『天才てれびくん』レギュラーのイケメンプロレスラーが涙の無差別級王座初戴冠!
12日、東京都・両国国技館にてDDTプロレスリング『Ultimate Party 2023』が開催。上野勇希がクリス・ブルックスを破って悲願のKO-D無差別級王座初戴冠を果たした。
クリス・ブルックスは、今年5月にシングルトーナメント『KING OF DDT 2023』で優勝。7月23日の両国国技館大会で火野裕士を制してKO-D無差別級王座初戴冠を果たした。
歴代王者たちへのリスペクトに溢れた試合や、試合後のマイクもすべて日本語で行ったクリスの王座戴冠をDDTファンは総出で祝福。その素晴らしい試合ぶりはもちろん、クレイジーかつ人懐こい性格でファンから愛されているクリスのことは誰もがDDTファミリーの一員として認めている。
この日、クリスに挑戦したのは上野勇希。端正な顔立ちに華麗な空中技、“DDTらしさ”を持つその人柄からDDTのトップに立つことが長年期待されてきた選手だ。
さらに上野はTBS系の『マツコの知らない世界』に出演してプロレスファン以外にも顔が知られてブレイクし、現在はNHKの『天才てれびくん』にモノノ家の執事・モノオ役でレギュラー出演中。役者・タレントとしてリング外でDDTの魅力を広めている。
クリスと上野はプライベートでも仲が良い親友であり、かつてはDDT UNIVERSAL王座をかけて闘ったこともあるライバル。DDTを愛し、DDTに愛されてきた2人による至宝をかけた親友対決が両国国技館のメインで行なわれた。
一進一退の攻防から激しい場外戦へ。クリスがバリケードを上野に叩き込めば、上野も入場ゲート上からのケブラーダを投下する。ならばとクリスは客席内に机を設置して机上パイルドライバーからリングに戻り雪崩式ダブルアームスープレックス。オクトパスストレッチで捕らえて終わるかと思われたが、ロープを掴んで逃れた上野をエプロンでのツームストンパイルドライバーで突き刺す。さらにブレイングマンティスボムを狙うが、上野は雪崩式フランケンで場外に投げ捨て場内が悲鳴に包まれる。
クリスは後頭部への蒼魔刀からブレイングマンティスボム。さらにKUDO式のダイビングダブルニードロップを投下するが、剣山で迎撃した上野がBMEを投下。クリスも剣山で迎撃しダブルダウン。
クリスはカウンターのみちのくドライバーIIからブレイングマンティスボムで突き刺し、返されると垂直落下式ブレイングマンティスボム。これも返した上野にバズソーキック連発から蒼魔刀を狙うが、上野がラリアットで迎撃し、さらに打点の高いドロップキックを突き刺す。
その勢いのまま上野がBMEを2連続で投下し、WRで3カウントを奪った。
クリスはベルトとの別れを惜しみながらも上野の腰に巻き、2人は固く抱き合う。
上野は「あなたは日本に来たときから素敵で、僕はすぐにあなたと友だちになりたいと思いました。でも、それはあなたが本当に素晴らしいレスラーで、素晴らしい人間で、今は誰よりも僕はクリスがハチャメチャで楽しくて強くて面白くて馬鹿で……最高のDDTだと思います。これからもクリスは日本にいて、僕と一緒にDDTで何十回も何百回も試合しましょう。僕たちがDDTです。日本に来てくれてありがとう!DDTに来てくれてありがとう!僕と出会ってくれてありがとう!」と胸いっぱいの感謝の言葉を投げかけてクリスの背中を見送る。
上野は涙を流しながら高校2年生でDDTと出会ってから悲願のKO-D無差別級戴冠までのプロレス人生を振り返り、「僕の夢は、どの興行も超満員にすること。もっとたくさんの人に僕が大好きなDDTを好きになってもらうことです。みんな、チャンピオンの僕に期待してください。僕を面白がってください。その思いがあれば僕はどこまででも行けます!みんな、一緒に行きましょう!」と夢を叫ぶ。
そして最後は会場いっぱいの上野コールの中、「みんな、ありがとう!」の掛け声で大会を締めた。
バックステージでは、「DDTは面白くて、コミックで、ハードで、ハートフルで、ストロングなんですよ。それを僕が皆に伝えるし、世界に伝えなきゃいけないなら僕が世界に伝わるように一生懸命やります!お芝居もそう、芸能活動もそう。僕の出来ることをなんでも使って、僕はDDTを広めて、もっと強くなって、もっとDDTになります」とさらなる夢を語った。
竹下幸之介という友人との出会いがDDTとの出会いに繋がり、ごくごく普通の少年がプロレスラーになって約7年で国内有数の大手団体のチャンピオンになるという、まさに“ドラマティックドリーム”が体現された夜となった。
これから上野がどんな夢を見せてくれるのか、そのチャンピオンロードに期待したい。