KO-D無差別級王者・遠藤哲哉、樋口和貞と壮絶な両者KOドローで「D王」“全勝優勝”消滅も、“無敗”での制覇に軌道修正!

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 KO-D無差別級王者・遠藤哲哉が「D王 GRAND PRIX 2021」Bブロック公式戦で樋口和貞と両者KOのドローに終わり、公言していた“全勝優勝”が消滅した。

 DDTプロレスの最強決定リーグ戦「D王 GP」3日目が28日、東京・成増アクトホールで開催され、2連勝で好発進した遠藤が、1勝1敗の樋口と対戦。樋口は5月2日の「TV SHOW!」(無観客試合)での無差別級王座挑戦剣争奪戦で遠藤を破った実績があるだけに、遠藤にとっては侮れない相手だ。

 前日の大石真翔との公式戦で、樋口が足にダメージを負っていたことを把握していた遠藤は、レッグロック、低空ドロップキック、足4の字固めなどで樋口の足を攻め立てた。それでもひるまなかった樋口は、チョップ、パワースラム、ブレーンクローで反撃し、チョークスラム、ラリアットをたたき込むも、カウントは2。ピンチを脱した遠藤はハンドスプリング式オーバーヘッドキック、カナディアン・デストロイヤーを連発するが、すぐさま立ち上がった樋口が豪快なぶちかましを見舞うと、遠藤はコーナーまで吹っ飛ばされた。そのコーナーは、遠藤自らマットを外していたため、むき出しの金具に当たってしまい完全にダウン。樋口はなんとか立ち上がろうとしたが、起き上がることができず、両者ともに10カウントを聞き、壮絶なドロー決着となった。

 倒れたまま、セコンドの中村圭吾の肩を借りた遠藤は「秋山準に勝った俺に敵なんかいないと思ってたけど。樋口、なかなかやるな。また一人、倒さないといけない相手ができた。このリーグ戦、秋山準に勝ったプライド、無差別級チャンピオン、そして今は遠くに行ってしまった佐々木大輔の思い、すべてを背負って、残りの試合を全部取って優勝する」とマイク。

 ダメージでバックステージでもへたり込んでしまった遠藤は「アイツ、化け物じゃないか。俺はこの1試合1試合じゃなく、リーグ戦すべてを通して臨んでる。昨日の樋口の試合も見たし、だいぶ足を攻められていたようだから、俺なりの一点集中攻撃をやってみたけど、2日かかってもアイツを止められない。怪物、強すぎる。でも、まだ俺が単独1位。一つも落としてない。残りの相手、全部潰してやる」と樋口の強さを認めた。

 一方、樋口は「『D王』は生半可じゃないな。昨日の大石、足1本もっていかれたけど、今日は遠藤になくされたよ、左足。ただ、明日(29日)、大阪で高尾蒼馬と公式戦。足がきかなくても、腕で這ってでも大阪に行ってやるよ。今日は勝てなかったけど、次のことを考えます」と先を見据えた。

 この日、Bブロックでは高尾が大石に勝って2連勝(得点4)したが、遠藤が得点5(失点1)で単独首位をキープ。ただ、遠藤は29日の大阪・アゼリア大正ホールでは、DDT UNIVERSAL王者・上野勇希との対戦を控えており、油断は禁物。無失点の高尾は樋口と対戦するだけに、大阪決戦はBブロックの今後の行方を占う重要な大会になりそうだ。

 なお、Aブロックでは、28日の成増大会で、HARASHIMAがMAOを下して無敗の2連勝を飾り、不戦勝を加えて得点6に伸ばした。29日の大阪大会では、竹下幸之介がクリス・ブルックスと対戦する。竹下は昨年の「D王」公式戦、2月の初代UNIVERSAL王座決定戦で敗れており、雪辱を期して挑む。

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