【会見全文】GHCヘビー級王者・武藤敬司がNOAHへ、KO-D無差別級王者・秋山準がDDTへ入団を発表!武藤が太陽ケアとの“M”タッグでGHCタッグ王座に照準セットで完全制覇を熱望?!

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 15日、東京都・Abema Towersにてサイバーエージェントグループに所属するプロレス団体2団体、DDTプロレスリングとプロレスリングNOAHが記者会見を行った。

 会見は3部制で行われ、2団体の合同会見、DDTのカルッツかわさき大会の一夜明け会見、NOAHの日本武道館大会の三夜明け会見が実施された。

合同会見


まずはCyberFightの2団体による合同会見が実施。

 会見に出席したのは株式会社CyberFight代表取締役社長の高木三四郎、第76代KO-D無差別級王者の秋山準、34代GHCヘビー級王者の武藤敬司、取締役福社長の丸藤正道の4名。

高木三四郎
「CyberFight代表取締役社長の高木三四郎です。3日前に日本武道館大会を終えて、昨日DDTプロレスのカルッツかわさき大会を終えました。その結果、こちらにおられます武藤敬司選手と秋山準選手の2人がそれぞれ王者となりましたが、このタイミングで武藤敬司がNOAHに、秋山準選手がDDTプロレスに入団することが決まりました。プロレス界の宝とも言えるこの2人がこのCyberFightグループに加わることで、これからプロレス界のナンバーワンを目指していく原動力になると思います」

続いて、2人の入団の経緯が団体から報告される。
まず、武藤の入団について副社長の丸藤が語った。

丸藤正道
「本日はお足元の悪い中お集まりいただきありがとうございます。経緯といたしましては、ずっと武藤さんにはNOAHに上がっていただいていまして、その中で先日武藤さんがGHCヘビー級王座を取ったということで、武藤さんからその後お話をする機会を得まして、やはりこれからNOAHとしても世界を目指していく中で、PPVであったり、いろいろなマスメディアへの進出、そういった部分で武藤さんの力というのは非常に大きなものになるんじゃないかという中で、武藤さんもベルト取ったことによってNOAHに対して、GHCに対しての責任感というのを非常に強くお持ちになられていまして、そこで会社と話を進めた結果、NOAHに入団していただくこととなりました」

武藤敬司
「このコロナ禍の中でプロレス界も非常に大変な中、こうやってNOAHと契約できたことを非常に嬉しく感じております。未来のことはわからないけど、もしかしたらこのリングで朽ちていくのかわからないけど、契約したからにはこの団体に俺の骨の髄までしゃぶってもらいたいと思っております。以上です」

 続いて、秋山の入団経緯について高木が語った。

高木「もともと秋山準選手に昨年からゲストコーチを経てレンタル移籍の話があったときから、いつかはDDTに正式に入団していただきたいなと思っておりまして、昨年末から全日本プロレスサイドと話はしていたんですけども、年をまたいでから秋山選手の膝の手術で少し先延ばしになっておりまして、改めまして1月末に秋山選手に正式入団の申し出をしましたところ、『2月14日のカルッツかわさきでのKO-Dタイトル戦まで待っていただきたい』というところで話は保留になっていたんですが、昨日かわさき大会終了後に正式に秋山選手から良い御返事をいただきましたので、本日付で正式入団という運びとなりました

秋山準
「今、高木社長からお話があったように、入団の話は少し前から頂いていたんですけども、自分自身で、年齢面でも正直言って団体側にリスクになると思うんで、勝ってクリアにしてから貢献したいっていうのがありましたんで、昨日べルトが取れたのでお返事させてもらいました。DDTに自分が持っているものをすべて注ぎ込みたいと思っています。よろしくお願い致します」

そして武藤、秋山が入団合意書にサインし、4人揃っての記念撮影が行われた。



――武藤選手、秋山選手、何月何日付で入団したのか、そして契約年数について教えて下さい
武藤「契約は2年ですね、ちょうど2年だったら還暦ですね」
秋山「僕も今日です。1年契約」

――1選手としての契約か、それとも他の役回りもあるのか
高木「基本的には1選手なんですけど、それ以外の部分に関してはまたDDTの方で発表しますのでそちらの方にお願いします」

――武藤選手、1選手として団体に所属するのはおよそ20年ぶりだと思います
武藤「ある意味、経営サイドではないということは、リングの上ではよりパフォーマンスしやすいというか、多分そっちの方面をNOAHさんも期待してくれてると思うので。1選手として。ぶっちゃけ、団体レベルではトップの団体を目指すってみなさん公言してんだけど、1レスラーとして俺はトップのつもりでいますから、それをいかようにしてくれるかは団体側でありますので」

――三沢光晴さんが作った団体に所属として入るということについてなにか思うことはありますか
武藤「多分、三沢社長が築き上げたときのNOAHと大分違っていましてですね、去年の4月からNOAHという団体に携わっていて、このコロナ禍の中でも非常に未来を感じさせる興行してたと言うか、コンテンツの素晴らしさとか、こういう団体で試合してたら、まあまあ、逆にしたいなって俺自身思ったんですよ」

――武藤選手、秋山選手、高木社長は「業界ナンバーワンの団体にする」という決意を語っていますが、これまで各団体に参戦してきた中でそれに向けての手応えはありますか。また今後の抱負をお願いします
武藤「すでに業界ナンバーワンのレスラーを抱えた以上は組織でもナンバーワンになってもらわないと困りますね」
秋山「高木社長が言うように、もちろん、武藤さんも今言ったようにナンバーワンの選手はいるかも知れないけど、スケール感としては追いつけてないんで。これはね、選手だけで出いるもんじゃないというか、僕1人、武藤さん1人だけで出来るもんじゃないと思ってるんで、全一丸となってそこに向かっていかなきゃいけないんじゃないかと思ってます」

――将来的な防衛戦を考えて、お2人でダブルタイトル戦や二冠戦をやりたいという気持ちはありますか
武藤「基本的には、自分は親は一緒かもしれないけど、NOAHという団体と契約したわけであって。その団体を超えたそれはまだ今のところは考えてないですね」
秋山「まずDDTっていう団体の中でもっともっとレベルを上げていかなきゃいけないと思うし、やるのは簡単かもわからないですけど、そういうアレじゃないと思ってるんで。まずはDDTというのを全体的に上げるためにDDTの中で防衛していきたいなと思ってます」

DDTカルッツかわさき大会一夜明け会見


 続いて、会見は第2部に入り、DDTのカルッツかわさき大会の一夜明け会見に移行。
 高木三四郎と秋山準が続けて出席した。

 まずは高木がカルッツかわさき大会でのDDT UNIVERSEでの中継不具合についての謝罪があり、続けてKO-D無差別級の新王者となった秋山が試合を振り返った。

秋山「コロナ禍の中で、最前線で頑張っていた遠藤選手からベルトを取れて、大分キャリアも年も違いましたけど、素直に嬉しかったです。これから僕に出来ることを、やっぱり選手の先頭に立ってやっていかなきゃいけないなと思っております」

 その後、団体から旗揚げ24周年記念大会である3月28日後楽園ホール大会にて、秋山準と樋口和貞によるKO-D無差別級王座戦が行われることが発表。秋山はD王GPにて樋口に敗れており、その雪辱を込めて初防衛戦の相手に指名したことを説明。

秋山「昨日僕の方からお願いして、早くに決めていただいてありがたいです。リーグ戦でちょっとかっこ悪い負け方させられたので、どうしても彼と戦って勝つまでは気持ちよくベルトを巻けないと思って、肩にかけるだけにしてますけど、彼に勝ってベルトを巻けるようにいい試合をして勝ちたいと思ってます」

続いて、これまでゲストコーチとして教鞭を執っていた秋山が、正式所属にあたってヘッドコーチに就任したことが発表された。

高木「もともと秋山選手にはゲストコーチに就任していただいて、練習面なんかもサポートしていただいたんですけど、正式入団していただいたからには……もともと秋山選手がDDTのゲストコーチに就任していただいた経緯というのは、秋山選手のTwitterでの『秋山準が1から10まで教えたらどんな選手が生まれるんだろう』という言葉にすごく興味を持って、DDTの選手にも秋山さんに1から10まで教えていただきたいというお願いから始まったことでもありました。正式入団していただいたからにはその部分もそうなんですけども、やはり古くはジャイアント馬場さんや三沢光晴さんの近くにいて、非常に色々なスタイルのレスリングや、リング以外の部分の姿も間近で見ていらっしゃったのではないかと思います。そういった部分での人材育成ということも含めて、ゲストからさらに一歩踏み込んだ形でヘッドコーチとしてDDTに色んなものを教えていただきたいと思いまして、就任していただく形になりました」

秋山「まあ、ヘッドコーチってもね、やっぱりDDTにはDDTの歴史とかスタイルがあると思うんで、なかなか今現在いる選手を全部ガラっと変えるつもりはなく、いい色は色でしておきながら、僕の持っているものを注ぎ込めればと。技術というよりはどちらかと言うと気持ちの部分であったりとか、そっちのほうが大きいのかなと感じがしています。ただ、1人くらい完全に1から教えたいなっていう、ちょっとそういう気持ちもあります。今度、またテストありますよね?そこで入ってくる子がいれば教えたいなと。まあでも、教えると言っても昔みたいに『ガンガン受け身取れ!』とか『スクワット何千回やれ!』とかそんなことはやらせるつもりはないですし、しっかり聞かせて、体になるような無茶なことはしないようにやっていきたいと思ってます

――秋山選手、これまで試合をしてきた、または見てきたDDTの選手の中で、良いと思った部分、課題があると思った部分はどういったところでしょう
秋山「身体能力というか、そういう部分ではかなり秀でたものがみんなあると思いますし。ただ、DDTの中でしか試合したこと無い選手が多いんで、自分を測るものが無くて自分がどれくらいのものなのかっていうのをあんまりわかってないと思うんですけど、かなり出来てるというか、身体能力は素晴らしいものを持ってると思う。それをうまく活かせられるように、もちろんもっと細かいところも必要な部分もありますし、逆に『これ無いんだな』っていう部分もありますし、そこは最低限、教えたいなと思ってます」

――秋山選手、以前WWEからもゲストコーチのオファーがあったと思います。そちらについては現在どうなっているのか、そしてまたWWEからオファーが来た場合どうなるのでしょうか
秋山「いや、もう僕、DDTのヘッドコーチになりましたんで。来てもお受けできません。ここ、DDTに来て、選手を見て、僕もやりがいも教えがいも感じてますし、教えたらすぐできそうな選手もたくさんいますし。兄弟団体か分からないけど、NOAHにも若い選手にもいい選手いますけども、でもやっぱり、僕はDDTに来て、見て、すごい出来る選手、できそうな選手がたくさんいるんで、教えたいなと。可能性があると思ったんで」

――次期挑戦者となった樋口選手の印象はいかがですか
秋山「荒々しい試合になるんでないかと思いますね。俺はそういうふうに行くつもりです。ヘッドコーチっても、そこはまた違うんでね。そこは常に選手として。ホントはがっちりした役目みたいのは必要ないのかなと思うんですよね。選手だけで言ってたほうが俺は面白い言うし、と思うんですけど、キャリア的にも若い子たちに教えなきゃいけない立場でもあるんで。ただ、リング上は完全なる選手として行かせてもらうんで。荒々しい試合にしたほうが彼のためにもいいのかなと思います」

――ヘッドコーチでもありチャンピオンでもあるというのは内部からの反発も予想されます
秋山「それはもうディーノ選手から反発食らってます、はは(笑)まあ、それはそうですよ。僕が入って僕のやり方に気に食わない選手もいる。なら、気に食わないなりの何かを見せてくれればいいし。俺もチャンピオンとしてプロレスの本道を持ってきたっていうくらいだからやらないといけないと思うし。反発したら反発するなりの、そいつらの主張を見せてくれればいいし、それを皆さんに言葉として伝えてくれればいいし。ただ単に反発するのは、ヘッドコーチとして許しません」

――高木社長、今の秋山選手が語ったディーノ選手への想いについて
高木「でも、先程も言った部分なんですけども、よく言われるDDTらしさとかDDTっぽいものって、今まで23年間の歴史がある中で、結構その都度その都度都合よくバージョンアップされてる部分ってあると思うんですよ。本当に。だから僕の中ではお客さんが楽しんでもらえる、お客さんに満足してもらえるものなのであれば、ときにはそういった反発だったりとかも、お客さんの中でそれを楽しみにしてもらえるならそういうものを見せるのもアリだと思いますし、逆に言うならばDDTらしさが無くなるというような、そんなヤワな団体ではないと思ってるんで、DDTって。正直言って、色んなものを飲み込んで成長してきた団体だと僕の中では思ってますので。Twitterでのやり取りも見ましたけど、ああもっともっと大きい流れになればそれでいいと思いますし、そこは、僕流の言い方をさせていただければ、丸投げさせていただければと思ってます(笑)」

秋山「ディーノ選手に関しては、すごく認めてると言うか、やっぱりああいうスタイルではあるけども、それを貫いてるっていうのはすごく僕はすごいことだと思うし。僕の言葉にTwitterで反発してくるのも彼だけだと思うし、彼には彼のプライドとかそういうのもあると思うし。色んなものがDDTにあっていいんじゃないかと、僕は思うんですけどね。もしかしたら、交わって……なんちゃら電源?(笑)なんちゃらサーバー?(笑)とか出来るかもわからないですけど、それはそれで、面白いかなと僕は思ってます。大阪出身なんで、僕は嫌いじゃないです」

――秋山選手もディーノ選手の土俵に乗ることがあり得る?
秋山「……それはわからないですね(笑)」

 続いて、カルッツかわさき大会で坂口征夫からDDT UNIVERSAL王座の防衛に成功した上野勇希が登場した。


上野勇希
「第4代DDT UNIVERSAL王者の上野勇希です!今日は一夜明け会見があるということを聞いてはいたんですけど、まさか合同で、Abema TVも入っていると思ってなくてですね、更にスタートからものすごい人たちが出てたので、ちょっと楽しくなってまいりました!そして僕は初めてこのベルト置きに……これ、置き方は合ってるんでしょうかね?(笑)これは楽しくなってきましたって話なんですけども、昨日このベルトの防衛戦が坂口征夫選手とありまして、本当に苦しくて、本当につらくて、本当に怖くて。でも、何よりも楽しい、楽しかったタイトルマッチなんですけども、昨日試合終わって、もうヘロヘロで帰ったときに、ふと坂口さんと僕の母は、同い年ということに気づきまして、これはものすごいことだなと思って。多分、僕のほうが坂口さんと比べて筋力とか、単純なジャンプ力とか、体力とかっていうことにおいては僕のほうが勝ってると思うんですよね。僕もトレーニングすごく好きだし、やってると思うんで。でも、本当に昨日のタイトルマッチもそうだし、去年やったタッグと6人タッグのタイトルマッチでも本当に自分のすべてを出し尽くさなければ、出し尽くしても勝てなかったし、出し尽くしてやっと勝てた。本当に坂口さんってとても恐ろしくて本当に怖くて本当に素晴らしい選手で、本当にかっこいい人だなと思って。そんな選手から勝てて本当に昨日は嬉しかったですね。そんなすごい選手と戦って本当にすごい試合ができたのは、ベルトがあるおかげなんで、このベルトでもっともっと楽しみたいし、もっともっとやっていけるんだと思ったら、退場していくときから楽しくて、昨日はヘロヘロですぐに寝て、12時間寝て、朝起きて思ったのは、あぁ早く試合したいなと思ったし、もっともっとタイトルマッチしたいなと思った今日でした。というのがあって、僕の次のタイトルマッチはいつなんでしょうか!」

ここで団体より上野の防衛戦は3月14日の後楽園ホール大会を予定しているものの、現時点で挑戦者は未定であることが発表される。

上野「戦いたい相手はたくさんいて、というか、ちょっと気持ちの説明からすると、この今週末ではNOAHさんでも武藤選手がベルトを奪取されて、昨日メインイベントでは秋山選手がKO-D無差別級王座を奪取されて、10年前、20年前からすごい選手が今もすごいっていうのはもう素直に、シンプルに尊敬するというか、すごいことで。シングルのベルトを秋山さん、武藤さんが持ってて、でも僕もこのDDT UNIVERSALのベルトを持ってるわけですよね。僕は10年前、20年前はプロレスも知らないし、子供で、20年前なんて5歳で。そんな僕は10年前、20年前もすごくないけど、今からすごくなってやるぞ!と心から思うし、今からすごくなるんですよ!この気持は本当に僕はつよく思ってて。でも、きっとそう思ってる若い選手って言うと言葉があってるかわからないですけど、僕みたいに思ってる若い選手と、そういう若い選手はいっぱいいると思うし、いてほしいし、たくさんいるだろうと思ってるので、次の挑戦者は誰がいいかって言われると、たくさんいます。その人達とやっていきたいです。3月14日っていう日付が決まってるんですよね?だから、それまでの間に、絶賛大募集です!今からすごくなる人大募集です!3月14日にタイトルマッチ、がんばります!誰かわかんないけど!」

――昨日のタイトルマッチについて、グラウンドで坂口選手を仕留めました
上野「結果的にはスリーパーで勝ったということなんですけども、タイトルマッチ前から青木さん(青木真也)のところにアドバイス貰いに行ったり、青木さんもおっしゃっていたんですけど、グラウンドの能力なんて一朝一夕で上がるものでもない。だから昨日のタイトルマッチでも僕がグラウンドの能力で勝ったからとかではなくて、ホントにいろんな積み重ねで、それは試合もそうだし、作戦もそうだし、もっと言うなら3年前、4年前ぐらいかな?僕、坂口さんと試合前にグラップリングとか寝技を教えてもらう時間があった時があって。そのときにも教わっていたこともたくさんあったりで。スリーパーで勝てたことはホント結果でしかなくて、運だけって言うとすごく失礼で、それは自分の実力もありながら、昨日の試合の結果、勝ち方に関しては、勝てたのは当然だと思いますけど、勝ち方に関しては運が良かったと思ってます」

――そういった寝技の部分などの強さを上げていきたいというのはDDTの若い選手は皆思っているものでしょうか
上野「そうですね。何にもナメられたくないというのはあると思いますし、DDTは面白いことも出来ますから。でも面白いことを出来る人は強くないといけないんで。飛べるし面白いことも出来るし、『でも強くない部分もあるんでしょ?』とそれだとナメられちゃうんで。それは全員そう思ってると思います。強さで巻けたくないっていうのは全員あると思います」

――先程の会見で超ビッグネームが自分の会社に入って、ある意味で同僚となりました。その中でどのような選手、チャンピオンになっていきたいですか
上野「どんなチャンピオンになりたいかっていうと、僕はこのベルトを使って自分がもっともっと成長してやろうと思ってるので、このベルトを掲げてというよりは、このベルトのおかげで楽しめると思ってて、誰よりも楽しめるようなそんな選手でそんなチャンピオンになれたらと思います」

――昨日のサイン会でで非常に人気がありました。チャンピオンになられた頃には「全然認知されていない」とおっしゃっていました。今は認知されてきましたか?
上野「どうなんでしょうね(笑)認知っていうのは多分、それを言ったタイミングはあんまり覚えてないんですけど、もっとDDTの外っていう意味だと思うんですけど、認知度って言うことに関しては満足は全くしてないんですけど、DDTの会場に来てくれて、サイン会とか、いろんな選手がサイン出来るようなものもあったりするので、色んな人を回っていただいてて、沢山の人がそうやって楽しんできてくれてるんだなっていう実感は、昨日のサイン会で久々に。今年入って初めてのタイトルマッチだったので、沢山の人がこうやってDDTを楽しんで、プロレスを楽しんでくれてるんだなっていうのは非常に感じられました。まだまだもっともっと、もっともっと大きなところで、もっともっと色んな人と試合して、サイン会をして、もっともっとやっていきたいなとは思いました」

――それぞれの人にお声がけをしていましたが、名前と顔を覚える秘訣があったら教えて下さい
上野「はは(笑)どっちかっていうと苦手で、いつもお名前を伺わせてもらうんですけど、もし、何回も来てくださってたりとか、僕のことは覚えてくださってる方が来てくださる方が多いので、何回も来てくれて、顔も覚えられたらお互いに楽しいなっていうのはあるので、秘訣はないですね!むしろ教えてほしいです!失礼の無いようにはしたいと思ってます。名前と顔を覚えたいなと思います」

NOAH日本武道館大会三夜明け会見


 続いて会見は第3部に入り、NOAHが2月12日に行った日本武道館大会の3夜開け会見へと移行。
 まずはGHCヘビー級王者となった武藤敬司と、武藤への挑戦が決まった清宮海斗が登場した。

――まず、先日のGHCヘビー級王座戦を振り返っていかがでしょう
武藤「いやぁ、まあ、なかなかハードな試合だったということもあり。まあまあ、練習は昨日から再開してんだけど、なかなか、なかなか、回復という面で……この回復という部分は、58歳のチャンピオンにはなかなかハードルが高くて大変でですね。ただ、まあまあ、俺の周りの反応っていうのは非常に『試合自体は良かった』というような反応が多くてですね、そういう意味では試合の満足は高いです」

――GHCヘビー級王座を戴冠したことで史上3人目のグランドスラムを達成したということについてはいかがでしょう
武藤「いやぁ、そんなに……。高山(高山善廣)とか健介(佐々木健介)とかも、そういうことで言ったら、一番先にそれを達成したかったなあって心残りに思ったりしますけど。まあまあ、だけど、無事夢がかなってよかったです」

そして、団体より3月14日に行う福岡国際センター大会にて清宮海斗が武藤敬司へ挑戦することが正式決定したことがアナウンスされた。

清宮海斗
「挑戦表明させていただきました清宮海斗です。本日は皆様お集まりいただきありがとうございます。俺はNOAHの日本武道館大会が決まったときに本当に嬉しかったです。それは今までどんなときもNOAHを応援してくれたみんなの思いがあったからです。だから俺は、武藤さんがベルトを取ったとき、試合を見てるようじゃ絶対ダメだと俺は思いました!福岡でタイトルマッチが出来るってことは、俺はNOAHの選手としてすごく嬉しいことだと思ってます。武藤さんを倒して!俺がNOAHの未来を目指したいと思います!」

武藤「まだ3日しか経ってないからね、試合終わって。自分の診断だと全治1ヶ月でね?(笑)で、タイトルマッチなんでね……。ホントは試合終わったあと、年に1回か2回のタイトルマッチにしてくれという話をしてたんだけどぉ……今日、NOAHと契約しちゃったからよぉ。なかなか、まあ、決まった以上は……う~ん、せっかくベルトは取ったからね、少しは防衛も重ねていきたいなって中で、まあ、去年の夏に清宮とやって勝ってるし、ここは一発、安牌としてやってもいいかなと思ってます」

――清宮選手、今「安牌」と言われてしまいました
清宮「俺はそこを隙と捉えてます」

――半年前に敗れていますが、そのときと今はなにが変わったと思っていますか
清宮「あんまりそういうことはここでは言いたくないですけど、でも、この武藤さんと戦ってから今までの間に、本当にいろんな方と試合をして、自分の中に蓄えているものがあるので、それは試合で出していきたいなと思います」

――清宮選手はいつも「新しい景色を見せたい」とおっしゃっていましたが、武藤選手が王座戴冠を果たしたことで新しい景色になったとは思いますか?
清宮「思います!」

――しかし、その新しい景色は清宮選手が求めていたものではないと
清宮「そうですね」

――武藤選手、戦前は「賛否両論あるんじゃないか」とおっしゃっていましたが、ご自身のもとにはどのような声が届いていますか
武藤「まあ、レスラー冥利に尽きるようなコメントというか、ファンの方からは……まあ、俺の周りだからね?多いですね」

――意外でしたか?
武藤「いや、まあ、俺の周りだからね?あくまでも俺を中心とした俺の周りの人だからね。俺の周りじゃない、相手の潮崎の周りってのはそんな見てないから」

――ご自身の試合は映像で見返しましたか?
武藤「見ましたね」

――それを見てどのように感じましたか
武藤「いや、なんてーのかな。欠点というか、ダメだったところ、細かいところを言ったらキリがないんだけど、まあまあ、限られた環境の中では頑張ってたなあって思いますよ」

――武藤選手、先程入団会見で「2年契約で還暦まで」というお言葉もありましたが、ベルトに関して何回防衛したい、いつまで防衛したいという目標はありますか
武藤「いや、まだ、ホントはまだ先にタイトルマッチをしたかったんだけど、そうもいかなくなったみたいで……。ただ、武道館ももしかしたら思い入れのある体育館かもしれないけど、俺ね、博多の福岡国際センターでも非常に思い入れのある体育館で、久しくしてないからね、そういう意味で言ったら、また改めてあの体育館でタイトルマッチが出来るってことは非常に嬉しく思いますよ」

――福岡国際センターも含め、今までの歴史の中で名勝負を繰り広げてきた全国の会場で試合をしていきたいという思いはありますか
武藤「なんかねぇ、アメリカかなんかで試合してくれって来たねぇ。IMPACTって団体だっけ?わかんないけど。『タイトルマッチをアメリカでしてくれ』なんて話もちらほら出てきたりして。まあせっかく今日付でNOAHさんと契約したわけなんで、やっぱり海外、アメリカだけじゃない、台湾とかあのへんも意外と自信持ってる国だからね。そういうところでタイトルマッチが出来たらいいかなーなんて。そういう意味で言ったら、まあまあ、国際センターの清宮戦。あんまダメージの来ないように、安牌として行きたいと思います」

――NOAHとの契約が発表されましたが、シリーズ参戦になるのか、ビッグマッチ限定なのかといった試合数に関して聞かせてください
武藤「ビッグマッチ限定です」(※)

――となると、常にタイトルマッチのような形となる?
武藤「基本的に、ベルトをもし落としたとしても試合をやらないといけないからね。そういう意味でもビッグマッチ中心に試合して行きます」(※)
(※会見後にスタッフから「所属選手となったが全試合出ることはない。『ビッグマッチだけ』と言っていたがビッグマッチの概念にも色々ありAbema TV中継大会や後楽園大会にも出る可能性はある。契約条項としてNOAHのPPV戦略、海外戦略については全面的に出るという条件がある」と補足が入る)

――以前、「M’s allianceでベルト独占したい」と語っていましたが、タッグなど他のベルトに興味はありますか
武藤「まあ、タッグっていうベルト……シングルって、高山とか健介も取ってんじゃない?それで、タッグも取ってるって人いるの?逆に質問だよ」

――高山選手がシングル、タッグともにグランドスラムを達成しています。同じパートナーでという意味では太陽ケア選手とIWGPタッグ、世界タッグを獲得されています
武藤「全日本と新日本だな。あっ!じゃあケア呼ぼう!ケアって本名モスマンだよな?(※マウナケア・モスマン)……Mだよ、M。じゃあ是非ケアを、ちょっと今はコロナで呼びづらいから、ちょっとコロナがなくなった頃にケア呼んでタッグ狙いたいね!M's alliance!」

 続いて、日本武道館で船木誠勝に勝利してGHCナショナル王座を防衛した拳王が登場した。


拳王
「はじめに、このような合同会見。お互いがお互いを潰し合うような段取りの悪い会見になって、ここにいるクソ野郎ども、本当に申し訳ないと思ってる。もう時間も押してるから俺が簡潔に言ってやるよ。日本武道館大会、終えて、やはりプロレスリングNOAHのホームは日本武道館だよなぁ?何年ぶりに解散したんだ、日本武道館。だがなあ、何年ぶりとか無かっただろ?第1試合からメインまで、本当にいい空気で試合を終えることが出来ただろぉ?満足度もすごく戦ったと思うよ。それはなあ、後楽園ホールでは味わえない。俺の、プロレスリングNOAHのホームはやはり日本武道館だ」

――対戦した船木誠勝選手に関してはいかがでしょうか
拳王「船木誠勝。やはりアイツは最強のプロレスラーだったな。だが、やはり強い男と戦うと身体も苦しいし、痛いし、ボコボコにされたけど、う~ん、試合を終えて、久々に楽しかったなあと思わせてくれるような相手だった。」

――ケンドー・カシン選手が挑戦を表明するようなことを言ってきましたが、カシン選手の印象は
拳王「桜庭和志、船木誠勝、とても手強い相手から防衛してきた中で……ケンドー・カシン?まあ、久々に丁度いい相手かなって、そういう印象だよ」

――カシン選手の実力の評価はしていない?
拳王「いま杉浦軍にいて、杉浦軍の行動を見てると、実力認めるような行動をしてねえだろ?それが答えだよ」

――カシン選手は嘘か真か「そのベルトを獲るのが夢だった」と語っていましたが、その発言についてはいかがですか
拳王「その発言について応えるのは馬鹿馬鹿しいから、ノーコメントに決まってるだろ」

――黒いベルト、GHCヘビー級王座は武藤選手が獲得しました。そして今日入団が発表されました。これについて赤のベルトの王者として思うことは
拳王「まず今までプロレスリングNOAHでずっと戦ってきた俺としては、潮崎が、負けたこと、悔しかったよな。横浜文体で60分引き分け、その続きを俺はベルトをお互いにかけてやろうと思ってた中で、あんな全盛期を過ぎたような選手に取られたのが本当に悔しい」

――だからこそそのベルトを輝かせたいと
「もちろんそうだ」

<会見終了後囲みインタビュー>


武藤敬司
――改めて、NOAHと所属契約を結んだことについて昨日までとはまた心境も違いますか?
「中々素晴らしい契約で。ちょっと田中マーくんよりちょっと見劣りするかな?」

――それくらいの大型契約だったと
「まあまあ、ちょっとこのゆるいというかフリーな立場で、ちょっと意見も言えそうな感じの契約ですね」

――チャンピオンとして団体を引っ張っていくという意識は
「それってねぇ、あんまり意識するとねぇ、お客様に見透かされるっていうかね。あの会見の場では清宮がいたから敢えてちょっと上から目線で言ったけど、やっぱり1試合1試合タイトルマッチを大事にするか、いい作品を残すかっていうのを心がけていかないといけないかななんて思ってます」

――NOAHも三沢社長の時代から新しい団体になっているというお言葉もありましたが、三沢さんにベルトを巻いたこと、所属選手となったことを報告するとしたらどのような言葉になりますか
「んん?いやぁ~、天の声なんも聞こえねえからさぁ、多分俺のやることは全部賛成してくれてると思うよ。それを信じてやるしかないじゃん、こっちは」

――周りの人の評価も良かったというお話もありました
「あくまでも俺の周りね?」

――日本武道館ではご家族も見に来ていたと思いますが、ご家族はどのように言っていましたか
「いやぁ、良かったって言ってましたよ。うん。うん」

――清宮選手と息子さんが同い年だとか
「あのねぇ、馳(馳浩)から電話あったんだよ、その日試合終わった後。家でいっぱい飲んでるとこに。なんか、馳先生の娘が清宮ファンなんだって。で、清宮を応援に行ったらなんか……なんか、どういうわけか、俺に感化されちゃって、興奮してなんか、馳先生をなんか……いじめたらしいっていう(笑)これ、先生から電話あったよ。嬉しい限りだよ。試合やる前から、本来お客がいっぱい入ってたら、最初はブーイングでも試合終わったら声援に変えるとか俺も大口叩いてたからさ、そういった面ではもしかしたらその大口に近づけたとは思ってますよ、うん」

――日本武道館でのタイトルマッチは30分近い試合をやって、あの潮崎選手の攻撃を受けきった、耐えきったっという部分でこれからのタイトルマッチに向けての感触はいかがでしょうか
「いやぁ、それはまたわからないよ、感触なんて。またまた、ホントは清宮だって、1回負けてるわけだから。それで敢えて名乗り出てきてるわけだから、なにかしら武器は持ってるよな?俺が想像できない。まあまあ、それは想定内かも知れないけど、想定外かもしれないからな。うん。まあ、そう言う部分で言ったら、記者会見ではああ言ったけど、慎重に行きますよ」

――武藤選手がNOAHに入団したということは、グレート・ムタもNOAHに上る可能性があるということでしょうか
「ムタは別ギャラだよな、これな(笑)別人格だからよぉ。別人(笑)」

――会見でも触れられていましたが、アメリカなどの海外で試合をすることになればNOAHの発展にかなり寄与することになると思います
「そうっすねぇ、今のNOAHがやろうとしているPPVとか、こういうコンテンツがなんか、魅力的でねぇ。そう言う部分が俺の気持ちとマッチしたというか。可能性を感じたっていうかね。まあ、こういう全盛期は俺の時代には出来ないかも知れないけど、もしかしたら、肥やしになってもいいかなぁくらい」

――「骨の髄までしゃぶり尽くして」という言葉がありましたが、NOAHにどのようなところを吸っていってほしいか
「『骨の髄までしゃぶり尽くして』って、これ昔全日本プロレスでも言った。知ってる?そういう言葉であって。でも全日本プロレスでも俺の骨の髄までしゃぶり切ってなかったからな。だから今の俺がいるわけであって。まだ髄がいっぱい残ってるはずだから、しゃぶってもらおう(笑)」

――そういった言葉が出たということは、NOAHでレスラー生活をまっとうするというお気持ちがあるのでしょうか
「未来はわかんないけど、さっきコメントしたように、いつかは朽ちていかなきゃいけない中でどこで朽ちていくのか分からない中で。あと、秋山にしてもさ、俺にしてもさ、まあ俺のほうが先だけど俺が全日本プロレスを代表したり、秋山もその2個あとくらいで全日本プロレスを代表したり、ある意味で言ったら、普通の選手とプロレスを見る視野というか、多方面から見られるというか、1レスラーだけじゃなくっていうのがあったりするんじゃないかな、もしかしたら。これもまた経営になったら、俺は失敗するからね?(笑)」

――秋山選手と将来的にリング上で接点を持ちたいという思いは
「いやぁ、多分、DDTはDDTでやりたいプロレスがあって、多分NOAHがやりたいプロレスがあって、多分同じ色にしたら共倒れになるような。やっぱり分けていったほうがなんとなく良い気がしてね」

――武藤選手と男色ディーノ選手の戦いも見てみたい気がします
「多分、今のNOAHはおそらくそう言うものを求めてない気がします。全員が。選手もスタッフも、多分。もっと“プロレス道”というかさ。ギミックだ、こうだああだっていうのは意外とみんな求めてないような気がすんな。やっぱりプロレス道で勝負。うん。多分俺が闘うタイトルマッチ前から言っている、哲学だよ。俺だってNOAHと全然別の哲学、バイブルを持っているわけであって。そのバイブルだよな」

――日本武道館大会では元WRESTLE-1の吉岡世起選手もGHCジュニアヘビー級王座を戴冠しました。同じ団体で同じ日にかつての教え子がベルトを巻いたということについて思うところは
「いや?その日だけじゃなかったろ。その前日にはSANADAだってタイトルマッチ(※2月11日広島大会、IWGPヘビー級王座&IWGPインターコンチネンタル王座戦)やってんだよな?で、中之上もまだベルト持ってるんでしょ(中之上靖文。BJW認定世界ストロングヘビー級王座)?やっぱWRESTLE-1で頑張ったやつは、なかなかいい線行ってんじゃん。KAIだってなんかベルト持ってるんでしょ?ドラゲーのタッグかなんかの(※オープン・ザ・ツインゲート統一タッグ王座。パートナーはB×Bハルク)。みんな頑張ってくれてて嬉しいですよ、うん」

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