故・青木篤志さんのメモリアルマッチで盟友・諏訪魔らが明るく楽しく激しいプロレス!「永遠に青木篤志は語り継がなくちゃいけない」
22日、東京都・後楽園ホールにて全日本プロレス『2021 SUMMER ACTION SERIES』が行われ、故・青木篤志さんのメモリアルマッチが行われた。
青木さんは自衛隊出身の経歴とアマレスをバックボーンに2005年にNOAHでデビュー。2013年に全日本プロレスに入団した後は全日本ジュニア戦線を牽引する選手となったが、2019年6月3日夜に高速道路をバイクで走行中に事故に遭い、帰らぬ人となった。
全日本プロレスでは青木さんのメモリアルマッチを定期的に行っており、この日は諏訪魔&佐藤光留&キング・タニーvs青柳優馬&和田拓也&SUSHIという青木さんにゆかりの深い6人が出場。
青木さんと同じく自衛官出身でともにNOAHに入団&同日デビューを果たしている谷口周平はメモリアルマッチに欠かせない存在だが、今の谷口は紆余曲折の末にファンキー化してキング・タニーに変身しており、この姿でメモリアルマッチに出場することついて諏訪魔は苦言を呈していた。
しかし、試合が始まってみれば青木さんが愛した全日本の“明るく楽しく激しいプロレス”が展開。
序盤からアピールが空回りするSUSHIの姿には観客席の子どもたちから笑い声が起こり、タニーのファンキーぶりに諏訪魔や光留がコーナーに控えながらツッコミを入れ、対戦相手である青柳ら3人も見様見真似でファンキーポーズ。そして諏訪魔ら3人が「投げるぞオイッ!」とラストライドの三重奏を狙ったところを全員同時にショルダースルーで返されてしまうというお約束も見られた。
明るい展開もありつつ、青木篤志LOVEを掲げるタッグ“変態アブソリュート”を組んでいる光留と和田がバチバチの格闘戦を展開して空気を引き締め、最後は諏訪魔とSUSHIの一騎打ちに。SUSHIは諏訪魔にダイビングヘッドバットを決めてから青木さんの必殺技であったアサルト・ポイント(※変形バックドロップホールド)を狙うが、光留が延髄斬り、タニーがチョークスラムを叩き込んでアシストし、最後は諏訪魔がラリアットからのバックドロップでSUSHIから3カウントを奪った。
試合を終えた6人は笑顔で握手を交わし、最後は青木さんの写真を中心に和田京平レフェリーも加えて記念撮影を行った。
試合後、諏訪魔が「こうしてみんな集まって年に一回、青木のことをしっかり思い出す。そういう集まりで。永遠に青木篤志は語り継がなくちゃいけないなと思います」と真剣な面持ちで語ると、光留が「今日はちゃんとしてるな。暴走しろよ。その(青木さんの)写真で俺を殴れよ。いつもの諏訪魔でいてくれよ。この人も喜ぶよ。『諏訪魔さんは暴走しないと』といつもニヤニヤしながら言ってたじゃん」とツッコミ。
諏訪魔は「さすがにこれで殴るのはマズイだろう(笑)」と一転して破顔し、すっかり雰囲気の変わったタニーをいじりつつ「おもしろかった。またどこかで集まろう。ありがとうございました」と笑顔で去っていった。