入江茂弘が王座を防衛しDDTの体制を痛烈批判!「この団体は腐っている。熱のない選手ばかり。SNSがそんなに大事か!」
24日、東京都・後楽園ホールにてDDT『What are you doing 2018』が開催され、HARASHIMAがEXTREME級王座を防衛し、同じくKO-D無差別級王座を防衛した入江茂弘に挑戦を表明した。
この日は、宮本裕向を破って王座を戴冠したHARASHIMAに、“DAMNATION”のメンバーである佐々木大輔と高尾蒼馬が同時に挑む3WAY方式での王座戦が行われた。
高尾はかつて“スマイルスカッシュ”のメンバーとしてHARASHIMAと共に戦っていたが、新たな闘争を求めてHARASHIMAを裏切り佐々木率いるDAMNATIONに加入。高尾の立ち位置が注目される試合となっていた。
同ユニットの佐々木と高尾は結託してHARASHIMAを狙い、レフリーのブラインドを突いてコンビネーション&反則攻撃を蓄積させていく。 孤軍奮闘の形になるHARASHIMAが奮起し二人をまとめて蹴散らすと、高尾と佐々木のコンビネーションに綻びが生まれ、佐々木が高尾に何度も攻撃を誤爆してしまう。ここで高尾がHARASHIMAに共闘を呼びかけ、HARASHIMAが快くこれに応じて佐々木を攻撃すると、高尾は「ウソに決まってんだろバーカ!」とHARASHIMAにトラースキック。レフリーを昏倒させてDAMNATIONの面々が凶器攻撃でHARASHIMAを袋叩きにすると、酒呑童子の面々がHARASHIMAを救出。
最後は混乱に乗じてHARASHIMAが高尾に蒼魔刀を叩き込み3カウント。防衛に成功した。
試合後、高尾は「スマスカっぽい連携をやろうとしたらアイツはすぐに騙された。そういうところが甘いんだよ。そういう甘えはいつか絶対邪魔になる」とHARASHIMAとの決別を強調。
メインイベントでは、海外に出てDDTがコメディ偏重のイメージでしか見られていないことに危機感を募らせた入江と、DDTのコミカルな部分も本気のぶつかり合いも大切にしたいという樋口の二人がKO-D無差別級選手権試合を行い、ヘビー級同士の重厚な肉弾戦でバチバチとぶつかりあった末に入江がダイビングエルボードロップからのビーストボンバーで王座防衛に成功。
試合後、リング上にいつでもどこでも挑戦権を持ったHARASHIMAが現れ、入江に挑戦を表明。HARASHIMAは入江の実力を評価しつつ「DDTをぶっ壊すとか、つまんないとか、そういう気持ちを持っている人間にそのベルトを巻いていて欲しくない。そのベルトを有るべきところに取り戻す」と宣戦布告。
すると入江は、HARASHIMAが保持するEXTREME級も賭けるW王座戦にしなかったことを批判しつつ、「HARASHIMAさんが出てきてくれるのを待ってましたよ。でもね、HARASHIMAさんほどの選手が、いつでもどこでも挑戦権みたいなものを使わないと挑戦できないんですか。この団体腐ってないですか」とDDTの体制を痛烈に批判。
今林APからHARASHIMAが王座戦までにいつどこ権を喪失した場合王座戦が行われないことをアナウンスされると、入江は激昂。「こんなルールにばっかり縛られてるからこんな熱のない選手ばっかりになるんじゃねーのか!ルールルールうっせぇんだよ!プロレスラーだろ?!SNSがそんなに大事か!」と吼えると、観衆は大歓声でこの発言を支持。
男色Pが事態を収拾するべくリングへ上がり「それはいつどこのシステムが気に食わないってこと?」と問いかけると、「まだ気付かねぇのかよ。気に食わないのはお前だよ!お前がプロデューサーになって何が変わった?俺は絶対にお前を認めねぇからな!」と吐き捨ててリングを後にすると、会場は大・入江コールで満たされた。
バックステージに戻った入江は、「みんなルールに縛られたDDTで窮屈に生きている。みんな好きなようにやればいいんじゃないですか。みんなSNSに同じような告知文を載せ、同じタイミングで同じ動画をTwitterで投稿して……みんな同じじゃ意味ないでしょ。でもそれが男色Pのやり方なんだったら、僕はあの人が気に入らないし、あの人を認めない。あの人を潰します」と重ねて今のDDTの体制を批判した。
他方、EXTREME級の防衛戦をアントーニオ本多との目隠し乳隠しデスマッチで行うことを表明したHARASHIMAは、入江がDDT批判で観客の支持を得たことに対して「それは否定してはいけないこと。でも、それを認める訳にはいかない」と真っ向からぶつかり合う意志を語った。
DDTのコメディ偏重を批判した入江に対し、HARASHIMAがEXTREME級王座戦を目隠し乳隠しデスマッチで行うと発表したことは入江へのメッセージであるとも捉えられる。二人のイデオロギー対決の行方に注目が集まる。