クリス・ジェリコが「天龍源一郎さんに俺の言葉を伝えたい」と魂のメッセージ!
12日、東京都・両国国技館にてDDTプロレスリング『Ultimate Party 2023』が開催。クリス・ジェリコがKONOSUKE TAKESHITAと対戦した。
KONOSUKE TAKESHITA(竹下幸之介)はDDTの絶対的エースとして君臨し、昨年からは活動の場をアメリカに移してAEWに参戦。後にダブル所属となり日本とアメリカの橋渡し役としても活躍。ヒールターンしてケニー・オメガと抗争を展開するなど世界を席巻するスターとなっている。
対するジェリコは、日本ではFMW、WAR、新日本プロレスなどで活躍し、WWEでは世界の頂点を極めた。2018年でWWEを退団してからはAEWに籍を移し、初代AEW世界王座に就くなど衰え知らず。2020年1月の新日本プロレス参戦以来となる来日となった。
ジェリコはAEWマットでTAKESHITAと抗争を繰り広げており、今回はそのストーリーがDDTに輸入された形だ。
TAKESHITAとジェリコはオーソドックスなリストの取り合いやエルボーの打ち合いから、お互いコーナーに押し込みあって中指を立てて挑発。
ビッグブーツの打ち合いからジェリコがラリアットで場外に叩き出し、客席でのエルボー合戦に打ち勝ったTAKESHITAがコンクリートへの垂直落下式ブレーンバスターで突き刺すと、お互いカウント19でリングへ。
雪崩式ブレーンバスターで叩きつけられ倒れたジェリコを見て場内はジェリココールに包まれるも、TAKESHITAは容赦なくブルーサンダーから掟破りのウォールズ・オブ・ジェリコで捕らえる。
逃れたジェリコにTAKESHITAはダイビングセントーンを投下するが、これを剣山で迎撃したジェリコがライオンサルトもTAKESHITAも剣山で迎撃。
TAKESHITAがザーヒーからロープに飛ぶが、これをジェリコがコードブレイカーで迎撃しコーナーでライオンスパイクを狙うが、TAKESHITAが切り返し雪崩式ブルーサンダー。
トドメとばかりに竹下がジャンピングニー連発も、キャッチしたジェリコがウォールズ・オブ・ジェリコで捕らえ、これでTAKESHITAがギブアップした。
試合を終えたジェリコは憑き物が落ちたかのように人の良さそうな笑顔を浮かべながらコメントブースに現れ、「TAKESHITAは対戦相手として最高だった。自分が想像していたすべての要件を満たしてさらにその上を行く存在だった」と絶賛。
女性記者から「他に日本で闘ってみたい選手はいるか」という質問が飛ぶと、「丁寧に手を挙げて質問をしてくれてありがとう」と爽やかなスマイルでお礼を言ってから真剣な表情になって回答へ。
「2018年、2019年、2020年と新日本プロレスの東京ドーム大会に出たのは、魅力的な対戦相手がいて、彼らと対戦するために来日した。今回日本での試合の舞台に新日本でなくDDTを選んだのは、TAKESHITAと試合をしたかったからだ。そういう意味では、今日見ていた中でDDTでは遠藤哲哉は魅力的な選手だと思ったし、飯伏幸太ともいつか日本でやらなくてはいけないだろう。それ以外なら、鈴木みのるだ。彼が俺との対戦を望んでいるのは分かっているし、俺もそれを望んでいる。しかし、ただAEWでやるだけではイヤなんだ。両国、またはそれ以上の会場……敢えて日本で鈴木みのると対戦したい」と思いを語った。
そして、ジェリコは赤井沙希の引退セレモニーで天龍源一郎からのビデオメッセージが流れたことについて触れ、「今回の来日でテンリューサンにどうにか会いたいと思っていたが、それは叶わなそうだ。テンリューサンには『本当にありがとう』と伝えたい。テンリューサンは俺にとってWARで本当に最高のボスだった。リング内ではボコボコにされたが、人との接し方やプロレスラーとしての在り方などのすべてを教わった。それがあったからこそ、世界で成功することが出来たと思っている。このメッセージをテンリューサンに見てもらいたい。改めて『ありがとうございます』という言葉を伝えたい。アリガトウゴザイマス!」と、カメラをまっすぐ見据えながらその向こうの天龍へと語りかけた。