桜庭和志が51歳で初のプロレス王座戴冠も愛憎劇に巻き込まれ蚊帳の外!杉浦貴は「俺たち主役にさせてくれよ」とガックリ

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 30日、神奈川県・カルッツかわさきにて、プロレスリングNOAH『KAWASAKI,GO!2020』が行われ、杉浦貴&桜庭和志が潮崎豪&中嶋勝彦を制してGHCタッグ王座を戴冠した。

 新型コロナウイルスの感染拡大が叫ばれる中でも、無観客興行やテレビマッチで歩みを止めずにプロレスを伝え続けてきたプロレスリングNOAH。しかし外国人選手の来日が叶わず、イホ・デ・ドクトル・ワグナーJr.&レネ・デュプリが保持していたGHCタッグ王座が返上されることに。
 新タッグ王者を決めるべく、この日は潮崎豪&中嶋勝彦vs杉浦貴&桜庭和志による王座決定戦が行われた。

 昨年9月から杉浦貴率いる杉浦軍の一員としてNOAHに参戦している桜庭はそのキャリアに裏打ちされた実力で日に日にNOAHでの存在感を高めていき、ついに王座挑戦の機会を得る。桜庭にとって今回は2013年に開催された新日本プロレス1・4東京ドームでのIWGP IC戦以来の王座戦であり、今月20日の前哨戦では現GHCヘビー級王者である潮崎からタップアウト勝利を奪っていただけに、桜庭の初の王座戴冠に向けての期待が高まっていた。
 対する“AXIZ”の潮崎&中嶋は相思相愛のラブラブタッグとして知られており、試合前夜もともにインスタライブ配信を行うなど絆を深め、万全の状態かと思われていた。

 試合は、序盤から潮崎のチョップと中嶋のキックが冴え渡り、次々にコンビネーション攻撃も決めていく。しかし杉浦&桜庭は中盤から潮崎の腕に狙いを定めて一点集中攻撃。中嶋のサポートも有り、潮崎は一度は盛り返してENDLESS LOVEなどの合体技も決めていくものの、勝負を急ぐ潮崎が中嶋のタッチ要求を制して突っ込んでいき、前後からのラリアットからムーンサルト・プレスを投下するも、これを剣山で迎撃した杉浦がフロントネックロックで絞り上げ、試合続行不可能とみなしたレフリーが試合を止めた。

 33分16秒に渡る熱戦を見届けた観客は惜しみのない拍手を送るが、この王座決定戦に選出されていなかったことに不満を持っていた金剛の面々が登場し、拳王が「会社が勝手に決めたタイトルマッチ、権威なんかあるのか?これが、崇高なるタイトルマッチなのか?」と疑問を呈し、マサ北宮&征矢学による挑戦を要求。
 さらに拳王が「潮崎豪、何だその無様な姿は。おい、これが、アイアムノアか?これが!GHCヘビー級チャンピオンなのか?めちゃめちゃ無様だな、あの時の60分は何処いったんだよ」と叫ぶと、中嶋が立ちはだかり「おい拳王、やってやるよ」と潮崎を助け興したかに見えたが、中嶋は突如潮崎をヴァーティカル・スパイクで突き刺し、「やってやったよ。オイお前ら、見たか?潮崎豪、あんた俺のこと必要としてないでしょ。でもな、潮崎豪、俺ももうあんたを必要としてねーんだよ。はっきり言う!今日で終わりだ。潮崎豪。そして、たった今から、俺は、金剛だ」と拳王とグータッチを交わし、金剛の一員としてリングを後に。

 一連の流れを見ていた杉浦は「なんか、俺とサクがせっかくベルト巻いたのに、なんでこんな空気になってんの?みんなにお祝いしてもらおうと思ってるのになんで俺ら蚊帳の外で、なんか変な気分になっちゃったよ。申しわけない気分になっちゃたよね俺ら。いやもうほんとにこの空気は誰も戻せないから」と杉浦軍一同でなぜか金剛の決めポーズを取って観衆へ記念撮影タイムを設け、大会を締めた。

 バックステージに戻った杉浦が「俺の中では、PRIDE時代から追っかけて見てたサクとベルト巻けて俺は非常に嬉しいです」と笑顔で語れば、桜庭も「助けてもらったから。主役は杉浦さん。ヤバいね、チョップとか……よく耐えますね」と笑いながら杉浦の肩をポンポンと叩くなど和やかに勝利を喜び合う。
 そして杉浦軍一同で中嶋と潮崎の愛憎劇についての話で盛り上がりつつも、杉浦は「主役は俺らなのになあ~って。まあみんななんか気に入らないから動いて色んな行動起こすのはいいし、それで挑戦してくるなら俺ら今度はチャンピオンだからどんな相手でも受けて立つし、それが杉浦軍だし。ただ、メイン勝ったの俺達なんで、俺たち主役にさせてくれよ。……いや、締まんないね、今日はなにをやっても」と漏らし、浮かない顔で去っていった。

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