「強くなるには能書きもプライドもいらねえんだよ!」鈴木みのるがスランプに陥る全日本プロレスの若手に喝!
19日、東京都・後楽園ホールにて全日本プロレス『#ajpwエキサイトシリーズ2023~#ajpwプロレスの日MANIAx~』が開催され、鈴木みのるが全日本の悩める若手に熱いエールを送った。
昨年12月に新日本プロレスで鈴木軍を解散した鈴木みのるは、今年1月から全日本プロレスに参戦。フリーとなって全日本に上がるようになった土井成樹、全日本の若手選手である大森北斗とともに新軍団結成を示唆している。
新日本でのみのるは新ユニット“STRONG STYLE”を始動させて話題を呼んでいるが、全日本での新軍団(仮)の動向にも注目が集まっている。
北斗は2018年11月にデビューした全日本生え抜きの若手。かつてジェイク・リーが率いたユニット“TOTAL ECLIPSE”でナルシストヒールとして覚醒し、アジアタッグ王座戴冠などの結果を残した。
しかし、同ユニットを離脱してから一匹狼として活動するようになった北斗は自らの道に迷ったかスランプに陥り、昨年末に行われたジュニアのシングルリーグ戦ではデビューから1年も経っていない新人にも敗れて全敗。
トンネルの出口を探す北斗は、全日本に参戦してきたみのるに光を見出し、全力で噛みついていった末に玉砕。その後は「俺と一緒に闘ってくれ」と懇願し、みのると行動をともにするようになった。
この日の第6試合では、現世界タッグ王者の青柳優馬&野村直矢と、鈴木みのる&大森北斗がタッグマッチで対戦。この試合はノンタイトル戦ではあるものの結果次第では今後の展開が大きく変わってくる試合だった。
ハードヒットに定評のある野村とみのるがエルボーでゴツゴツ打ち合いヒートアップする場面もあったが、みのるは積極的に北斗のサポートに回る。
北斗は青柳にローリングエルボーやRKOといった得意技で畳み掛けていくも、青柳はさして追い込まれた様子を見せることもなく受け切り、エンドゲーム(※腕極めフロントネックロック)でギブアップを奪った。
北斗は、惨敗に終わったことにショックを受けたか「なんも、なにも変わってなかったのか、俺は。なんも、変わってない……。チャンピオンとの差がこんなにあるのか、俺は。俺が、俺が、俺の足を引っ張ってる……」とうなだれる。
その様子を黙って見守っていたみのるは、「大森。お前の口で言ったよな?『俺は俺のスタイルを変えねえ』『俺は俺のやり方を変えねえ』『俺は勝手に強くなる』って言ったよな?お前、困ってここに来たんだろ?藁にもすがる思いで来たんだろ?いつまで突っ張ってんだよ!強くなるのにそんなもんいらねえんだよ!強くなるには、やるしかねえんだよ。能書きもいらねえんだよ。プライドもいらねえんだよ!オメーが何歳か、オメーが何年プロレスやってるかしらねーけどな、いいか、覚えとけ。俺はそうやって長い時間、この世界のプロレス界で生きてきたんだよ。なにが必要か俺は知ってるぞ。お前にはまだいらないものだらけだ。本当に上に行きたいんだったらな、よく考えてみろ」と語りかけ、北斗の胸を拳で軽く叩いてから先に去っていく。
しばらく考え込んでいた北斗は、「1回プライドを捨てた気になってただけだった。それがよく分かった」となにかヒントを見出した様子を見せた。
みのるは、自身もプロレス界の最前線に身を置きながら、新日本でも全日本でも若手を導き成長させようしている。北斗は殻を破ってみのるの期待に応えることが出来るのか。全日本での若手の成長物語にも注目していきたい。