを場外に放り捨て、SHOにピンチェ・ロコを狙うがSHOがデスペラードをレフェリーへ向けて突き飛ばし急所蹴りを発射。デスペラードはこれを先読みしてキャッチしてスクールボーイから入るマフラーホールドからヌメロ・ドス、両腕を掴む改良型ヌメロ・ドス。

 試合が決まったかと思われたが、突如HOUSE OF TORTUREの高橋裕二郎が現れてレフェリーの足を引いて場外に落とし、再登場した東郷がスポイラーズチョーカーでデスペラードの首を絞め上げる。SHOは再びスパナを手にとってデスペラードの頭をぶん殴り、歓声一つ起きず静まり返る会場の中でSHOがショックアローを決めてカウント3。

 裕二郎、東郷に加えEVILもリングに上がり、SHOがマイクを取る。

SHO「スー……ハー……。うまい、うまい、デスペラード。お前の味付けは最高だ。ここの空気がめちゃくちゃうまい。あ、そういえば。1年前、こんな事言われたんですよ。『つえー奴が勝つんじゃねえ。勝った奴が強いんだ』ってね。まさにそのとおりだ。でもアイツ、なんか、ジュニア最強の証みたいの持ってたよ、ねぇ~?狂ってんだよ!今の新日には全員、パワーバランスからすべてが狂ってんだ。この狂ったジュニアのパワーバランスを俺が変えてやる。ついでに、スーパージュニア、出てる奴ら全員、ただの俺の死体コレクションだ」

<試合後コメント>
SHO
「(スーハーと気持ち良さそうに深呼吸をして)ホールだけじゃない、バックステージまで、(もう一度スーと空気を吸って)最高の空気だ。次は誰? あいつか! じゃあ、現実教えてあげないとね。もう今のこの世の中には夢や希望、目標なんか叶わねえんだよ。あるのは欲望だけだ。明後日、いやこれからもずっとだ。オレがお前ら全員にそれを教えてやる」

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