伝説のプロレスラー・ハヤブサが令和の世に大復活!新崎人生は「ハヤブサがリングに戻るまでずっと待ってた」と涙

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 27日、東京都・両国国技館にて『LUCHA FIESTA ESPECIAL』が開催。ハヤブサが令和の世に再び舞い降りた。

 ハヤブサさん(江崎英治)はかつてFMWに所属した伝説的な選手。
 インディープロレスが今の比ではない程に下に見られていた時代においてその圧倒的な実力と華で一斉を風靡。新日本プロレスでのスーパーJカップ出場や、全日本プロレスで新崎人生とアジアタッグ王座戴冠などメジャーでも結果を残して歴史のその名を刻んだ。
 しかしハヤブサさんは2001年の試合中に頸髄損傷の怪我を負い、長い欠場へと入った。現役復帰の夢を最後まで諦めずにリハビリを続けていたが、2016年3月にくも膜下出血で逝去。47歳の若さだった。

 ハヤブサさんの影響は大きく、現在でも数え切れない程の選手がハヤブサさんの技であるファイヤーバード・スプラッシュ、ファルコンアロー等を使っている。ハヤブサさんの最後の試合から約25年経っても皆の心のなかにハヤブサさんは生き続けていた。

 そんな中、今大会でハヤブサさんの名を継ぐ“二代目”が誕生することが決定。
 初代が偉大過ぎることに加えて、皆の思い出の中で神格化されているハヤブサさんの二代目が登場することについて、ファンは大きな期待を寄せつつも一抹の不安を胸に抱えながら会場へと足を運んだ。

 二代目ハヤブサのデビュー戦は、田中将斗とのシングルマッチ。田中はFMW戦士の生き残りであるマンモス佐々木をセコンドに連れて入場する。
 田中もこの試合にかける思いはひとしおであり「FMWの選手は少なくなってきている。その中でハヤブサが復活するなら相手は僕しかいない。江崎さんのハヤブサには勝てなかったですけど、今回は負けるつもりはないです」と思いを語っていた。


 ハヤブサが入場ゲートから姿を現してポーズを決め、開脚しながらロープを飛び越えてリングイン。まだそこでは大きく沸くことはなく、ファンは“見”に回っていた様子。
 しかし、ハヤブサがゴングを待たずにドロップキックで奇襲し、ガウンを着たままトペ・コンヒーロを見舞うと会場は一気に大爆発。これはハヤブサさんがスーパーJカップで獣神サンダー・ライガー戦で見せたあの動きとまったく同じだ。
 その後もハヤブサはスワンダイブ式セントーン・アトミコやその場飛びでのウラカン・ラナ、ケブラーダ、ブファドーラ、ニールキックと美しいフォームで次々に技を繰り出していく。その姿には会場から涙声が混ざった大声援が飛ぶ。
 田中も負けじと堅実な足攻めで対抗し、最近は見せなくなっていたダイヤモンドダストも披露。ハヤブサがファルコンアローを見舞えば、田中も即座にスライディングDで反撃。「ハヤブサがスライディングDを受ける」というシチュエーションは昨日まではあり得なかった風景だ。
 最後はハヤブサがタイガードライバー'91からファルコンアロー、そしてファイヤーバード・スプラッシュを決めて3カウントを奪った。

 ハヤブサは、5月7日のZERO1富士通スタジアム川崎大会で第2戦が決まっている。
 試合後に無言で退場しようとするハヤブサへ、第2戦で対戦が決まっているマンモス佐々木が「お前のパートナー、Xは誰や!」と声を掛ける。すると、銅鑼の音から始まるあの入場曲が鳴り響き場内は大歓声。入場ゲートから新崎人生が姿を現すと、ハヤブサとガッチリ握手を交わした後に2人で並び立って見せた。

 ハヤブサは試合後のインタビュースペースに現れることはなかったが、スタッフへ「ハヤブサがこの地に再び舞い降りた。5・7川崎のパートナーは新崎人生。お楽しみはこれからだ!」とコメントを預けた。


 一方、田中は「ハヤブサという名を継ぐものに簡単には勝たれへんってことが身にしみたし、江崎さんのハヤブサに一度もシングルで勝ててないし、今日も勝たれへんかったから。田中vsハヤブサというストーリー、第二章の始まりでしょう。負けたらいかへんって気持ちもあったけど、勝たれへんかった。ハヤブサのパートナーが人生だってわかって、僕は黒田とハヤブサ&人生とは(タッグで)やってる。それにも勝ったことがないんで。このストーリーはいつか俺の勝ちで完結させますよ」と試合を振り返る。
 二代目ハヤブサについては「本人からしたらすごく大きな名前がプレッシャーだったと思う。次からも何試合か決まってるんで、そこで新たなハヤブサというものを見せていけば、もっと倒すのが厳しい人間になっていくと思う。あの人を簡単にコピーできる人間なんか誰もおらんねん。オリジナルのハヤブサをどんどん創っていけばいいと思うし、それを出せばどんどん強い人間になっていくと思う。今日見て何を感じたか、正直に思ったことを書けばいいし、言えばいいし、否の部分を変えていくのは彼の覚悟次第だと思うんで」と語った。

 そして人生は「もちろん足りないところはあると思います。ただ、彼は江崎英二くんのハヤブサではなく、二代目のハヤブサとしてこれから成長していく姿が楽しみな選手です。自分もハヤブサとタッグを組むのは何年ぶりか。楽しみな闘いができる希望を持てました。もちろん賛否はあると思います。江崎英二のハヤブサだけで完結してもいいと思う人もいると思います。ただ、生前江崎は新たなハヤブサが出てきてもいいという意志を持っていたので」と語り始める。
 その後は涙で声をつまらせながら「実は江崎くんがケガをして、リハビリしてリングに戻るまで、何年も元気でいようとずっと待ってました。江崎くんは……江崎くんは、もうこの世にはいませんが、こうやってハヤブサという形で蘇ったことが本当に嬉しいです」と思いを吐露した。

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