【試合詳細】6・27 PANCRASEスタジオコースト大会 菊入正行vs三浦広光 松岡嵩志vs粕谷優介 尾崎龍紀vs山北渓人 佐藤光留vs渕上幹斗

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『PANCRASE 322』
日程:2021年6月27日(日)
会場:USEN STUDIO COAST
開始:14:00
観衆:2022人

[試合結果]
〜メインカード〜
▼第1試合 ストロー級 5分3R
●EDGE(和術慧舟會GODS)
3R 1分10秒、TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
○華蓮DATE(Team DATE)

▼第2試合 フェザー級 5分3R
○遠藤来生(Power of Dream Sapporo)
判定3-0
●中川皓貴(総合格闘技道場Reliable)

▼第3試合 ライト級 5分3R
○丸山数馬(Tri.H studio)
判定3-0
●平 信一(綱島柔術)

▼第4試合 フェザー級 5分3R
○狩野 優(TRIBE T5KYO M.M.A)
2R 3分39秒、リアネイキッドチョーク
●林 優作(ZOOMER)

▼第5試合 フェザー級 5分3R
○名田英平(総合格闘技道場コブラ会)
2R 1分15秒、タップアウト(リアネイキッドチョーク)
●高橋祐樹(坂口道場一族)

▼第6試合 フライ級 5分3R
○有川直毅(K-PLACE)
判定3-0
●山中憲次(FREEDOM@OZ)

▼第7試合 無差別級 5分3R
●佐藤光留(パンクラスMISSION)
1R 3分32秒、TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
○渕上幹斗(DESTINY JIU-JITSU)

▼第8試合 ストロー級 5分3R
●尾崎龍紀(総合格闘技道場コブラ会)
1R 4分54秒、タップアウト(腕ひしぎ十字固め)
○山北渓人(リバーサルジム新宿Me,We)

▼第9試合 セミファイナル ライト級 5分3R
○松岡嵩志(パンクラスイズム横浜)
1R 0分22秒、KO(スタンドのパンチ)
●粕谷優介(総合格闘技道場CROWN)

▼第10試合 メインイベント ウェルター級 5分3R
○菊入正行(NEVER QUIT)
2R 2分31秒、TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
●三浦広光(SAMURAI SWORD//RINGS)

〜第27回ネオブラッド・トーナメント&ポストリミナリーファイト〜
▼第1試合 NBTフライ級1DAY4人トーナメントAブロック
○聡―S DATE(Team DATE )
2R 2分11秒、TKO(スタンドのパンチ→レフェリーストップ)
●前田浩平(GRABAKA)
※聡―S DATEが決勝進出。

▼第2試合 NBTフライ級1DAYトーナメントBブロック
○田代悠生(パラエストラ千葉)
1R 3分27秒、KO(スタンドのパンチ)
●曾我英将(ALLIANCE)
※田代悠生が決勝進出。

▼第3試合 NBTバンタム級8人トーナメントBブロック
○川北晏生(TRIBE TOKYO M.M.A)
判定3-0
●内山拓真(ボンサイ柔術)

▼第4 試合 NBTライト級4人トーナメント
●白川洸太(DESTINY JIU-JITSU)
1R 1分25秒、TKO(リアネイキッドチョーク→レフェリーストップ)
○ダスタン・オムルザコフ(サルブラク)

▼第5試合 ポストリミナリー ワンマッチ フライ級 5分3R
○赤﨑 清志朗(香取道場)
1R 4分27秒、TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
●西村大輝(ALLIANCE)

▼第6試合 ポストリミナリー ワンマッチ バンタム級 5分3R
●大谷啓元(パンクラスイズム横浜)
1R 0分27秒、TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
○宮平 守太郎(トイカツ道場)

▼第7試合 ポストリミナリー ワンマッチ フェザー級 5分3R
●サイバー遼(トライフォース東中野)
2R 4分45秒、TKO(鼻骨骨折の疑い)
○宮島 夢都希(KRAZY BEE)

▼第8試合 ポストリミナリー ワンマッチ フェザー級 5分3R
●立成洋太(パラエストラ千葉)
1R 3分16秒、タップアウト(三角絞め)

▼第9試合 ポストリミナリー ワンマッチ ライト級 5分3R
●木村裕斗(パンクラスイズム横浜)
判定0-3
○DARANI DATE(Team DATE)

▼第10試合 NBTフライ級 決勝 5分3R
○聡―S DATE(Team DATE)
1R 4分54秒、TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
●田代悠生(パラエストラ千葉)
※聡―S DATEがフライ級優勝。

菊入が元KOPの三浦に完勝し王座取りを猛アピール!パンクラス歴10年の松岡が秒殺勝利!光留が無差別級戦で渕上に1RKOの敗北!

第1試合


 EDGEはパンクラス初参戦。2005年、SMACK GIRLでデビューし、以後、SMACK GIRLを中心に闘う。
直近の試合は2018年に「Glory of Heroes 33: Shanghai」で、7年ぶりの試合だったが、3R TKO負けを喫している。
 日本では2011年9月「Jewels 16th」のスギロック戦以来。約10年ぶりの試合でどんな闘いを見せるか。

 対する華蓮は2019年よりパンクラスに参戦し、2連勝中。まだ17歳だが、試合で見せる気迫はすさまじく、負けん気の強さは一級だ。ベテランを相手に、どう食らいついていくか。

 1R。華蓮は距離を取り蹴る。パンチを振っていくEDGE。華蓮は回りながら蹴りを入れ、組みつくがすぐ離れる。プレッシャーをかけるEDGE、左右パンチ。華蓮は蹴りから一気に入ってパンチ、EDGEは組みに入れず終了。
 ジャッジは二者10-9で華蓮、1人がEDGE。

 2R。華蓮の蹴りにパンチを合わせていくEDGE。追って行くEDGEの顔面に華蓮のサイドキックがヒット。パンチで前に出ていくEDGEだが、華蓮は距離を取りながら蹴り、パンチをもらわない。
 足を取り引き込んだEDGEだが、華蓮が上から殴る。さらにヒジを落とす。ハーフマウントになった華蓮が殴り、ヒジを落として終了。
 ジャッジは三者10-9で華蓮。

 3R。華蓮がロー、パンチから組んでテイクダウン! ケージ際でパンチ、肘を落とす。EDGEはガードしていたが、顔面にもらいレフェリーが止めた。

[華蓮 ケージ上コメント]
「格闘四姉妹四女の華蓮です。本日は応援どうもありがとうございました。今日は初めてのメインカードでした。しっかりプレリミナリーから勝てて来られてよかったです。
 ベルトまでもう少し。しっかり狙って勝ち続けていきたいです」

第2試合


 パンクラス初参戦同士の一戦。
 遠藤は2016年GRACHANでプロデビュー。PFCにも参戦し、2017年には第2代PFCバンタム級王者となっている。以降、Fighting NEXUS、DEEPにも参戦している。

 一方の中川は2017年DXFCでプロデビュー。GLADIATOR、DEEPに参戦。昨年12月、TTF CHALLENGEで、今大会にも参戦している狩野優に判定勝ちしている。
 両者パンクラスには初参戦。一歩先に進むのはどちらか。

 1R。遠藤が蹴りからプレッシャーをかける。中川も距離を取り、飛び込んでパンチ。遠藤も大きくパンチを返す。中川がタックルに入るが、首を取っている遠藤。しかし、これは外れ、立ち上がった中川をケージに押し込む。お互い入れ替え、ヒザを打ち合って終了。
 ジャッジは三者10-9で中川。

 2R。プレッシャーをかける遠藤に対し、中川がタックルからテイクダウン。ケージへ押し込みバックに回る。しかし、抜けて立ち上がった遠藤。遠藤の右パンチがヒット、グラつく中川。遠藤はパンチで畳み掛けるが、中川は組んでケージへ押し込んでいく。入れ替えた遠藤が右アッパー。遠藤が上になり、殴って終了。
 ジャッジは三者とも10-9で遠藤。

 3R。お互いにプレッシャーをかけていく。パンチで出ていく中川。遠藤はアッパー。中川がタックルに入るが、遠藤が潰す。常態を起こす中川。遠藤はボディを殴る。
 中川がカカトを入れつつ返そうとするが、遠藤はさせない。さらに殴る。しかし、立った遠藤。パンチで出る。中川がタックルに入るが、遠藤が切って上になりパウンド。終了。
 ジャッジは三者とも29-28の3-0。遠藤が中川に初黒星をつけて勝利。

第3試合


 2015年から参戦している丸山は同年NBTウェター級優勝。以降、年1戦のペースで参戦し続けており4勝1敗。2019年、高木健太にKO負けを喫したのみだ。2戦TKO勝ちに加え、前戦では白川洸太に三角絞めで一本勝ち。今回はどのような闘いを見せるか。

 対する平は第2代ZSTライト級王者。『暴走柔術』を標榜し、昨年7月には葛西和希を『暴走ジャーマン』で投げるも自爆。TKO負けを喫し、約1年ぶりのパンクラス復帰戦となる。

 1R。丸山がタックルからテイクダウン! サイドに回る。ヒジを打つ平は、回るが返せない。丸山はヒジを落としながらハーフマウント。肩固めは決まらず。丸山は足を外して再びサイドポジションへ。なんとか返したい平だが、丸山が上をキープして終了。
 ジャッジは三者10-9で丸山を支持。

 2R。パンチで出て組みにいく平。しかし丸山が倒してヒザを入れながらマウント! 平は足を狙うが、丸山は外す。なんとか逃れたい平、ケージを使って立つが、丸山がケージへ押し込んでヒザ。
 平もヒザを返すが苦しい。反り投げを打とうとするが、潰されてしまう。しかし、立った平。上になり殴るが、残りわずか。終了。
 ジャッジは三者10-9で丸山。

 3R。蹴りからタックルに入った平。しかし、丸山が潰して上に。ケージ際で尻もちをついた状態の平を立て膝でケージへ押し付ける。丸山はさらに乗っていく。
 しかし、ケージを使い立った平。丸山が離れるとすぐ組みに行き殴る。平が上になり、ケージ際でハーフマウント。下から殴る丸山。平はヒザを入れるが、体勢を帰ると丸山が離れ、バックを取り殴って終了。
 ジャッジは三者29-28、3-0で丸山が勝利。

第4試合


 狩野は昨年よりパンクラスに参戦、NBTライト級優勝を飾った。昨年は大阪TTF CHALLENGE 09でreliable中川皓貴に判定負けを喫しており、本戦からフェザー級に落として出直しを図る。

 一方の林も昨年よりパンクラスに参戦。PFC王者を引っ提げ、小森真誉に判定勝ち(7月)。しかし、パンクラス第2戦の12月にはRyoにフロントチョークで一本負け。今年3月にはBigbangでキックルールに挑戦したが、ハイキックで1ラウンドKO負けとなった。この悔しさをぶつけ、勝利を掴みたいところ。

 1R。林がバックに回り、上を取って殴る。狩野は立つが、林はバックをキープ。ケージへ押していく。可能が入れ替えてケージへ押すが離れる。
 狩野がパンチ、ハイキック。さらに組んでケージへ。入れ替えた林。狩野がヒザを打ち込む。
 離れて、林が蹴り、パンチ。狩野が組んでケージへ。林は首を狙うが狩野が引き込んで外す。上から殴る林。足を狙う狩野。これは決まらず、狩野は起き上がってケージへ押して行き尻もちをつかせる。さらにバックを取ったところで終了。
 ジャッジは三者10-9で林。

 2R。狩野がローから組んでケージへ押し込んでいく。尻もちをついた林。可能がケージへ押し込み、バックに回る。林が回って上になるが、狩野は投げて首を狙う。林は立つが、狩野は林の背中におぶさり再び首を狙う! 後方に倒れ、チョークがガッチリ極まって林がタップアウト。

[狩野 ケージ上コメント]
「本当はもっと早く勝ちたかったですけど、しょうがないです。もっと練習して強くなります。また自分の試合を見に来てください」

第5試合


 名田は2017年よりパンクラスに参戦。主に地元・大阪で闘っていたが、2019年NBT同級優勝を飾った。その後1年空いたが、今年4月には大阪大会で小森真誉に判定勝ち。ここで一気に勝ち進み、東京でも名を上げたいところ。

 対する高橋は2016年より参戦。北海道でのデビュー戦の後、DEEPやGRACHANに参戦。2019年12月、3年ぶりにパンクラスに上がり、渡辺謙明に1R三角締めで一本勝ちしている。2020年8月には元KOP・田村一聖との試合が決まっていたが、コロナ禍で中止となっている。ランカーの一角に入り込めるか。

 1R。プレッシャーをかける名田。高橋はパンチから組んでケージへ押し込む。しかし、名田が投げて上に。高橋ガードから密着する。名田は肩パンチ連打。上体を起こすと立ち、大きく殴る。
 高橋は足を取るが、名田は立って殴る。名田は力で上になり潰していく。部ディを殴る高橋。終了。
 ジャッジは三者10-9で名田。

 2R。高橋はパンチを出していく。名田が前に出てパンチ、アッパー。高橋は組みたいが、振り切る名田。
 名田のハイキックがヒット、高橋ダウン! 名田はパウンドからバックに回り、チョーク! 高橋がタップアウト。

 身長差のある対戦だったが、名田がチャンスを逃がさず良い形でフィニッシュし、会場を沸かせた。今後、層の厚いパンクラス・フェザー級にナニワ旋風を巻き起こしてくれるか楽しみだ。
 高橋は6年間無敗だったが黒星がついてしまった。しかし『遅れてきた新鋭』のポテンシャルは高い。今回は敗れたが、次戦に期待したい。

[名田 ケージ上コメント]
「総合格闘技道場コブラ会の名田です。次は上位ランカーを用意願います。このまま上に行きたいので」

第6試合


 有川は2019年よりパンクラスに参戦。同年は3連勝したが、2020年7月には杉山廣平にバックチョークで一本負け。初黒星をつけられている。今回は絶対に勝って勢いを取り戻したいところ。

 山中は2019年より参戦。昨年はNBTフライ級優勝を果たした。今回はNBT後初試合。NBT覇者たるところを見せられるか。

 1R。山中が飛び込んでパンチ。両者距離を取るが、有川がタックルからバックを取る。ケージへ押し込んでヒザ連打。
 殴って離れた有川。山中はロー、パンチを出す。有川はローの蹴り足を取り損ねる。片足タックルからケージへ押した有川だが、パンチで離れる。終了。
 ジャッジは三者10-9で有川。

 2R。有川が、山中のローをキャッチしパンチ。ミドルからパンチ。さらにバックキック。山中は組むが、有川がバックを取り投げて膝をつかせる。山中は立つが、有川がバックから首を狙って終了。
 ジャッジは三者10-9有川。

 3R。プレッシャーをかける山中。有川は山中のローを捉えてバックを取る。山中はケージを背に尻もちをつくが立地、入れ替える。
 さらに入れ替えた有川は尻もちをつかせ殴る。立ちたい山中。
 残り2分で立った山中。有川はヒジを入れて離れるとタックルに入り尻もちをつかせる。ケージへ押し込むが、山中立つ。パンチで飛び込んでいく山中の右パンチがヒット。しかし、有川がタックルからテイクダウン! 山中が返して殴ったところで終了。
 ジャッジは三者30-27、3-0で有川が勝利。

第7試合


 佐藤は2000年2月、パンクラスデビュー。2008年3月、パンクラスMISSIONに移籍し、活動の場をプロレスに移す。しかし、2012年以降は不定期でパンクラスに参戦、MMAの試合を行なっている。
 今回は無差別級試合。佐藤は2017年2月、123.8kgのジョナサン・アイビーと闘っているが、今回の相手はアイビーに次ぐ105.8kg。勝ってプロレスにスカウトすることはできるのか。

 対する渕上は柔道がバックボーンで、柔術も経験している。これがMMAデビュー戦となる。白星でMMA人生をスタートするか、佐藤にプロレスに誘われてしまうのか。

 1R。渕上がパンチで出る。佐藤はタックルに入るが、渕上が切ってバックを取り殴る。渕上がバックマウント。首を狙いかけるがこれは決まらず。再び殴っていく。重い渕上。佐藤はやっと立ち、離れる。
 パンチを出していく佐藤。渕上は組んでケージへ押し込む。両者パンチを打ち合う。渕上のパンチがヒット、佐藤がグラつく。渕上はパウンド連打。防ぐ佐藤だが、パウンドが顔面にヒットし、レフェリーが試合を止めた。

[渕上 ケージ上コメント]
「キツかったです。でも、パンクラスに上がれるなんて思っていませんでした。ここに連れてきてくれた関係者に感謝します。これからパンクラスのヘビー級を盛り上げて行きたいです」

第8試合


 尾崎は2013年より参戦中。地元・大阪大会を主戦場としていたが、2018年、2連勝し、東京へ。翌2019年、NBTストロー級で見事優勝した。昨年は1勝1敗。ここで星を戻し、次戦へつなぎたい。

 アマ時代から14連勝中の山北は、昨年よりパンクラスに参戦。NBT同級優勝を果たしている。
 NBT王者同士の対決。尾崎5位、山北7位のサバイバルマッチ!

 1R。尾崎の右フックがヒット! 効いたが、山北はグラつきながらもタックル、テイクダウン。尾崎を立たせない。立ちたい尾崎はケージへ移動。しかし、山北が押し込んで殴る。
 尾崎立った。しかし、山北はバックを取っている。パンチ、ヒザ。尾崎は尻もちをついた体勢ながら正対する。山北がケージへ押し込んでいく。殴って返させない。さらにハーフマウントへ。
 尾崎が立つ! しかし、山北は離さず、叩きつけて上に。三度立った尾崎。ケージへ押し込んでいく。山北に尻もちをつかせ、バックに回った尾崎だが、山北が反転して上に。腕十字を狙う山北。これは腕を抜いて防いだ尾崎。しかし山北は再び腕十字! 今度は完全に極まり、尾崎がタップアウト。

[山北 ケージ上コメント]
「尾崎選手はオールラウンドできる選手で、最初のパンチは結構効きました。
 アライアンスの野田くんが僕とやりたいと言ってくれているので、やらせてください。僕が最終的にパンクラスのベルトを巻きます」

 ALLIANCE所属の野田遼介が、今年5月、高島俊哉戦後に山北VS尾崎の勝者とやらせて欲しいとアピールしたことを受け、対戦を受けた。

第9試合


 松岡は2011年より参戦。STB Japan所属からフリーを経て2016年6月大会からパンクラスイズム横浜所属として闘っている。2019年は平伸一、岸本泰昭に連勝。昨年はコロナ禍で試合がなかったが、今回は元UFCファイター・粕谷優介が相手。今年はパンクラス参戦10周年の記念イヤーでもある。派手にぶちかますか。

 対する粕谷は2017年より参戦中。初参戦時はフェザー級で闘い、松嶋こよみ、ISAOに連敗したが、ライト級に転向し、菊入正行に1ラウンド1分でKO勝ち。同年9月にはサドゥロエフ・ソリホンとライト級暫定王者の座を争ったが2ラウンドKO負けを喫した。
 コロナ禍もあり、今回は約2年ぶりの試合となる。

 1R。粕谷がロー。蹴りから入ろうとすると、松岡の右ストレートがクリーンヒット! 倒れる粕谷。追撃のパウンドに入ろうとする松岡をレフェリーが止めた。わずか22秒。松岡が劇的な1ラウンド秒殺KO劇を見せた。

[松岡 ケージ上コメント]
「相手は寝技も打撃も強い選手なので、距離だけ気をつけていました。パンクラスデビューして10年です。あとはベルトですね。あと何人か上にいない。今日の相手にこの勝ち方をしたので、次はもっと上の選手を用意してくれると思います」

第10試合


 菊入はアマチュアキックボクシングを経て2015年にMMAに転向。パンクラスには2017年より参戦中。昨年は中村勇太(7月)、高木健太(9月)に勝ち波に乗ったが、12月に元KOP村山暁洋に判定負け。今回も元KOPとの試合が組まれ、メインを務める。今回は元王者の壁を超えられるか。

 三浦は柔道をバックボーンに持ち、プロボクシングでも日本ランキング1位に就いた。2016年10月、村山暁洋に判定勝ちを収め第10代同級KOPに。しかし、翌2017年7月、阿部大治に2ラウンドTKO負けでベルトを失っている。
 2019年10月、元KOP・レッツ豪太を破ったが、コロナ禍で試合ができず、今回は約1年8ヶ月ぶりの試合に臨む。

 1R。ローでバランスを崩した三浦。組みにいく菊入。ケージへ押し込むがブレイク。
 離れると、お互いパンチを出し合う。三浦は重いパンチを放つが、菊入は臆せずパンチを返していく。菊入が組みに出ると、受け止めた三浦が豪快に投げる! しかし、すぐに立った菊入。菊入のジャブがヒット、効いた模様。
 組んでケージへ押し込む菊入。パンチを入れ離れる。三浦も前に出るが、喜寿入りがパンチをヒットさせ終了。
 ジャッジは三者10-9菊入。

 2R。三浦が蹴り。菊入は左ジャブ、右前蹴りと攻めていく。三浦が組んでケージへ。菊入が入れ替えてヒザ。しかしブレイクがかかる。
 菊入はパンチを出していく。三浦も出るが、菊入の前蹴りがヒット、三浦がダウン! 追撃のパウンドに入る菊入をレフェリーが止めた。

[菊入 ケージ上コメント]
「いやあ、超気持ちいいですね。前回、村山(暁洋)さんにしょっぱい試合をしちゃって、情けなくて悔しくて、いっぱい練習してきました。いろんな人に迷惑をかけながら、試行錯誤してやってきました。
 (王者の)手塚(裕之)さんがONEへ行っているので、村山さんとタイトルマッチをやりたい。リベンジさせてください。
 その先の目標ですか? 有名になりたいので、RIZINに出たいです。よろしくお願いします!」

[菊入 試合後コメント]
「今、ひと安心っていう感じです。
 今回は体調がすごく良かったので、安心して闘うことができました。
 1ラウンドの投げは想定していました。練習でも投げられて、試合で投げられても対処できるように練習してきていたので、心配なかったです。
 倒されてもしっかり立ったり、下からでもできるようにとか寝技でもいけるように練習してきましたし、打撃もいつもより多めにやってきました。特別なことはやっていませんが、普段からやってきたことが実った感じがします。
 ファーストコンタクトはバシッといい感じでした。僕は相手のことを過大評価してしまうところがあるんですけど、やってみると、『思っていたよりは……』という感じでした。
 最後はいいところに当たってうずくまってくれたので、ここを逃しちゃいけないと思って殴りまくりました。
 RIZINですか? もしオファーが来たら最高ですね。いつ来てもいいように準備しておきます」

 ONEに多くの選手が参戦するようになり、空洞化するのではと思われたパンクラスだったが、次世代の芽は着実に育っていた。どの試合も上を目指し、希望に溢れて闘う姿が印象的だった。大阪でコツコツとキャリアを積んで来た選手や、アマチュアで経験を積んできた選手、10年この舞台で闘い続けて来た選手など背景はそれぞれだが、ベルトを目標にして確実に力をつけて来ているのが実感された。
 コロナ禍で大会が開催できず、試合がなかなか組まれなかったことも理由の一つなのかも知れない。どの選手も、自分が闘う意味や、どう闘って行きたいかについて、考える時間は十分あったはずだからだ。
 それが、単に外の世界を目指すだけでなく、「パンクラスのベルト」の価値を見直すことにもつながったのではないだろうか。若い選手が、「パンクラスのベルトを巻きたい」と発言するのは本当に頼もしい。コロナ禍は、格闘技に関しても厳しい時間となったが、新しい価値観を生むことにもなったと思いたい。
 コロナ禍はまだ終息せず、安心できない状況ではあるが、少しずつ光は見えて来た。若い選手たちがどんどん発言し、アピールして、パンクラスがコロナ前以上に活性化することを期待したい。

(写真・文/佐佐木 三桜)

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