6・12 パンクラスディファ有明大会 日沖発vs内村洋次郎 砂辺光久vs八田亮 田村彰敏vs啓之輔

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『PANCRASE 278』
日程:2016年6月12日(日)
会場:東京・ディファ有明
観衆:2040人(超満員札止め)

【本戦二部】
▼第1試合 フェザー級 3分3R
●宮路智之(パラエストラ松戸)
1R 37秒 TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
○杉山和史(TURNING POINT MMA/HF)

▼第2試合 ライト級 3分3R
○林 源平(和術慧舟會IGGY HAND’S GYM)
3R終了 判定3-0
●草・MAX(TEAM CLIMB)

▼第3試合 フェザー級 3分3R
○川那子祐輔(秋本道場Jungle Junction)
3R終了 判定3-0
●新居 卓(マッハ道場)

▼第4試合 バンタム級 3分3R
●神田T800周一(T-BLOOD)
3R終了 判定1-2
○小宮稔大(パラエストラ八王子)

▼第5試合 フェザー級 3分3R
○横山恭典(KRAZY BEE)
1R 37秒 TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
●松岡嵩志(パンクラスイズム横浜)

▼第6試合 フライ級 3分3R
○上田将竜(緒方道場)
3R終了 判定3-0
●藤井伸樹(ALLIANCE)

▼第7試合 フェザー級 3分3R
○田村彰敏(総合格闘技 津田沼道場)
3R終了 判定3-0
●啓之輔(YMC栃木/RINGS)

▼第8試合 フライ級 5分3R
●古賀靖隆(Lotus世田谷)
1R 3分18秒 チョークスリーパー
○春日井健士(志村道場)

▼第9試合 フライ級 5分3R
○瀧澤謙太(リバーサルジム東京スタンドアウト)
3R終了 判定3-0
●イリアス・サノデキス(Tristar Gym)

▼第10試合 ライト級 5分3R
○クリスMAN(パラエストラ)
不戦勝(ロビンソン計量オーバーのため)
●ドミニク・ロビンソン(GOON SQUAD)

▼第11試合 ウェルター級 5分3R
○三浦広光(SAMURAI SWORD/RINGS)
不戦勝(チェイニー計量オーバーのため)
●ジェームス・チェイニー(GOON SQUAD)

▼第12試合 フェザー級 5分3R
●高谷裕之(高谷軍団)
3R終了、判定0-3
○ナザレノ・マレガリエ(Team Tavares)

▼第13試合 セミファイナル ストロー級 5分3R
○砂辺光久(reversal Gym OKINAWA CROSS×LINE)
3R 3分47秒 TKO(レフェリーストップ→グラウンドでの肘)
●八田 亮(ストライプル オハナ)

▼第14試合 メインイベント フェザー級 5分3R
○日沖 発(ALIVE)
3R終了 判定3-0
●内村洋次郎(イングラム)

【本戦一部】
▼第15試合 バンタム級 3分3R
○山口 亮(RISINGSUN)
1R 2分36秒 TKO(スタンドのパンチ→レフェリーストップ)
●樋口武大(総合格闘術骨法烏合會 矢野卓見道場)

▼第16試合 バンタム級 3分3R
●長谷川孝司(パンクラス大阪 稲垣組)
3R終了、判定0−3
○林 大陽(CAVE)

▼第17試合 フェザー級 3分3R
○渡辺謙明(パラエストラ東京)
3R終了、判定3−0
●齋藤拓矢(ALLIANCE)

【2016年 ネオブラッド・トーナメント】
▼第18試合 フライ級 3分3R
○若松佑弥(TRIBE TOKYO M.M.A)
3R 1分35秒 TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
●NavE(GRAND-SQUARE)

▼第19試合 フライ級 3分3R
●鮎田直人(CAVE)
3R終了 判定0−3
○田中千久(パラエストラ八王子)

▼第20試合 バンタム級 3分3R
○河村泰博(和術慧舟會AKZA)
3R 1分10秒 フロントチョーク
●佐藤ヒデキ(reversal Gym 横浜グランドスラム)

▼第21試合 ウェルター級 3分3R
●赤沢幸典(Tristar Gym)
1R 12秒 KO(左フック)
○奈良貴明(八景ジム)

日沖がコントロールし判定勝利!体重超過のチーム“GOON SQUAD”を酒井代表が永久追放!啓之輔は判定負け

第5試合

2016-06-12パンクラス_第5試合 横山は2013年からパンクラスに参戦。昨年は4連勝を挙げ、2016年1月、日沖発初参戦の相手に抜擢された。しかし、日沖に完封され、得意とするタックルからのテイクダウンもほとんど出来なかった。今回が再起戦となる。
 一方の松岡は2011年からパンクラスに参戦。昨年はフェザー級で牛久絢太郎に敗れたあと、ライト級で伊藤崇文にKO勝ちを収めた。この後、パンクラス所属となった。セコンドには、今年から新道場「パンクラスイズム横浜」を主宰する北岡悟がつく。

 1R、蹴りで攻める松岡。横山はジャブで様子を見る。松岡が左ハイキックを出し前に出ると、横山の右パンチがヒット! 横山は、倒れた松岡にすかさず被りパウンド。レフェリーが試合を止めた。

第7試合

2016-06-12パンクラス_第7試合 田村は修斗第6代世界ライト級王者。SRC、WECを経たあと修斗に戻り、パンクラスには2014より参戦している。パンクラスでは5戦2勝と黒星が先行しており、必ず勝ちたいところだ。
 啓之輔はOUTSIDERに旗揚げから参戦。2009年、THE OUTSIDER 65-70kgトーナメントで優勝。2010年にプロデビューしている。

 1R、田村が開始と同時にダッシュ! 組んでテイクダウンを奪う。啓之輔はカカトを落とすが、田村は起きさせず容赦なくヒジを連打する。田村がハーフで上のままブザー。

 2Rも前に出る田村。絶対に勝つという強い気持ちを感じる。啓之輔の蹴りをキャッチし、田村がテイクダウン! ヒジ、パンチを落としまくる。なんとか起き上がりたい啓之輔だが、田村はガッチリ抑えて起き上がらせない。残り時間10秒で啓之輔が下からギロチンを狙うが、田村が防いで終了。

 3Rも自分から飛び込む田村。蹴りを出していた啓之輔は、田村との距離が縮まると、引き込んでのギロチンを狙う。田村は腰部にヒザを連打、首が抜けると肩パンチを見舞う。啓之輔は再び下からギロチンを狙うが極めるには至らず、田村が上をキープして試合終了。啓之輔にほとんど何もさせなかった田村が判定3−0で勝利した。

▼7月大会出場選手あいさつ

2016-06-12パンクラス_挨拶 7月24日に開催される「PANCRASE 279」に出場が決まっている石渡伸太郎、上田将勝、鈴木槙吾、岡見勇信の4選手がケージイン、意気込みを語った。
 第2代バンタム級王者・石渡は、2014年11月、ノンタイトル戦で判定負けを喫したジョナサン・ブルッキンズを相手にタイトルマッチを行なう。ここはリベンジを果たすと同時にしっかりした内容で勝たなくてはならない。パンクラス王者としてのプライドを賭けた一戦だ。
石渡「最近は、ちょっと自分で納得いかない試合ばかりしている。直接リベンジする機会はなかなかないので、ボコボコにしてやろうと思います」

 上田は、2013年Bellatorトーナメント覇者のハファエル・シウバと対戦する。シウバは今年3月、パンクラス初参戦。コンボイ升水を1R肩固めで破っている。
上田「相手はすごく身体が大きくて強い選手というイメージです」

 鈴木は第8代ウェルター級キング・オブ・パンクラスだったが、今年3月、村山暁洋に敗れ王座陥落。しかしランキング1位につけ、再びの浮上を狙っている。相手の岡見は2002年〜2004年にかけパンクラスで3戦しており、なんと12年ぶりの参戦だ。岡見はPRIDE武士道、HERO’Sなどで活躍した後、2006年からUFCに参戦。敗れはしたものの、UFCミドル級タイトルマッチも経験している。2014年からはWSOFに上がり、3試合を経てパンクラスで試合が組まれた。
 タイトルこそ獲っていないものの、岡見が世界トップクラスの選手であることには変わりなく、まさに総合格闘技界におけるメジャーリーガーと言っていい存在だ。鈴木にとってはこれ以上ない相手。鈴木が勝ってさらに名を挙げるのか、岡見が盤石の強さを見せるのか。
鈴木「僕がやることは変わりません。7月24日、岡見選手を倒します」
岡見「久しぶりのパンクラス。12年ぶりに参戦します。この12年の間に進化した姿をお見せします。自分は今が一番強いと思っています。いい試合をします」

第8試合

2016-06-12パンクラス_第8試合 古賀は2012年よりパンクラスに参戦し、同年ネオブラッド・トーナメントで優勝。ここまで12戦9勝2敗1分けの成績を挙げている期待のホープだ。タイトルマッチ挑戦へ向けても、落とせない一戦。
 初参戦の春日井は第2代HEATバンタム級王者だ。今年3月、初代王者・手塚基伸に判定勝ちし、タイトルを獲得した。2013年HEATで安永有希に、昨年のVTJ in Osakaでは、当時パンクラスの王者だった清水清隆に判定勝ちしている。

1R、古賀が先に前へ出る。タックルからケージへ押し込む。春日井は上になるが、古賀は立つ。春日井は突き放してパンチを出すと、片足を引いて古賀をこけさせる。亀になった古賀の上になり、鉄槌。さらにバックを取って首を狙う! 古賀はこれを外して立ち、ケージへ押し込む。春日井はヒザ連打、非常に早いペースで攻めていく。春日井がケージへ押し、体勢の崩れた古賀の背中にかぶさってパンチ。さらに首を狙う。古賀は回転して抜けようとするも、そのまま首が極まった。

 春日井は「バックチョークを練習したのでやりました。清水(清隆)選手がベルトを返上して、7月に安永(有希)選手と神酒(龍一)選手がタイトルマッチをやります。僕は安永選手と清水選手に勝っています。僕には時間がないので、早くタイトルマッチがやりたいです」コメント。

第9試合

2016-06-12パンクラス_第9試合 瀧澤は昨年パンクラスで3連勝。今年1月にはヒロ・ヤマニハと対戦するも2R3分44秒、TKO負けを喫した。しかし、試合巧者のヤマニハに怒濤のラッシュ、熱い試合を見せ観客に大きなインパクトを残した。
 相手のサノデキスはパンクラス初参戦となる。UFCで活躍する「GSP」ことジョルジュ・サン・ピエールと同じトライスタージム所属。これまで地元カナダで連勝し、無敗のままの初来日だ。
 勝敗を予想して当て、楽天ポイントを山分けする「パンクラス・ダービー」では、瀧澤の勝利を予想する人はわずか8%。この悔しさを、瀧澤は跳ね返すことができるか。

 1R、瀧澤は距離を保ちながらパンチや蹴りを出す。瀧澤の右パンチがヒット、サノデキスぐらついたか。瀧澤は右ミドル、パンチ。するとサノデキスがタックル、大きく投げてテイクダウン! 素早くバックに付きチョーク! 瀧澤は脱出したいが、ままならない。サノデキスはボディブローを落とし逃がさない。苦しい瀧澤だが、時間終了。ジャッジは三者10-9でサノデキス。瀧澤、目あたりから少し出血している。

 2R、サノデキスはタックルを仕掛けるが、瀧澤は倒されない。3度目のタックルでサノデキスがケージへ追うと、いったん離れた瀧澤は逆にケージへ押し込みパンチのラッシュを浴びせる! 離れると、再びサノデキスがタックルに来るが、瀧澤はタイミングを掴んできたのか付き合わない。グラウンドの展開を避け、瀧澤が打撃で攻めて終了。ジャッジは三者10-9で瀧澤を支持。瀧澤は左目がかなり腫れている。

 3R、サノデキスはパンチからすぐにタックルを仕掛けるが、瀧澤は付き合わない。タックルを受けてもすぐい立ち上がり、ステップを踏みながらプレッシャーをかける。瀧澤がペースを掴んできた。タックルに入れないサノデキス。なんとかタックルに行くが、瀧澤は潰して上になり、パンチを落とす。しかし、長くはその状態を保たず立つ。瀧澤の健闘に、会場からタキザワコールが湧き上がる。瀧澤はラッシュ、サノデキスにタックルさせることなく試合終了。判定は3−0で瀧澤が見事に予想を覆し、勝利を掴んだ。瀧澤は涙を浮かべながら、会場の歓声に応えた。
瀧澤は「この日のために練習してきました。頑張った甲斐がありました(涙ぐむ)。今回はKOできなかったので、もっと練習してKOできるファイターになりたいです」コメント。

不戦勝となったクリスMANと三浦広光コメント

クリスMAN「今回、クリスMANの入場を楽しみにしていたクリスファンの皆さん、すみませんでした。もっと腰のキレを良くして、もっとパワーアップしてここに帰ってきます」
三浦「一応、今日勝ったので、9月にタイトルマッチをできたらお願いします」
尚、チェイニーと、第10試合のロビンソンは、試合会場にも姿を現さない失態。パンクラス・酒井正和代表は「2名の選手を含むチーム“GOON SQUAD”を永久追放する」と厳しい処分を発表した。

第12試合

2016-06-12パンクラス_第12試合 元DREAMフェザー級王者・高谷は2015年4月にパンクラス電撃参戦し、ガイ・デルモにKO勝ち。現パンクラス・フェザー級8位だ。その後、大晦日の「RIZIN」にてDJ.Taikiを破っている。試合は半年ぶり、パンクラスには約1年2ヶ月ぶり2度目の出場となる。
 対戦相手のナザレノ・マレガリエはベラトール、UFCを経験してきた。マレガリエはUFCファイターであるチアゴ・タバレスのチームで汗を流す。柔道、テコンドー、ブラジリアン柔術を経て2007年、MMAプロデビューを果たした。28勝7敗の戦績(8KO、1本勝ち17)を築き、「アルゼンチンの虎」の異名をとっている。柔道など日本生まれの格闘技をやってきて、日本に憧れていたというマレガリエ。ブラジルでボクシングとコンディショニングのコーチをしている実父とともに闘う。

 1R、マレガリエはタックルに入ろうとするが、高谷は付き合わない。マレガリエ2度目のタックルでケージへ押し込み、バックを取って蹴る。マレガリエはバックチョークに入る。高谷はこれを外したものの、体勢を変えられない。マレガリエは再び首を狙うが、高谷はこれも外す。しかし、バックを取られたままで終了。ジャッジは三者10-9でマレガリエを支持。

 2Rも同様の展開となる。2Rではバックマウントも奪うマレガリエ。高谷を完全にコントロールしている。焦りが見える高谷だが、立ち上がることも出来ずにブザーを聞く。ジャッジは三者10-9マレガリエだ。

 最終ラウンド。マレガリエの度重なるタックルを切る高谷だが、パンチでもマレガリエのパワーに圧倒される。組みにいったマレガリエに対し、倒されないよう踏ん張る高谷だが、マレガリエはバックに回り、おぶさる。もう後がない高谷に会場からタカヤコールが湧き起こる。しかしマレガリエはケージへ押し、高谷に尻餅をつかせる。会場からは「ああ……」という大きなため息がもれる。意地でも体勢を変えたい高谷が、何とか立ち、離れた! しかし、マレガリエは粘っこく追ってバックを取り、再びケージ際で尻餅をつかせる。苦しい高谷だが、打開できず終了。得意の打撃が火を吹く場面はついに現れなかった。マレガリエの研究・作戦勝ち。

マレガリエは「高谷選手はとても強いので、よく準備して練習に励んできました。日本で初めて試合をしてすごく楽しかったです。また来たい。私は日本の総合格闘技の大ファンです。もっと練習して、もっと強くなって、またここに来たいです」コメント。

第13試合

2016-06-12パンクラス_第13試合 セミファイナルは初代ストロー級王者・砂辺光久の復帰戦だ。砂辺は昨年11月、阿部博之を破り、フライ級、スーパーフライ級に続いて3階級を制覇した。砂辺は阿部戦で拳を骨折しケージから離れていたが、今回7ヵ月ぶりの復帰となった。
相手の八田は前ZSTフライ級王者。「七色のサブミッションを持つ」と言われ、多彩なフィニッシュ技で8戦無敗のまま王者となった。昨年2月、伊藤盛一郎に敗れ引退を考えたが、パンクラスで復帰する。
ケージに入ると、鋭い眼光を放つ砂辺と、ニコニコしている八田が対照的だ。

 1R、砂辺は距離を保ちながらゆっくり回る。砂辺は八田のタックルに付き合わない。八田は再びタックルして砂辺にしがみつく。砂辺が金網へ押すと、八田はずり落ちるように離れる。八田はタックルを仕掛けるが、砂辺は付き合わない。八田の表情から笑顔が消え、慎重に動き始める。砂辺がパンチを出し、誘うようなポーズをすると、八田が笑う。そのまま回って終了。ジャッジは三者10-9で砂辺。

 2R、八田がタックルすると、そのまま簡単に上になってしまう砂辺。八田は腕を狙うが、砂辺は抜いて立つ。八田はタックルに入るタイミングを見いだせずにいるが、砂辺も決定的な打撃は出さない。八田が何とかタックルに入ると、砂辺はまたもや上となる。八田は下から三角締めを狙うが、砂辺は首を抜き、上体を起こしながらヒジ連打。一気に回って立とうとしたところへ八田が足関! しかしブザーで終了。このラウンドも三者10-9で砂辺を支持。

 3R、八田が、開始すぐにケージへ押し込む。片足をかけているが倒せず、砂辺は離れる。八田の片足タックルを切る砂辺。八田は再びタックルを仕掛けるが、砂辺は上になりヒジを連打。八田は腕、首を狙うが形にならない。砂辺は激しくヒジ、鉄槌を打ち続け、レフェリーが止めた。
 一度もマットに背をつけることなく勝利した砂辺。ノンタイトル戦ではあったが、パンクラス王者のプライドを見せつけて圧倒した。

砂辺は「1R目のアッパーで右の拳を折っちゃって、ちょっと焦ったけど、(それでも試合をするのが)パンクラスのキングだよね。次? 組まれた相手と試合をするだけ。このチームがあれば負けない。パンクラスに来てくれれば誰とでもやる」とコメント。
<試合後コメント>
砂辺光久
「拳は、1Rのアッパーでやってしまった。すぐわかりました。これで3回目ですね(笑)。もう右が使えなかったので、左を出しながらいくしかなかった。だから、来いよ! みたいなポーズをしたんですけど、相手も乗っかってくれた。早く時間が過ぎてくれと思いながら闘っていました。
 相手について、極めが強いということをみんなが言っていました。でも、打撃もないし、テイクダウンが強いわけでもない、と。なので、(サブミッションに)持って行かれなければイケると思っていました。オファーが来たときは、求めている相手と違うと思いましたが、試合がしたいので受けました。
 危ないと思ったところですか? 折れた拳だけですね(笑)。計量のときも「格の違いを見せる」と言ったんですけど、それが出来たと思います。ただ、本当はもっと早く終わるつもりでした。2RでKOするつもりだったのにな、と、2Rを闘いながら思いました。もっと早く終わらないと駄目ですね。
 でも、この試合はターニングポイントになりました。というか、試合は常にターニングポイントです。試合に大きいも小さいもない。先週、(内藤)のび太がONEのチャンピオンになりましたけど、(直接のび太と闘っていなくても)砂辺って強いじゃん、と思わせなくてはいけない。砂辺は小さいところでパンクラスのキングと言ってると思われたくない。常に、砂辺とやったらおいいしいと思われる存在でいたい。それがパンクラス王です。以前から言っていますけど、パンクラスに来てくれれば誰でもやります。砂辺と闘うためにパンクラスに上がる、そういう選手でいたいです。
 今“パンクラス”と言ったら、誰が浮かびますか? まず第一に代表の酒井さんじゃないかな。そして、次が石渡選手。でも、そうじゃなくて、自分の名前が最初に出ないと駄目だと思うんです。“パンクラスと言えば砂辺”とならないと。今は、酒井さんが作ってくれた舞台におんぶに抱っこ状態ですよね。すごいことだけど、でも、選手は本来もっと悔しがるべきだと思うんですよ。酒井さんの用意した舞台に乗っかるんじゃなくて、自分たちが舞台をつくるという気概でやらないと。
 ケージでも少し言ったんですけど、今の自分のサポートチームはすごいチームだと思います。14連勝していますからね。試合中の指示もものすごく的確です。相手にも聞こえる指示、聞こえない指示だけでなく、敢えて相手に聞かせて翻弄する指示もありますから。これは、全員がプロ意識をもってやっているからだと思います。自分は、プロとしてサポートしてもらうために、みんなにギャラを出しています。単なる仲良しとか、情とかだけでは勝てない、やっていけない。お金が介在することによって、プロとしての責任感や重さがグッと増しますし、甘えやナアナアもなくなります。もちろん、みんな仲はいいですよ。だけど、ただ仲がいいだけの関係ではないんです。だから僕も、ふつうのセコンドではなく、“プロとしての仕事”を求めます。以前はファイトマネーから出していたんですけど、今は王者にボーナスが出るようになったので、そこから1割ずつを出すことにしています。趣味でやっているんじゃない、僕らはプロ集団ですから。
 今は、松根(良太)さんが沖縄、勝村(周一朗)さんが横浜。今回から新しくスパーリングパートナーとして伊藤(盛一郎)くんにもお願いしています。それで、自分が沖縄と横浜を行き来して。遠距離ですけど、今の体制はすごくいいですね。どちらでも濃い練習ができる。もともとのジムも全部違うのに、勝つためにこうやって協力し合える。これはリバーサルジムという絆も大きいですね。こういうのもプロとしての形としてアリだと思う。そんなモデルとしても、格闘技界に提案していきたいです」

第14試合

2016-06-12パンクラス_第14試合 日沖はパンクラス2戦目。SRCフェザー級、修斗世界ライト級、TKO世界フェザー級などの王座に君臨。2011年からはUFCに参戦、8戦3勝5敗の戦績を残した。パンクラスには今年1月から参戦、横山恭典を1ラウンド1分35秒、チョークスリーパーで下している。
 内村は、この横山戦を見て、日沖に初めて興味を持ったという。内村は2013年9月のマルロン・サンドロ戦以来、約2年10ヵ月ぶりのパンクラス参戦。網膜剥離により欠場していた。引退か現役続行か迷ったこともあったが、手術を決断。ジムのインストラクターの職も得、再び格闘技の世界に戻ってきた。その間にパンクラスはケージに変わり、フェザー級は目まぐるしく変化して来ている。この状況に、内村はどうフィットしていくのか。
 内村のセコンドには、石川英司と元パンクラスの渡部謙吾がつく。

 1R、プレッシャーをかける内村。距離を取り、一気に寄ってパンチを打つ。公開練習でも見せていたように、打撃のキレ、リズムが非常に良い。日沖は回りながら様子を見る。内村がパンチを打つと、日沖が素早くタックル! しかし内村は大きく投げる。会場からオオーッ! と歓声が上がる。だが日沖はすぐに立ち、内村をケージへ押し込み、テイクダウン! ハーフマウントとなる。日沖は叩きつけ、内村がガードポジションに。日沖がパンチを落として終了。ジャッジは三者10-9で日沖。

 2R、回ってプレッシャーをかける内村。素早く入りボディブローをヒットさせる。日沖はロー、前蹴り。内村が左ハイから一気に距離を詰めると、日沖は組んでテイクダウンを奪う。ガードの内村を殴り、マットに3連続叩き付け!足で突き放そうとする内村だが、日沖は逆にかぶさってサイドポジションを奪う。日沖は鉄槌連打。素晴らしいコントロール力だ。ジャッジは三者10-9で日沖を支持。

 3R、少し疲れの見える内村に、日沖は身体を振りながらプレッシャーをかける。お互いローキック。内村がパンチで前に出るが、日沖はこれをぬってテイクダウン! そしてマウントへ移行! 跳ね返した内村だが、日沖はすぐ上になり殴る。「効いてねぇ!」と叫ぶ内村。日沖が殴って終了。
 試合を終えた内村は「なんも出来ねぇ」「強い!」と思わず口に出す。日沖は握手を求めると、笑顔で「ありがとう」と言葉をかけた。
 裁定を待つまでもなく結果は明らかだったが、日沖の勝ち名乗りを聞きながら涙した内村。負けたら引退しようという考えもあったというが、この試合が悔し過ぎるとも言う。今回は負けてしまったが、あの打撃を持っていての引退は惜しい。ぜひ立て直して、再びケージに入ってほしい。
 日沖は圧巻の勝利だった。あまり打撃は出さなかったが、打撃でも十分勝てる力を感じさせた。そして何より、相手をコントロールする力が抜群だ。あの力をもってすれば、試合をもっと早く終わらせることもできたのではないか。内村に興味を持ったのか、はたまた、闘う姿を見せるというプロ精神だったのか。どちらにせよ、日沖が圧倒、十分にその実力を見せつけた一戦だった。
日沖は「研究した通り、プレッシャーがあって強い相手でした。今日はちょっと手堅い試合をしてしまいました。もっと良い試合を見せられるよう、練習してまた帰ってきます」とコメント。

(写真・文/佐佐木 澪)

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