「ロスインゴにいても何も新しいものが生まれない」SANADAが7年属したL.I.Jを電撃脱退しタイチと合流で“Just 5 Guys”に!
17日、東京都・後楽園ホールにて新日本プロレス『NEW JAPAN CUP 2023』が開催され、SANADAがL.I.Jを脱退。タイチらの“Just 4 Guys”へと合流し“Just 5 Guys”となった。
全日本プロレスをルーツに持つSANADAとタイチは互いに実力を認め合う間柄。ユニットは違えど「さなやん」「タイチ兄やん」と呼び合う信頼関係を築き、新日本プロレスのリングで幾度も“明るく楽しく激しいプロレス”を展開してきた。
自らの求道も続けるタイチだが、SANADAのことも常に気にかけており、昨年7月のG1 CLIMAXでの対戦後には「さなやん、俺は疑問だ。お前、なんでそんなところにいるんだよ。内藤、鷹木に行かれて、ヒロムやBUSHIにまで行かれて。さなやん、そんなところでやってる奴じゃねえだろう?そのまま行ったらハポン軍団のミドレンジャーで終わるぞ」と決起を勧めるなど、SANADAがさらに突き抜けることを誰よりも願っていた1人とも言える。
今年3月5日のNJC1回戦で行われたタイチvsSANADAの試合は、SANADAが新技の変形DDTを解禁して勝利を収め、タイチを助け起こして固く握手。バックステージでは「今日の試合で迷いは無くなった」とコメントを残していた。
“頭から落とすプロレス”をあまり好まないSANADAがこうした新技を創ったことにはSANADAの新たな決意が感じられた。
この日のメインイベントでは、NJC準々決勝として内藤哲也vsSANADAの試合が実施。ロスインゴの同門対決であり、両者にとって3度目のシングル戦。1勝1敗の両者のどちらが制するのかに注目が集まっていた。
ともに掲げた拳を合わせてからゴングが鳴ると、ロックアップから始まるクラシカルなレスリングで互いの感触を確かめ合い、互いの実力を知り尽くしているからこその高度な読み合いを展開。
内藤のジャベで苦しめられたSANADAだったが、一瞬の隙を突いてのバックドロップで流れを変え、見事なドロップキックからプランチャ。さらにTKOを狙うも内藤がネックブリーカーで切り返し得意の首攻めへと持ち込んでスイングDDTからエスペランサ。再び内藤のペースとなっていく。
内藤はデスティーノを狙うが、SANADAはこれをかわしてムーンサルトで飛びついてのSkull End。さらにラウンディング・ボディプレスを発射も内藤が剣山で迎撃。その後の激しい打撃戦でガクリと崩れ落ちた姿も見せたSANADAだったが、オコーナーブリッジで隙を作ってホップアップ式TKO。
変幻自在の丸め込みを見せる内藤が延髄斬りからコリエンド式デスティーノを決めるもカウントは2。内藤が正調DDTを狙うが、これを振り払ったSANADAが電光石火の変形DDTで突き刺して3カウント。24分41秒の激闘に終止符を打った。
試合が終わると、実況席でSANADAに大声援を送っていたタイチがリングイン。
タイチとSANADAがガッチリと抱き合う中、TAKAみちのく、金丸義信、DOUKIとJust 4 Guysの面々が集結。SANADAがJust 4 Guysの各メンバーと抱き合っていると、鷹木信悟、高橋ヒロム、BUSHIもリングに飛び込んできて物々しい雰囲気に。
そんな中でマイクを取ったSANADAは、「俺はもうロスインゴにいても何も新しいものが生まれないから、今日を以てロスインゴを辞めます。これからこの5人でトップを目指していきます。もうお前らには用無いんだよ。帰ってくれ」と衝撃の脱退宣言。2016年4月に加入して以来約7年所属し続けたロスインゴとの別れは強い拒絶の言葉となった。
ロスインゴの面々が去っていくと、SANADAは「俺だって中途半端な気持ちでロスインゴを辞めたわけじゃないんだよ。ここのリングでトップを獲って、景色を変えてやるよ。見とけよ」と決意表明。
最後はTAKAが「さあ、時代を変えようか!新日本プロレスを変える俺たち、ただの4人組、Just 4 Guys……改め、新日本プロレスの景色を大きく変えるただの5人組!Just 5 Guys!」と叫んで大会を締めた。
バックステージに戻ったSANADAは、Just 5 Guysの面々に祝福されながら「もう今日倒したんで、内藤と一緒にいる意味はないかなと。あとはこのトーナメント、優勝するだけです」と淡々と語る。
一方、ロスインゴサイドは、BUSHIが「いやぁ、驚いた。まぁでも、SANADAが決めた道なら俺はそれでいいと思う」と達観した見解を示すも、ヒロムは「確かにさぁ、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンは個々の集まりだと思ってるよ。だからやめようが、何をしようが俺は自由だと思ってる。でもさぁ……最後のひと言いらねぇだろSANADA!」とSANADAの物言いが気に入らない様子。そして鷹木は「どうせタイチだろ?糸引いてんのは!オイ、タイチ、許さねぇからなオマエ、コノヤロー! SANADAにはガッカリだよ!」と明確な怒りを見せた。