【インタビュー】日高郁人が地元・島根県益田市で凱旋興行の意気込みを語る!「プロレスを通じて故郷に 貢献していきたい!」
- 2018-11-10
- コラム, ニュース
- プロレスリングZERO1
――本日はよろしくお願い致します。今年は11月11日(日)に開催される益田市民体育館大会ですが、毎年恒例の大会としてすっかり定着した感があります。そもそもこの凱旋大会がスタートしたきっかけはなんだったんですか?
「僕が格闘探偵団バトラーツという団体に所属していた頃から開催していたんですけど、自分で島根県の協力・後援をしてもらいながらやるようになったのは2011年からですね」
――県に後援してもらうというのは凄い事ですね。
「以前は普通の凱旋興行として団体に計画してもらってやっていたのですが、2011年の翌年に島根で「神話博しまね」というのがあって、日本最古の歴史書と言われる「古事記」が編纂されて1300年という年だったんです。同時に出雲大社の「平成の大遷宮」と言って、60年に一回、屋根を作り直すという時でした。僕はその前から「秘密結社鷹の爪」が大好きで、株式会社ディー・エル・イーさんのFROGMANさんの所に飛び込みで、島根県を盛り上げる為にコラボをさせてもらえませんかって飛び込みで行ったんです。それで応援して頂けるようになったんです。それが2011年で、その時に古事記の話をFROGMANさんがしてくれたんです。FROGMANさんは東京の人なんですが、島根が好きで島根の方と結婚して島根に一時期住んでいた事もあったような人です。島根の人じゃないのに島根県民の僕よりも詳しくて、そんな島根愛にふれて「このままじゃいかんな」と思ったんです。ただ、古事記と言っても小学校や中学校の授業ではやるけど、実際はよく分からないじゃないですか。でも古事記編纂1300年と、出雲大社の平成の大遷宮という事で、関連書物等が沢山出ていたんです。片っ端から買って読みながら勉強するようになり、それと同時にFROGMANさんから島根県観光振興課(当時は「神々の国しまね実行委員会」)を紹介していただいて、プロレスを通じて島根を盛り上げる為に色々やりたいという事で応援をしていただけるようになりました」
――かつては神話の舞台である稲佐の浜でも大会を行っていましたね。海は勿論の事、神様が祀られている弁天島をバックに砂浜でのプロレス大会はとても印象的でした。
「あれが2012年です。あの時ちょうど隣で神話博をやっていたんです」
――島根の歴史と共にプロレスを通じて盛り上げられないかという事ですね。毎年開催するにあたってコンセプト等はあるのですか?
「コンセプトというか、未来を担う子供達に向けてというのは常にありますね。大会では小中学生は入場を無料にしたり、ちびっ子プロレス教室をやっていて、県の西部の石見地方でやる時は石見神楽も披露してもらってます。須子社中さんに披露してもらうと。それでずっとやってきて、プロレスの中身に関しては島根・益田を離れて東京でやっている僕らの普段通りの戦いを見せたいんですね。だからその時々の現在進行形の戦い、対戦カードを組んでいます。田中将斗選手とシングルでやったり(2009年大会)、ヒダカヤ(宮本裕向&木髙イサミとのタッグ=2016年大会)というユニットを披露した事もありました。昨年は豊田真奈美さんが引退直前という事で、生まれ故郷の益田でのラストマッチをやったりと、その都度、その年ごとに自分のハイライト的な試合を組みたいなっていうのがありますね」
――やはり毎年やる事に意味があるみたいな所もあるのでしょうか?
「そうですね。こういうのってやっぱり毎年やっていかないと広がっていかないというか。毎年、大会前には必ず島根県の学校を訪問して、出前授業というものをさせてもらっているんです。それも僕が小学生で授業したら、その数年後に中学校に行ったらその時の子がいたみたいな事もあるんですよ。基本的に話の本筋は一緒なんですね。でもその子達の受け取り方も変わってくるので、大きくなった子の成長した姿も見られるし、必ず毎回、出前授業の後には感想文を送ってくれるんですけど、書いてある事も違うんですよね。今年は僕の母校である益田東中学校で行わさせていただいたんですけど、プロレスを見た事ある人がいるかどうかいますか?って所から始めるんですけど、見た事ない子の方が圧倒的に多い訳です。それでVTRを見てもらったりもするのですが、今年は生徒の中に僕の同級生がお父さんお母さんだって子がいました(笑)。それ自体も驚きですけど、今年は昨年の益田大会でデビューした岩﨑永遠(いわさき・とわ)を連れて行ったんです。彼は二十歳になったばかり。今年は中3の子達の前で出前授業をやったんですが、岩﨑とは5歳しか違わないんです。彼は江津市という所の出身で、益田からも車で1時間位。今のその子達の夢がなんであれ、同じ世代で子供の頃に描いた夢を今叶えてその夢の続きを歩いている人っていう、そういう人間の言葉というのは近い存在として僕よりもむしろ響くかなって。彼は今まだ道の途中だから成功者とは言えないけど、夢を叶えた人としてね。益田市だと交通の便にしても中心部に出るにはアクセスも良くない。だから夢を描いても、どうやって叶えていいか分からなかったりするんですよね」
――そういう導きをしていると。
「導きもそうだし、どうやって叶えたらいいかわからなくて、そのまま夢が消えていくのではなく、じゃあ前に進んで行こうという気持ちになってくれればいいなと」
――どんな事でも夢を持つ事が大事だという事ですね。
「そうですね。夢を持って何かに一生懸命打ち込んでもらいたい。例えばその夢が実現できない子もいるじゃないですか。僕も実際に最初はプロレスラーを諦めてサラリーマンになったんですが、やっぱりプロレスラーになりたいと思ってプロレスラーを目指そうと思いました。なれなかったとしてもなる為に一生懸命やったら、それで納得して違う仕事をやろうって思えたので。だから夢を持ったら全力で打ち込んで欲しいなっていうのはあるんですね。全力で打ち込んだんだったら、もしその夢がかなえられなかったとしても納得して別の人生を歩めるだろうと」
――そういったメッセージが毎年の益田大会には込められているのですね。
「そうですね。だからそういう人達というのは今、社会問題にもなってるいじめなんて絶対にしないし、周りの人もいじめなんてしない。自分自身のそういう気持ちを強く持って欲しいなという事です」
――その出前授業+試合にも来てもらって何かを感じ取ってほしいと。ところで知らない人の為にも聞いておきたいんですが、益田というのはどういう所ですか?
「先日、「秘密のケンミンSHOW」でも石見神楽が取り上げられていましたが、島根と言えばやはり出雲大社ですよね。自分も毎年参拝に行きますし、出雲の国と石見の国っていう位、違うんですよ。益田は石見の国になるんですが、セールスポイントというと、僕が得意技の名前にも用いている石見銀山(世界遺産)が有名ですよね。場所的には出雲の方が近いんですが、ギリギリ石見の国なんです。あとは高津川という技も使っているのですが、この川は清流日本一を誇ります。錦織良成監督が今「高津川」という映画を撮っている事でも話題になっています」
――益田市はアクセスが不便というイメージがありました。
「今では萩・石見空港があるので、大変便利になりましたよ。ただ、その前は新山口駅(かつての小郡駅)まで新幹線で来て、そこから行く感じでしたので、とても遠かったですけどね。これは毎年の事ですが、今回の益田大会も島根県の方々は勿論、県外の人にも是非、観戦してもらいたい大会ですね。プロレスを通じて人々の触れ合いというか、プロレスをきっかけで初めて島根に来たっていう人もいるでしょうし、そういう人達が来て横断幕を貼ってくれたり、その人達が地元の人に聞いてどこどこにご飯を食べに行ったら美味しかったとか、日高がいつも言ってる有名な鶏卵饅頭はここかとか、そういうのを耳にしたり、聞いたりするのが嬉しいですね」
――プロレスを通じて町おこし的な。しかも益田大会はプロレスだけでなく、島根にまつわる催しがあったり、島根県出身の有名人が上がったりもしてましたよね。
「そうなんですね。今年は無いんですけど、益田市出身で他のジャンルで活躍している人達に上がってもらってます。僕はこうして試合で故郷に帰ってきてプロレスを披露できますよね。そうやって僕の夢の続きを皆さんに見てもらう事が出来ますが、それが出来ない人もいる。プロレス以外の他の格闘技となると、大相撲を除くと地方巡業ってなかなかないですよね。だから僕がそれをやり始めた時は2014年にベーシストのIKUOさんに上がって頂きました。業界では大変有名な方で、世界的なベーシストの方なのですが、それ以前に、IKUOさんと僕の妻(アーティストの、あびこめぐみさん)がレコード会社の担当が一緒でして、その担当の方がIKUOさんと引き合わせてくれたんです。そこで益田大会の趣旨を説明し、そこでIKUOさんにベースを披露してほしいとお願いしたら、やりましょうかみたいな感じになりまして。IKUOさんは今も本当に人気が凄くて、T.M.Revolutionのサポートもしたりしてるんですけど、駆け出しの頃とかっていうのは故郷の事を思う余裕が無かったと。その後、T.M.Revolution のツアーで益田に凱旋したりはありましたけど、益田市民体育館でベースを披露してもらったのは、その前だったので、そういうのもないから故郷で何か出来たらみたいな事は言ってくれてました。みんな考える事は一緒だなと思いましたね。それがきっかけとなり、2014年がIKUOさん、2015年はニッチェ(江上敬子さんが津和野出身)、2016年がレゲエシンガーのSpinna B-ILLさん(益田市出身)。Spinna B-ILLさんも妻の知人のドラマーの方を通じて紹介してもらい、実際会ってみたら僕の高校の後輩だったんですよ。同じ工業高校で、同じ電気科の後輩でした。だから校内ですれ違ってるレベルです(笑)」
――そして今年は昨年引退された豊田真奈美さんが最高顧問という形で参加するそうですね。これはどういった経緯から実現したものなのですか?
「豊田さんは業界の大先輩で自分がプロレス界に入った頃にはスーパースターでした。お会いしても気を使ってあまり話せないところがあったんですが、昨年、自分の20周年の大会に出て頂き、豊田さんの引退の興行にも早くから声をかけて頂いてました。そういう事があり、豊田さんの引退前に絶対、益田で試合してほしいという事で、だいたい毎年11月にやっている益田大会を昨年はひと月程、早めて開催しました。豊田さんは妻とも仲良くしてくださるようになって、僕よりも妻と会う事の方が多いんですけど、そういうのがあって妻と豊田さんが会ってる席に僕が合流して話をするみたいな。その時に豊田さんが「日高君がこうして益田の地元の為に色々やってくれているのは凄く嬉しい」と言ってくださったんです。「私の時(全日本女子プロレス時代)は選手数も多かったし、地元に行くとなっても凱旋だなんだって言って派手な事も出来なかったから」って事を言ってくれて、凄くありがたいじゃないですか。大先輩にそんな事言ってもらえるって。それで僕、豊田さんに「一緒に益田を盛り上げてもらえませんか?」ってお願いして最高顧問という役職に就いて頂いたんです。先日も島根に帰ったんですけど、営業活動、挨拶回りと全部一緒にまわってくださいました。ポスターを貼ってもらっている所にも全部、一緒に行ってくださって。やっぱり僕より断然、知名度があるし「うわ、豊田さんだ!」ってなる訳ですよ。僕はいつも行ってる所だから「あ、また今年も来たか」みたいになるんですけど(苦笑)」
――その時、一緒に県知事訪問もされたとお聞きしました。
「島根県にふるさと親善大使の遣島使というものがありまして、自分は2011年からやっているんですが、豊田さんにもやってくださいと。それで島根県のPRを一緒にやってもらえませんかと。それも二つ返事でやって下さるという事で訪問させて頂きました。実際毎年、知事にツアーの開催報告と、それから1年間、青少年育成だったりとか、どういう活動をしてきたかを報告する為に表敬訪問させていただいてるんですけど、今年は県の担当の方と話してその時に遣島使を知事から直接委嘱してもらいましょうという事になりまして。ちなみに自分は普通に知人の紹介でなりましたからね(笑)。岩﨑なんてまだデビュー1年で、豊田さんは大スターだからわかりますけど、デビュー1年の岩﨑が県知事から直接、遣島使を委嘱して頂けるなんて無い事ですよ」
――さて今大会の見所についてもお聞きしていきたいと思うのですが。
「そうですね。まず昨年の益田大会でデビューした岩﨑がセミファイナルで田中将斗とシングルマッチを行います」
――夢のカードですね。
「彼にとっては夢のカードです。他の対戦カードは普段通りの自分達の試合という事で、自分はいつも一緒に組んでいる菅原拓也とタッグを結成して高岩竜一&SUGIと対戦します。いつものZERO1ジュニアの試合を見せたいという思いがありますので。そこでレベルの高いものを見せると。日高郁人は46歳になったけど、それでも苦しみから立ち上がると。その姿を見て同年代の人達は「イクトも頑張ってるから俺もまだまだ頑張ろう」と思ってくれたらいいし、若い人達は「日高もオジサンなのにあんなに頑張ってるから俺等も!」ってなってくれればいいし」
――大谷晋二郎&スーパー・タイガーvs佐藤耕平&池田大輔というカードも、とても魅力的ですね。
「実は今大会を開催する益田市民体育館というのは僕が子供の頃に見に行っていた体育館なんです。初めて見に行ったのが新日本プロレスで、その時のメインがアントニオ猪木&藤波辰爾&初代タイガーマスク組だったんです。僕は本当にその頃は本当に佐山サトル先生のタイガーマスクが僕の中のスーパーアイドルでした。だから入退場の時に手を伸ばしてギリギリ腰のあたりに触れたくらいで。本当に近づきたくて。親父に連れて行ってもらったんですけど、ポスターを買って帰って部屋に貼ってね。僕は初代タイガーマスクに憧れてプロレスラーになったんですけど、その佐山先生の遺伝子であるスーパー・タイガーに今回初めて出てもらいます。やっぱり虎のマスクっていうのは格好いいし、益田の人達も虎の仮面の魅力に吸い込まれると思うんですよね。だからそれも楽しみにしていてほしいですね」
――池田選手はかつてバトラーツ時代を共に過ごした選手ですね。
「はい。池田さんは僕のバトラーツの時の先輩で、99年に益田で凱旋大会をした時、以来の参戦かもしれないですね。なぜ今回、久々に池田さんに出場してもらう事になったのかと言うと、9月にまだ出場全選手が決まってない段階で挨拶回りで益田に帰った時にうちの親父が「池田さんは元気か?」って言うんですね。(モハメド)ヨネさんは見るらしいんです、NOAHさんの中継などで。それで僕が「池田さんは元気だよ、たまに会うよ」って言ったら「池田さんに会いたいのう」って言ってたんで。親父がそうやって言うのも珍しいので、それで池田さんに参戦してもらう事になりました」
――日高さんのルーツも垣間見れるカードですね。
「ZERO1の選手がいて、バトラーツとタイガーですからね。あともう一つ、がばいじいちゃんという選手がいるんですが、この選手が益田大会ではとても人気が高いので毎年、彼のスケジュールだけは一番早く抑えていました。彼のファイトにも注目してもらいたいです」
――どんな人達に見に来て貰いたいですか?
「同級生だったりとか、小さい頃から面倒を見てくれてる近所のおっちゃん、おばちゃんとかもそうなんですけど、やはり見てもらいたいのは未来を担う子供達です。それでこそ青少年育成という意味があるのかなと思うんですよ。その子達に見て貰って何を感じてもいいと思うんですよ。プロレスが楽しかった、音が凄かった、迫力があったとかね。先程言ったみたいに苦しくても立ち上がる姿から何か感じて俺も頑張ろうって思ってくれてもいいでしょうし、豊田さんが綺麗だなとか、それを見て年齢を重ねても綺麗でいられるように努力しようとか」
――何でもいいから何か一つでも感じてもらいたいと。
「そうですね。それこそが地域活性に繋がる。やはり時というのは毎日、同じように流れる訳で、それをどう生きるかはその人達次第だと思うんですけど、その中でプロレスを見て、何百人みんなで楽しむっていうのは年に一度の事じゃないですか。それが日常の1ページとしてサーッて流れるんじゃなくて、それが人々の心に何か雫を落とせて、それがもっと益田を盛り上げる、島根を盛り上げる事になればいいなと思います」
――益田でプロレスの大会が開催されるのはこの大会くらいですか?
「今はほとんどそうじゃないですかね。昔は新日本プロレスが来てましたよ。同じ益田市民体育館に」
――では、尚更地元の皆さんは楽しみにされているんでしょうね。県公認で開催するプロレスの大会等、聞いた事ないです。
「他にも無いと思います。そういう所にも寛容にやって頂いて本当に感謝しています」
――大会当日がますます楽しみですね。
「はい。あと、冒頭の方でも言いましたが、DLEさんには毎年応援して頂いてるんですが、今年は益田市のセールスポイントのすべてが詰まった益田の吉田くんの絵をFROGMANさんに書いていただいたんです。これは凄いですよ。益田市は今、自転車競技の方に力が入っていて、全日本選手権も行われましたし、今、東京オリンピックのキャンプ地として選手達を誘致できるように、そういう活動が今進んでるんですね。それで益田市としては自転車を推して欲しいという事で、自転車に乗った益田の吉田くんから、錦織監督の映画の題材にもなった高津川、そして益田の偉人の柿本人麻呂さん、雪舟さん、という益田市のセールスポイントすべてが詰まったイラストを、FROGMANさんに書いて頂いて、先日、県知事にプレゼントしたらその場で着てくださいました」
――それはTシャツになっているんですか?
「はい。知事用に1枚だけ作ってもっていったんです、知事訪問の時に。そしたらその場で着てくださったんですよ。嬉しかったですね。昨年はレイ・ミステリオというプロレスラーのマスクをモチーフにした「シマネリオ」っていうマスクを作って持っていったんです。島根県の地図が入ってるマスクなんですが、それもその場で被ってくださいました。それがあってですかね。今年の知事訪問は新聞社やテレビ等、沢山のマスコミさんが集まって下さったんです」
――それだけ年々、注目度も上がっているという事ですね。
「そうですね。なのでこれからは日高郁人自身が何をしていくとかじゃなくて、周りの人達とやっていく。若い選手が入ってきたとか、そういう選手を地元の皆さんに紹介する。それで地元の皆さんが喜んでくれるっていう、そういう形ですよね。やっぱり昔は自分が地元で試合が出来る事、それに一生懸命でしたけど、勿論そのスタンスは変わらないですけど、これからの未来を担う若い子達を、そういう形で応援していけるようになったらいいなと思います」
――ちなみに大会当日はその知事も着ていたTシャツ等も発売されるんですか?
「あまりに好評だったのでグッズにします。楽しみにしていて下さい。益田大会に足を運んでイチ早くゲットしてもらって、みんなでそのTシャツを着て盛り上がってくれればいいなと思います」
――他にセールスポイント等は?
「セールスポイントというか、2011年にこういった活動を始めて、その翌年に自分のショーンキャプチャーという会社を作ったので、翌年から自分の会社で主催という形でやらせてもらっているんです。なぜかと言うと、どうしてもZERO1という運営母体、興行会社としてそこまでは出来ないよという事があるんです。例えば入場料を下げる事に関してもそうですし、何度も益田に帰って学校に行ったりとか色んなチャリティ活動をしたりとか。益田の方では学校に行ったりするだけですが、出雲の方では神門通りと言って出雲大社に向かう所から参道を清掃活動したりとか、そういう事もやってきてるんですけど、そういう所でやはり自分の会社でやれば経費的なものとか採算をある程度、度外視と言ったらアレですけど、自分の会社であればそういう事もスムーズに出来ますので。それで自分の会社でずっとやらせてもらってきて今回、岩﨑はデビュー2年目ですし、浜田市出身の寺戸伸近選手というキックボクシングの選手だったり、女子プロレスラーで同じく浜田市出身の青木いつ希選手にも出場して貰うのですが、そういう人達を地元の人達にも紹介できると思うんですよね。最初にやり出した頃と比べても「ご縁の国しまねツアー」という島根県に後援されているプロレス大会という土壌がある程度出来ている訳ですから。岩﨑には昨年デビュー戦を益田で行いましたけど、その成長していく姿を地元の人に披露できるように精進して欲しいし、地元の人達は「またあの子、強くなったね」とか「体が大きくなったね」とか、彼の成長を毎年毎年、見ていって欲しいと思います。そういう事をどんどん引き継いでいきたいですし、もっと島根からそういう人達にもで出てきてほしい。プロレスだけじゃないですけど、プロレスをやりたいとか、そういう子達は僕のもとに集まって欲しいなと思いますね」
――将来的にはどうしていきたいですか?
「島根には19市町村あるんですが、その全部の地域で大会を行いたいですね。いっぺんにはさすがに難しいですけど、19市町村の吉田くんっていうものもあるんです。出雲だったら神々の国で、雲の色でグレーだったり、津和野という地域だったら錦鯉が沢山泳いでるから錦鯉みたいになったりとか、そういうそれぞれの町のセールスポイントが書かれているんです。益田の吉田くんもFROGMANさんに書いて頂きました。石見銀山での世界遺産プロレスも諦めずに実現に向けて進めていきたいですよね」
――では、最後になりますが、このインタビューを読んでいる皆さんにメッセージを頂けますでしょうか?
「日高郁人というプロレスラー、それから「ご縁の国しまねツアー」という大会を初めて目にする方も大勢いらっしゃると思うんですよね。「島根県に行った事ないな」とか、「あ、砂丘がある所でしょ」とか。まあ砂丘がある所は鳥取県なんですけど(苦笑)。そういうふうに思う方もいらっしゃると思うので、日高郁人という決して有名でもないちっぽけなプロレスラー46歳。この年齢にもなって何をしたいかっていうのはやっぱり幼い頃から描いていた夢であるプロレスラーとして、プロレスを通じて自分が育ってきた故郷に貢献していきたいという事なんです。「こんな人間がいるんだ」という興味を持っていただくだけでもいいですし、島根県の人達は「じゃあ近いから見に行ってみようかな」と、そういうふうに思ってくれれば嬉しいし。そういうプロレスを通じて地域貢献ですよね。島根県にも益田市にも応援してもらっているプロレス大会はここだけですから。そういうのを一人でも多くの方に知って頂いて、そしてプロレス、島根県に興味を持ってくれればいいなと思います。11月11日(日)、沢山のご来場お待ちしております」
『ご縁の国しまねツアー2018益田大会』
日時:2018年11月11日(日)
開始:17:00
会場:島根県・益田市民体育館
▼日高郁人凱旋試合30分1本勝負
日高郁人/菅原拓也
vs
高岩竜一/SUGI
▼岩崎永遠凱旋試合30分1本勝負
岩崎永遠
vs
田中将斗
▼キックボクシングエキシビションマッチ2分2ラウンド
寺戸伸近
vs
瀧谷渉太
▼タッグマッチ30分1本勝負
大谷晋二郎/スーパー・タイガー
vs
佐藤耕平/池田大輔
▼女子プロレス・シングルマッチ30分1本勝負
松本浩代
vs
青木いつき
▼シングルマッチ30分1本勝負
がばいじいちゃん
vs
クリス・ヴァイス
▼シングルマッチ30分1本勝負
北村彰基
vs
横山佳和
※ご縁の国しまねツアー最高顧問の豊田真奈美さんも来場!